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2006年発表の短編集。
「不連続世界」
親友の兄が好きで。
でもそいつは軽くてろくでもないヤツ。
気持ちを知っててからかってくるから、監禁してやる。
…といっても何となく空気感が軽くて、怖さも暗さも変態性もあまり感じません。
それどころか、その後「被害者」が戻ってきて「加害者」を誘惑する!
「スター!」
元スターだったというプライドに縛られてる男と、まるでマルチーズのような仔犬系男子。
仕事もできないのに懐いてきて、しかしスターの魅力にはなびかない。だからガラにもなく一生懸命にアピる!
あゝ逆転。
「願ったり叶ったり」
高校生もの。だらしなくておバカの一年と生徒会で秀才の三年。
三年は物静かなくせに意外と暴力的で、一年が教えたことを理解しないとすぐ手が出る。
だけど教えてもらった甲斐があって成績が少し上がる。ご褒美くれそう…好き好きと迫るがバッチーン‼︎
トジツキ流ボコりBL。
「クライマックス」
美術系学生同士。
ちょっと幼い感じの椎が気になる金光。何とかしたくて、居眠りしてる椎にちょっとだけキス…
椎と金光の速度が違うんだけど、これから両想いになる2人の恋にキュン。
「蜜三月密」
みつみつきみつ。
先輩に告白するけど、先輩はとても意地悪。
薄ら笑いで「付き合ってやろうか卒業まで」と煽ってくる。そんな事言ってくれなくていいのに。そう言うと「じゃあどーすりゃいいの?セックスでもする?」
傷ついて。
こんなならもっと傷つけてほしい、めちゃくちゃにしてほしい…
…とちょっと薄暗い恋情のお話。
この後、先輩の戸惑いと逆転がきて甘い予感も漂う。
トジツキハジメさんのコミック作品を初めて拝読しました。初見は小説「獅子座の男」シリーズのイラストだったので自分としては「満を持して…!」という感じでした。
さて、本作は読み切り作品集です。計5作品が収録されていて、ページ数はどれもほぼ同じです。
表題作は、片想いが暴走して、束の間、相手を監禁してしまう学生のお話。ちょっとヤンデレっぽい物語ですがトジツキさんの硬質な画風のおかげでそこまでジメジメした印象はありませんでした。「外側から鍵のかかる部屋」というキーワードが不気味でした。
個人的には、大型ワンコ系後輩×猟奇的な美人系先輩の「願ったり叶ったり」が好きでした。すぐに手が出ちゃう美人(暴力的な意味で)…萌えました笑
【不連続世界】
ヤンデレときいて飛び付いて買った漫画です。
表題作が例のヤンデレで、監禁ものでした。
監禁といっても一切の自由を拘束するわけではなく…うーんなんというのでしょうか、受けの言動によって一気に理性が崩壊しちゃった攻めのお話です。
叶わないと分かっているのに、何にもならないと分かっているのに、諦めきれない。
『ひとつくらい 報いてよ』
この台詞に主人公の想いの深さを感じました。
短編なのであっさりと終わってしまいますが(ハッピーエンドではない)、その後が気になって仕方がない作品です。
同時収録されている他四作も短編で、不連続世界とは違い、明るい雰囲気のものが多いです。
トジツキ先生の作品は何度も何度も読みたくなる、奥が深いものが多いなぁと改めて思わされました。
たくさんの方に何度も何度も読み返してほしくなる、そんな一冊です。
トジツキさんの作品で初めて読んだのがこの単行本でした。
特徴のある絵と雰囲気、そしてお話の面白さに惹かれるものを感じました。
この単行本の中では表題作と「スター!」と「クライマックス」が特に好きです。
なんせトジツキさんの作品で一番最初に読んだ作品が、ちょっと危険な表題作。もしかしてこういう作品が多い方なのかと一瞬思ってしまいました(そんなことないんですが)。
無節操な受けに関心を寄せてもらうようにするには、やっぱりあそこまでする必要があったんでしょうか・・・
切羽詰まった攻めを普通は怖いと思うんでしょうが、そこまで思わせないのは、やはり攻めの気持ちの大きさなのかな。
「スター」は受けも攻めも可愛いなと思いました。トジツキさん、動物、可愛いですね~。ムキになる攻めの子供っぽいのも可愛い。
「クライマックス」恥ずかしがり屋の受けが可愛いです。ちょっと切ないのもいい。
『不連続世界』
うおっ。
独特の空気感のある、ヤンデレ監禁ものでした。
ちょっとだけ物足りなさがありました。
『スター!』
このお話好きだー。
オチ含めて最高。
受けのアホ可愛さと、それに踊らされる攻めのコンビネーションがたまんなかったです。
受け、意外と計算高かったんだよね。そこも好き。
『願ったり叶ったり』
鼻血とかアザとか歯が欠けるとか、ギャグ漫画でもないのにそこまで殴るのは、萎えるというより普通に引く…。
『クライマックス』
きゅううううんときました。
よくある地味めなお話なんだけど、攻め視点っていうのが良かったな。
子供っぽい純粋無垢受けも、攻めの視点からだと実にカワイイ。
『蜜三月密』
これもいいな。
同じく地味なお話なのに、空気感がよくてキュンキュンさせられました。