おまけ付きRenta!限定版
大学教師×売り専ボーイ
いやぁ~この1冊は表題シリーズが3話構成と描き下ろし、他の話1本が前後編になっているんですが
ジワジワっとパンチが効いてきて、萌え萌えが襲ってくるー♪
それがとってもよく出来た話だと思うんです!
話としては、出張風俗の男子を呼んで満足したところ、彼は自分の勤める大学の学生だった!
学校と仕事は分ける約束で、学生を呼ぶ教師。
ところが・・・な、展開は多分3話共にとても悪い言い方をすれば「よくある」展開なんだろう。
出会いが出会いだったけど、彼等が本物の恋人として完成していく姿を年を追っていくというもの。
最初の出会いがミズキ(秀明)20歳。
”お金も欲しいしセックスも好きだし、一石二鳥でしょ?
でも、本当に好きな人が出来たら店を辞めるかもね”
客となった大学教師・勇作34歳。
初めて呼んだ出張風俗のミズキはエロかわいくて、はまりそう。
大学では全く他人の振りをしているけれど、呼んだ時は客と売り。愉しまなくちゃ。
ちょっぴり突っ張ってるミズキに気が付かなくて、ミズキが呼び出しに応じなくなって気になって仕方ない存在に気が付くさま。
2話目までは、割とミズキが大人の勇作に降り回される感じなのだが、
勇作は大人の余裕というより、大人な分ちょっぴり鈍感なのかも?
これが歳の差というものでしょうか。
でも、ほんとうは余裕ぶろうとしていた事が露見した後の3話目では
ミズキは就活で必死です。
ここで、ミズキがいなくなってしまったら?という現実に直面して焦りまくる勇作の姿が見られ、どっちもどっちだな~
というより、恋人としてミズキの成長と勇作の退化というか成長?
互いに互いでしかありえない姿への変貌に、本物を見るのです。
そう、愛情の分量がコップが揺れているせいで波うってよく見えなくて、それがピタッと止まった時に同じだった!
みたいな場面を3話で見たようなそんな印象を持つのです。
ウフフフ、、、っていう感じの恋愛。
この2人のバランス具合が自分の好きな恋愛分量にはまった感じデス☆
【バイセコージャーニー】
旅行に来た2人。
だけど、一人が事故で記憶を失ってしまう。
自分は誰?彼は誰?僕たち一体ここへ何しに来たの?
出てきたのは、コンドーム1箱と「お別れ旅行」のしおり・・・!?
とりあえず、予定表の通り旅行を満喫することにするのだが。
意味深な旅のしおりの題名(笑)
もう何も言いますまい。
明らかになるラスト近辺で合点がいくあれやこれやに、思わず噴き出した!
面白かった~♪
記憶を失ったのが楽しいヤツでよかったよ~
途中で絵が変わっていて驚いたんですが、そっか、この間にアナログからデジタルになったんですね。
ホント、梅松作品は派手さはないけど味があってそれが味わい深いですねv
大学生と同じ学校の講師の歳の差カップル。
出会いは売り専ボーイの秀明を一晩買うという健全なものではないんですけど、そこから純愛が育っていく過程はとても萌えました。
学校ではお互い知らないふりして、プライベートでは客と売りボーイ。
付き合うまでと、ちゃんと気持ちを確かめあうまで、そして卒業後の進路のお話と三話入っていて綺麗に完結しているのが良かったです。
売りといっても金のためとか不幸な境遇とかではなく、趣味と実益というライトなノリで読めるのも良かった。付き合う事になった一話目は、売りボーイを好きになってしまったという勇作の葛藤と、客を好きになってしまったという秀明の葛藤、でもお互いに両思いだったという最後はあまり捻りのないお話だったのでさらっと終わっちゃったなあと思いました。
ですが、そのあとが良かったです。
梅松さんのお話を何冊か読んで、ほんとに取り留めない地味なカップルでもとても引きこまれるような描き方をするなぁと思います。
秀明が年相応の大学生、勇作が年相応の中年(?)男性というのもとても自然に描かれていました。
売りをしてる、体を売ってる男性てBLに出てくると大抵可愛いこだとか綺麗でちょっと女性ぽい・・・という偏見があったのですが、秀明はとても普通の大学生で、男らしい。
しっかりしてるのにちゃんと歳下のかわいらしさもあります。
勇作も、落ちついていて若すぎず、年甲斐もなく若い恋人に浮かれている(でも顔には出さない)というのがなかなかリアルな感じでした。
後半「バイセコージャーニー」
記憶喪失モノです。こちらもスッゴく好みでした。
旅先で事故にあい記憶喪失になる主人公。旅行は続けるのですが、一緒に旅行に来たという友人のことがどうしても思い出せない。
最初はせつないお話なのかと思うんだけど、オチは意外です。このオチがものすごく面白かった。ネタバレになるので多くは書きませんが、この話好きだ!て思えるお話でした。
電子で『ショクドー・ディナーショー』『さよならチキン』を読んで好きな作風だったので、これからはコミックスで買っていこうと思っている作家さんです。
絵はちょっとだけ個性的かもしれませんが、私は好きです。
63ページくらいの前後編を除いて、残りはすべて表題作なので満足感があります。
ゲイ向け出張風俗を利用した大学教師×売り専ボーイで生徒。
遊びのつもりがどんどんハマっていっちゃうお話です。
ボーイの生徒の方が、先生のことを好きになってしまって、望みがないと思い先生を避けるようになるんですが、結局先生に捕まって泣きながら告白します。
ちょっと冷めてるように飄々と振舞っていた分、ギャップが可愛かったです。
先生の方もかなりハマってしまって、同棲しようと言い出す程ラブラブです。
生徒の方も実家に帰省して男性と付き合ってると報告しに行く。(先生の勘違いによって先送りになるけど)
お互いに二人の未来を真剣に考えています。
幸せ〜な終わり方でとても良かったと思います。
私はお互いのことが大好きで嫉妬したり空回ったりという王道ハッピーエンドが好きなので、このお話はとても好きです。
安心しながらアッサリ読める感じもあって、何度も読み返しています。
こんなに可愛くなってしまうものなのか!
大学教授と売り専ボーイの恋。
余裕のある大人 vs 手練れの若者の駆け引き戦なんてものはここでは見られません。
相手を想えば想うほどぶざまでかっこ悪くなる。
だけどそれがいとおしい。
そんな作品です。
勇作(34)とミズキこと秀明(20)の年の差14歳のカップルの話です。
3話構成で1話目では出会って付き合うまでのどきどきを、2話目では付き合ったからこそ感じるやきもきを、3話目では付き合いが続いたからこそ起こるすれ違いを楽しめます。
相手を探しに行くのが面倒で呼んでみた売り専ボーイがあまりにもタイプでかわいい。自分の講義まで受講している学生だと分かっても呼んでしまう。「オレの中で今、ミズキが流行ってる」なんて言い方をしているけれど、そういう目的ではなく食事やただのお出かけだけでも楽しいなんて、惚れてしまっているのは明白なんですよね。「ハマっちゃいけない」「笑えないぞ」と自嘲めいた牽制を何度も自分自身にするのも既に惚れているからなわけで。「まだ大丈夫」と思っているのは本人だけ。
勇作目線なのでミズキこと秀明の気持ちは分かりません。分からないのがいいのです。情報だけ入ってくるので、後から事実が分かったときに「あー!」ってなります。これがパズルのピースがきれいにはまっていくようで気持ち良い!
付き合ってからの2人の温度差がまた絶妙で。
「嫉妬される=愛されている」と考える秀明はまさに若さゆえ、という印象。歳を取ると相手の気持ちをいちいち探らなくなるというか、若い頃は一番難しかったはずの「信じること」がすごく楽にできるようになる気がしませんか?むしろ信じていれば余計な気苦労をしなくて楽、くらいのテンションに。感情も歳を取るのだなあ。それだけに余計、やきもきする秀明が可愛く見えるのかもしれません。
「秀明の前では常にかっこつけていたい」と考える勇作も、秀明から見たらひと回り以上年上ですごく大人と思えるかもしれないけど、大人じゃないんですよね。34才、まだまだひよっこ。カッコ良く遊ぶことには慣れていても、カッコ良く恋愛なんてそうそうできるものじゃない。どんなときも取り繕って冷静に、大人の余裕を、大きな愛で年下くんを包み込んであげよう、なんて思ってる時点で間違ってる。
結局ぶざまな自分をさらけ出してしまうけれど、それこそが秀明が見たかった勇作なわけで。自分の思い描く理想と現実って全然違うよね、と微笑ましいのです。
これからもいろいろな人に出会うであろう秀明と、きっとこれが最後の恋になるであろう勇作ではこの関係にかける必死さが違うと勇作は思っているけれど、恋をしたときに「次は」なんて考える人はいないですよね。それも分からないくらい秀明に夢中。自分の方が想いが強いと思い込んでいる勇作の空回りが切ない。
一方の、恋人との将来をしっかりと築いていくために準備を重ねて、すべて終わったら相手に言いたいという秀明の考え方も嫌いじゃないというより、好きです。元売り専と言っても真面目な子なんですよね。ただ最後に相手を喜ばせるぞ!という計画を進めている段階って言葉少なになるし、下手なことを言ってバレたらサプライズ失敗みたいになるし、誤解を生みやすい。それが分からない秀明もいとおしい。
とにかく2人とも不器用。だけど愛せてしまう。可愛い2人なのです。
同時収録もすてきです。
沖縄で旅行中に怪我をして記憶喪失になった泰宏と、一緒に旅行していたという清水。
毛色の違う相手に「清水とオレって本当に友達なのか?」という違和感がありつつも、旅行を続けるうちに出てくるいろいろなヒントと自分の中に芽生えた気持ちに戸惑う泰宏の心理描写が卓越してます。
記憶喪失設定はわりと見かけるものの、この作品はその中でも特に好きです。ぜひご一読を。
二作品収録されています。
【ごまかしきかないまがいもの】【ままらないのはいつだって】【マジメなキミのいうことには】
デリヘルボーイを呼んで熱い夜を過ごした翌日、教室で見かけたのは昨日のミズキ…。
かなり早い段階でミズキのことを気に入って自分のものにしたいと思うようになった勇作と、徹底的に彼のことを避けまくるようになるミズキ。
客というか先生相手に普段は結構ハッキリした口がきけるし生意気なそぶりを見せているくせに、肝心の恋には臆病で駆け引きすらできないミズキがかわいい。
その後の【ままらないのはいつだって】は2ヶ月の二人の様子が、【マジメなキミのいうことには】は2年後の様子が描かれていて、私は最後の【マジメなキミのいうことには】が一番好き。
就職活動がままらないミズキに、卒業したら同棲しようと話を持ちかけるも「今すぐ考えられない…」と言われてしまった勇作。
ショボン…どころか、ミズキはまさか別れを考えているのか?!?!とジタバタして大人気なくなっていく勇作がかわいい。最初の【ごまかしきかないまがいもの】で登場したときの、大人〜といった余裕はいずこへ(笑)
そしてミズキが同棲を持ちかけられた時、色よい返事が出来なかった理由が、しっかりとしたいい子というかいい男になった成長の証に思えて嬉しい。
最初は客&ウリ専ボーイというまがいものの関係で始まった二人。
その後も先生と生徒、そして大人と年下の可愛い恋人というどこか立場の差や年齢差を感じていた二人が、年月をかけて対等なパートナーとして並び、愛に変わったなと感じさせる終わりが好きです。
これ私の記憶の中の勇作は、翌日に大学でウリ専ボーイを見かけた際、源氏名で呼びかけちゃうデリカシーのなさとか、本人が嫌がってるのにいつまでも源氏名で呼び続けてるところなどが嫌だなと感じ、なんかいけ好かない男…という印象が強く残ってたんです。
表紙を見て「いけ好かない大学講師とちょっと強気なウリ専ボーイのお話」と記憶してたけど、今回読み返して見たら、優作がこんなに途中からどんどんヘタレていくというか可愛げが増してく男だったとは…と認識新たに読めて、この作品が好きになりました。読み返して良かった。
【バイセコージャーニー】
記憶喪失モノ。目覚めると病院で、大学の友人だという清水と沖縄旅行中だったと言われるも記憶なし。
そして自分のカバンからはコンドームと「お別れ旅行のしおり」という意味深なタイトルのお手製しおりが出てきて…
切なく意味深な感じで進むけど、そのお別れかい!と笑えます。
先が読めそうで読めないところが好き。