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小説
いおかいつき先生の作品は初めてなので、拝読させて頂くのがとても楽しみでした。
個人的、各項目5段階で
ファンタジー 5
執着 3
エロ 2
ヤクザ 1
な感じだと思います。
魔族のアロイス×天使の理人さんのカプです。
兄貴分を庇い、刺されてしまったヤクザの理人さん。死を覚悟したが、目を覚ますとなんと異世界にいて、何故か天使の姿になっていた。更には、魔族の少年に攫われてしまい…。
今作は異世界転生物で、天使となった理人さんですが、正確には魂が抜けてしまった天使の身体に理人さんの魂が呼び寄せられて、天使の身体に入っています。そして元々の天使の魂はドラゴンの中に入っていて、天使の身体の持ち主であるオレールも存在していて、自身の身体を取り戻そうとしています。
異世界ということで、魔族や天使、獣人や人族など様々な種族が登場します。個人的にお気に入りなのは理人さんに懐いているスライムが凄く可愛いです。他にもアロイスさんの使い魔のケルベロスやカーバンクルとのやり取りもほっこりします。
タイトルに氷のヤクザと書いていますが、ヤクザ時代の理人さんの描写は殆ど無いのと、氷なので冷徹な言動かなと思ったのですが、瀕死のスライムを助けたりする理人さんなので、冷徹さやヤクザ要素はあまり感じなくて、性格的に肝が据わっていたり、刺されて死にかける為のヤクザ要因なのかな?と思ってしまいました。
物語り終盤につれて、あれ?と思ったのですが、天使のままの理人さんやアロイスさんの呪いも完全には解けていないなど、根本的に大きな問題が解決していないまま物語りが終わっているので、続編が出そうな感じかなと思いました。それに、2人の関係性も明確な恋愛感情があるような心理描写があまりなかったので、恋人同士ではないですね。
異世界転生物ですが、冒険をする訳でもなく、アロイスさんの執着と独占欲で愛玩されたり、理人さんの治癒能力の高さやアロイスさんの圧倒的な強さなどがチート級だったり、全体的に殺伐さは無く、ファンタジー要素をゆったりと味わえるので、是非とも読んでほしいです。