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蒼と雪郷、2人がとにかく可愛いお互い好きすぎて、遠慮しすぎて本音を伝えられないのがもどかしい。そこに荻野登場。2人が意識するのは当然でだし、荻野が強引な策士なのもあってどうなるかハラハラしました。 翻弄されてもブレずに相手を信じて、やっとで想いを伝え合えた2人に一安心。想い合って付き合ってるのにすれ違う2人が切なくて、そこも最高でした。 あと「STOP!」が秀逸。喧嘩からの流れも良いし、2人の好きって気持ちが溢れててHシーンで感涙でした。 街子マドカ先生のイラストも甘くて可愛くて素敵。心が潤う作品
表題作の「彼は恋を止められない」は受けの蒼視点、書き下ろしの「STOP!」は攻めの雪郷視点で進みます。
こちらのお話はそれぞれの話にそれぞれの元彼が登場するんですが、そいつらがどちらも身勝手で厚かましいんです。なので読んでて殴りたくなるんですが、結局は見向きもされないのでザマァみろって思えるので読後感がスッキリしてます。
それぞれの視点で元彼と今彼を比べてるんですが、それは決して元彼はこうだったのになぁとかという未練じゃ無くて、あくまでも今彼の良さを引き立てる事だったのが良かったです。
蒼にしても雪郷にしても、お互いがとても大切で大好きなんですよね。大事過ぎて臆病になってしまうんです。それ故に喧嘩にもならない。お互いしか入り込む余地がないんです。
こういうお話大好きです。もっともっと続きが読みたいと思ってしまうカップルでした。
元彼とまだ完全に切れてなかった状態で関係をもってしまったがために遠慮が消えない2人の話
浮気性の彼氏(荻野)と10年もの間何度も別れようとしながら別れられなかった会社員の蒼(受け)と以前から蒼が好きでたまたま蒼が弱っていた時に居合せ棚ぼたに近い(一応頑張った)形で付き合うようになった音楽配信などを生業にしている雪郷(攻め)
自分に自信がない雪郷は荻野の元に帰ってしまうのではないかと恐れ、蒼は自分がちゃんと荻野と別れる前に寝てしまったからだとお互い遠慮しあって付き合ってるのになかなか距離が縮まらない。
そんな時、半年海外にいたに元彼が帰国して、ヨリを戻そうと蒼に接触を試みる。
お互い大好きで、好きすぎて遠慮しあってて、でも雪郷は独占欲いっぱいで蒼が離れてしまうのを心配してるという関係がどストライクでした。
心が狭い雪郷の必死さがとても良い。
結局、雪郷が自信を持てば解決する話ではありましたが、その過程がとても良かったです。
ただ、荻野は何を考えていたんでしょうか。
蒼がいながら自分の世界が広がらないからと何度もつまみ食いをくりかえし、別れようとしても言いくるめ、でも弱音も吐かせてくれない、蒼に恋人ができても、よりを戻そうとするのは蒼だけだと言いよってくるとかほんとふざけてる。
蒼の痛みはどうでも良いのか。
蒼は離れていかない都合がいい相手だったのか、本当に離れていって欲しくなくて後悔してるのか、彼の心情をちょっと知りたかった。
最後の掌編で、自分も落ち着こうかななんて言ってたけど、蒼を傷つけていた10年くらいは後悔してへこんだ上で、相手が見つかってもなかなか捕まらなくて必死になれば良いと思います。
そして、雪郷のマネージャーの奥村がすごい。
雪郷が仕事しやすいように彼の意に沿うための行動力が。
蒼との同居のための不動産選びから、蒼が断らないような策を与えたり、恋敵への牽制までも引き受ける、超優秀な参謀。
そして要所要所で登場する蒼と荻野の共通の友人・嶋田。
どちらかと言うと蒼と雪郷の味方でいてくれるちゃっかりしてるけど気の良い友人がいい味出してました。
彼には早く春が来ると良いなと思います。
蒼にも雪郷にも当て馬がいるけど全く相手にされていないのが面白かった。
遠慮がきてなかなか心の距離が縮まらなかったけど、でも結局甘々なお話で、とても楽しかったです。
冒頭は、引っ越しシーン。
劇伴作家の年下彼氏・雪郷と同棲を始める蒼。
住まいは、雪郷がキャッシュで購入した億ション。
年上の蒼は、不安要素を抱えて居る。
蒼は別れてけじめをつけたと思っているけど、
別れを認識していない楽天家の元彼が日本に戻ってくる、しかも蒼と復縁できると強気で思い込んでいる。
焼きもち焼きの年下の雪郷とどうなっていくのか・・
これから先に現れる修羅場にワクワクしてしまう。
蒼は、雪郷より年上だけど、滅多に居ない美形という設定。しかも、押しに弱くて押し倒されると、すぐネンゴロになってしまう快楽に弱いタイプ。
そして雪郷は、思いやり深くて中々蒼を閨に誘えない。
もどかしい三角関係だけど、面白い。
これはきっとコメディに近いと思う。
もうすでに付き合っているふたりの、自信の無さから生じるすれ違いのお話、です。
お互い、大好き同士なんですよ。
大好きゆえの手探り感がかわいくって。
とても良かったです。
年下の雪郷の焦燥が手に取るようにわかって、どれだけ「蒼ちゃん」のこと好きなのよ、ってそのケナゲさに思わず応援したくなります。
大丈夫、キミ、めっちゃ頑張ってるよ。
愛されてるよ、って。
このすれ違いの「焦れもだ」、ちょうどいい分量でした。
長過ぎず、かと言って舌足らずにならず、の絶妙な分量。
そして、腹立つ元カレには小気味よい制裁、と。
スッキリ爽快なラストで、読後感良し、でした。