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表題作二重螺旋 3 攣哀感情

篠宮雅紀
22歳,美貌のカリスマモデル
篠宮尚人
高校生2年生,雅紀の弟

あらすじ

兄の雅紀に「好きだ」と告白されて以来、より甘く淫らになった悦楽の時間──。その濃密な愛に支えられ、連続暴行事件の怪我から復学した尚人。ところがそんな尚人に、同じ被害者の一年生・野上が急接近!! いまだ心の傷が癒えない野上は、尚人にだけは懐き、頼ってくるのだ。野上に嫉妬と危惧を覚えた雅紀は、尚人を「おまえは俺だけ見ていろ」と抱きしめて!? 背徳のディープ・エクスタシー!!

作品情報

作品名
二重螺旋 3 攣哀感情
著者
吉原理恵子 
イラスト
円陣闇丸 
媒体
小説
出版社
徳間書店
レーベル
キャラ文庫
シリーズ
二重螺旋
発売日
ISBN
9784199003998
4.1

(48)

(24)

萌々

(10)

(13)

中立

(0)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
9
得点
199
評価数
48
平均
4.1 / 5
神率
50%

レビュー投稿数9

加々美さん登場の巻

コミックから入って、小説後追い中。
来ましたっ帝王加々美さん登場です!(多分この巻が最初)加々美さん出てきただけで嬉しいので萌2です。あー早くコミックの方でも加々美さん出てこないかなあ。この方のビジュアル見るだけで武者震いしちゃうんですけど。

2巻でナオを襲った犯人をぶっ飛ばした雅紀。そのことからMASAKIに弟がいること、その弟が連続襲撃事件の被害者であることがマスコミにバレます。イタリアから帰宅したアズラエルの加々美にも勿論そのことはバレバレです。片やナオはなんとか学校へ行っています。そんな中、同じ襲撃事件の被害者である野上の母から野上に声をかけてもらえないかと依頼され・・と続きます。

篠宮家以外の方々は
<業界側>加々美蓮司(モデル、帝王、雅紀をモデルにスカウトした方)、ミズガルズの面々少々(ナオの大好きなバンド)、瀬名(ミズガルズのマネージャー)
<ナオの学校側>立花(ナオの学年の主任)、桜坂、中野、山下(ナオを守ろうとする同級生)ぐらいかな。

**この巻の盛り上がり箇所

なんてったって加々美さん。やんちゃな表情の挿絵があります!それからナオの大好きなバンド、ミズガルズのプロモに出た時のMASAKIの様子が、加々美さんとの会話の中で語られます!(これ後で効いてくるエピです)。ナオが好きだっていうからプロモに出たって、まーちゃん、もうナオにメロメロ・・・

それから裕太がちょっと改善してきます。自分でご飯炊いて待ってるなんて、エライ!嬉しい変化です。
そしてそして最後の最後にナオがまーちゃんに甘えさせてもらって、すりすりしていますーっ羨ましいっ
2巻よりさらにナオを一生懸命護る感が出てきたお話でした!

2

事件を乗り越えて、強くなる絆

兄と弟のタブーな恋愛のお話、3巻です。
2巻で起こった傷害事件の影響は、まだ継続されています。

今回は、同じ傷害事件の被害者の野上が、尚人に近付きます。この野上の母親が、息子命で他人なんかどうでもいいという態度にイライラします。野上も、尚人の都合もお構いなしに振り回すし。思い込みも激しくて、嫌いな親子です。
そんな性格が起こした、野上の、桜坂への傷害事件。ほんと、前回から、桜坂は怪我してばかりで可哀想です。
だけど、桜坂を含め、尚人の友人たちが皆いいコでホッとします。
おまけに、引きこもりだった末弟が会話するようになり、野上にも噛みつくのがスカッとします。

長男と次男の恋愛面では、傷害事件以降、ますます兄の溺愛振りに拍車がかかってニヤニヤします。兄の、弟への甘いセリフや「な~お」と優しく呼ぶ声にキュンキュンします。
弟も、兄への依存が強くなってるし。エッチの時の弟の、普段とのギャップもたまりません。

気になるのは、妹の長男への引きずっている思慕と、桜坂の尚人への忠犬っぷりです。恋に変化することはあるのかと、ドキドキします。

3

なんかいつの間にか、脅迫されて手篭めにされてるはずの尚人が
雅也に~されて嬉しい・・・ソワソワなんてしはじめまして
いつの間に?!と思ってたら、その後になるほどな~な展開でしたね。
確かにもともと、雅也だけが尚人を気にかけてくれて、雅也だけが・・雅也が~
な尚人だったわけなので、「好きだ」「お前だけだ」「お前がいるから」なんて言われたら囚われてもしまうわな(/ω\)ショウガナイw
な今回。
なんだかんだで進展も多かった一冊ではないでしょうか。
相変わらず不幸の連鎖冷めやらず~ですが。

本編は、前回の暴行事件の引き続き。
尚人と同じく被害にあった後輩君、怪我は治ったのに引きこもり
部屋から出ることもままならない。精神的に病み病み
そんなさなか、みごと復活を果たした尚人になんとか息子を助けて!
な母親から始まるお話。
ま、なんにせよこの話、、、基本女は怖いというね・・orz
でもペアレントってこんな感じなんだろかと思ってしまう。
愛情が深いのはいいことなのだけれど、行き過ぎた愛情は・・・

そして我らが(ぇ)桜坂くんが・゜・(ノД`)・゜・
なにげに一番好きなのは桜坂くんでありましてですね
なに?なんなの?あの尽くしよう。
番犬よろしく、あーいう見た目なのに、心許した・・
一度主人と決めた相手にはトコトンみたいな子好きデス。
というか、番犬トリオおいしすぎるwwww好きw
不幸の連鎖は続いておりますが、あーいうところでは癒されたり

少しずつ引きこもり末弟も、頭起こしてきましたね。
これからどーなるのか楽しみです。

さて、問題のお兄様ですがww
この人、なんだかんだいっても、ちゃんと人としての理性はまだ持ってるのがあれですね。
素直に応援してやろう・・というのにはまだなんか粘っこいものを感じるのですが
尚人さえいればいい、誰よりも執着を持っている兄。
だけど、家族という意味での末弟の存在。
癒し、安らぎという意味での親友の必要性はきちんと認めた上で
という表現は、恐ろしいまでの執着愛においても~なモラルのようなものを感じました。

長女~な話もちらほら挟まっているのは
これから何らかの事件に関わるんでしょうか。楽しみです

5

世の中には色々な考えの人がいる

沙也加の話から始まったのでこの巻は沙也加が絡むのかな?と思ったら尚人の高校の連続暴行事件つながりの話になりました。
1年生、野上光矢は事件をきっかけに家から出ることができなくなっています。
野上の母親に頼まれてその手助けをする尚人ですが事態は思わぬ方向へ・・・しかし、暴力を振るわれて嫌な思いをしたのにその自分が人を傷つけ加害者になるとかどうよ。
野上親子の甘ったれた感覚にがっかり感満載です。
この事件で尚人は少し強くなりました。
そして冒頭に出てきていた沙也加の複雑な思いもこの先どう係わってくるのでしょう。
続きが楽しみです。

3

事件が事件を生んで、またさらに絡み合う

この「二重螺旋」という原題通りに、巻を重ねるごとに事件も、人々の感情さえも複雑に絡んで、この終着点は一体どこにあるの?
と、叫びたい気持ちになりますが、中だるみさせない作りはさすが吉原さんです。
事が複雑になるごとに篠宮兄弟の絆が一層強く深くなり、女達はより悪者になり、この「攣哀感情」も目が離せない展開に。

高校生襲撃事件で尚人と同じく被害者となった1年の野上の母親が、どうして篠宮は学校へ出ることができるのか、と過干渉ぶりを示すことに端を発する今回。
尚人は兄との禁忌、弟のひきこもり、父の不倫、母の自殺と、さまざまな試練を家庭に抱えていますから、学校が唯一の息抜きの場所であることが、野上とは全く違う点です。
しかし、それらは表にだすことのできない真実ですから、優しい尚人はできることで野上を助けようとします。
しかし、それが野上の尚人への執着を生み、周囲の危惧を超えてとうとう、キレた桜坂が、逆ギレした野上に刺される事件に。

これまでの事件で、兄・雅紀は尚人への執着する偏執的な愛情から、守りたい、唯一の存在になりたいという、本物の愛へ移行しているような態度になってきています。
それは、SEXに如実に現れ始め、尚人もそんな雅紀に素直に従い、甘えるようになってきました。
弟の祐太も、ただの反抗するひきこもりから尚人を守りたいという姿勢が見られるようになってきました。
何があっても、いつも綺麗で汚れのない姿で存在する尚人を、兄弟が、そして桜坂はじめとする、中野・山下といった学校の友人達が守ろうとしています。
そんな尚人の姿を偶然見かけた姉・紗也加。
大好きだった雅紀兄に裏切られ捨てられたと(本当は自分で出て行ったのに)思い込む、彼女の去就が尚人への嫉妬という形で今後の展開にきっと影響を及ぼしていくのかも?と予感させます。

CDも出ていますが、これを聞くと読むだけではつかみきれない感情がストレートに耳から入ってきて、よりこの作品の世界と流れがわかります。
お勧めですよ!

2

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