おまけ付き電子限定版
吉原先生原作の『二重螺旋』を、円陣さんがコミカライズしたコミック版『二重螺旋』の2巻目。
吉原先生のシリアスでダークな世界観はそのままに、円陣さんの描く美麗イラストが絶妙なバランスを醸し出していて素晴らしくお耽美な作品なのですが、絵柄が綺麗、原作が素晴らしい、ということはもちろんとして、とにかく円陣さんのコミカライズの仕方がお上手です。
吉原さんは非常に独特な文体を書かれる作家さまで、それが味でもあるのですが、正直好みが分かれる作家さまかと思います。が、円陣さんのコミカライズがお上手で、そもそも小説はあまり読まないとか、そういった方にも読みやすいのではないでしょうか。
が、今作品はガチ親子、ガチ兄弟の絡みがある作品なので、地雷の方は注意が必要かもです。
1巻も含めてのネタバレがあります。
仲の良かった家族。
それが父親の浮気が発覚し、そして両親は離婚することに。夫を深く愛していた母は精神を病み、長男と身体の関係を持つに至ってしまう。
それを知った長女は家を出てしまい、家族は崩壊する。
しあわせな家族像を捨てきれない次男は必死で「家族」のカタチを保とうとするが、酔った長男にレイプされ―。
というのが1巻までのお話。
今作品は次男・尚人視点で進むお話です。
ここだけ読むと長男の雅紀が外道、という感じなのですが、雅紀にも彼なりの葛藤がある。イケメンで、優秀で、家族を養うためにモデルを始めた雅紀。尚人の前以外では常に鎧を身に纏い「自分」を見せない彼の素の姿や本音を、表情やしぐさ一つで読ませる円陣さんの手腕に脱帽です。
そして尚人も。
彼はすこぶる良い子なのですが、これがね、計算づくじゃないんです。
彼の素直さというのは、彼の本質でしかない。
そこに、雅紀は惹かれたんでしょう。
家族の中で、唯一綺麗で、純粋で、彼は雅紀にとっての光だったんだなあ、と。
が、まあそこは吉原作品なので。
綺麗なお話、だけにはとどまらない。
尚人を手に入れるために、雅紀は手段を選びません。
飴と鞭を使い分ける、頭脳派なのです。それだけ、尚人を手に入れたいってことなのでしょう。けれど、雅紀のすべては尚人だけ。それ以外は「それ以外」でしかない。執着攻め、という言葉では言い表せない、そんな闇も感じます。
一方の尚人。
彼がね、んー、可愛いですね。雅紀に執着される理由が分かる。小動物みたいっていうのか、純粋っていうのか。
雅紀の手のひらの上で転がされるさまが良いんですよ。とっても。
彼の葛藤とか、まーちゃんへの愛情、恐れ。
相反するそんな彼のぐるぐる感を、円陣さんが素晴らしく描き切っています。
葛藤しつつ、兄弟という枷を感じつつ、それでも尚人はまーちゃんの手を振りほどけない。「ナオ」と呼び掛けられる、その声一つで尚人は陥落してしまう。「雅紀兄さん」から「まーちゃん」へと、尚人の中で変わっていく。
そしてそんなまっさらな尚人を、少しずつ快楽でもって絡みとっていく雅紀との対比が絶妙です。
闇と光。全く正反対な2人に見えて、実は欲しいものは同じ。同じであるのに、求め方が違う。
この雅紀のドロドロな感じと、尚人の綺麗さが、今作品のキモかと思われます。
雅紀に、少しずつ陥落させられていく尚人。
ついに二人はー。
そこに深い愛情があるのに、薄氷を踏むようなハラハラ感が付きまとう。
いいねえ。このダークな感じ…!
ドツボです。
甘くって優しく、ほのぼのなお話を好む方には正直お勧めできない作品ですが、ダークで、ドシリアスで、禁忌にまみれたお話が大好物な方にはぜひとも手に取っていただきたい。
次巻も楽しみに待っていようと思います。
家族を捨てた父親、壊れた母親、その母親とセックスする優しかった兄……と、崩壊する家族、インモラルな兄弟の姿を描いたシリーズ2冊目。
前回、兄・雅紀に無理やり抱かれてしまった次男・尚人。
優しかった兄の顔は、獲物を追い詰める捕食者の顔に変わり……と、いう衝撃のラストからの続きです。
やっぱり、巻数をかけてコミカライズした作品はいいですね。
小説ならではの詳細な心理描写がコミックスでもうまく表現されています。
ナオを脅してじわじわ追い詰める雅紀と、ゆっくり快楽の深みに堕ちていくナオ。
息が詰まる2人のやり取りにハラハラさせられっぱなしでした。
とにかく、雅紀が美しいですねー
鬼畜だし変態なのに、これほど綺麗だと見惚れてしまいます。
この綺麗な顔で迫られたら……うん、なんか分かる。
前作のあとがきで円陣先生が仰っていたように、怒涛の性的な展開です。
どのシーンも印象的で衝撃的!
特に、怯えて震えていたナオが雅紀に性的な要求をするお風呂場でのH。
ここまで慣らされてしまったか……と、軽くショックを受けてしまいました。
乱暴に抱いた後、ベタベタに甘やかしてくる雅紀の手練手管がエグい!
2人の関係に気付いてしまった裕太はどうする……!?と、いうところで次に続きます。
誰に感情移入して読んだらいいか分からない:
それでも、登場人物たちの複雑な心情から目が離せません。
ナオの脅迫性障害は大丈夫なのでしょうか?心配だ……
原作が13巻まで出ていて既に追いつけない状態なので、コミカライズ版の3巻発売を待ちたいと思います。
早く読みたいなー(わくわく)
1巻を読んで、これは相当エグい!ドロドロ!と思いましたが、2巻もなかなか。兄弟ものに背徳感や、攻めの執着を求める人にはぴったり。
実は原作の小説は読みかけたものの、挫折してしまっていて。なので、原作と比べてどうこう、という感想は言えないのだけどコミック版はわかりやすいし、とても読みやすいです。
私のように原作に挫折したけどガチ兄弟ものに目がないという方に、ぜひ読んでほしい…!
1巻のラストで弟を無理矢理抱いた兄、まーちゃん。が、2巻ではちゃんと反省し、「もう傷つけたくない」と甘い態度になり、それに弟もズルズル絆されていく。
円陣先生の描くまーちゃんは本当に美しいのだけど、ここは黒髪優等生受けのナオのヤバさについて述べたい。
よくもまあこんな家庭で、こんないい子に育ったなあと感心しちゃうほどデキた弟なんだが、この子がかなりヤバい。
あんなひどい家庭環境でもしっかり勉強して、進学校に入ってしまうような優等生がだよ? 実の兄によって、どんどん汚されて淫らになっていくんですよ……。
お風呂で体を洗われながら…とか、その後もの足りなくなって自分で…とか。自分だけじゃなくて、兄にも気持ちよくなってほしくて素股…とかとか!
でもって最後には、自分から求めちゃうんですよ! いいのかい、マジで!?
案の定、末っ子に見られてアウトですよ…あーあ。家でやんなきゃいいのに、というツッコミはしちゃいけない。他の家族にコソコソ隠れて、あえてお家で致すのが、近親ものテッパンの萌えシチュだから。
長年人気のシリーズなだけあって、ストーリーはしっかりしているし、作画ももちろん神。キャラの細かな心理が表情ひとつで手に取るようにわかるので、わずかなコマも見逃せない。そしてどのコマも完璧に美しい、兄の罪深さよ…。
弟に対しては兄が加害者だけど、それをひどいとあんまり思えないのは、彼は性虐待の被害者であり、父親の代わりに家族を支えようと必死だったというのがわかるからかな。
見るからに清らかな弟は、そんな兄にとって、唯一すがりつける救いの光なんだろうと思う。まあ、そんな清らかな弟を、自分の手で思いっきり汚しちゃうんだけどね(いいぞ~もっとやれ)。
末っ子裕太の今後を心配しつつ、3巻の発売を楽しみに待ちたい。
原作も大好きだけど、こちらのコミカライズ版も大好きです。原作のイラストで漫画が読める奇跡に感謝しています。
なんと言っても大好きな円陣先生です。
こんな豪華なコミカライズ購入せずにはいられません。
各章の扉絵も素敵なんですよ。うっとりマジマジと見てしまいました。
もちろんお話も最高でした。
雅紀に段々と絡め取られて行く尚人の表情が良いです。それを確信めいた眼差しで見詰める雅紀にもウットリしました。
勿論エッチシーンも最高です。円陣先生作品では少ないので「二重螺旋」様々です。
カバー折り返しの円陣先生の言葉にニヤリとしてしまいました。www
私はつい最近だと思ってましたよ…。
次巻からは波乱の展開らしいので楽しみに待ってます。
実は、「二重螺旋」の存在自体を知らなくて、アニメイトでたまたま2巻を見つけました。
以前から円陣先生の作画のファンでした。
前作「君がいなければ息もできない」が名作です。
思わず2巻を衝動買いしてしまい、1巻は電子で購入。
眼福でした。。。
そして、、、ガチ兄弟モノはハマりますって…!ヤンデレ兄攻×ピュア弟受!好き!
小説が13巻まで出ているとは知らず、戦々恐々としています。
ちるちるで小説版のあらすじやレビューを漁りました。ドロドロ昼ドラじゃないですか!!
読みたい、、、