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表題作ラブ・マイナス・ゼロ

清野由(ヨリちゃん) 高校を退学
詠兎(うさぎ) 高校三年生

あらすじ

高校生の詠兎は親友の清野由が高校を退学して以来、なんだかすっきりしない毎日を送っていた。そんなある日、詠兎は由に好きな人がいると知ってショックを受ける。そんなこと、聞いてない! おまえの好きな人って誰? 恋と友情の狭間で揺れる人に捧げる純粋愛物語。

作品情報

作品名
ラブ・マイナス・ゼロ
著者
榊花月 
イラスト
夢花李 
媒体
小説
出版社
大洋図書
レーベル
SHYノベルス
発売日
ISBN
9784813000983
4

(3)

(1)

萌々

(1)

(1)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
2
得点
12
評価数
3
平均
4 / 5
神率
33.3%

レビュー投稿数2

センチメンタルDK

榊先生のDKは榊先生の作品でしか見られない(当たり前だ)。彼らにはもう会えないのかと思うと淋しい限りです。

作者様のDKは、レベルの高い私立一貫校の生徒がお約束なんですよね。で、本作の主人公はそこに高校から外部入学してきた、人気ギャグ漫画家の息子・詠兎(えいと)。外部入学生はメチャクチャお勉強が出来る子ってことで、一緒に外部受験してきたヨリちゃんとは同じ希少種同士の絆で結ばれています。

超男前でちょっと気難しいところがあるヨリちゃんに、詠兎は密かに恋をしています。でも、ヨリちゃんが後輩の女子生徒と付き合って暴力沙汰を起こして退学してしまってから、ヨリちゃんとは無邪気に付き合えなくなってしまって…。

親が所有するアパートの一室で引きこもりのような生活をしているヨリちゃんのところへ顔を出すのが詠兎の日課。一番近くて一番遠い友人への恋は、到底叶うはずもなく……と、思っていたのに⁉︎

ヨリちゃんみたいな子が大人になったら、うんと年下の受けを振り回すどーしょーもないオレ様攻めになるのかしら笑

梅雨時期、雨のシーンがとても印象的なお話です。なんとなくアンニュイでチリッと切ないのに湿っぽくならないのがいい。詠兎の家族が明るく逞しくのほほんとしているからかな?

そして作者様と趣味が被りまくる自分は、アンダーカバーの服や、ナンバーガール、くるりなど、カルチャーな部分にまたしてもやられてしまったわけです。

くるりの「ばらの花」をお話のモチーフにしちゃっている時点でわたしは爆死しました。大好きな曲を大好きなBLで大好きな作家様に取り上げられたこの奇跡に、なぜリアルタイムで出会えなかったのか悔やまれて仕方がない。

さらに青春の儚さを美しく描いてくださっている夢花李さんのイラストが素晴らしすぎる…。少年同士が「君になりたい」と願う友情と恋情の狭間。その危うさに相応しい、10代の透明感そのものが惜しげなく表現されています。

SHYノベルス、ホント好きなんですが…。作者様の『抱きしめたい』シリーズもSHYさんが引き継いでおられるので、こういう奇特な?レーベルさんにはなんとか持ち堪えて欲しいです。作家の「オリジナリティ」を重視するレーベルは貴重ですから。

0

うあー、名作

神にしようかなと迷いつつの萌え評価です。
高校生同士の恋。
ホモ当たり前な世界観じゃないのが良かったな。
ごくふつうの高校生が主役です。親友を好きになってしまう。その親友がある事件をきっかけに退学したところから話は始まります。
地味で焦れったいお話なんだけど、その焦れったさが、結ばれたときのキュン度を増してくれました。

過去いろんな小説家の告白シーンを読んできたけど、このお話の告白のシーンは別格に良かったです。
ひねくれてるのに真っ直ぐで、ユーモアがあるのに真面目で。
真摯に気持ちを伝えてる攻めの、不器用なのか器用なのか分からない言葉にニヤニヤしつつ切なくなりつつ…とにかく良かったんです。
榊さんの描く攻めの魅力って、リアルで独特だなァと思います。

あと、夢花季さんのイラスト、すごい好き。

2

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