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お腹が空くBLです。みなさん、ご注意を。
【創一が取材で訪れた洋菓子店のパティシエ、仁は無愛想で美しい人だった。彼の双子の兄によると創一の髪が亡き愛犬に似ているらしく、髪を触ってもらいながら取材することに成功する。別れ際に見せた仁の笑顔に創一は…】
スイーツを題材に、ふわりとした2人の距離が近付く感じがいいです。すごく大きな波はありませんが、頑張ってる2人を応援たくなるというか。キュンと甘いシーンの連続で、少女漫画のようなときめきを感じられます。
その分BLとしては物足りないかもしれません。私は試し読みでパティシエ受けなら読みたい!と思って、一応カップリングを確認して購入したのですが、仁が下だとかいうセリフはあったんですけど、いわゆる合体シーンはなかったです。ないのも味、という気もしますが、やはり能面美形の乱れるシーンも見たかったというのが本音です…。男同士というところにもこだわりがなく、BL寄りのラブストーリーといったところでした。
仁の兄、愛ちゃんのお話も入ってて、2人の幼少期が見られたのは嬉しかったです。ほわんと甘い気持ちになりました。
なんと優しい作品でしょう。この表紙にピンときた方は購入して間違いないです。表紙の雰囲気で最初から最後まで楽しめます。デビュー作だそうで、今後の作品も同じ優しさだといいなぁ。優しさを摂取したい時に迷いなくこの作家さん!って方が増えると癒しになる。
主役CPも穏やかな気待ちにさせてくれるし、双子のお兄ちゃんの愛と誠CPも違う雰囲気なのに同じ柔らかさ。お布団にくるまれるがごとき気持ちよさでした。
一泊用の沢山の荷物の中身は何なんだろう。仁くんの細かい設定はうまみが沢山ありそうなのに、作品内で出きった感がなくてもったいないな〜
お菓子やケーキがたくさんで、とっても目がおいしかった…!
そしてシャイな仁とリアルトイプー似で懐っこい創一のほんわかなやり取りに何度もキュンとしました。
祖母と過ごした日々の思い出、初恋の人への気持ち、コムギへの愛。
それが仁の心に積み重なって、穏やかで美しい彼を作り上げているんだなとしみじみ感じました。
そして口数少なめな仁がキス好きっていうのがもう…可愛すぎか…!と悶えて(笑)
キス待ち顔にやられまくりました。
週末に大切な人と一緒に食べたいケーキ、というそのタイトルの意味までもが優しくて、ただひたすらに穏やかで優しい世界に癒やされるような作品でした。
きゅーんとするピュア系BL。
コミュ障気味の美しきパティシエと、心優しきわんこ系ライターの気遣いLOVE。
美しいケーキたち、漂う甘い香り、心を癒すスイーツに囲まれて、自分自身は他人との間に壁を作ってしまうパティシエの仁。
仁の今は亡き愛犬にどこか似た創一は、そんな仁のガードを次第にすり抜けて少しずつ距離を縮めていく。
創一は別にゲイ設定無いと思うけど、綺麗な仁に最初からポ〜っとしてます。
仁の方も。
仁の繊細さをちゃんと見て気遣ってくれる創一への好意はちゃんと生まれています。
さて、仁の双子・愛のおせっかいもあって2人きりで夕食を摂ることになった夜、ちょうどよくゲリラ豪雨、急遽創一がお泊まりの流れに。
そのままきゅんきゅんほわほわ、嬉し恥ずかし、順当に両想い成立で初Hまで…
ここは…私は正直朝チュンでもよかったかも。
仁さんって、これまでコミュ障風に過ごしてきた割にかなり自分からいってるんですよね。いきなりゴックンとか…イメージがちょっと違っちゃったかな。
巻末は愛ちゃんと、恋人の誠さんのエピソード。
こちらの2人もとってもいいですね!
愛は仁とは性格が違って、明るくて人当たりも良い。
子供の時太ってて歯列矯正もしてコンプレックスのあった誠にとっても自然に接してた愛。誠はず〜〜っと愛の虜です。
こういう、照れを通り越してるカップルって気持ちいいね。
お菓子、大好きです。
食べ物全般好きですが、特にお菓子は誕生の歴史などの文献を読み漁るほど好きです。
というわけで、ケーキの名前がタイトルになっている作品をスルーできるはずもなく。
ライターの創一が訪れたのは、今まで誰も取材に成功したことがないパティシエ・仁のいる洋菓子店。
過去の例に漏れず、仁の極度な人見知りのせいで1度目の取材を失敗した創一は…。
仁の双子の弟・愛のひとことで、起死回生のリベンジチャンスです。
ペットロスだった仁のこころを開かせる方法を思いついた創一は、取材に成功するも、離れがたい何かを感じて、店に通い詰めるようになるのですよ。
だけどお菓子を食べるシーンはちょっと物足りない。
いっぱい出てくるんですよ、お菓子。
ショーケースの中にたくさん並べられたケーキ、上に置いたケーキスタンドに山盛りのカヌレ、祖母と作ったクラフティ、常連となった創一が編集部に持って帰った焼き菓子に、お店で創一が食べたタルト、仁が創一に誘われて行った花見の思い出を詰め込んだマカロンに、仁がフランスで出会った日本人留学生への餞別に焼いたウィークエンドシトロン。
ついでにお菓子じゃないけどラタトゥーユまで出てくる。
しっかりしたデッサンと優しいタッチで描かれた食べ物は、どれも本当に美味しそう。
それだけに、並べてあるだけとか空になったお皿、口に運んだあとのスプーンや咥えられたフォークじゃなくて、頬張っているところを、フォークで口に運ぶまでの食べ物の断面を、もっと見たかった。
分かります?食べ物好きの方なら分かってくれるはず!
ストーリー的には、幼い頃から「喪失感」と折り合いがつかず、ひととうまく接することが出来なくなったパティシエの心に、するりと入り込んできたライターの存在が心地良くなって、心地良いだけじゃない何かを感じるようになって…というもの。
全体的に優しいタッチにぴったりの、優しくてあたたかい話でした。
わたしは長身受けはちょっと…な人間なので、攻め受けに「ぐぬぬ」となってしまったけれど、初恋のエピソードから創一が仁を抱きしめる方じゃないとだめという説得力がありました。
両親が亡くなってから祖母のいるフランスへ渡ったはずの双子が、日本の小学校に通うまでの経緯も、おそらく祖母はフランス人で、父親か母親もフランス人のハーフという設定も触れられていないので、「あれ?」と思う部分はあります。
もうひとつ言うなら、お菓子好きはパウンドケーキにアイシングという時点で「ウィークエンドシトロンだ!」というのは分かるけれど、あのケーキが「週末を一緒に過ごす大切な人と食べるケーキ」として作られたエピソードをどこかで出した方が親切だったかなと思いました。
タイトルにもなっているし、初恋の人に贈ろうとしたのも描かれているけれど、そのケーキが持つ意味が重要だと感じたので、「そこは読者の方が知ってる/調べるでしょ」的になってしまっていたのが、もったいなかった!
だけどデビューコミックスで、相当高いストーリーテリングと作画力。
今後に期待が高まる作家さんに出会えました。