電子限定描き下ろし付き
もう一度、〝ここ〟から始めよう。
旧版2巻まで読んだ際にはたわいない学園生活が延々と描かれる流れに特別な魅力を見出せなかったのですが、続編の評価がとても高いのを知り改めて旧版3巻までが収録された新装版を読み直してみたら、なんと真嶋と園木についにそういう展開が訪れていたんですね。高3になってからの2人のすれ違いは友達として、恋愛経験も乏しい高校生として結構リアルで、そもそも相手に恋をしていることに気付いていなかった、というのが10代ならではだなと。あるあるなのに商業BLではなかなか描かれることがないですよね。そして、園木の手紙によって、数年離れ離れだった2人がまた一緒になれたと知り、一体その間にどんな経緯が!?と気になっていたところでした。
こちらの続編1巻では園木がそんな手紙を書くシーンから、受け取った真嶋が早速行動を起こすシーンまで、まさに読者が知りたいと思っていたところが描かれていました。真嶋は手紙の内容についてあれこれ追及することはなく、自分の気持ちを言葉に出すでもなく、常に行動によって園木の気持ちに自分は応えられるのだということを示すんですよね。言葉が欲しい人もいるだろうけれど、園木は言葉で返されたら相手が気を遣って無理に言ってくれているんじゃないかと引きそうだから、行動でぐいぐい迫られた方が真嶋の本気度が分かってちょうど良かったのかもしれません。いつでも率直な真嶋と、奥手な園木のもだもだ恋愛を見守るのが楽しいです。
元々のシリーズが非BLレーベルの連載であったものの、男性同士のラブを描いていたという点でかなりアドバンスドな作品であったことは確かで、それがこうしていわゆるBL誌での連載、単行本出版につながったのは、我々にとっては大変嬉しいことですね。
こういう場合、元々のシリーズとは違う作品として楽しむことになるのかと思いきや、全くナチュラルに二人の物語が続いていて素晴らしいの一言。
あれで終わっても良かった物語が、こうして無理にBL枠へということが一切なく自然にラブストーリーとしてつながっています。
二人の関係が、とてもゆっくりだけど自然で、何気ない一コマ、セリフが絶妙に関係の近づき方を物語っていて、とても素敵です。
表情だけで心情を語るシーンも多く、特にこの1巻のラストが素晴らしい。。
続きが楽しみです。
レビュー書いてなかったことに気づき2巻発売に再読レビューです。たなと先生大好きなので、そういう作品は初読の熱い思いを勢いに任せて書いた方が面白いレビューになるから勿体無い。
たなと先生大好き!といいつつ作品群の中では「あこぼ無印」は(もちろん神評価ながら)上位ではなく、「スニレ1,2」「PF」なんかが大好き…と思っていたらう〜〜〜んじわじわいい!マンガワンでは一般漫画のつもりで読んでたから自分の感覚がズレてたのが修正できた感じ。
相変わらずたなと先生は人物描写が丁寧ですごい。別人格の個がしっかりしてて大好き。また園木が平凡に見えて特異な男で面白いんです。園木の魅力に気づいて告白した綾瀬さん…あぁ可愛い。園木が人として彼女を好きだった事実がたまらない。そしてここで来ちゃう真嶋よ!それを見る園木の目よ!!あ〜園木は真嶋ラブなんだってことの伝わり方がちょうど良く園木というか、テンプレ表現ではないからこそ伝わってくるナマ感。
園木は真面目(そして飛躍 笑)だよなぁ。ちょこちょこ声量を気にするとこがもうさ。
思いの丈ぶつけが長くなり過ぎてきた。
待てわんこ真嶋は可愛い。
『あちらこちらぼくら』の続編です。
続編ありきであの下巻かと思ってたんですが、そうでもないのかな?
どちらにせよ、非常におあずけ感のあった下巻ラストでしたので続編あって良かった…。
園木が真嶋に書いた手紙にどんな事を書いたかが明らかになります。
園木の性格上、これはかなりの進歩!
卒業から3年も経ってしまったけど、園木なりに自分の気持ちを整理して打ち明けたの本当に凄いよね。
3年の空白ももろともせず、一気に縮められちゃう真嶋がまた凄い。
遥々神戸に会いにきて、トンボ帰りの別れ際のハグがめちゃくちゃ萌えでした。
キスまでもお預けなの堪らんな。
初キスもキュンキュンでした!
ゆっくり真面目に進んでくのが良いです。
初Hに向けて真剣に話し合うのとか、まああんまり情熱的な感じではないけど大切な事だからね。
思いが通じ合ってすぐに最後までとならないのが、この2人らしくて良かったです。
次巻も楽しみです♪
このふたりには、かなり思い入れがあるんですよね。当初自分はBL展開になると思わず読んでいて、なった時には戸惑ったりもしましたが、今作を読み終えてみればもう…って感じです。
ふたりの距離、会話、思い出、新たなエピソードも、あぁほんと大好きだなぁ。どれも少しずつ変わってきているのは確かなのに、大切なところは変わらないから、読者の心からズレていかないんだろうなと勝手に思っています。そして…ニューヘアも服装も可愛いし、ページをめくるのが毎度本当に楽しみなんですよね。
一番気になる部分が、ゆっくり丁寧に進んでいくように描かれていて、そこがまさに、すごく彼ららしいと思うんです。このふたりなら、きっとそうなるんじゃないかな、そうなってほしいな…っていう期待どおり。だからかな、久しぶりの再会ご飯シーンでは、気づいたらちょっと泣いてました。安心しちゃって。
とにかく、よい一冊だった♡
真嶋贔屓が加速しました。
これでまた、数ヶ月はがんばれそうです!
カバーデザイン 円と球