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好きだからこそ対等でありたい。
これぞ男同士の醍醐味!
そこへ年上だのヘタレだの意地だの絡んでユキムラさんらしいグルグルloveです。
恋人ではないふたりがなんとなく気まずい別れ方をして、その後3年ぶりに逢い…という展開なんですが恋愛感情のみに突き進むのではなく仕事を通して繋がり最終的に恋愛も…という描かれ方です。
そのため登場人物の日常と動きに不自然さがないのが良いです。
百貨店に勤める浅田は飲んだくれて住宅街の生垣に倒れているところをランニング中に迷子になった岩崎直に助けられます。
後日、あらためて顔を合わせ父親から譲られたケーキ屋を継ぐか迷う直に浅田はケーキの味を含めたアドバイスするように。
そもそも浅田が飲んだくれていたのはやりたい仕事への熱意が報われず自分の存在自体を否定されたような気になっていたからですが、直に頼られたことで自尊心を満たされ充実感に包まれる毎日を過ごします。
ところが直が修行するために留学すると言い出したことから浅田は自分の傍を離れ、より成長しようとする直に対して寂しさと同時に彼への恋心を自覚。
それを言えない焦りから心ない言葉を告げ離ればなれに。
そして3年後、新進気鋭のパティシェと念願だった催事企画担当者として再会。
再会してからも、つい意地を張って互いの誤解は深まって…と、なかなかじれったくてほろ苦いです。
そしてやっと恋心以外の本音をぶつけて、うまくいきかけた矢先、浅田の部署は廃部に。
成功している直に感じる妬みがジワジワと浅田を痛めつけます。
かつて自分の存在価値を互いに求め共有していたふたりなのに自分だけ一人で取り残されてしまった。
好きだけど嫌い。
その『嫌い』は不甲斐ない自分へ向けられるものだから消えることなく辛いです。
このへんの劣等感からくるジレンマが本当にすご~くよくわかる(泣)
結局のところ、かっこ悪く恥かいても一緒に頑張っていこう。ってことなんですが、そこにいたるまでをきれいごとですまさず丁寧に掘り下げています。
当て馬すら出てこない当人同士の話という点も余計なものを削ぎ落とした感じで私は好きでした。
ちょっと意外だったのは直はわりと早いうちから浅田に恋をしてると思ってました(笑)
でも自分のパティシェとしての方向性を後押ししてくれた浅田にときめき、弱りつつある浅田に優しくしたい…と次第に自分の気持ちを自覚していってるんですよね。
このあたりの遅めの自覚から告白にかけてのワンコっぷりも可愛いです!
エッチは最後にほんの少々。
でも、じっくり一冊かけた想いですからエッチ僅少でも気にならなかった~!
浅田はね、落ちぶれてないです。
身近な相手が成長する姿に気圧され逃げようとしながらも向き合うことを選んだ(直の力もありますが)から自分を見つめ直すこともできた。
落ちぶれた人って…自分からも逃げている人だと思います。
やりたい仕事が出来ず、煮詰まっているサラリーマン。
飲んだくれて、茂みに倒れているところに声を掛けてきたのがナオという男だった。
ま、ただ単に、ナオは迷子で、ようやく見つけたのがサラリーマン:浅田さんだったわけなんだけどね。
んで、その翌日。
お礼にと渡された一枚の地図。
店をやっているから来てよ☆ということ。
浅田は、無意識に足を向けていた。
そうして、ケーキやをしていたナオと浅田の交流は始まり、信頼されるという気持ちよさを知った。そして、ナオに恋心を抱いてしまっていると言うことも。
んで、ナオはケーキ修行のために外国に行きたいっていうんだけど、隙だって気づいてしまった浅田さんは、素直に行くのを認めてやれなかった。口をついてでたのは「行くな」「もう飽きた」という、突き放すような言葉だった。
そして数年後・・・・・。な話。
とりあえず・・・・一番強く感じるのは・・・浅田さん・・・・ちょっと暗すぎ!
卑屈になりすぎです。
ずっと、男が好きな自分を認められなくて、気持ちを押し込めて。
ナオにもこの気持ちは伝えられなくて。
男なのに男を好きになってしまうなんて・・・・。
というね。
しかも、後半の後半までそれを引きずりまくってるのはちょっとやりすぎじゃないの・・・??と、私は若干感じました。
ナオも、途中から、好きという気持ちに気付いてアプローチしてくれるわけね。だったら素直になりゃいいじゃんって思うわけジャン??
ナオがちゃんと「好き」って最初にアプローチしてくれてんのに・・・。
でも、そういう・・なんていうの?ほっとけない?っていう感じがたまらなくナオの“守ってあげたい”感を募らせるのかねぇ・・とも思ったのは本当。
一生懸命すぎて周りが見えてないっていう感じなのかも。
言い換えれば。
というわけでね、なぜか妙に惹き付けられる作品でした。
今後の生活はきっとケーキみたいに甘い2人なんだろうねvv
ほのぼの優しいお話でした。
ちょっと受けがぐるぐるしすぎかな~とも思いましたが、そういう受けを作者さんが甘やかしてるわけじゃないので良かったです。むしろこの受け、ぐるぐるするたびにきっちりしっぺ返しを食らっちゃうんですよね。素直になることの大事さというものを、ユキムラさんが作品全体から訴えかけてくれているような気がしました。
主役二人がきっちりお仕事をやってる社会人というのもポイントが高いですね。仕事をしていくなかで生まれる葛藤がある。それが「ラブ」の部分ときちんと絡みあってストーリーが出来上がっていました。
パンチ力には欠けるかなと思いますが、ユキムラさんらしい優しい空気感ただよう良作だと思います。
やりたい仕事ができずやけ酒をしていた夜、ジョギング中に迷子になったナオと出会う。道を教えたお礼とケーキの味見役を頼まれたことから、交流が始まる。
フランスへ修行に行くというナオに動揺し、ひどい別れ方をして3年後。
浅野は希望していた部署に異動し、ナオは立派なパティシエになっていた。仕事を通じて再開するが、冷たい態度のナオに浅野はー。
最初は一人でからまわっていた浅野ですが、ナオが突然恋に目覚めます。
これがもう、本当に突然で。性格だと思いますが、ぱっきりした性格は好きなので、もう少しそんな場面を見たかったです。
やきもち焼いたり暴走したり、けっこうどたばたしているんですが、薄味な印象でした。
久しぶりにユキムラさん来たーーーーーーー!!という感じです。
来ました。来ました。
ズキューンとガツンときましたよ。
わんこパテェシエと乙女リーマンのお話です。
ふたりの出会いはこうです。
浅野は企画書がコンペに通らなかったからってやけ酒のんで
酔っ払っちゃて同僚に道端に置いてかれちゃうんです。
そこに迷子になった(!)ナオが道をたずねて話しかけるわけです。
このナオくん、とてもとてもワンコです。
酔っ払っいの浅野にも物怖じせずに話しかけます。
まあ、カワイイ。
道を教えてもらったお礼に、ナオは自分の家族が経営している
お店を教えます。「タダで食わしてやるよ」
浅野が尋ねると、快く迎えてくれるナオ。
まあ、カワイイ。
パテシェになりたいナオのケーキの試食役に乞われて、仲良くなるうちにナオに惹かれていってしまう浅野。
ナオが留学しようとするのを思わず止めてしまって
しかも、ひどい言葉を投げちゃって、関係をぶち壊してしまいます。
乙女です。
このふたり、とっても可愛いんですけど!
私の乙女心を揺さぶります。
百貨店に勤めている浅野は、3年後留学から戻ってきて
人気パテシェになっていたナオ再会します。
百貨店のフェアに出店して欲しいと依頼をする立場として。
最初は突っぱねた態度を取っていたナオでしたが
本来優しい性格なのでしょう、浅野と仲直りします。
ユキムラさんのお話は、とても乙女思考なところがあって
胸キュンしてしまいます。(死語だけどいいんです。)
ナオが、浅野に惹かれる瞬間とか
ぎゃわ~~~恥ずかしい~~~と思いながらも楽しいし。
そして、私が一番ガツンと来たのは
浅野が告白されて、「嫌いだ」って言っちゃうシーン。
泣いている浅野と一緒にちょっと泣けました。
惨めになる・・・
好きだけどコンプレックスを刺激されちゃう
ささくれ立った心に拍車をかける
感情って、そうそうコントロールが効かないんですよね。
好きだけど、嫌いというどうしようもなさは
私のツボであり、萌えであり、大好物であります。
ユキムラさんは正直これの前に読んだ「嘘つきはだれだ」があまりツボではなかったので
正直購入するのを迷ったのですが、買ってよかった!
これは良かった。