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表題作千夜に咲え

神崎,警察署長、蓮水,元刑事
要,両親の残した借金のかたに琥珀館で身体を売る少年

同時収録作品千夜に咲え

嘉門真士,久我家の執事
日向要,琥珀館で客を取らされる少年

その他の収録作品

  • おまけ

あらすじ

両親が亡くなった夜、独りになった要を
迎えに来たのは久我家の執事・嘉門だった。
両親が残した借金を返済するため、
要は琥珀館と呼ばれる洋館で暮らし、
男たちの欲望の相手をさせられることに。
逃げ出したくなる生活の中で、要を慰め、
心を支えてくれるのは嘉門だった。
嘉門さんが優しいのは仕事だから…
そう思う要だけれど、惹かれずにはいられない。
けれど、嘉門にも秘密があって――!?

作品情報

作品名
千夜に咲え
著者
秋雨るい 
媒体
漫画(コミック)
出版社
大洋図書
レーベル
H&C Comics CRAFTシリーズ
発売日
電子発売日
ISBN
9784813032762
3.5

(53)

(7)

萌々

(26)

(15)

中立

(1)

趣味じゃない

(4)

レビュー数
8
得点
185
評価数
53
平均
3.5 / 5
神率
13.2%

レビュー投稿数8

古からのフェティシズム、ここに有り

作者さんの既刊を引き合いに出すのはアレですが、
個人的に「ふきげんな~」より「おくびょうな~」にハマった口です。
憂いのある雰囲気の中になんともそそられる淫靡さを感じるんですね。

この作品で言えばゲスな設定・展開の中にも
決して穢すことができない関係性のフェティシズムを感じました。
個人的に秋雨さんの描く"憂い"の表現がすっごい好きかもしれない…。

ストーリーは古き良きを詰め込んだ感があるんですが
そそられる萌えは語り継がれて然るべきで(∩´///`∩)
古の王道をたっぷり堪能して萌え転がりました…!!!


取引先に大損害を引き起こし自殺してしまった両親。
親の位牌を抱えてジッと蹲って動けない要。

そんな要を迎えにきたのは、
大損害を出させてしまった取引先・久我家の執事でした。
なんと既に久我家と養子縁組が済んでると言います。

そしてあらすじにもあるように、
要は久我を満足させるために客の相手をし、
要が苦痛に歪む顔で久我は自尊心を満足させる。
久我は要の母親に妄執して精神がどこか狂っているんですね。

そんな中で要が唯一救われるのは、執事・嘉門の存在。

先が見えない狂いそうな洋館の生活だけど、
嘉門と接するときだけが要が一息付ける時間でした。

一方の嘉門は要に言えない罪悪感を抱えて居てーーーと展開します。


この言葉は正しくないかもしれないけど、
閉ざされた森の洋館・秘密の痴態・不憫受け・執事
このワードが揃い踏みになってどうにもそそられてしまう(∩´///`;)

シンドイ展開で陰鬱な雰囲気なんですが、
ほんと、ゴメン。ゴメンよ要。
客との行為を嘉門に見られて泣く要にすごく萌えた…。
泣いてる要を嘉門がギュッてして、死ぬほど萌えた…。
(この時のキスのさ、要が真上向く角度が色っぽくてすごく好き(∩´///`∩))
(あと小さいコマだけど家ん中戻ってソファで再キスもギャン良かった/////)

救いのない中で生まれる愛ってどうしてこう尊さを感じるんでしょうね+゚。*(;ω;)*。゚+
腐女子永遠のテーマで永遠萌える王道良き…。

で、嘉門から漏れ出る要への情愛も良いんですよ!
久我側の人間だけどキッパリした態度ではないし。
そういう意味では割り切って線引き出来なかった嘉門の人間臭さに救われました。

も~~~~ね、嘉門はホンットにイイ男で。
黒髪センター分け・メガネ・執事服・敬語・物腰の柔らかさ・紳士的・動きのスマートさ
片膝ついて"仕える"ビジュアルが絵になって堪らないっていうね……!(∩´///`∩)

あとあと!メガネ外すのズルくない!?!?(激萌)
(↑これら全部揃った攻めがツボな人、是非読んで)

久我や客などは胸クソ悪かったですが
モヤモヤする終わりではなかったのも良かったです。

個人的な嗜好でいえば要の自立心がもう少しあったら神でした。
とはいえ、この関係性や古から続く主従萌えなどそそられっぱなしで大満足…!
タイトルも良いですね。「ちよにわらえ」

神寄りの萌え×2ですヾ(*´∀`*)ノ

6

二転三転するストーリーに引き込まれる

初読みの作家さまでしたが、あらすじに惹かれ購入。
ネタバレ含んでいます。ご注意ください。






主人公は要。
食品会社を営んでいた両親が、会社の不祥事を苦に自死。独りぼっちになった要を迎えに来たのは嘉門という男性。嘉門は、要を引き取った久我という男性に仕える執事だった。

両親の死を悼む間もなく要に突き付けられたのは、両親の残した借金を返すために「琥珀館」で身体を売ることで―。

というお話。

要の両親の死。
久我という男性の素性。
要を嬲るために琥珀館に訪れる客。

初っ端からドシリアス展開で、要が可哀そうで思わず落涙しました。けれど今作品はよくある薄幸青年を描いた作品ではありません。「要」を軸に、男たちの攻防が描かれた内容なのです。薄幸な要と、そんな要を献身的にサポートしてくれる嘉門さんの恋、というだけではなかったのが非常に面白い。

正直に言ってしまうと、こういう展開なんだろうな、というのは早々に読み手にも分かってしまう部分はあります。既視感のある流れではありますが、視点が時々切り替わり二転三転するストーリーにぐっと引き込まれました。

あと素晴らしかったのが登場人物たちの描き方。

味方なのか、敵なのか。
特に良かったのは…、と書きたいのですが、壮大なネタバレになってしまうのでこれ以上は書きません。が、自身の正義と信念を貫く男たちにめっちゃ萌えが滾りました。

借金のカタに子ども(といっても高校生くらいか?)が嬲られるシーンが続くのでそういった展開が苦手な方は注意が必要な作品ではあります。甘々で優しいストーリーを好まれる方にもハードルが高い作品かも。

けれど、さながらミステリのように進むストーリがめっちゃ面白かった。あと、要がモブに嬲られるシーンで、挿入まではありませんのでそこは個人的に救われました。

「彼」メインのスピンオフも描いてほしいなと絶賛切望中です。

4

負の連鎖が招いた出会いは、幸か不幸か?

二冊同時発売の秋雨先生の新刊ですが、こちらはシリアス系のお話でした。
作家買いであらすじを読んでいなかったので、あまりの不憫受けにビックリ!

こちらは、なんと言っても脇役が素敵なんですよ♡
最後の描き下ろしで興味の全てを持っていかれました!
これはスピンオフありますよね?
切ない系ですよね?
(勝手に)期待しちゃうなぁ〜


両親の死で天涯孤独になった要が引き取られたのは、大手食品会社を手がける久我家。
要が久我家に引き取られたのは、『琥珀館』と呼ばれる洋館で客の相手をさせられるためでーー…!

要を引き取ったジジイがキモいキモい。
要の母・茜に執着する異常性にゾッとしました。
かつて茜に逃げられた復讐として要を辱め、要を囲うことにより独占欲を満たし、養子にすることで疑似夫婦に……と、いう妄執・妄愛ぶりを遺憾なく発揮しています。

この1人のジジイの強欲さが様々な悲劇の連鎖を呼び、偏執的行動が要の人生を狂わせていくのです──。

そんな要の唯一の支えは、執事の嘉門。
非日常的な世界において、要が人間らしく生きられるよう手助けしていきます。

しかし、そんな嘉門にも秘密が…と、気が抜けない展開の連続!
果たして、誰が味方で誰が敵なのか?

加速度的にシリアス展開が繰り広げられますが、ちゃんと萌えがあるところが素晴らしい。
嘉門の見せる優しさと思いやりに癒され、フェラされては腰を浮かせてしまうほど感じる要にドキドキ。

純粋で世間知らずな要が汚されていく様に憤るのですが、嘉門だって心穏やかではないはず。(そう思うと萌えまくります)
そして、ジジイが処女厨なので客との本番はなし。(ここは救い!)

嘉門と要の人生がリンクしていて切ないのですが、ラストは自分の正義を信じる者たちの完全勝利にスッキリ‼︎

ラブはたっぷり焦らされた分、自分の気持ちに素直になった嘉門と結ばれてホッとしました。
いつも冷静沈着な嘉門の必死な顔にキュン。
意外と独占欲が強いのも良かったです♡

4

キモいジジィが印象的

今回同時発売の2冊両方買いました。初めて読む作者様でした。
こちらは結構ダークな話でした。


両親が死んで茫然自失の要くんが、無理やり琥珀館に連れて来られて竜蔵氏(以下ジジィ)の欲望を満たす為に、客の相手をさせられる結構ハードなお話なので、苦手な人もいるかなと思いました。

客の相手をさせられる設定のわりには描写が過激ではないです。
ジジィが処女厨らしいので、挿入は玩具だけでキスも禁止というルールで客をとっているそうです。
エロも少なめです。
ただ要くんの心を折るプレイは何度かあって、神崎署長(以下ゲス)の描写は胸糞です。

出て来る大人達が酷いんですよね。
ジジィはマジキモイ!要くんの母親である茜さんを追い回していたというエピソードからしてキモイのに、その後の要くんやその前に飼っていた?ペット?に対する仕打ちもキモすぎる!
嘉門さんと蓮水さんも、何が行われるかわかっているのに、子どもの要くんをジジィの所に送り込むんだから結構ヒドイですよね。
作中で嘉門さんと蓮水さんの過去に何があったのか丁寧に説明されているので、仕方ないかと思う部分もあるのですが、やっぱり要くん可哀想です。

でも一番ヒドイのはもっと要くんがいじめられている描写が見たかったと思っている自分自身ですねw
ゲスがプレイ中に嘉門さんを呼びつけて、嫌がる要くんのtnkのアレを口で取らせる所はとってもドキドキしました。
その後泣いてる要くんもすごくイイ!
そりゃ好きな人にそんな所見せたくないよね!

とてもストーリーに引き込まれました。
最後ジジィの罪を問えるまで追い詰める事が出来てスッキリ!
ジジィのキモさは本当に力入れすぎwでしたので、罰が下ると本当にスカッとしました。
あと嘉門さんは常識ある大人なので、要くんが成長するまでは最後まで手を出さなかったのも好ポイントです。


4

想像していたのとは違ったけれど

本誌で一話だけ読んで、これは良作だぞ、とわくわくしながら単行本化を待ちました。
個人的には、最初に感じたわくわくの行先が、少し違うところに落ち着いたなという印象です。

要がただただ可哀想で、もうされるがまま。
終始されるがまま、現状を打破する手段も外野が用意していきます。
自分が頑張ろう!という主人公ではありませんでした。

嘉門は最初から要側だなと思いながら読みました。
そんなことまでやるの?!という驚きの行動が多かったですが、憎からず思う要のものならできるものですね。
きりっとした眉と眼鏡という、最強コンボに目が癒されました。

要が不憫で仕方ないですが、そういう描写が抑えめに描かれているので、個人的には残酷さはそこまで感じませんでした。

要が何もできないという点はしょうがないのですが、もうちょっと頑張って!とも思ってしまい...
ただ、薄幸受けという萌えポイントはあったので、満足しています。

最後の最後、月日が流れてからの再会には、要の成長っぷりに驚きました。
そして相変わらずの、嘉門の執事っぷり。
主従のような関係で、愛を育んでいく先のひと悶着とか、読んでみたいなあと思いました。

月日を流しちゃうところにもったいなさを感じましたが、楽しむことができました。

3

この作品が収納されている本棚

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