この出逢いが、ぼくらの生きる理由

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表題作読みかけの恋

下村巧,ホームレス
金町洸希,25歳,御曹司,社長

同時収録作品脱ワンオペ作戦

野吾太一郎・刑事
沙藤文斗・フリーライター

その他の収録作品

  • 描き下ろし

あらすじ

若くして世界的大企業の社長に就任した金町洸希(かねまち こうき)は、
誰もが羨む「すべてを手に入れた男」。
しかし周囲からの嫉妬や羨望、家族との関係に疲れ、どこか虚しい日々を過ごしていた。
そんな折、暴漢に襲われたところを見知らぬ男に助けられる。
下村巧(しもむら たくみ)と名乗る彼は、洸希とは正反対の不器用な男だった。

それでも洸希にとっては”命の恩人"。
巧の希望で、二人は奇妙な同居生活を始めることに――。

作品情報

作品名
読みかけの恋
著者
小箱あき 
媒体
漫画(コミック)
出版社
三交社
レーベル
Charles Comics
発売日
電子発売日
ISBN
9784815501464
3.4

(25)

(3)

萌々

(10)

(8)

中立

(4)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
5
得点
83
評価数
25
平均
3.4 / 5
神率
12%

レビュー投稿数5

読みかけの恋と、ここから始まる恋

〝この出逢いが、ほくらの生きる理由〟
この、帯の文句が素敵だなと思いました。
全てを失ったホームレス×ハイスペック御曹司の格差ラブです。

大企業の社長に就任した洸希は、「すべてを手に入れた男」と揶揄されるほど完璧な男。
人生イージーモードの洸希が暴漢に襲われたところを助けたのが、人生ハードモードのホームレス・巧。
正反対な2人が成り行きで生活を共にしていくうち、恋心を意識していくというお話です。

不器用で生活能力ゼロの巧に引きながらも、ハラハラと見守る洸希が温かくていいんですよね。
御曹司で全てを手にしている男なのに、全然傲慢じゃない。

巧のバックグラウンドは仄暗く、唯一の楽しみは読書。
洸希にすすめられて小説を書き始めるのですが、そこで意外な才能を発揮していきます。

完璧で幸せに見えた洸希は、実は心にポッカリ穴が空いています。生にも執着がなさそうで、ともすれば危うい青年にも見えました。

後半明らかになる巧の過去と洸希への想いから、洸希の存在が巧の生きる意味になっていたことが分かります。
そして今度は、作品と巧自身を通して洸希が救われていくのですが、この過程がとても良かったです。
寡黙な巧が手紙を通して本音を語るところも、巧のキャラが活かされているなと感じました。

初Hを描いた描き下ろしもよかったのですが、特典ペーパーの「世界にひとつだけのサイン本の話」が好きでした。
これは嬉しいと思う^^

同時収録作は、「Ω事件簿〜」の番外編。未読でも大丈夫です。
オメガバらしさは全くないのですが、普通の子育てものとしてほのぼのとした可愛い作品でした。


巧が書く児童書のような小説が本当に面白そうで、私も読んでみたいと思いました。
モデルは洸希なので、ラストは本編同様ハッピーエンドの救済の物語なのでしょうね。

3

読後感が良かった

生まれ育った環境も性格も真逆だけれども同じような悩みを抱えて育った2人。そんな2人がぶつかり合いながら、少しずつ近づいて、一緒に成長していくお話です。

ストーリーとしては特別変わった内容なわけでもなければ、突飛な設定なわけでもありません。しかし、なんだか読み終わった後にほわほわと優しい気持ちになれるようなお話でした。

小箱あき先生の作品読むのは今回で2作品目でした。
個人的なイメージですが、小箱先生の作品は登場人物やストーリーに棘がなくて、どこか柔らかい雰囲気のように感じます。

ただ私が好きなだけかもしれないですが、読み終わって「あ〜面白かった!」と純粋に思える、素敵な作品でした。

0

穴...

作者買いでの購入だったのですが、先生の作品の中では一番、う~ん?と感想に悩んでしまう読後でした。

再会もので王道路線だとは思うのですが、登場人物たちの感情の機微が読み取れず、なんでくっついたのかよくわからなかったです。
先生の描かれる、しっかりとしたストーリー性のある作品であることに間違いはないのですが...

作中に出てくる絵本の内容にひっかかってしまい、それが2人の関係を発展させていくキーなので、過程がしっくりこなかったのだと思います。
これは多分、好みの問題ですね。

劇的な展開があるわけではないですが、安心して読むことはできました。

1

読みやすい

思っていたよりもあっさり読み終えてしまいました。
別につまらないわけではないのですが、サラッといけます。

お金持ちで高い地位にいる受けとか大好きなのですが、お家では高貴さあまり感じず、攻めに対しての内心は読者寄りなかんじで面白かったです。
時折出てくる攻めの仕事ぶりチェックの社長脳も。

ハイスペックでなんでもこなせる人ですが、心にあいたポッカリしたところに攻めがそっと寄り添ってくれる…そんなお話。
再会ものでもあるのですが、王道…というよりはできすぎた話だなという気持ちの方が強かったです、まぁとても物語らしいですね。

受けも肉体関係を必要とするほどの好きなのかいまいちピンときませんでしたが、あたたかいお話であると思います。

0

不器用でもいい

「すべてを手に入れた男」と言われ、誰からも羨ましがられる存在の洸希が
暴漢に襲われそうになったところを助けてくれた巧。
そんな偶然の出会いからはじまるお話でした。

洸希は器用なので、仕事も家事も何でも卒なくこなしてしまうような人。
親からの期待に応えるため、幼い頃からきっと努力してきているはずで。
そうして力をつけた結果、何故か親から疎まれるという展開にやるせない気持ちになりました。生きることに執着しなくなるのも無理はないな、と。

そして巧は人より時間はかかっても、落ち着いて取り組めば目的にたどり着ける人なのに
これまでそれを見守る人もいなければそういう環境も与えてもらえず、自信を失くしている姿が切なかったです。

そんなふたりがお互いの欠けている部分を補い合うように、仲を深めていく様子にドキドキ。
そして過去のエピソードが明かされると、再会は運命のようだったなと感じました。

最初のほうで巧がわりと掴みどころのない人に見えたので、どんな展開になるのだろうかと思いましたが
いい意味でそれを裏切ってくれるような温かいお話だったなと思います。

0

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