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タイトル通りのお馬鹿なワンコ後輩に主人公が翻弄されるお話。
後輩からエッチの練習という王道かつ馬鹿馬鹿しい提案をされた時に、トチ狂った! と突っ込みを入れる主人公で良かったです。
終盤に主人公が激怒し後輩をぶん殴るシーンがあるのですが、そりゃ怒るよなと思える展開でした(やりすぎだけど)。
しかしスカッとはしませんでした。
暴行を加える主人公も良くありませんが、後輩は後輩で再度きちんと謝罪して欲しかったなと思います(土下座はしていたものの謝罪としては誠意を感じなかった)。
それなりにクズな主人公の元カレが当て馬として登場しますが、本作の中ではわりと被害者だと思います。
ヘタレ攻め、年下攻め、テイストとして悪くはないんですが、、、
ゲイで小説家の成瀬はお隣さんで後輩の苅谷が好き。でも長年の友人関係にヒビが入るのが嫌でその気持ちは言えずじまい。
そんな苅谷が成瀬のゲイ友?和己のことを好きになったと言いだして…
挙げ句の果ては、苅谷にエッチの練習をさせて欲しい!と頼まれます。成瀬は結局練習台に。。。トンデモ話じゃないですか?これって。
まぁ、減るもんじゃないし、成瀬の方は苅谷を好きなわけで、良いや、てなっちゃったのかもですけど、それならいっそ告白しちゃった方が良かったのでは?と思ったり。練習後に気まずくなったりするんじゃ?って普通思っちゃう気がする。
しかし、お話はそこから実は和己と苅谷が仕組んだ芝居だったことがわかり、二人はめでたく恋人になるんですけどね。苅谷のワンコな感じに少し萌えるものの、グッとくるものは無くて、さらっと読み流してしまえる感じのお話でした。
なぜコレがドラマCDになっているのか不思議…なんでも出せば売れる時代だったんだろうか。
最終的には表紙の通りのラブラブな2人に至るのよ!とわかっていても、そこに至るまでのプロセスにまんまとハラハラ、ドキドキさせられている私はきっといい読者なんじゃないかなと思いました。いい意味で裏切られたというか、さすが英田先生、お互いにモダモダするだけの両片思いじゃないんですね。
受(サトさん)視点なので年下の駄犬の真意がわからなくてもどかしいのですが(我ながら何冊BL小説読んでるんだよwwって思うんですが)、このもどかしさが私にとっての正解の萌なので最高でした。”練習”って言われて、スケベをしてしまう場面はシュールすぎて切ないですね。恋心隠して、あくまで”いい先輩”でいてやろう!という受の男気が可笑しい…(そして哀しい…)。
主軸のCP以外の登場人物も魅力的で、作品を味わい深くしています。ゲイバーのママと宇藤先生とか、遊び慣れた大人同士のスピンオフ的な要素を感じずにはいらませんでした。
恋愛経験豊富な受が一周回って辿り着いた純愛、実は幸せは身近にあったという”青い鳥”スタイルの、王道年下攻め作品でした。
さらっと楽しく読めました。
好きな相手から、「好きな男が出来たから男同士のHを教えてくれ」と言われて、教えてあげることになった受けの切なさよ……。
読んでると、両片思いだろうなぁ、好きな男云々というのも口実だろうなぁとはわかるんです。
だけど、受けは当然わからない。
こんな形とはいえ好きな男に抱かれる嬉しさ、だけど気持ちの通ってない虚しさ……といった描写が切なくて。
全てが明るみになった後、攻めをボッコボコにする受けって初めて読んだかもしれません。
ドヘタレワンコの言い訳を聞くと、確かに仕方ないかもなぁ……とも思うのだけど、ボコられて当然とも思いました。
攻めに怒りの鉄拳制裁&蹴りを入れる受けの姿が新鮮でした。
すごく印象に残るってわけではないけど、楽しく読めました。
ここのレビューを読んでみると、意外に攻の苅谷がダメという方が多くて、
なるほど世間の傾向はそうなのか!と。
文体が成瀬の一人称なので、私はすっかり成瀬目線で可愛く読んでしまいました。
おかげで途中の切ないこと切ないこと……
脇のチョイ悪オヤジも、天使の衣装を着た小悪魔ちゃんも
憎みきれずに、可愛い奴らめ!とほだされてしまいました。
大人のようでいて、
恋愛に溺れると嫉妬深かったり浮き沈みが激しかったりする成瀬さんも可愛いv
これはいかに成瀬に自己投影して読めるかで評価が分かれるのではないかと。
そのまま成瀬目線で読めれば面白いけれど、
第三者的外枠から目線で読んでしまうと、苅谷の言動にもやっとくるのかも。
SSででも、苅谷目線からのお話があればまた彼の印象が違ってくるのかな。
私的には最後まで面白く読めたので、評価的には「萌×2」!