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原作者のライラ・ペースさんの素晴らしさはもちろんのこと、一瀬麻利さんの翻訳が本当に素晴らしいです。
モノクローム・ロマンス文庫作品でも1,2を争うほど読みやすかったかもしれません。
yocoさんの挿画も「秘密の恋」を描いた作品の世界観にぴったりですし、帯・カバーデザインの雰囲気も品があってとても素敵だなと思ったものの…どなたがデザインを担当されたのかが記載されておらず残念。
物語・翻訳・挿画・デザインと、それぞれが魅力的に組み合わさった1冊でした。
日本語で読めることをうれしく思います。
やや厚みのある作品ですが、読み始めて数ページ目からこれはきっと面白いに違いないぞと思う自分がいたのです。
結果、ページを捲る手が止まらないほどに面白く、地に足のついたロマンスあり、読み応えありの良作でした。
読み終えた今、早く続編が読みたくて仕方がありません。
英国王室という煌びやかで大きな背景がありながら、あくまでもメインは個人に焦点が当てられているのが魅力的でした。心理描写が丁寧で素敵。
実在しない人物だとはわかりつつも、登場人物1人1人の掘り下げと現実的なテーマが上手く織り交ぜられていて、ここではないどこかにいそうな気がしてしまうリアルさを感じてしまうのです。
恋や愛ではない、大人の男性同士の名前のない関係が少しずつ別のものに変化していくわけなのですが、この変化の部分がとても自然で惹きつけられます。
ジェイムスやベンという個人の心情に焦点を当てながらも、2人の距離が近付くに連れて、彼らのバックグラウンドが蜜月めいた週末の逢瀬に非常に良く効いてくる。
苦悩や葛藤の描き方が本当に上手いです。
ただ寄り添い合ったり、たった数日間を同じ部屋で過ごしたり、散歩をしたりと、庶民ならば誰しもが経験したことがあるなんてことはない日常を宝物のように楽しむジェイムスが印象的で、彼が無邪気に喜ぶ度に愛さずにはいられませんでした。
ラストにかけての盛り上がりと読み心地の良さ、多数派がしめる社会の中で生きる少数派について、決して添え物にはならない女性陣のキャラクターなど、好みの要素が詰まった作品でした。
良質な映画を観たような余韻が残ります。
2人の世界にじっくりと浸りながら続編も追いかけたいです。
yoco先生に惹かれて買った作品。
旅と自由を愛する記者のベンは、たまたま仕事の都合で滞在していたケニアのリゾートホテルで出逢った英国の皇太子ジェイムスと恋に落ちる。記者であることがバレて一度は険悪な別れ方をしたふたりだが、偶然にも再会を果たす。
ベンはジェイムスとの関係を楽しむが自由でありたい人なので、あらゆるプライベートが制限される皇太子と本気の恋をするなんてあり得ないと思っていた。だが最終的には手離したくないと思うほどに好きになるという話でした。
物語自体はもちろんフィクション、しかし英国王室の内情などがとても詳しくリアルで、まさに現実の中の非現実という感じで面白くのめり込んで読みました!
私は物語内で交わされるふたりの会話がすべて印象的で好きでした。
こんな素敵なふたりならリバも良いなあと思わずにいられません。
時期国王の皇太子と記者、大人の秘密の恋。
心理描写がすごく綿密で、始めてあった瞬間から惹かれ合う2人。
2人とも仕事に対してはストイックで、過去に手痛い失恋をしていて、立場は違うけど似た者同士なんだなあ、1人の人間なのだと感じました。
人目を忍んで逢瀬を重ね、いけない恋だと分かっていてものめり込んでしまう姿にドキドキしました。
終盤でお互いと国の為に離れようと決意する場面は切なくて苦しかったのですが、2人の仲をカミングアウトする!と決意をする瞬間は心が震えました。
乙女の書く妄想小説のような作品でした、まあその通りなのですけれど。
メインに関してはどうでもいいですがインディゴが可哀相でした、とっとと解放してやって欲しいです。
まあ自分はくそ庶民なのでこんな悩みは無縁なのですが。
まあ妄想もここまできたら大したもんだとは思いますが、表紙のイケメンもモデルがあのマントヒヒなのかと思うと失笑。
細かい設定はどうでもいいのでひたすらセレブ物がよみたい、ひたすら豪奢な家で金と使いまくる登場人物が見たい。
なんならBL版●ーマの休日みたいなシーンも見たいです、という欲張りな貴方にお勧め。
2人の恋の行方に集中して読めます。
でも、恋愛感情だけではない、お互いの立場、家族、仕事それぞれへの思いも丁寧に描かれています。王室ものとして、現代的で現実的。極端に無理な展開はありません。
出会いの場面は、美しく緊張感にあふれています。一目惚れのような展開ですが、短時間にお互いを理解していく心の動きが感じられます。
ドライに見える2人の間で想いが積み重なり溢れていくのを感じさせる描写は、本当に美しい!
終盤は、切なく、ハラハラドキドキしました!
続きの「ロイヤルフェイバリット」まで読んで読み返すと、より感動が深まりました!