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saru ni natte ouji wo sukuu
「猿になって王子を救う」完結巻になります。
書き下ろしもありって事で、めちゃくちゃ楽しみにしてました。
ちなみにこちら、異世界にて猿の姿で王子を救おうとする主人公の活躍を描いた作品なワケですが、コミカルで笑えるし可愛いしちょっとしんみりもするしで、すごく素敵なお話なんですよ。
えーと、まるでディズニー映画みたいな雰囲気なんですけど、伝わりますかね?
これ、1巻のレビューでも書いちゃったんですが、作者さんのお話がとにかくツボでして。
可愛いし楽しいし意外とエッチだしと、とても読みやすいのです。
で、それだけじゃなく、ちゃんと心に響く部分もある。
こう、甘くて優しいお話がお好きな方なら、絶対ハマると思うんですけど。
もっともっと高く評価されてていい作家さんだと思う!
あと、私はweb掲載作である「アズラエル家の次男は半魔」が一番好きです。
書籍化して貰えんかなぁ。
笠井画伯とかで。
で、前巻では異世界へと猿の姿でやってきてしまった主人公が、病気の王子を救おうと奮闘すると言うのが大筋。
基本、コミカルでほのぼの可愛い雰囲気だったんですけど。
が、今回ですね、王宮が敵により襲撃され、裏切り者の意外な正体が分かってー・・・からの続きになる為、かなり波乱だし怒涛の展開になります。
これね、前回で謎だった部分。
何故、王子は阿呆のふりをしていたのかー。
そして、「王子の病気」の意外な正体。
ここの真相が語られますが、とても切ないんですよね。
彼がね、本当に阿呆だったら良かったんでしょうけど。
えーと、裏切り者がただ単純に悪党では無いって所が、この作品の深い所だと思うんですよ。
それぞれ信じるものとか守るものがあって、その上で感情があって、だから迷うし、道も見誤う。
辛いよねと。
そんな王子の変化を促すのが、主人公の存在ってところが、また感動しちゃうんですけど。
そしてそして、この巻での個人的イチオシポイント。
ズバリご主人の活躍!
や、二人はかなり危険な状況に置かれるワケですが、そこで颯爽と現れるのが、我らがご主人!
この時点でのご主人ですが、お猿のシェフタリしか知らないハズなのです。
知らないハズなのに、人間姿のシェフタリに対して、彼がかけた言葉ー。
もう、ご主人ーーーーー!!しか出てこないんですけど。
これね、攻めである王子って、すごくいい男だと思うんですよ。
思うんだけど、ご主人に美味しい所を全部持ってかれちゃってと、若干影が薄いんですよね。私の中では。
かわいそうに。
でも仕方ないの。
ご主人が超絶いい男すぎるから、もう仕方ないの。
ちなみに、挿し絵が一枚だけあって、なんとご主人の姿が拝めます。
ご主人、格好よすぎかーーー!
最後になっちゃいましたが、この巻で二人の恋愛部分も大きく進歩します。
シェフタリはラブ面ではかなり鈍いと思うんですけど、だからこそ、気持ちが通じあうシーンでの初々しすぎるやりとりに萌え転がりました。
ついでに、エロが濃厚だわと。
そう、この可愛い作風に反して、エロ濃厚なんですよ。
伊達先生。
もう。
そんなの最高だから!
と、そんな感じで、笑えるしキュンキュンするしめちゃくちゃ感動するしで、とても素晴らしい作品だと思います。
ぜひオススメ。