SS付き電子限定版
表紙からすると一見4P…のようにも見える、こちら。
読んでみたら、全然違った…!(°_°)期待通りの面白さでした。
あらすじはなしで、感想のみを。
本当に海野先生の伏線の張り方、その回収の仕方、そしてお仕事面の細かく丁寧な設定はすごいなあ(語彙力……)と思わされるお話。
交換日記の差出人や、攻めが地元に帰ってきた理由なんかは、読者にはまあすぐに予想がつくんですが、それ以外の「日記に書かれた内容は誰のことなのか?」という謎とその背景描写が丁寧で、終盤、全てが明らかになる時には「なるほどね!」と膝を打ちたくなる気持ちに。
この”交換日記”ってものがなんだか懐かしくて、甘酸っぱくて良かった!青春再び。
自分も高校時代に友人グループ内でやってたなあ…なんて思い出して、ふふとなりました。
これからきっと、直隆は思う存分史生に甘え、史生にメロメロの史生は喜んで甘やかすんだろうなあ…と思うとニヤニヤが止まりません( ̄∀ ̄)
エッチ描写は少なめだけど…初めての時の直隆の「甘やかして」は反則ものだよー!!!…控えめに言って最高◎
終盤、弟たちから史生へのルーズリーフの手紙を見て嫉妬する攻め様に、思わず「一番仲良くしてるのは直隆さんです」なんて言っちゃう史生の可愛さも、胸きゅんでした。
隣家の幼馴染みのお兄さんへの片想いとか大好きなシチュエーションに、推理まで絡めてあって最後まで楽しんで読む事が出来ました。
こちらの作品はカバー表紙で損をしてると思いました。だってレビューを見なければ、4人の恋愛関係のもつれを想像してしまいます。
単に三兄弟と幼馴染みと知り、安心して購入しました。姐さん方に感謝です。
史生が鋭い観察眼を持っていて幼いころから直隆の本質を見抜いて、細やかな心配りをしていた姿に好感が持てました。
直隆の容姿やハイスペックさに隠れた弱さにもキュンと来ました。
直隆の史生にだけ甘やかな態度に、交換日誌の主は何となく察せられます。でも細かな内容に疑問が残って、最後まで飽きさせないんです。
それは次男の秘密と末っ子に降りかかった災難なんですが、直隆の活躍によって解決してました。
過去に自分の気持ちに鈍感だった直隆が史生を振った事を後悔してる点も良かったです。史生に真実を告げる直隆に萌えました。
振られてからも直隆の為に密かに心配り出来る史生がとても良い子で、彼の恋が実って本当に良かったです。
海野さんの作品なので、複数物ではないと判る安心設計ですが。
兄弟同然に育った三兄弟の長兄(攻め)は受けが告白して玉砕した相手。
その彼が地元に戻ってくる?! どうしよう!
……との二人のジレジレを下地に、秘密の告白というテイである日届いた交換日記。
内容は三つ書かれていて、この日記を書いたのは三兄弟の中の誰なのか?
うーん、ゴメンナサイ。
こういう謎要素が絡むと、恋愛模様よりも謎解きの方に意識がもって行かれてしまうんです。
コレは○○でこういう展開で真相はこうで……という具合に。
謎解き>萌え。
読んでるのはBL小説だ、と軌道修正が必要だった。
でも攻めの行動は好きだよ。執着具合が。
ファミリーものとしても攻めのニブ鋭さも受けの一途さもパーツを分けて読めば、
色々な萌えが見えてくる。
作品としては良いと思うので、私のような読み方をされる方はお気をつけください。
海野さんのツイッターでセールのお知らせとともに「お隣に住む三兄弟と交換日記を始めたものの、日記を書いているのが三人の中の誰だかわからない。ついでに内容がヤバい。誰がこんな問題を抱えてるんだ!?と受が右往左往するお話です。」とあって、面白そうだなぁと買ってみました。
この交換日記に書き込まれたヤバイ内容というのは、「女装趣味があって、結婚してる人とヒミツで付き合ってて、男の人が好き」というやつ。
それを読んだ受けは衝撃を受けつつも、非常に誠実に答えを書き込む姿に、めちゃくちゃ好感度アップ。
相談してきたのは誰?という謎解きと並行して、三兄弟の長年の確執が明らかになっていきます。
見えていなかった、あえて見ようとしていなかったわだかまりが、受けの手助けもあって解消していくところが良かったな。
恋愛に関しては、三兄弟の長男が攻めなんだけど、受けの動向を監視してるのか?ってくらい何かと登場して、さりげに周囲を牽制したりするところが読んでてニヤニヤでした。
そして受けから「彼女がいる」という言葉(嘘なんだけど)を聞いて以来、受けが女性と仲良くする姿を見かけては「あの子が彼女か?」みたいに確かめてくる姿にもニヤニヤ。
そして一番の萌えポイントは、想い通じあった時の攻めの独白。
というのも、攻めはかつて受けの告白をあっさりと振ったことがあるんですよ。
7年ぶりに攻めが地元に戻ってくることになり、どんな顔して会えばいいの……と焦る受け。
で、気まずさを払拭したくて「(昔告白したことは)僕の黒歴史だし、もう彼女もいる」と受けは言うんですね。
胸の痛みと戦いながら必死で笑ってそんな嘘をつく姿に、あぁぁ……受け、かわいそう…と思いながら読んでた。
そしたら最後のほうで、それを聞かされた時の攻めの心境が攻めの口から語られるんだけど、もうね、ニヤニヤ〜!!!ですよ。
攻めざまぁニュアンスがあるというのかな。
そこがすごくツボでした。
両家の母親の都合で兄弟のようにずっと一緒に育った4人がそこそこ大人になり、拗らせた想いの成就と家族だからこそ拗れてしまった3兄弟の仲を修復する話。
隣家の3兄弟(直隆(攻め)・哲治・海里)と一緒に育った史生(受け)。
直隆は繊維会社に勤め、哲治は美容師に、海里は大学生、史生は携帯会社の販売員にとすっかり成長した今日この頃。
東京本社に勤めていた直隆が突然地元の支社に転勤になったというのです。
それを聞いた史生は焦ります。
実は直隆が初恋である史生は直隆が東京へ出発する直前に告白しており、「それは勘違いだ」と諭されたという黒歴史があったのです。
何故か哲治や海里も嫌そうです。
4人がなんとなくぎくしゃくしている中、ある日昔4人でやっていた交換日記が史生の家のポストに入っていました。
しかも内容が「女装趣味があって、不倫していて、男性が好き。どうしたらいい?」
というのです。
内容も衝撃的なら筆跡を海里に似せているため誰が書いたかわかりません。
書いてきたのは誰なのか、史生は探り探り返事を書くのですが、相手が分からないまま何度か交換日記は続きます。
3人ともが怪しくて日記の主は誰なのかドキドキしました。
そんな中、長兄に対する弟たちの劣等感とか弱ったところを見せられない長兄の悩みなどを知った史生は怒ったり優しくしたり兄弟のために立ち回ります。
史生のいるところいるところに出没する直隆は楽しかったし、不審な車に追いかけまわされるのは怖かったし、お互いの本音をぶつけ合ったりするところはハラハラしましたが、
家族が絆を取り戻せてよかったと思える話だったと思います。
優秀が故に周りに頼れない長男と優秀な長男と比べられてやさぐれ気味の弟二人。
この兄弟は上から下まで8歳差くらいあるんですよね。
大人になったらそれほど感じなくなるのでしょうが、子供のころの8歳差というのは大人と子供くらい違う時期がありますよね。
うちの子供たちが丁度3人で上から下まで8学年差なのですが、一番上が大学生になっても末っ子って小学生なんです。当然子供扱いするし偉そうに説教たれたりしてします。
その上この兄弟のように長兄が優秀だったらなおのことでしょう。
弟たちは卑屈になるし、兄は弱音が吐けなくなる。
この3人は大人になりやっと対等の立場で話ができるようになって、それぞれが相手に対して持っていた幻想とか劣等感とかを昇華することができたんだろうなと思いました。
そんな中、自分を甘やかしてくれる唯一の存在であったと東京に行って初めて気づいた鈍感な直隆が、史生に会いたくてもぎ取ってきた支社への転勤。
勘違いだと言われ、想いを昇華できずにいた史生。
家族が家族になれたのもよかったし、二人がちゃんと想いを通じ合えたのも本当に良かったです。
それにしても「女装趣味に不倫に男しか愛せない」という衝撃的な話の真実が変なことじゃなくてよかった。