好奇心旺盛なカメラ男子×心を閉ざしたヘーゼルの瞳の少年、不器用にもがく未熟な男子高校生の葛藤と青春

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表題作キミドリ

(仮)藤咲菖真,高校二年生
(仮)鶯原瑛,高校二年生

その他の収録作品

  • 藤咲家へようこそ(描き下ろし)

あらすじ

「心霊写真、撮ってくんない?」
カメラが趣味の菖真は、放課後一人の人物に出会う。綺麗な黄緑の瞳に涙を浮かべる彼・鶯原 瑛は、顔のない何者かの絵を描いていた…。瑛のことが忘れられない菖真は、翌日クラスを訪れ写真のモデルを直談判する。にべもなく断られるが、諦め切れずしつこく付き纏う菖真。そんな菖真に、瑛がモデルを引き受ける代わりに突きつけた条件は――…

作品情報

作品名
キミドリ
著者
仁嶋中道 
媒体
漫画(コミック)
出版社
海王社
レーベル
&.Emo comics
発売日
電子発売日
ISBN
9784796414555
4.3

(117)

(73)

萌々

(20)

(18)

中立

(5)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
16
得点
504
評価数
117
平均
4.3 / 5
神率
62.4%

レビュー投稿数16

エロ無し派必見

試し読みにて瑛登場シーンの見開きでまんまと私もその瞳に心奪われ、そのまま購入&読破しました。
とてもよかった〜!
帯にある通り、写真を撮らせて欲しいとぐいぐい押せ押せな菖真と、撮るな寄るなスタンスの瑛がゆっくりと距離を近づけていくお話ですが。
このゆっくりさがいい!
BLなので二人がくっつくことになるのですが、何かドラマティックな一つの出来事をきっかけに、というわけではなくあくまでも「気づいたら好きになってた」そして「気づいたら気持ちが溢れてた」みたいなくっつき方がもうたまりません。
そしてそのくっつくまでの過程がまるまる一冊かけてとても丁寧に描写されていた印象です。
なぜ菖真は写真をとるのか、なぜ瑛は顔のない絵を描くのか、なぜ心霊写真が欲しかったのか、なぜふたりは惹かれたのか、どれも納得感のある収まり方をしたように個人的には感じたので、パズルが綺麗に収まっていったようなすっきりとした読後でした。

電子購入でしたが、最後までキス止まりでエロは無しです。
でもしっかりとそういう色も滲ませた表情やキスも拝めて、キュンには事欠きません。
むしろ、「その先が見たい…!」という腹八分目的な焦らしにより結果的に満足度が高い気もします。
エロ無し派の方、ストーリー重視の方、とてもおすすめです!

仁嶋先生初コミックスとのことで作品も初読みだったのですが、ストーリーは言わずもがな、画がとにかく綺麗で表情などの説得力が凄まじいのと、漫画内での間の取り方がとても好きだったので一気にファンになってしまいました笑
今後も先生の作品を楽しみにしていようと思います!

18

温かくて優しい

プロのカメラマンを目指す高校生の菖真が
納得の行く写真を撮るため校内で被写体を探していると綺麗な黄緑色の瞳を持つ瑛と出会い、
瑛にモデルを頼んだことからふたりのお話は始まっていきます。

瑛は登場シーンで涙を流しながら顔のない人物の絵を描いていたり
モデルを引き受ける条件として「心霊写真を撮ってくれ」と言ったり…
初めはなかなか謎な子だなという印象でした。
でも終盤になり、瑛が心を閉ざすきっかけとなった過去が明かされると
それまでの行動が一気に繋がって、辛い過去や切ない感情とひとり向き合い闘ってきたことを思って胸がギュッとなりました。
颯太と過ごした日々がすごく楽しくて大切だっただけに、失った苦しみが大きすぎてその心はひどく傷付いてその場所から動けずに居た瑛が
菖真との出会いで前に進めるようになったのは本当にすごいことだなと感じました。
そして成長した颯太との"心霊写真"にもすごく感動して、ふたりの心からの笑顔が見られて本当に嬉しかったです。

菖真がカメラマンになりたいと思ったきっかけもとても優しくて彼の人柄がよく表れている理由だなと感じました。
見守るだけでなく厳しい言葉も使ってその背中を押してくれた兄や
夢に向かって頑張る菖真の姿勢を茶化すことなく応援してくれる友達など
周りにも温かい人達が多くて、そんなところにもほっこりできました。

こちらの作品がデビューコミックスとのことでしたが、ぜひまた次の作品も読んでみたいなと思える作家さんだなと思いました。

6

色んな意味を持つキミドリ

いろんな方によんで欲しいのでネタバレなしでかんそうを。
題名のキミドリが色んな意味あいに作中重なってきます。すごいです。見事です。
プロを目指すカメラ男子と、ヘーゼル色の瞳をしたクオーター少年の物語。
久しぶりに続きが気になってページをどんどん進めたくなる作品でした。登場人物の過去含め、なぜ?どうして?そうなった?と興味津々。セリフ一つ一つが胸にじーんときました。
もちろんボーイズたちがラブはしておりますが、交錯する想いがとっても丁寧。
いいなーこの2人。

5

何てこったい!泣いちまった

表紙のインパクト大ですよね?カメラを構えてる男子に、レンズに写り込む美少年。
アップの方の黒髪が菖真くん、写ってる長髪の子が瑛くん。

瑛くんの瞳は黄緑色。クォーターらしい。黄緑色の瞳ってあるのかな?って、思わず検索してしまった。
純日本人でも青っぽかったり、ヘーゼルナッツっぽかったりする人いるらしい。確かに知り合いで、瞳の色が淡い不思議な色の子いたわ。お人形みたいに可愛い子だった。

写真を将来も仕事として続けるか今年の夏までに最高の1枚が撮れなければ止めると決めて日々過ごしている菖真くん。
のっぺらぼうの絵を描いてる黄緑色の瞳の美少年に魅せられ、被写体として写真を撮りたくて瑛くんにコンタクトを取り続けるもずーっとスルー。
ある条件で撮らせてくれると駆引を持ちかけられて……。
それは「心霊写真を撮ること」


[のっぺらぼうの絵]と[心霊写真]の謎が後半で解明されます。
それなら、こうすればいいのにって思いながらモヤモヤ。すると、菖真くんはあっさりと私が思った事を行動に移してくれた。モヤモヤがすぐに解消されてスッキリ。その場所に行く途中に、瑛くんに菖真くん、めちゃ名セリフ吐くんだよ。瑛くん、ハッとした顔してたけど、私は感動で涙が溢れました。

とても読後感の良い作品です。
キミドリは「黄緑」と「君撮り」のダブルミーニングなのもとってもイカしてる。

瑛くんの思い出の颯太くん、何気に菖真くんと似てるよね?顔も似てるし、初対面での反応も同じ。

エロは無しです、電子描き下ろしでこれからしちゃいそうなペーパーがついてます。
それよりも、カバー裏のお話に萌えました。
誕生日プレゼントで使い捨てカメラで25枚撮影した写真が欲しいとリクエストした菖真くん。好きなもの、瑛の目で見えたものが知りたいからと菖真くん。
瑛くんが実際に撮った写真は、撮影する菖真くんの横顔ショットの数々って!!!
「なかなかクールだろ?」って、撮影してる菖真くんを[カッコよ♡]と思いながら撮ってたんだね。

5

"写真"が繋ぐ、3人の物語

正しく『実力派新人デビュー』の名に恥じない仁嶋先生のデビューコミックスでした!

謎めいた瑛の登場と『心霊写真が見たい』と言うミステリアスな始まりからの見事な伏線回収に脱帽しました。
また、キーアイテムである"写真"が最後まで絡んでいて物語に一貫性があり、1冊で綺麗に纏まっています。
ゆっくりと丁寧に進む物語ですが、ページを捲る手が止まらず、夢中で読み終えました。

2人の愛情は限りなく友情に近いように感じます。
正直、恋愛要素は少なめですが、恋愛模様が無くても良いと思えるほど、瑛の心が満たされていく様子に胸が一杯になりました。友人、そして恋人として、2人が出会えて本当に良かった……!

描き下ろしで2人のイチャイチャを少し垣間見る事ができるので、BLとしても満足のいく一冊。

仁嶋先生の『愛追うふたり』も素晴らしく、どちらも"BL"の枠に収まらない、ヒューマンドラマとしても楽しめる作品でした。今後、確実に作家買いします!

5

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