この愛からは逃れられない

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表題作プリフェクトの箱庭 1

東院月人,生徒代表
佐倉澪斗,転入生

その他の収録作品

  • 初めての夜(描き下ろし)
  • あとがき

あらすじ

とある事情から家柄の良い子息が通う全寮制学校に編入した佐倉 澪斗。
周囲のお坊ちゃん達に「成金」とバカにされ陰湿ないじめを受けるも、持ち前の雑草根性で乗り切っている。
ある夜、眠れずに外にさまよい出た先で礼拝堂を見つける。
そこで出会った神秘的な美形で"月の君"と呼ばれる東院 月人と知り合いになった澪斗。
その事がキッカケで、周囲の憧れの存在である月人の“指導生"に指名され――。

学校を統べる"神様"に愛されて、心も身体も絡めとられるドラマティック・ラブ。

作品情報

作品名
プリフェクトの箱庭 1
著者
左藤さなゆき 
媒体
漫画(コミック)
出版社
ブライト出版
レーベル
Tulle Comics
発売日
ISBN
9784861238253
4.3

(168)

(91)

萌々

(51)

(18)

中立

(5)

趣味じゃない

(3)

レビュー数
13
得点
718
評価数
168
平均
4.3 / 5
神率
54.2%

レビュー投稿数13

螺旋階段を駆け上がるような

まだ心臓がどきどき言ってます。
この作品、すごい!!

左藤さんの作品は『インザゲージ』しか読んだことがなかったのですが、作画が美しいなあと思ってました。
作画はわたしの萌えポイントを大きく左右する最重要事項なので、こちらも美しい作画を楽しみに購入してみたのですが…。

想像していたストーリーと全然違いました。

作画が美しいのは言わずもがな。
名家の令息たちが集う閉ざされた寄宿学校という世界観が持つ窮屈さや迎合、馴れ合い、汚い落とし合いの描写も素晴らしい。
そういう学校に編入してくる優等生という設定自体は珍しくないものの、スクールカースト最高位との出会いから目まぐるしく変わる環境と、主人公の心理状態に、息もつけないくらい引き込まれていきました。

学校の制度や雰囲気、暗黙の決まりごとなどは、読者同様何も知らない澪斗と一緒に、毛色の違う同級生・久世に教えてもらえるという自然な流れで、無理なく世界観に入っていけます。
トラウマから暗い寮室を抜け出して、迷子になった澪斗が寂れた礼拝堂に辿り着くシーンから、澪斗と気持ちがリンクし始めるのを感じました。
心細さや不安を感じながらも、両親亡き今、後ろ盾となる父方の祖父母も信用できない。
母方の祖父母の元に残った弟たちの様子を知りたくても、鳥籠に入れられた今の状態では何ひとつできることがない。
閉塞感で息が詰まりそうになる中、美しく気高い月人との出会いで何かが変わるかと思いきや…。

1巻はどんどん小さな箱に押し込められていくような感じです。
学校に押し込められて、教室では隅に追いやられて、肩身の狭い思いをしながらも、何とかそこでやり過ごそうとしていた澪斗が、月人に連れられて明るく広いアッパークラスの世界へ。
それで澪斗も少し息がしやすくなるかと思ったのも束の間、さらに小さな箱に入れられていく恐怖。
薄暗い建物の中にある、手摺のない細い螺旋階段を登るような感覚にも近い。
上に上がるしかないけれど、下が見えない。
上に何があるかも、階段が邪魔して見えない。
誰かに状況を聞きたくても、ひとりしか通れない幅の螺旋階段では、バランスを崩せば落ちてしまうから、後ろを振り向くことも前にいる人を振り向かせることもできない。
そんな感覚に陥りました。

自らを「神」と言い、澪斗に異常な執着を見せる月人と、澪斗の父が描いた絵本の関係。
幼い月人が澪斗の父から聞いた「月人と年の近い息子」の存在が、月人にとってどういう意味を持っていたのか。
月人の過去が明かされる2巻を手元に用意してから読むことを強くおすすめします。

5

性癖に刺さった。

階級制度のあるセレブ学校に通う2人のシリアスなお話です。

この話の中では、指導制度というものがあり、優秀な成績やアッパークラスで地位のある上級生がマンツーマンで指導する下級生を持てるというものです。

主人公の佐倉澪斗は、庶民の出ですがある事情から特待生としてこの学校に転校してきました。そこで周りのお坊ちゃん達から"庶民のくせに“といじめられる主人公ですが、そこでくよくよするわけではなく、面倒がっている様子です。
そんな持ち前の雑草根性で乗り切っている主人公は、何やらトラウマを抱えているようで————

そのトラウマは意外と早くに明かされます。
父と一緒に事故に遭い、死んでいる父の下で一日中暗い中で閉じ込められたため、暗いところにいると押し潰されるような感じがする というものです

その父親は、絵本作家をしており、その絵本はこの物語の鍵となっています。

ある夜、眠れずに外に彷徨い出た先で、神秘的な美形の生徒に会います。その男“東院月人“は、主人公の父親が描いた絵本を持っていました。彼もその本に思い入れがあるようでした。

翌朝、澪斗が住む一般寮に月人がやってきて、「君は僕の指導生になるんだ」と言います。
なんと彼は、この学校で最も優秀で地位のある生徒代表で、月の君と周囲に神のように思われている男でした。

このお話は前に書いたようにシリアスです。
攻めの月人は、澪斗を部屋に閉じ込めるようになります。澪斗は澪斗で、そんな彼が何を思っているのかわからなくて葛藤しまくってます。
私は個人的に執着攻めが大好きなので、この作品はとても良かったです。表紙の絵も綺麗で、繊細な感じが好きな方にはオススメです。

4

これこそ理想の囲い込み愛

攻めの受けへの執着が果てしないタイプの話が大好きな私にとって最高の作品でした。
また、こういった学園ものは、受けが誰かに襲われたりとか、いじめが酷かったりとかで、攻めが守りきれない部分もある印象でしたが、この作品は、いじめ描写もそこまで重くなく、ばっちり攻めが守ってる様子がわかったので、その点安心して読めました。受けの子の安全って大事なポイントだと思います。
まだ続くとあったので、今後、澪斗が執着を愛情として受け入れられるのか、受け入れられないのか、執着を喜びとして感じられるのかなどなどすごく興味があります。2巻を楽しみに待ちたいですね。

4

神作でしかない

ほんっっっっっとに素晴らしい作品に出会えて幸せです、、。作画も綺麗でストーリーも面白くてサラッと読めて大満足でした!!
攻めのヤンデレ度が中々あって、好き嫌いある人も多いかと思いますが、私はヤンデレ束縛系が大好きなのでヨダレ垂らしながら見てました。
体格差などもあり全てが美しくて、もう、。はい、、、とにかく素晴らしいです(((語彙
左藤さなゆきさんの作品は、執着系が多いので作者買いしてます。とにかくこのBLに出会えてよかったと心の底から思いますʚ̴̶̷̆ ̯ʚ̴̶̷̆♡

2

謎多き1巻

さなゆき先生が描く、執着攻めが大好きなのでこちらを購入しました。

月人がなぜここまで澪斗に執着するのか、
なぜ澪斗の父の絵本と新聞の切り抜きを持っていたのか
澪斗のお父さんとは会ったことがあるみたいだけど
どういう繋がりなんだろう…。
謎が多い1巻でした。

月人をみんなが神のように崇める理由もわからないし
月人が何を考えているかもわからない。
でも澪斗にだけ異常な執着を見せていて
それが個人的にかなり好きでした。

二人の初めてが無理矢理なので、
無理な人もいるかもなのですが私はとても良かったです。
何にも執着しなさそうな人がここまで澪斗を欲しがり
無理矢理自分のものにするのがよかったです。

今後二人の関係がどうなっていくのか楽しみです。

0

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