特典付き
タイトルどおり10年間想い続けてきた歳下ワンコ攻めに絆されちゃう元プロサーファーのオジサン受けの話なんだけど、なんだろう…なんかハマれなかった。
説得力がないというか共感できないというか…。
波留がサーフィンを辞めた理由も、鳴海が10年もの間波留を想い続けることになるきっかけも、なんか「え?そんなんで?」って感じなんだよなー。
あと、鳴海は小学生の頃から波留を一途に想い続けてたであろうから当然童貞なんだろうなと思うけど、なんか手馴れてたよね。
波留も人と距離を置くくらいだから経験少ない、もしくは未経験ぽいのに、すんなり事に及んだのであれれ?って感じで。
BLはファンタジーなんで…って言っちゃえばそれまでなんだけど、作品テーマ的にはもっと丁寧な展開・キャラ設定の方が良かったように感じました。
光属性の年下ワンコ×トラウマ持ち。
ノンケ店長←受け←ワンコ攻めの三角関係。
臆病でトラウマ持ちの元プロサーファー受けが、攻めによって段々と元の明るさを取り戻していくお話です。
最初、受けがどんなに拒んでもめげずに押す攻めのワンコっぷりが最高でした。
それ以外にもキャラが生き生きしていて、海の描写もとても綺麗で夏がキラキラと眩しいです。
お話の流れもとても分かりやすく、サクサクと読みやすかったです。
そして数年後が描かれていてる描き下ろしがとても良かったです!
笑えなかった辛い時期があったからこそ、幸せそうな受けの笑顔の破壊力と言ったら…!
一冊まるまる読み応えのあるお話でした。
電子の修正は白モヤ大でした。
子供時代に怪我した時に助けてくれた受けのサーファーお兄さんをずっと好きでいたワンコな攻めが「陽」だとすると、過去にちょっとした騒ぎになった過ちをずーーーーっと引きずり続ける受けは「陰」。対照的な二人がくっついて最後には受けも幸せになれる、海辺を舞台にした爽やかなお話だったんですが、いかんせん受けが暗く後ろ向きであまり共感することなく終わってしまいました。お金が貯まったから遠くへ行くって…今更かい?こんなに長い間気を使われながら仲間の近くにいるのはなんだかなぁ…ちょっと頑な過ぎて独りよがりな印象。
「ラブクオリア」が大好きなので、ちょっと新作への期待が大き過ぎたかもしれません。お話としては纏まっており、書き下ろしの後日談もエロ爽やかでした。
読み終わって表紙を見たら、「10年越しの恋」「レトリバー攻め」と書いてあってびっくりしました。そういえば年下攻めがめっちゃ恋してたな~と思い出す変な感じ。BLだから恋愛部分を推すのは当然だし、そこもすごく良いんですけど、自然と波留が立ち直る話を軸にして読んでました。
心を閉ざした波留の前に、10年も波留を思い続けた鳴海が現れます。そこから波留が少しずつ変わっていく描写がじわっと心に響きます。鳴海のことだけじゃなく、周囲との関係も変わっていくところが良いです。枯れオジサンの哀愁漂う感じがまたさらに感情を揺さぶってくるというか。私こういうのに弱いので…。
鳴海は強引さは感じないものの勢いがすごい!光みたいって言われるだけあって眩しくて、波留に一番効きそうなタイプ。いつ波留の中で明確に恋になったかは分かりませんでしたが、絆されるのには納得です。
初Hは二人でぎゃん泣きしてて可愛くて笑いました。描き下ろしのHはエロ度が爆上がりしててびっくり。次作もぜひ買わせてください!ってなる作画です笑。
オジサンが年下ワンコの10年越しの想いに触れて光を取り戻す、良き救済物語でした。作家買いします。
タイトルと帯にあるように、年下光ワンコしかもレトリバー攻めが最高にかわゆす♡♡♡
年の差もけっこうある。年上受けの波留さんがピュアで恋愛に臆病なところがまた年下ワンコと合う♡
とある一件からサーフィンから離れてしまい、徐々に心を閉ざしてしまった波留さんを、一途に健気にゆっくりじっくりでも押しまくる鳴海!最終的には救済BLだと気付く。
多摩緒べべ先生は『ラブクオリア』も『親友と彼氏の定義』も大好きなのですが、この作品は恋愛に対してピュアな気持ちが読んでいて心洗われる作品でした。鳴海の積年の想いと一途に想い続けた結果、また波留さんが笑顔取り戻せた瞬間は感動しました。