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表題作安全でない僕たちは

辻田豪,高校2年,生徒会副会長,α
梶野基己,高校2年,生徒会長,Ω

その他の収録作品

  • 描き下ろし

あらすじ

「俺がお前のこと好きだって、信じられる?」

Ωの生徒会長・梶野基己と、αの生徒会副会長・辻田豪。
豪は「Ωに興奮しないα」で、基己の幼馴染であり、唯一の親友だった。 しかし、豪が起こした〝ある行動〟により、二人の関係には大きく亀裂が入ってしまう。
誰よりも信頼していた豪に裏切られたと傷つく基己。
しかし基己も、豪の「本当の姿」を見ていなかったことに気づき……。 第二の性に翻弄される少年たちが織りなす、痛々しくも瑞々しい、先鋭的オメガバース!

作品情報

作品名
安全でない僕たちは
著者
奏島ゆこ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
ホーム社
レーベル
アイズコミックス.Bloom
発売日
電子発売日
ISBN
9784834264944
4.2

(194)

(86)

萌々

(75)

(25)

中立

(5)

趣味じゃない

(3)

レビュー数
20
得点
810
評価数
194
平均
4.2 / 5
神率
44.3%

レビュー投稿数20

若さゆえの過ち

幼馴染である豪を発情しない特別なαだと信じているΩの基己と発情を隠して傍にいるαの豪のお話です。

ヒートになった基己が豪に無理やり抱かれる描写があるので、苦手な方はご注意下さい。

自分の勝手な独占欲で基己を裏切ってしまった豪と自分の理想を勝手に豪に押し付けていたことに気付いた基己が自分たちの過ちを省みて、これからをどうしていくかを悩み答えを出していく姿には心を打たれました。

過ちは許さずに、けれど新しく関係を築いていく二人のこれからを応援していきたいです。

ebookは白抜き修正でした。
1度目は無理やりですが、2度目は想いが通った後の幸せなえっちでした!

0

オメガバース

ふしぎなタイトルだな、と思ったのですが、オメガバースで、アルファとオメガの幼なじみカップルのお話でした。

オメガである自分に、否応もなく欲情するアルファ。幼なじみの豪だけは自分という人間をみてくれる、そう思っていたのに。。

ヒートにあてられながらも恋人としての関係を築こうともがく青年達のお話でした。
中立評価にしたのは、起承転結の転の部分にあたる出来事に納得がいかなかったから。
本当に相手を大切に思っているならしてはいけないこと。。しかも同級生という他人を使って。。
それだけに豪という人間のキャラクターが理解できなくなり、物語が頭に入ってこなくなった。

寡黙だけれど優しい豪が、ときどき照れて本心をみせるところはかわいいのですが、強さも見せて欲しかった。

0

新鮮な設定

幼馴染でニコイチな二人。アルファとオメガだけどアルファの豪はオメガの基己に反応しないから安全、大丈夫、性の問題じゃなく俺自身を見てくれてる!忠犬豪!なところからの…。

親友でオメガバース、片想い、裏切りなどなど目新しいですね。

オメガ性と戦ってる基己、オメガを見下すアルファが嫌いと過剰反応気味です。

豪とずっと一緒にいたのに…、全然豪を見てなかったんだ…。な基己と、基己しか見てなかった豪。とうとう安全な忠犬ポジから踏み出して。

良いお話でした。諦めたり卑屈や虐げられるオメガバースじゃなくて、戦いつつもアルファの中で葛藤を続けて。
早く番になればいいのに…。

0

表現がいい

うん、確かに安全ではないですよねオメガバの世界は。
荒ぶる本能に抗いながら、本能と理性が一致したら…ステキやん、なんて思いました。

豪がしたことは最低で基己が怒るのは当然。
でも時間を置いて、基己なりにそれまでの自分や豪のこと、今の気持ちなどを考え、豪のしたことは許せない、でもそれまでの2人はウソではない、信じたい、と和解するところよかったです。
さすが優秀なだけあり、理性的な考え方だわと説得力がありました。

αを忌み嫌う基己もまたバース性で周りを見ていたんですね、

豪がずっと基己を好きな気持ち、基己が豪を好きだと気づいていく気持ち、どちらもいい表現だなぁと思いました。きっちり伝わってくる。

ヒートを起こして、豪を欲しいと思うのが自分なのかそうでないのか戸惑うさまがよく伝わりました。
でも、豪を好きなのは本当だと、苦しみながら告白するシーンよかったです。

豪はもちろんうれしかっただろうし「もう我慢しなくていい」と言われてどれだけ解放されたんだろうと、豪の気持ちを想像していました。

この一連のシーン迫力がありました。
ずっと高いテンションで描かれるのすごいなぁと。

その後のほっこりらぶ〜な感じも彼ららしくてよかったです。

0

オメガバースだけど純粋な恋愛漫画

綺麗な表紙絵に惹かれて購入しました。
奏島ゆこ先生のデビューコミックスです。

絵柄は割と独特な雰囲気なので、好みが別れるかもしれません。でも私が読んできたオメガバース作品の中で、一番「恋愛をしてるな」と思う作品でした。たぶんオメガバースじゃなくても成り立つストーリー、でもオメガバースだから成り立ったストーリー。とても良かったです。

Ωだけどαより優秀な生徒会長・基己(受)と、幼馴染みでαの副会長・豪(攻)のお話。

基己はαが嫌い。でも豪だけは違うと信じていた。豪はΩの俺にαとして反応しない。ところがある日、基己の鞄から抑制剤が無くなっている事に気がつく。慌てる基己に近づくαから助けてくれたのは、やっぱり豪だった。豪だけはαだけど大丈夫。そう信じていたのに、豪は我慢できずに基己を襲ってしまう。ショックを受ける基己に追い討ちをかけるように、新たな事実が発覚する。なんと近づいてきたαに薬を盗ませたのは、豪だったのだ。豪は「αは怖いと知ってほしかった」「基己の事が好きだった」と謝罪する。反省し距離を置こうとする豪に対し、基己はずっと一緒にいたはずの豪の事を何も知らないんだと気づきー…。

幼馴染みのすれ違いものですね。オメガバが加わったせいで複雑に感じますが、王道ストーリーでした。だから伝わりやすくて読みやすかったです。もちろんエロはあるけど、そんなにエロくないのも逆に良かったです。その後のストーリーも爽やか。こんなオメガバが増えるといいなー。

オメガバは苦手だけど幼馴染みものが好きな人にも、オススメです。

1

感動するハピエンです!

序盤から泣きました。
どうなるのかなと思ったけど…。
ハッピーエンドで終わってよかったよ(TT)
基己が完全に嫌うのかなと思ったけど、本当に豪だけは特別で…お互いちゃんと向き合えてよかった!

大学生編?の基己の態度がめっちゃ可愛いかった♡
抱きついて「豪好きだ!」って?(T^T)



↓↓↓ストーリー↓↓↓
オメガとアルファというバース性を持ってる豪と基己はお互いにバース性の事で色々悩まされていました。

基己(オメガ)は、アルファをとても嫌っているんだけど、幼馴染であり唯一の親友である豪(アルファ)は特別。

だけど、ある日、信じていた親友、豪に襲われてしまいます。

豪は、自分は他のアルファとは違うってことを基己に見せたかったんだよね(><)
でも自分が思っていたよりオメガのヒートが強すぎて我慢できなくて…泣いてる基己を襲ってしまうんです。


豪(アルファ)は基己(オメガ)の特別でいたい、ずっと自分の事だけを見ていて欲しい。
豪は自分の気持ちを上手く伝えられずに、間違えた行動をしてまい…基己を襲い、自分の過ちを
反省して基己に謝りに行きます。

その時に豪は自分の気持ち伝えます。
だけどその後、もう「基己に近づかないから」と豪が距離を置きます。

基己は鈍感で小さい頃から一緒にいるのに、豪の好物さえ知らなかった。
基己の母親が豪の昔のお話を基己にしてくれて、そこでやっと色んなことに気が付きます。

その後、2人は仲直りしたんだけど、お互いの気持ちは有耶無耶にし過ごしていました
だけどある日、基己が急にヒートを起こしてしまいます。
豪が助けてくれて基己は豪の家に行くんだけど
その時にやっと…!
2人はくっつきます(TT)

バース性に葛藤していた2人だったけど、
最終的に幸せになれて良かったです!

2

今まで読んだ高校生のオメガバースで1番良かった

オメガバースの世界はこれまでにもたくさん描かれていますが、まだ未成熟な、大人でもない子供でもない彼らをとても誠実に描いてある作品だと感じました。

Ωだからαを求めているんじゃないか、αだからΩを好きだと勘違いしてるんじゃないか、その思考には人格など関係なく、ただの本能なんじゃないか
まだ高校生である彼らがそんな事を考えたり、気持ちだけでは体を制御できない事を知って絶望したり、わからないことに振り回されて悩んで苦しんで答えを見つけようとする。
まだ高校生、大人じゃないんです。
高校生を題材にしたお話でも、思考や行動が大人のように落ち着いていて、見た目だけ高校生だなと思える作品をよく見かける中で、この作品はきちんと高校生の物語でした。

間違った事をしてしまう。
好きな気持ちをどうしていいのかわからない。
自分が被害者だったはずなのに。
そんな様々な気持ちを抱えた末に基己と豪が結ばれた時は泣きそうになってしまいました。

Ωのヒートにあてられながら、αのフェロモンに惹かれながら、お互いが必死に自我を保とうとしてるのが読んでいてとても苦しく、自然に体に力が入っていました。
途切れ途切れになりながらも必死で自分の気持ちを伝えようとするのが読んでいても辛く、発情期のしんどさが伝わってくるようでした。

好き、好き、好き、「頭おかしくなりそう」
結ばれた二人に、頑張ったね、と涙ながらに言いたくなりました。

基己が、「豪が自分の事を好きなんだ」と気づく所があるのですが、そこがとても好きです。
言葉が少ない豪だからこそ、表情に表れていて無邪気さに悶えました。
豪の方がきっと長い間苦しんできたんだろうなと思えるので、思いが伝わって本当に良かった。
キューッと胸を締め付けられるようにせつなくて、青いオメガバースでした。
また読み返したい作品です。

4

大好きな作品です

読み終えたあと言葉も出てこない素晴らしい作品です。大好きです。

3

表紙から好みです!

あまり読まないオメガバース作品でしたが、この作品は楽しく読めました!
内容の面白さは他の方が語っているので、私は表紙の素晴らしさについて語ります。

表紙と帯のセットも好きですが、外して見る表紙も好きです。
同じ世界でもαとΩでは全然違う、はっきりと区切られた関係性であることを踏切の遮断機を使って表現されているのかなと思いました。裏表紙の遮断機が上がったように、性の区切りが無くなったとしても「お前の隣で一緒にいたい」と願う2人の姿がとても素敵で真っ直ぐでした。好きです!

もちろん表紙の表情も好きです!
普段は性の違いなんて気にしてない基己と豪の2人でも、基己の発情期中には嫌でも性の区切りを自覚させられる訳で…。その何とも言えない表情を表紙に収めてくれて、ありがとうの気持ちです。

とても素敵な表現力でオメガバースの世界観が描かれているので、普段あまり読まないジャンルだから…と悩んでいる方も一度読んでみると面白いかも知れません!私がそうでした(笑)表紙だけでも是非一度じっくり見て欲しい作品です!

2

あらゆる運命に逆らって生きようとする2人の物語

オメガバース作品は個人的に好き嫌いが激しいのですが、これは好きな作品でした。

αとΩ、それぞれの運命にいろんな面で抗おうとする2人がちょっと青く見えて、高校生設定に合っているストーリーと思いました。
思いが通じ合ってもなお、番になる選択をしない豪(攻め)の思いやりの深さと一貫性がイケメンだなあ……と。

かなりストーリーはしっかりしているのですが、それでも「もう少しじっくり読みたい!」という気持ちになったので、大学生になった2人の話など、続編が出てもいいなと思います。

1

一緒にいる、ということ

同じ高校に通っているαの豪とΩの基己のお話。

αばかりの学校の中で生徒会長を勤める基己は勉強ももちろん手を抜かず、並大抵ではない努力をしていて。
αに襲われかけた過去を持つためαをひどく嫌う一方で、何かと下に見られがちなΩという自らの性も嫌っていたのだろうな感じました。

豪のことを「発情しないα」だと思っていますがその確証はないのに、そうだと信じていたかった部分もあったんでしょうね。
そしてどんな我慢をしてでも基己の特別で在りたかった豪。
"唯一無二の親友"の関係が変わってしまう行動を起こした豪のその考えは切なかったです。

その出来事からお互いが表面上だけでなく向き合っていく様子がすごく良くて、
豪の表情が柔らかくなっていくところに萌えました。
ふたりが幸せを見つけられるラストで本当に良かったなと思いました。

表紙の踏切越しに向き合うふたりの表情がすごく印象的でした。この時、どんな感情を抱いてお互いを見ていたのかな。
カバー裏ではふたりが笑顔になっていて、ほっこり幸せな気持ちになりました。

0

もっと高評価であるべなか

あああ〜、、、語彙力が消滅しているのですが、、、

SAIKOU。

デビュー作とは思えません。
 
わたしみたいな攻めが可愛い民には、ご褒美でしかない作品でした。
攻めの豪くんが可哀想で可愛くて切なくて〜〜〜もう〜〜
リアルに途中は泣きながら読みました。


オメガバースとしては割と王道は題材を用いてるかと思うんですが
(第二性からの脱却解放)
なんせ調理の仕方がお上手なので、すごくフレッシュな読後感でした。

豪くんの笑顔にこちらまでキュンキュンしてしまった、、、好き、、、



もっともっと高評価でいいと思うのですが?!
先生の次回作が今から楽しみです!!

6

安全でない僕たちは

オメガバはそれなりに読んできたほうですが、このお話は改めてすごく考えさせられたし、泣けました。
この世界では、αβΩ(強者と弱者)が当たり前だけどふつうにあって。Ωが「αは怖い」と思う気持ちがあって当然なんだよなと。勿論梶野の過去も影響していますが、本能に逆らえずカラダが勝手にαを求めてしまうことはいざ実際今この生きている世界と置き換えてみると本当に身震いしてしまう程でした。
そんな梶野を守る為に嘘を貫き身を呈してきた辻田、愛しかない。
梶野の「俺の事ずっと大事にしてくれてありがとう」というセリフ、スタンディングオベーションですよね?
はよ番ってくれ〜〜
大好きな作品です。

11

本能に抗いたい必死さ

オメガバースは有名なものを読んだことがある程度ですが、この漫画で初めて泣きました。

α嫌いのΩが第二性の発現が遅かった幼馴染αを「自分には発情しない特別なα」として可愛がっている関係から、「本当はそんなんじゃないよ」って襲ってしまうところからただの幼馴染だった二人の関係が変わっていくお話です。

αとΩという性別や発情期というオメガバース特有の装置の上の話でありつつも、本能や欲望だけじゃない、二人がこれまで一緒に積み上げてきた時間を振り返ったときに、「αだから」「Ωだから」じゃなくて「お前だから大好きなんだ」っていうのを必死に相手に伝えようとする場面があまりにも一生懸命で、思わず泣いてしまいました。
どうしても存在する第二性の序列を、でもちゃんと周りを見て相手を知れば、αだから、Ωだからじゃなく、ほかの見方ができるよねっていうことに気づいたり、どうしようもない発情期に相手を傷つけたくなくて顔を真っ赤にしながら歯を食いしばって我慢をする姿だったり、オメガバースでありながらそれを言い訳にしないでまっすぐに向き合おうとする高校生の可愛さよ......

オメガバース好きの人にはもしかしたら物足りなさはあるのかな?と思いますが、オメガバースの発情期とか妊娠とか苦手なんだよな~って人にはぜひ読んでみてもらいたい作品です。

7

王道に見せかけて、ただの王道にあらず!

王道だけど、王道じゃなかった!
オメガバースで、Ωとαの幼馴染で、片思いでって、
よくありがちな設定ですが、想像の範疇外をいくんです。

なので、二人の恋もすんなりとはいかないし、
間違ったり、痛かったりするけれど、それでも逃げず、
二人の形を作ってゆく彼らが眩しくて、力強く見えました。

Ωの梶野基己は成績優秀で生徒会長を務める男子高校生。
子どもの頃の出来事が原因でα嫌いになり、
「Ωはαに劣る」という価値観が蔓延る世界で
自らの第二性に抗いながら生き続けていました。

幼馴染の辻田豪はαでしたが、基己にとって彼だけは“特別”な存在でした。
というのも、基己は豪のことを“発情しないα”と思い込んでいたから。
幼い頃に自分を救い、自分をΩとして見ることなく、
ずっと一緒にいてくれた豪を基己は唯一の親友と信じていました。

けれど、基己の“特別”を失うことを焦った豪の行動によって
基己は裏切られたと誤解し、二人の信頼関係にひびが入ります。

蓋を開けてみれば、豪も思春期に第二性が発現すると
他のαと変わらず、基己のフェロモンに反応していました。
ただ、基己の傍にいられなくなることを恐れ、
必死に本能を抑えていただけで、二人の関係は
豪の懸命な忍耐によって成り立っていたものでした。

そんな親友の思いを知らないまま、本当の豪を見ようとせず、
自分にとっての理想の親友像を押し付けてきた基己。
豪のしたことはそれがたとえ愛情からの行為だとしても
裏切りに違いなく、許されることではありません。
だけどそれと同じくらい基己の鈍感さも残酷に思えました。
ましてや豪の孤独な過去を知ってしまうと…
彼だけが責められるのも違う気がしました。

自らの本能を厭うΩと自らの本能から目を背けるα。
第二性を受け入れられない苦しみを抱えた似た者同士なのに、
ずっと隣にいながらすれ違ってしまう二人が切なかったです。

でも、仲直りの場面はすごく好きでした。
ようやく正面から向き合い、互いに本当の気持ちを知り、
また繋がる二人にこれまでの時間で紡いできた強い絆を感じました。
大きな図体でごめん、と謝り合う姿も幼げで微笑ましかったです。

その後、遅ればせながら豪を意識しまくってしまう基己が不器用で可愛い…!
普段は強気なのに恋愛になるとヘタれ、真っ赤になりながら、
唇を押し付けるだけみたいなキスも慣れない感じがいじらしく、
キュンキュンが止まりませんでした///

最後、大学生になった二人は同棲しています♡
基己の横で「一緒にいようよ」と微笑む豪の表情がとても柔らかくなっていて、
なんかもうほんと…よかった、良すぎて泣けてきそうでした。
あの無表情だった豪とは思えません。
基己のことになると泣いたり、赤くなったり、笑ったり、
ぐるぐる表情が変わって、好きがダダ漏れな豪がいとおしすぎました…

番契約への考え方は二人らしいと思えました。
もちろん番になってほしい気持ちもあるけれど、互いへの尊重や
番という形で縛り付けずとも揺るがない想いが感じられて良かったです。

6

DKものオメガバース

α×Ωのオメガバースが大好物です( ◜◡◝ )♡
最近は、作品数が膨大になりなかなか目新しいと言うお話にはあたりませんが、この表紙!!
正面を向くふたりが衝撃的に向かい合っているのが伝わります。
色使いが鮮やかで初夏と青春を感じさせるとても目を引く表紙絵に惹かれました!

こちらは男子高校生の青く切ない青春群像劇にオメガバースがプラスされたもの、
オメガバ設定のお話はどちらかと云うと濃厚で大人なものが多いかな?っと思うので(当社比)新鮮な感じでした。

健全かつ鈍感な子が子供の頃から友達である子に対し、自分にある不可解なこの感覚が好きと言う感情なのだと自覚していくまでじれじれと悩みもがく‥
青春恋愛ストーリーと
オメガバの性別蔑視、格差社会を背景にこの好意はただの本能からか相手を愛する真実の感情なのかとの葛藤などなど‥
オメガバお約束の問題を乗り越え、心を交わす2人です。

本は厚めでふたりのやり取りが丁寧に描かれており読み甲斐がありました。
二人を囲む仲間たちも個性豊かで良かったです。
DKものですがわちゃわちゃ系ではなく若さゆえのもがきや悩みを焦点にしたお話が好きな方にはオススメかと思います。

デビュー作とは思えない力強い作品だったかと思いますが、やはり絵がまだ洗練されていないというか雑なところがありますのでキャラの見分け等、少し読みにくさがありました。
でもでも!気付くの遅かったんですが表紙裏!向かい合う二人の表情の変化が美しい!
とても大事に描かれているなと!作家さんのキャラ愛が感じられとても良かったです!
細かいことですがこういう所にも注目して欲しいっ!!

これからどんどん上手くなっていかれるのではないでしょうか!!
今後の作品にも期待します!
♡ (╹ᴗ╹) ♡


0

オメガバースがもたらした運命の絆

初めて読んだ奏島ゆこ先生の作品です。
奏島ゆこ先生のデビューコミックスになります。

オメガバース設定です。
高校2年生 辻田 豪(α)と同級生 梶野 基己(Ω)のお話。

高校の同級生で生徒会も一緒の豪と基己。
2人の出会いは小学生の時――公園でαに襲われそうになった基己を通りかった豪が助けたのがきっかけでした。
それからは、αとΩという関係を通り越してお互いが「特別」な存在に。
ある日、学校で基己が抑制剤を飲もうとすると鞄に入れた薬が入っていません。
ここはαばかりのエリート校…発情期の基己はなんとか保健室に行こうとします。
その時、生徒会室にαの生徒が入って来て…。

第二性に翻弄される思春期の高校生 豪と基己。
彼らのやるせなさと切なさが痛いほど伝わる等身大の物語に仕上がっています。
奏島ゆこ先生が繊細で不安定な高校生の心理描写を丁寧に描かれていました。
また、絵柄はやや粗削りな部分もありますが、ストーリー構成はきちんと考えられているので、最後まで読み応えがありました。
ただ、豪が行動を起こしたタイミングなど不明な点があったのは残念だったかな。

成績優秀でイケメン Ωの基己はαだらけの進学校で生徒会長をしています。
過去の経験もあり、Ωを虐げるαが嫌いでした。
幼馴染で親友の豪以外は。
一方、家庭環境が複雑な豪は、αではなく「自分」を見てくれる基己のことがずっと好きでした。
発情期が遅かった豪は「発情しないα」と基己から勘違いをされています。
しかし、それが基己の傍に居られる唯一の理由で…。

信頼関係で繋がっていた2人ですが、豪が起こした行動から予期せぬ展開になります。
――俺一人がお前の“特別”でありたかった
信頼を築くのは一生ですが、壊れるのは一瞬。
そして、一度壊れたら元通りには戻らない。
基己から離れようとする豪と向き合おうとする基己。
お互いが大切で特別な存在…それは同じ「好き」なのか?

このお話には、当て馬は登場しません。
豪を慕う女子や基己に告白するモブなどはおります。
脇キャラとしては、生徒会の会計 3年生の吉川さん、書記 2年生の五十嵐くんが登場します。
個人的には、吉川さんの辛い体験に胸が締め付けられました。
あぁ、スピンオフで吉川さんを幸せにしてあげて欲しい(泣)

Hシーンは、本編に2回あります。
どちらも基己の発情期によるものですが、状況が全然違うんですよ。
とくに、両想いになった2人の気持ちが通じ合った2回目は良かった~。
かなりのコマ数を費やして、息遣いが感じられるほど細密に表現されています。
2人の純粋な愛情と共に歩んだ軌跡が溢れていました (〃艸〃)♡
セックスに及ぶまでの経緯は必見ですよ。

描き下ろしは、本編のその後のお話です。
大学生になった2人は温泉旅行に行くのですが…。

最後は、モノローグやナレーションなしで突然 大学生になっていました(笑)
ちなみに、吉川さんと五十嵐くんも含めて4人は同じ大学のようです。
2人の理解者である吉川さん達が一緒で良かった♡

第二性がもたらした運命によって、より強い絆で結ばれた豪と基己。
それは、この先も永遠に変わらない。
…早く番になってください(泣)
スピンオフを期待しつつ、次作も楽しみにしています。

不器用でひたむきな2人の青春ラブストーリー。
気になっている方はご覧いただくことをおすすめします。

2

2人の信頼関係がすごい

2人の信頼関係が凄すぎてこの2人じゃないとこんな話にならない替えの利かない存在なんだなと思ったし、進展具合がリアルで幼馴染とか親友から恋人になるってこんな感じなのかなと思いました。

2人とも第二の性を嫌っていて、Ωの梶野は辻田以外のαは敵だと思っていて、αの辻田は梶野の隣にいるためと、父親やその他大勢のαみたいにならないように気を張っていて、素直になれば楽なのにこだわりが強く息苦しそうだなと思いました。

梶野は鈍感で、辻田にまわりくどいことをされるまで自分を好きだと知らずにいたし、長い間一緒にいるのに好物のハンバーグもお母さんに言われて初めて知ったくらい辻田の事をわかっていなくて驚きました。

辻田は薬を隠したのは最低だと思ったけど、鈍感で悪気がない梶野にいつも他のαとは違うと言われていて特別な存在であろうと努力していたのに我慢の限界がきて爆発したのかと思うとしょうがないかと思いました。

両想いになっても番にならなかったのに驚いたけど、梶野がずっとこだわっていたので番にならない方が2人らしいといえばそうなのかと思うし、最後まで2人の絆がすごかったです。

描き下ろしの2人のイチャイチャと照れっぷりが可愛かったです!

1

バース性に信頼関係が崩される時

作者さんのデビューコミックだそう。
1話の試し読みの吸引力に引き寄せられ、読みました。
男子高校生のオメガバースモノです。

Ωの基己はαに襲われそうになったことがあり、すっかりα嫌いに。
しかしその時に助けてもらった豪だけは唯一信頼しているαだった…というストーリー。

豪がある行動を起こす事で2人の関係性が変わり始めるのですが、その行動を起こした理由がちょっと理解出来なかったです。
そんな事をしなくても基己はヒートの危険性を理解してたと思うし、豪の事を特別なαだと思ってたんだけどな…豪には伝わってなかったのかな?
ヒートの危険性をちゃんと理解してなかったのは豪でしたね。
高校生の青さ、未熟さを感じられてそれも良かったのかもしれません。

お互いに1番近くにいたはずなのに、本当の気持ちや隠された一面に気づかなかった、その裏側を知ってから豪への気持ちが動き出すというむずキュン展開が良かったです。

お互いに好きなんだからもう番になればいいのに〜って思ってしまうのですが、基己の将来の事や可能性を考えて自制している豪はスパダリ予備軍な雰囲気がプンプンしますね。
でも吉川さんの例みたいなことあるし、ちょい心配。
基己が番についてどう考えてるかも知りたかったな。

2

王道のストーリーかと思いきや

初読みの作家さま。
もしかして、今作品がデビュー作なんですかね?綺麗な絵柄の表紙とあらすじに惹かれて購入してみました。

あらすじからもわかるように、今作品はオメガバースもの。オメガバものは作家さまによって、あるいは作品によって若干バックボーンが異なりますが、今作品は受けさんは社会的弱者である、という世界観のお話です。ネタバレ含んでいます、ご注意ください。





主人公はDKの基己。
彼はオメガでありながら努力を忘れず、成績も優秀で学校で生徒会長をしている男気のある少年。オメガであるというただその一点において彼は周囲の人たちから見下されることもあるが、それをはねのける強さと努力を持つガッツのある人物です。

彼は子どもの時にアルファに襲われた過去を持つためにアルファが大嫌い。が、そんな彼には幼馴染の親友がいる。豪だ。豪はアルファ。けれど、その性を超えて二人は常にニコイチであり続けてきたという歴史がある。寡黙で、いつも基己に寄り添う豪と、豪胆な性格の基己。正反対に見える二人はいつも一緒にいる。

が、ある日基己の抑制剤が紛失してしまう。発情期を迎えていた彼は恐慌に陥るが、そこで彼の前に現れたのは豪。そのまま、無理やりに豪に抱かれてしまう基己で―。

というお話。

序盤は、完全に王道の流れっていうのかな。あー、はいはい、そう来るよね、的な展開。正直に言ってしまうと萌えなくはないけれどありきたりなストーリーにちょびっと萎え萎えな気分で読み進めたのですが。

この作品は、完全にキャラ勝ちです。
豪と基己。友人も多少登場しはしますが、ストーリーの多くはこの二人の関係で成り立っています。舞台も学校か、それぞれの家が多く、非常に狭い世界で完結するお話なんです。

が、そのストーリーに厚さを与えるのが二人の人間性。

オメガであることから弱者の立場になってきた基己。
家庭環境に恵まれず、アルファでありながらそのことに自分自身嫌悪し続けてきた豪。

ちょびっとずつ欠けた「何か」を持つ彼らにとって、お互いの存在はその欠けた部分を補い合う、そんな関係なんですね。

もうね、その二人のもがきとか、苦しみとか、葛藤とか。

めっちゃ萌える…!

常にそばにいて、それが当たり前だった彼らに、「発情期」というきっかけが現れたことで二人の関係は大きく変化していきますが、だからこそ、なんでしょうね。それを期に二人は自分の感情に直面していく。

DKという若く青い青年たちが主人公だからこその意義がきちんと描かれていて非常に萌えました。二人を支える友人が登場しますが、彼も良い。彼のスピンオフとかどうでしょう、奏島先生。

序盤で書きましたが、もしこれがデビュー作なら凄いです。絵柄も、ストーリーも非常にお上手で、ちょっと凄い作家さまが出てきたなという感じ。次回作も期待して待っていようと思います。

10

この作品が収納されている本棚

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