【新死刑法】人が故意に人を死亡させたときは、如何なる理由があろうと死刑とする――。

僕が君を殺すまで (下)

boku ga kimi wo korosu made

僕が君を殺すまで (下)
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神13
  • 萌×23
  • 萌1
  • 中立0
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
3
得点
80
評価数
17
平均
4.7 / 5
神率
76.5%
著者
柳沢ゆきお 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

媒体
漫画(コミック)
出版社
竹書房
レーベル
バンブーコミックス 麗人セレクション
発売日
電子発売日
価格
¥710(税抜)  
ISBN
9784801971196

あらすじ

殺人犯を擬似的に作られた町の中に閉じ込め、死を迎えるまでを生中継し、エンターテイメントとして消費される世界。
そんな閉鎖空間の中に、あらたに送り込まれた死刑囚の織田 薫と執行官の水谷航平(渡瀬)は、殺すものと殺されるものとして共同生活を始めることに。
織田の犯行動機は男性の同僚との痴情のもつれとされており、同性愛に免疫のない水谷は動揺するのだが…。

表題作僕が君を殺すまで (下)

水谷公平(渡瀬),34歳,刑務官
織田薫,28歳,元刑事で死刑囚

その他の収録作品

  • 描き下ろし
  • カバー下・人物紹介

レビュー投稿数3

美羽の姿は自分かもしれない

 ストーリーは非常に練られていて最後まで重厚感もあったのですが、個人的にはもう少しBLとしての萌えも欲しかったなと思い、この評価にしました。渡瀬という別人を演じながら、元の自我も持ち続けた水谷の精神力はすごかったです。相手をいつか殺さなければならないと分かっていて、関係性を深めていかなければならないなんて、常人にはきっと耐えられないことだと思うんです。きっと、渡瀬に負けず劣らず正義感が強く、愛が深い水谷だからこそできた役だったんじゃないかな。

 不謹慎な物事であってもマスメディアやSNSの格好の餌食にされたり、政治に民意が反映されなかったり、結局世の中で起きていることを他人事としか捉えていない大衆だったり、今の日本の現状も多分に映し出していて、我が身我が国を振り返させられる作品でもありました。死刑執行ですら、エンターテイメント化されてしまう恐ろしさ。同性愛殺人という罪だったために、執行までに織田がもう一度穏やかな愛情を交わせたのは不幸中の幸いだったのかもしれません。薄情なこの時代のこの国で、新法の犠牲者であり続けた織田のことを、忘れたくないなと思います。

0

色々考え、既に何度も読み返しました

あー、そうきたか。
思っていた結末とは違いました。
ぜひ、ネタバレなしで読んでほしいです。


水谷との「今」を生きる織田の笑顔が輝いていて、惹かれ合う2人の日常は穏やかです。
朝ドラのような日々を送る中、死刑執行の日は確実に迫っていて……

愛が死の連鎖を呼ぶところが悲しい。
明かされる事件の真相。
露呈する新法の抜け道。
動く民意と反映されない政治。
人生はシナリオ通りにはいかない。
そして、思った通りにもいかない。

死刑囚と刑務官という立場であろうとも、人が人を愛する気持ちは止められないんですね。
幸せそうな笑顔、「明日が恋しい」と話す穏やかな顔……上巻と変化していく織田の表情に注目です!
渡瀬じゃなく、水谷自身を愛する織田が美しくも切ない。

脚本家の船越、実力者で陰の功労者の及川、モブにしては存在感がありすぎた宮崎、織田ファンの美羽…と、脇役たちが個性的で活き活きと動いていたのが印象的でした。

仮想の中のリアル。
その中で最も感じたのは、人間の怖さ。
特に、本編のラストは驚愕!!
まさかまさかの……ですよね。怖い。
そして、愛によって変化していく2人が魅力的な作品でもあります。
私には苦味が強いけど、色んな解釈があっていいと思います。
できたら、たくさんの方の感想を聞いてみたいです。

描き下ろしには希望を持っていいんですよね?
そのためのホクロだと思ってます。
いつかまた巡り会う日を夢見て……

5

深く考えさせられました

『僕が君を殺すまで』の下巻。続きものなので上巻未読だと理解できません。上巻を読まれてから、こちらを読まれることをお勧めします。

二人の男を殺した死刑囚である織田と、織田の死刑執行のために織田と同居している執行官の水谷のお話。







上巻で少しずつ心を通わし始めた二人の男たち。

織田はなぜ、殺人を犯したのか―。

刑を執行する人物として水谷はすべてを明らかにしたいと願うが、それはハードルが高かった。

「刑を執行するまで」の一部始終がエンターテインメントとして消費されていること。
自分たちの行動のすべてが監視され把握されていること。
何より、織田自身が、一日も早い刑の執行を望んでいること。

手を尽くし、策を練り、様々な手を尽くして、刑事たちが行きついた「事実」はー。

正直、ああうん、まあそうだよね。
という内容だったことは否めない。
想定通りというのか。

が、そこから、水谷と織田の、本当の交流が始まっていく。

今作品は織田がゲイであるという、その一点においてBL作品と呼べる側面がある。反対に言うと、ほぼ、BLといえる描写はないんです。けれど、ともに時を過ごし、少しずつ相手を知り、そして愛を知っていく。

めっちゃ萌えるんですけど!

で。

凄くお上手だなと思ったのは、表情とか、しぐさ一つで彼らの思いを端的に現しているところ。顔を黒塗りにしていたり、陰で表情が見えなかったり。さらに、現実と夢、現在と過去。そういったものが交差して描かれていくので、んん?と思うところもあるんです。あるのですが、そういった描き方にもきちんと意味がある。

「死刑」という、普段生活していくうえでは関わることの無いバックボーンを描いた作品で、それ故にじっくり読んでほしい作品になっていますが、それだけではなくって、その一コマ一コマにどんな意味があるのか、どんな思いがこもっているのか。そこから、読者が何を感じるのか。

読者の数だけ、感想も分かれそうな作品だなと思いました。

そして、刑の執行について。

んー。
んんー。
これはなー、ここもなー、読み手によって感想が変わりそうだなと思いました。

私は、ハピエンを迎えたと、そう信じたいと、読んでいて思いました。

ほっこり、可愛いお話を好まれる方には正直不向きな作品です。
が、壮大な愛を描き切った作品だと思います。
あなたの正義感は?
モラルとは?

多くの方に読んでいただきたい、奥深く、考えさせられる作品でした。


14

この作品が収納されている本棚

レビューランキング

漫画(コミック)

人気シリーズ

  • 買う