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ゴシック→ルネサンス→ロマネスクとシリーズもんです。
シリーズの中でいえば、この作品が一番好きかな。
ゲームが受け入れれなかったんですが、シリアスなとこもあり、
ありえないけど面白い世界観でした。
全寮制やゲームといった設定は好きなのですが、ゲームの残酷さが目立ってしまいどうしても好きになれませんでした。
屠るって言い方が受け付けなかったです。
受けの過去も辛くて益々暗くなってしまいました。
何も悪くないのに受けのことを糾弾する従兄弟が本当に腹立たしくてしょうがなくてイライラしました。
まだ好きだからいじめてるというなら良かったですが、あまりに酷すぎ。
対する攻めも、守ると言っておきながら全然守れてないし、もっと早く助けにきてよと思ってしまいました。
懺悔する位なら、あんなゲーム、もっと前に廃止するとか別のやり方に出来なかったのでしょうか?
と言ってしまうと話が成り立たないのですが、これまで何人もの子羊達が傷つけられてきたと思うと、やはり読後感は微妙でした。
もっと早く読んでおけはよかったって思うくらい楽しめました。
古風なしきたりのミッション系スクール、転校生、子羊とか生贄とか、ある意味でベターながらも好みがぎゅっとつまっていました。
主人公は訳ありな転校生。毎年学園で密かに行われる「ゲーム」の今年の「子羊」に選ばれれるのですが、子羊とは何のことか、というのがラスト付近まで明かされないのもよかったです。
裕福層でプライドが高い少年たちが寄ってたかって転校生をイジメるお話だったらやだなあと思ったのですが、懸念したようなお話でもなく・・・主人公は不幸体質だし、最初は同級生たちとひと悶着ありますがそこまでドロドロに酷い目にあうという事もなくて安心して読めました。
このお話のいいとろは、主人公・春実のルームメイトがとても良い子達な事と、絶対の見方になってくれる人が1人いることでしょうか。
生徒会長の先輩方も割りと公平で良識のある人たちです。
(前にルームメイトも先輩も周りが皆敵のどろどろのイジメものを読んで軽くトラウマになっていたので、この設定には救われました^^;)
この見方になってくれる先輩・朝水が本当に絶対的「信頼」を持てるカッコイイ人間です。たった1人でも、いるのといないのでは全然違う。
助けて欲しいときに駆け込める「相手」がいるという事で、「ゲーム」に巻き込まれていく春実をそこまでビクビクしないで見守れるし、この先輩→後輩の庇護と絆が非常に萌えます。
でも逆を言えばもう少し「ゲーム」に重点を置いて無茶に走ったお話でもよかった気がします。散々伏線をはっておいて意外と「ゲーム」の終焉はあっさり…という印象も否めない。
雪代さんの書かれる健気で不幸体質な主人公、不謹慎ながら非常に萌えツボです。お相手に人気者で男前な先輩というのがとてもしっくり来る。
好きなシーンは、朝水が制服の着こなしに慣れていない春実の胸元に手をやるシーン。
リボンが曲がってて綺麗に結びなおしてくれるのか?と思ったら、「リボンの結び目は大きいほうがいい」って、それはあなたの好みじゃん!て場面が可愛いです。
先輩・後輩のリボンの結び合い、ロザリオの交換など、ミッション系スクールならではの萌えネタがふんだんで楽しませて頂きました。
この作品が雪代さんの初読みでした。
三部作のトップバッターで、一番好きでした。何度か悶えさせられました…や、シリアスなんですけどね。
櫻林館学院へ編入してきた受けの春実には、不幸な家庭環境と過去があります。
従兄弟の和馬だけが頼りだったのに、春実の過去が恥ずかしいから声かけるなと強く言い放たれてしまう典型的な薄幸少年。
王子様系攻めの朝水は学院の三年で、いわゆる生徒会執行部のような特権集団ソルトラムのメンバー。
下級生から絶大な人気を誇りいわゆる完璧な容姿に家柄を持つが、何に関しても興味や熱意が薄い。
春実は編入初日に和馬から暴言を吐かれるわけですが、それを朝水に聞かれたと慌て故意ではないにしろ怪我をさせてしまう。
そのお詫びとして毎朝寮の朝水の部屋へと通い世話をすることになるのですが、ポッと出の編入生が朝水の側をウロチョロすることに周りは嫉妬の嵐。
もちろん春実も和馬のことがあり目立ちたくないのですが、この騒動は朝水がうまーくまとめてくれます。
ここで悶絶…
ストーリーのきもは『子羊狩り』。
これは次代のソルトラムリーダーの生徒会長を決める秘密のゲームですが、この伝統…庶民には意味不明(汗
子羊と称される生徒(選抜方法はカードで引き当てた一人)のロザリオを奪った者が生徒会長に選ばれるというルールなのですが、奪う=身体を奪うということで信じがたい伝統です。
もちろん選ばれたのは春実(そうじゃないと進まない)。
和馬もなぜか(ここもそうじゃないと進まない)ソルトラムメンバーで、『子羊狩り』にも参加しています。
周りを蹴落とし従兄弟へ乱暴することもまったく厭わない、スーパー最低くんですよ。こういうのも当て馬って言うんでしょうかね?
春実の危機はもちろん王子様が救ってくれるのですが、それまでの朝水と春実のちょっとした触れ合いがもう!はー、血圧上がりそうです。
余談ですが、おまえは汚れていると和馬に罵られ噴水で体を狂ったように洗う春実へ、駆けつけた朝水が「こっちにおいで」と言っちゃうシーンが!きゃー!
「わたくしが行かせて頂きます!」と言いたい!
レビューを拝見すると、やはりこの「おいで」は壷の方が多いようで嬉しいです。
暗いストーリーなのに雄叫びを上げさせる朝水はやっぱり王子様でした。
先輩×後輩。
お金持ちの子供達が通う名門校、そこには下級生から憧れられる特権階級の集団があって、平凡な主人公がなぜかそのメンバーから気に入られて・・という、新旧媒体問わず何百回と使われたであろう設定です。
展開も想像から大きく外れることはないです。
謎のゲーム『子羊狩り』も、目新しさは無かったなぁ。
面白くなかったわけではないのですが、すごく普通だった、というのが本音です。
可哀想な受けに定評のある作者さんだから、どこか「これは!」というのがあるんじゃないかと期待していたんです(^_^;)むしろ、こういう学園モノも書かれていたんだなぁと軽く驚きました。
攻めである朝水先輩が優しくてさわやかなのが大きいのかもな~。なんか十代の子が読むような雰囲気のお話という印象でした。
繊細なタッチの挿絵もお話と合っていて良かったです。
う~ん、私が年を取りすぎたんだろうか・・