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御曹司社長の独占愛は甘すぎる

onzoushi shachou no dokusenai wa amasugiru

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表題作御曹司社長の独占愛は甘すぎる

城ノ内隆仁,39歳,ギャラリーオーナーで大手企業の社長
森宮錬,24歳,バイトで生計を立てる画家志望の青年

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

美大出身の森宮錬は、絵で稼ぎたいけどバイトで生計をたてる日々。ある日リストラに悩むイケオジ・城ノ内隆仁と仲良くなるが自然消滅。その頃妙に条件のいいギャラリーが近くに出来、何と隆仁がギャラリーの経営者だと知る。隆仁が無事再就職できたと喜ぶ錬だけど、実は隆仁はリストラされる側ではなくする側。大手企業の社長で、夢に向かってキラキラしている錬を仕事ばかりで味気ない日々に癒しをくれた大事な人だと思っていたのだ。また会いたいという気持ちが募りギャラリーをオープンさせてしまう隆仁。錬には正体をバラさないまま、抑えきれない思いを抱えて近づいていくけれどーー?

作品情報

作品名
御曹司社長の独占愛は甘すぎる
著者
金坂理衣子 
イラスト
鈴倉温 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
幻冬舎ルチル文庫
発売日
電子発売日
ISBN
9784344847361
3.1

(30)

(3)

萌々

(7)

(13)

中立

(6)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
7
得点
88
評価数
30
平均
3.1 / 5
神率
10%

レビュー投稿数7

イケオジ連呼がどうも…

イケオジ連呼が気にかかる。
イケオジ=ダンディなアラフィフなイメージがあったので、39歳のスーツの似合うキレイな男性をオジサンとかイケオジとか連呼するのに抵抗を感じました。

設定も盛りすぎでしょう?というくらい錬の家族や学生時代の試練に、姉恵の離婚問題。
そして隆仁の婚約破棄や激務や心の中の何もなさ。

隆仁の激務でなかなか会えない二人だったようなのに、やっと後半にエッチへとなって。
描写も詳しくて前半おあずけだった分たっぷりでした。

隆仁が忙しすぎてあんまりデートしたり会えなかったのが、そんなに激務な社長ある?と思ったのと、相手がいいなあキュンから性的にお付き合いへのハードルの低さにちょっとこちらは困惑気味です。

39歳はオジサンじゃないと思いたい個人的な価値観のせいか、隆仁をオジサン扱いに残念です。隆仁も錬の若さに飛距離って!
飛距離、このパワーワードにもってかれました。

0

受けのタメ口が気になる……

もう本当に小姑な意見で申し訳ないのですが、39歳の攻めが終始「です、ます」の丁寧な口調なのに、24歳の受けの口調がラフすぎて、どーーーしてもそこが受け入れられませんでした。

攻めが「花を描くのが好きなんですか」と丁寧に聞いてるのに、受けは「そうだね。〜だから描きたくなるんだよね」とか、なんなの、その口のきき方!と思ってしまう。

もちろん初対面時には受けも丁寧に話していたけれど、場面切り替わって仲良くなってからは、いつのまにか口調がくだけてて、その間に何があった?!と。

私の感覚としては、たとえ目上から「堅苦しいからふつーに話していいよ」と勧められたとしても、友達に話すような口調にはなりません。
「そうだね。〜だから描きたくなるんだよね」じゃなくて、「そうなんです!〜だから描きたくなっちゃうんですよ」じゃダメなの??
15歳も年上の人を相手にする喋り方じゃないわ。

アートな世界を目指す生き生きとした青年という感じを演出したかったのかもしれないけど、コイツなっちゃないな!!としか思えませんでした。

攻めも同じようなキャラでポンポンと言い合うような二人だったら、そこまで違和感感じなかったのかもしれないけど、攻めが紳士で人一倍口調が丁寧なので二人の落差が激しすぎて……。




4

甘やかしたい社長と対等でいたい駆け出しの画家


がんばりやな画家と構いたがりの御曹司社長の年の差カップル

駆け出しの画家・森宮錬(受け)はバイトに行く途中で知り合ったイケオジ・城之内隆仁(攻め)が新しくできたレンタルギャラリーのオーナーだと知り驚きます。
隆仁は錬の絵を殊の外気に入ってくれて、隆仁のギャラリーでのグループ展でも錬の絵をいち早く買ってくれたお得意様でもあります。
グループ展の際、近所の野良猫を買うことになり猫好きな錬は餌やりの手伝いにギャラリーに頻繁に出入りするようになり、ある夜お互い酔った勢いで隆仁に告白されおつきあいをはじめることになるのです。

両視点で読めるので隆仁が無自覚に錬を気に入っていて忙しい時間を何とかやりくりして錬と会えるように頑張っているのがわかります。

錬は母親を早くに亡くし、それに耐えられなかった父親がアル中となり育児放棄したので姉と二人で苦労しています。
そして、美大の短期部に入学しますが、不運な事故により4年制への編入が叶わず悔しい想いもしています。
今も、絵だけでは食っていけないのでバイト三昧の生活です。
そんな錬を何かと手助けしたいと思っている隆仁ですが、錬は隆仁に世話されっぱなしになることを快く思っておらず、対等でいたいと隆仁を頼ることをためらってしまうのです。

隆仁は御曹司で幼い頃から不自由ない生活をしていましたが、好きだったピアノではコンクールで審査員からえこひいきされていると言われやめてしまうことになったり、仕事に夢中で婚約者を自分の秘書に寝取られたり、と仕事以外のやりがいのない寂しい生活を送っています。
錬と出会い、錬の明るさや錬の絵に救われるのです。

デキ婚した姉のDV夫の件では隆仁が大活躍で、このことがきっかけで錬は隆仁を頼ることができるようになったのは良かったです。
小さいときから苦労している人は人に甘えるのが下手なんですよね。
どうにもならないことばかりでも「なんとかなるさ」といつでも前向きな錬が悔しいおもいのすることのないよう隆仁には頑張ってもらいたいものです。

隆仁は一度婚約者に裏切られているし錬は15歳も年下だしで、すぐネガティブになったり恥ずかしがったりするのに対し、そんな隆仁を可愛いと連呼し手を取って一緒に歩こうとする錬が男前です。
錬は隆仁が何者かなんて全く気にせず、社長でお金持ちだと知ってもそれに頼ろうとすることなく対等でいようとする男前なところもすごく好印象。
歳の差があり経済格差の大きいカップルの場合、年上の攻めに甘やかされる年下の受けというのが多い中、ちゃんと場面場面で男前なところが交代することができるこの二人は本当に似合いのカップルだと思いました。

錬が描いた絵が認められる日が早く来るといいですね。(隆仁がすぐに買い取ってしまうからなかなか出回らないから時間かかりそうですが)


この作者様の話は二人が恋人になってから、当て馬的存在が出てきて二人の雰囲気が悪くなるということがなく、何かしらの事件が起こって二人の仲が深まるという展開なのでいつもハラハラドキドキ楽しく読むことができる上、攻めが受けを溺愛するので性癖ドンピシャで大好きです。

2

爽やかでほのぼの

紳士的な大企業の社長×画家を目指す若者の組み合わせ。
とっても前向きで明るい、甘いお話でした。
毒気のないほのぼのとした作品が読みたい方におすすめです。

芸術面だったり、普段あまり馴染みのない専門的な分野を題材にした作品は、文章だけで読み手にどう説明し表現するのかが難しいと思うのですが、金坂先生が油絵経験者ということもあってか、ものすごく読みやすかったです。
油絵や絵画について、有名画家についての豆知識も描かれていて、思わず「へえ〜!」なんて思ったりもして。
説明臭くなく、描写が絶妙で非常に楽しく読めました。

両視点で語られる今作。
なんと言っても2人とも人間性が良いので、受け攻めどちらにも好感が持てます。
お互いの肩書きも詳しく知らない状態で出逢い、親交を深めていく様子が爽やかで、なんだか読んでいて気持ちが良いんですよね。文章も読みやすいのでさくさく読めちゃいます。
1番良いなと思ったのが、錬が隆仁の肩書きや職業を全く気にしていなかったところ。
隆仁が好ましいのであって、その他に関しては特に気にする素振りもないので、ちょっとした勘違いをしたまま特売のマヨネーズをお裾分けしちゃったりする。これはその後の隆仁も可愛いんだな。
隆仁は隆仁で、好きなことや夢にまっしぐらな太陽のような錬と出逢って以来、淡々としていた日常にどんどん絵筆で鮮やかな色が足されていく。
やっていることは少しストーカーじみてはいたのですけれど、相手の錬が全く気にしない人なのでこれは上手い組み合わせだなあと。
終始お互いをまっすぐに「好き」「可愛い」と言い合う2人が甘く、いやいや、あなた達はどっちも可愛いよ…となってしまう可愛らしいカップルのお話でした。
性別を特に意識せずに好意を持ち寄る姿が好き。

と、ほのぼのとしたいちゃいちゃぶりを微笑ましく楽しめたのですが…
ただちょっと、お金や生活、錬の姉に関しては上手くいきすぎ・やりすぎな感じがして、あれれ?となってしまいました。
頼らなさすぎも微妙ですが、絵を対価にとはいえ、好条件に錬があっさりと「イケオジ格好いい」となってしまったのがどうにも…芸術へつける価値は人それぞれですからなんとも言えないのですけれど、ここはもやもやした。
それから、隆仁が「イケオジ」というには若すぎる点。
作中で感じた印象と年齢設定が合っていない気がします。39歳は若すぎるかなあ。
この感じはせめて45〜かな…なんて思ってしまったり、イケオジ連呼にうーん?となってしまったり。
好きな部分と気になる部分の間を取ってこちらの評価で。
合間に入っていた細かなエピソードも掘り下げたら面白そうだったんですけど。
お話の雰囲気はとても好きです。

1

武器はマヨネーズ

金坂理衣子先生好きなので購入。くすっと笑うところはあって嬉しかったですが、めちゃ萌えたところが無く、さらっと読んでしまったので萌にしました。ひ○りさんで購入、本編+電子限定おまけの本編後日談+あとがき。

新野美術大学OBOG5人で、古民家ギャラリーで作品展を行う錬(れん)。4月初めに電車の中で「リストラか・・」と呟く男性と知り合ったのですが、その隆仁がオーナーとなったギャラリーを借りることになったのです。錬は隆仁はリストラされたんだと思っていましたが、隆仁はリストラする側、社長さん。色々ストレスたまるのを、錬で癒してもらっていて・・と続きます。

攻め受け以外の登場人物は
受けの美術仲間、攻めの秘書(♀)、受けの姉+その娘、フクちゃん(野良猫→飼い猫)、攻めの元婚約者ぐらいかな。

++攻め受けについて

受けは姉と二人助け合って生きてきた、お金ではなかなか苦労された方。とてもポジティブ、元気玉、絵さえ描ければ他の事はあまり気にしないという陽キャラです。イケオジに最初から惹かれていて、なんとか元気付けよう、お礼の気持ちを表そうと特売のマヨネーズを差し入れるところでは、噴きました。

攻めもまた、天然入っているのか、そのマヨネーズをにこにこ受け取り、それを使ってどんな料理をしてもらおうか(家に料理人がいる)、いつその料理を食べられるのか、感想をいつ受けに伝えられるかとワクワクしているような方。ああ可愛い、このイケオジ・・・。最後の方で受け姉に困ったことが起こった時には、持てる力を迷いなく発揮して、丸く収めてくれるスパダリぶり。お姉さんを縁故採用っぽくしちゃうのは、ちょっと・・と思いましたが、基本的に超優良物件で紳士な方で良かったです!

絵に関することも色々記載されていて興味深かったですし、イケオジが紳士で嬉しかった一冊でした。

0

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