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主人公でΩの柊は、学生時代些細なことで先輩でαの菖蒲に目をつけられてしまいます。
菖蒲が何かと呼びつけてくるため、同級生達と距離ができてしまい、孤立してしまった柊。彼はフラストレーションを勉強で発散し、やがて念願叶って大手下着メーカーに就職します。
ところが、なんと職場で菖蒲に再会。しかも柊は菖蒲とバディを組まされてしまうのでした。昔と変わらない菖蒲の意図の読めないうざがらみに加えて、パワハラにまで翻弄される日々を送ることになってしまった柊ですが……。
絵柄がクールな感じなのですが、ストーリーはかわいくてほほえましいすれ違い愛系です。
上巻はもっぱら柊視点で、菖蒲から一方的に柊がやり込められている様に見えます。しかし、菖蒲の視点に切り替わると、思いの外菖蒲が柊に振り回されていて、ふふってなります。ぼのぼのみたいに汗がぴゅぴゅぴゅーんって飛んでる描写がかわいいです。
オメガバース作品にしてはエロ少なめで心理描写が多め。バース性に必ずしも添う訳ではない人の心、Ωの人としての尊厳や権利、αの苦悩など、重めのストーリーを読みたい方にもいいと思います。
ちなみに、濡れ場に攻めフェ○が出てくるので、好きな人は好きだし、苦手な方は全力回避です。
受けの柊は攻めのアヤメのことを苦手だと思っているけれど、攻めから出ている愛がめっちゃ好きです。
嫌なのに、仕事ではペアを組まされ、挙句酔っぱらっていたしてしまい、最悪だと思っているのに、攻めに惹かれている受けも可愛い。
けど!!
けど私は攻めが好きです!!
↑
二回言うw
イイ感じにちょっかいかけてくる楓先輩がいいスパイスだし。
先輩の攻めから溢れてくる愛おしさが好き♪
で、全く気付かない受けも好き♪
こうやって拗れるのも好き♪
中高一貫校の先輩と後輩の二人。
社会人になり、同じ部署で出会う再会ものです。
元いじめっ子×元いじめられっ子のような関係性で、オメガバースの中でも「運命の番」である部分に焦点を充てたお話だと思いました。
一巻ではヒートや差別で受けもそこまで酷い処遇を受けていない方だと思います。
自己肯定感が低く、ビクついてる割りには攻めには果敢に歯向かっちゃう可愛い受けと、そんな受けを好きで優しくしたいのにできない不器用な攻めの一途な愛が垣間見える瞬間が最高に萌えます!!
受けに全然伝わってないけど攻め、めっちゃ好きやんけ…のやつです(笑)
そして、すべてを見通している風な楓が、一体何を考えているのか…。
まだ一巻では分かりません。
シーンが急に変わったり、会話が途切れたりして「あれ、あのフラグはどこへ…?」と疑問が残る部分や、会話より目線で語ったりするオシャレな作り方が、私はちょっと読みにくい気がしました。
ただ、一話ごとの終わりにある4コマ?が、本編に入りきらなかった部分をカバーしてくれていました!
これはすごく良かったです。
なんで?と疑問だったことがだいたいあらすじにちゃんと書いてありました…。
菖蒲はなぜ柊のことを?どこを?可愛いと思ったの?
柊はなぜ菖蒲を?強烈な存在だったから?匂い?
楓と菖蒲は兄弟なの?楓の好きな人とは?
運命の番をだれが信じてるの?
菖蒲はαだけど特異体質なの?
疑問だらけで。社会人になったら柊が菖蒲にわりと対等に接してますね。
菖蒲が小学生男子か!ですね。
そもそも柊が服飾に進んでなぜ下着メーカーに?しかも菖蒲が社長の息子なのに。
やたらモブやスーツがカッコいいですね。細部まで手を抜かない感じです。
意外と悲壮感がなくて、でも簡単にエッチしちゃって、すれ違って、お話は目新しくないけど絵がやたら上手で、結局テーマって何だったっけ?な感じでした。
最初の読了から時間がかなり経ちますが、多くの方にお薦めしたくてレビューします。
オメガバースの世界では様々な悩みを持つ人々が生活しているのでしょう。この人達もその一角で悩みながらそれぞれの形を作っていきます。そうした基本の流れは多くの方がレビューされてるので端折ります。
繰り返し何度読んでも味わいがある理由として受けのツンデレ度があります。一コマ二コマでツンデレらしい表情や台詞・・という程度ではなく、時系列の移動やページの裏表を使って等で受けの表情・台詞・本当の気持が小出しに表現されており、まるでミステリーの複線回収の様でもあります。
攻めも受けのことを「表情がコロコロ変わって可愛い」と言ってますが、本当です。本当に、忙しすぎる位に。
絵柄の美しさも半端無いです。細部も物凄く細やかで驚くほどに書き込まれています。