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片想いの相手と駆け落ちしました

kataomoi no aite to kakeochi shimashita

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表題作片想いの相手と駆け落ちしました

山内大我
初恋相手の同級生
紫藤晴臣
華道の家元の次男,25

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

逃げられない縁談から晴臣を助けてくれたのは初恋の相手・大我。なぜか交際宣言までしてくれて、駆け落ち同棲生活が始まった!?

作品情報

作品名
片想いの相手と駆け落ちしました
著者
海野幸 
イラスト
大橋キッカ 
媒体
小説
出版社
笠倉出版社
レーベル
クロスノベルス
発売日
電子発売日
ISBN
9784773060164
4.2

(82)

(44)

萌々

(28)

(5)

中立

(0)

趣味じゃない

(5)

レビュー数
14
得点
347
評価数
82
平均
4.2 / 5
神率
53.7%

レビュー投稿数14

No Title

華道の家元の息子晴臣が兄から見合いを薦められてずっと好きだった幼馴染大我に話を打ち明けたら恋人のふりをすると言ってくれて同居する事になるお話。兄と幼馴染は犬猿の仲でギャフンと言わせてやるみたいなノリで乗ってくれる。だけど晴臣は想いが段々募ってしまって…。箱入り息子だった晴臣が生活の仕方を学んで頑張るところ、生活の変化で花との向き合い方を改めて考えるとこも好きだった。大我との花のエピソードも、職人の手の話もすごく素敵でした!

0

可愛くて悶え死ぬ

小学校の同級生だった町工場の跡取り息子×華道の家元の次男のお話で、現在の年齢としては26歳。なんとこの2人、小4で恋に落ちた両片想い同士でした!

攻めの大我は自工場を守るため、腕のいい職人獲得に向け出稼ぎ中。一方受けの晴臣は次期跡取りの兄から言われたお見合いを断るため、好きな人がいると嘘をつく。大我が帰省していた時に偶然再会を果たし、事情を聞いた大我は2人が付き合っていると嘘をつき、駆け落ちすることに。

そうして始まった2人の同居生活だけど、いいお家のお坊ちゃんな晴臣は一般庶民の金銭感覚がなく、お買い物はセレブ向きのスーパーが定番。その他、水道光熱費など大我1人で生活していた時と必要経費の違いが明るみに。でもそこは擦れてない、純粋なお坊ちゃんの晴臣。愛する大我のため、一般庶民の金銭感覚を大我から聞いたり、図書館で節約術を学んだりと、とてもいじらしいんです。色んなスーパーの底値を確認したり、豆腐屋さんからおからをタダで貰ったりとお坊ちゃんらしからぬかいがいしさを見せるんです。

もうそれだけでも十分可愛いのですが、1番キュンときたのは、大我から晴臣への告白のシーンです。小4の時の思い出に倣って、花束から花を1本ずつ渡しながら「好き」とか好きなところなどを言いながら渡していくんですが、もうそこが私の中では最高の激萌えポイントでした!

他にも、晴臣がいかにお坊ちゃんなのかがセリフの言い回しにも出ていて、育ちの良さもとても良いです◎でも男らしいところもちゃんとあるのでかなり好感度高めです。

また折に触れて何度となく読み返したくなる、そんなお話でした。

1

純愛ってフレーズはこういう恋に使って欲しい

もうね、華道家のおぼっちゃまの小学生の頃のエピソードがたまんないです。

で、そのまま成長してるんです。
そして攻めだけが好きなままです。

で、攻めは一時期は遊んでた様ですけど受けに対する想いは特別なままです。

2人ともキャラが良くて、お互いが特別で、その気持ちが上手く描かれていてたまらなくなります。

健気な2人のピュアな恋が長い時間を経ていきなり駆け落ちから動き始めて、そしてまた過去のエピソードをやり直すところが青臭くて上手いです。

ちゃんと両思いで良かった〜


3

世間知らずな新妻と優しく守る包容力のある旦那


経済観念が全くないぼんぼんがよくぞここまで・・・恋の力は偉大だ。


兄・清雅に勧められた見合いを断るため偶然再会した幼馴染の大我(攻め)に恋人役を頼んだ晴臣(受け)。
茶番だと激高した清雅に駆け落ちでもしてもろと煽られた二人はほとぼりがさめるまで大我の部屋で同居することになります。実は大我は晴臣がずっと忘れられなかった初恋の人で・・・
というところから話がはじまります。

駆け落ちというからどこかへ逃避行するのかと思ったら、攻めの家に家出するだけでした。ちょっと拍子抜けしました。
突然の駆け落ちで動揺した晴臣は携帯電話やカードや着替えなど持ち出せず、ほんの少しの現金だけをもって大我の部屋へ転がり込んだ晴臣が想像以上にボンボンだったことにおどろきました。
自分がいかにセレブな暮らしをしていたかということを知らなかったせいで、数日で持ち出した現金を使い切ってしまいます。
庶民な大我とどうやって暮らすのかとちょっと心配しましたが、恋する男はがんばりました。
図書館などで調べて節約術を駆使するまでに成長したときには驚きました。
世間知らずな幼な妻のような健気さでした。

ちょっとした誤解などもありましたが、終始ほのぼのとした初々しい同棲生活がすごく幸せそうでした。
どうせすぐに終わる同棲生活だから図々しくなってしまおうと開き直る晴臣が、普段は奥ゆかしいのに逞しく見えました。



ただ、大我と清雅の確執はちょっとよくわからなかった。
ずっと二人はいがみ合っていたとういことだったので、てっきり清雅の気持ちに兄が気づいていてブラコンな兄が邪魔してるのかと思っていたのですが、そうでなかったようで、ならなぜそんなに二人は険悪だったのか。
本当に晴臣が作ったバレンタインのクッキーを貰えなかったことが癪に触っただけだったのかしら。このあたりがちょっと謎のままでした。

そもそも、この騒動の発端である清雅持ってきた見合いですが、そんな変化球を使って晴臣と腹を割って話したいなんて考えないで、素直になっていれば兄弟仲もこんなに拗れなかったのにと思ってしまいました。
まぁ、兄弟仲が良かったら二人の駆け落ちはなかったので結果オーライなのですが・・・



私的には幼馴染の拗らせ系の場合でも攻めには一途でいてほしい方なので、大我がずっと晴臣が忘れられないのは男が好きなんじゃないかなんて考えた時点で他の男に走らないで晴臣に向き合ってほしかったです。
そしたら晴臣はこんなに長く拗らせなくてもよかったのに・・・
女性で発散していたってのも不誠実だと思うのでそこもちょっとマイナスでした。
今回のことでも、偶然じゃなくて晴臣を手に入れるべく狙ってとかだったらもっと良かったな。


全体的には「貧乏でも二人でいるだけで幸せ」な二人の新婚生活を覗き見るとい
う感じでとても楽しかったです。

1

なんて素敵な告白シーンなんだ

こんな美しい告白シーン、初めてかもしれない。
素晴らしかった。映像で見たい。いや、脳内には鮮やかに映像が流れました。

海野さんの伏線の張り方がやっぱりすごい好きなんです。
それで勘違いや すれ違いの嵌め方も惚れ惚れしちゃうんですが、何が良いって、読者にはきちんと「ほのめかし」ながら進んで行くところです。
でも途中で「え?あれ?もしかして読み違ってる?」なんてハラハラさせる部分もちりばめつつ、最終的には期待値の場所にきっちり落としてくる。
もちろん、そーだったのか!なんて種明かしもある。

うーん、上手いな!と唸ってしまいます。

5

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