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表題作落ちぶれ紳士に愛の唄

岩崎直・パテェシエ
浅田樹・リーマン

あらすじ

浅田は本当に惨めだった。3年ぶりに再会したナオはパティシエとして成功し、今や浅田のデパートの重要な交渉相手だ。
昔冷たく突き放したのは、恋してしまったから。でもナオはそれを知らない…。プライドと切なさの間で、男ゴコロが揺れ動く恋模様。

作品情報

作品名
落ちぶれ紳士に愛の唄
著者
ユキムラ 
作画
ユキムラ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
リブレ
レーベル
ビーボーイコミックス~BE×BOYCOMICS~
発売日
ISBN
9784862631046
3.5

(17)

(2)

萌々

(5)

(10)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
9
得点
60
評価数
17
平均
3.5 / 5
神率
11.8%

レビュー投稿数9

すんなり読める

ユキムラ先生は以前、So cute? を読んで以来久々です(この後、4作読みます)

冒頭から、すんなり入れて、その後の流れも自然にストレスなくスムーズに読めた。
2人が再会して、両思いがわかった後、浅田がぐるぐる悩むまでは。
あとがきで「その悩みっぷりはもはやギャグでした…」に笑ってしまったw
先生も描きながらそう思われていたんですね。

浅田はナオと比べて、自分は価値がない、なんて卑下するけど、ちゃんと働いているんですから十分立派だと思いますけど。
同じ男として、どうしてもナオと比べてしまうのだろうけど。
ナオがまっすぐで、逃げられないように浅田をかついて部屋に連れてったのがツボw
浅田が素直になったら、予想通りらぶらぶいい雰囲気でナイスなラストでした。

時々、顔の輪郭や首が太く感じる部分があり、そこは少々気になりました。

0

人生、スィーツほど…甘いもんじゃない!!

好きだからこそ対等でありたい。
これぞ男同士の醍醐味!
そこへ年上だのヘタレだの意地だの絡んでユキムラさんらしいグルグルloveです。

恋人ではないふたりがなんとなく気まずい別れ方をして、その後3年ぶりに逢い…という展開なんですが恋愛感情のみに突き進むのではなく仕事を通して繋がり最終的に恋愛も…という描かれ方です。
そのため登場人物の日常と動きに不自然さがないのが良いです。

百貨店に勤める浅田は飲んだくれて住宅街の生垣に倒れているところをランニング中に迷子になった岩崎直に助けられます。
後日、あらためて顔を合わせ父親から譲られたケーキ屋を継ぐか迷う直に浅田はケーキの味を含めたアドバイスするように。

そもそも浅田が飲んだくれていたのはやりたい仕事への熱意が報われず自分の存在自体を否定されたような気になっていたからですが、直に頼られたことで自尊心を満たされ充実感に包まれる毎日を過ごします。

ところが直が修行するために留学すると言い出したことから浅田は自分の傍を離れ、より成長しようとする直に対して寂しさと同時に彼への恋心を自覚。
それを言えない焦りから心ない言葉を告げ離ればなれに。
そして3年後、新進気鋭のパティシェと念願だった催事企画担当者として再会。

再会してからも、つい意地を張って互いの誤解は深まって…と、なかなかじれったくてほろ苦いです。
そしてやっと恋心以外の本音をぶつけて、うまくいきかけた矢先、浅田の部署は廃部に。
成功している直に感じる妬みがジワジワと浅田を痛めつけます。
かつて自分の存在価値を互いに求め共有していたふたりなのに自分だけ一人で取り残されてしまった。
好きだけど嫌い。
その『嫌い』は不甲斐ない自分へ向けられるものだから消えることなく辛いです。
このへんの劣等感からくるジレンマが本当にすご~くよくわかる(泣)

結局のところ、かっこ悪く恥かいても一緒に頑張っていこう。ってことなんですが、そこにいたるまでをきれいごとですまさず丁寧に掘り下げています。
当て馬すら出てこない当人同士の話という点も余計なものを削ぎ落とした感じで私は好きでした。

ちょっと意外だったのは直はわりと早いうちから浅田に恋をしてると思ってました(笑)
でも自分のパティシェとしての方向性を後押ししてくれた浅田にときめき、弱りつつある浅田に優しくしたい…と次第に自分の気持ちを自覚していってるんですよね。
このあたりの遅めの自覚から告白にかけてのワンコっぷりも可愛いです!
エッチは最後にほんの少々。
でも、じっくり一冊かけた想いですからエッチ僅少でも気にならなかった~!

浅田はね、落ちぶれてないです。
身近な相手が成長する姿に気圧され逃げようとしながらも向き合うことを選んだ(直の力もありますが)から自分を見つめ直すこともできた。
落ちぶれた人って…自分からも逃げている人だと思います。


2

ぐるぐる可愛い

やりたい仕事ができずやけ酒をしていた夜、ジョギング中に迷子になったナオと出会う。道を教えたお礼とケーキの味見役を頼まれたことから、交流が始まる。
フランスへ修行に行くというナオに動揺し、ひどい別れ方をして3年後。
浅野は希望していた部署に異動し、ナオは立派なパティシエになっていた。仕事を通じて再開するが、冷たい態度のナオに浅野はー。

最初は一人でからまわっていた浅野ですが、ナオが突然恋に目覚めます。
これがもう、本当に突然で。性格だと思いますが、ぱっきりした性格は好きなので、もう少しそんな場面を見たかったです。

やきもち焼いたり暴走したり、けっこうどたばたしているんですが、薄味な印象でした。

1

優しいお話

ほのぼの優しいお話でした。
ちょっと受けがぐるぐるしすぎかな~とも思いましたが、そういう受けを作者さんが甘やかしてるわけじゃないので良かったです。むしろこの受け、ぐるぐるするたびにきっちりしっぺ返しを食らっちゃうんですよね。素直になることの大事さというものを、ユキムラさんが作品全体から訴えかけてくれているような気がしました。
主役二人がきっちりお仕事をやってる社会人というのもポイントが高いですね。仕事をしていくなかで生まれる葛藤がある。それが「ラブ」の部分ときちんと絡みあってストーリーが出来上がっていました。
パンチ力には欠けるかなと思いますが、ユキムラさんらしい優しい空気感ただよう良作だと思います。

1

パテェシエ×リーマン

酔っ払った浅田は、通りかかった直に道を聞かれた事で知り合いになります。
パテェシエの卵の直が作ったケーキを浅田が試食してその感想を言ってという関係が続いていくのですが、直がフランス修行に行くと聞いた浅田は彼と離れたくなくて酷い言葉を投げつけてしまう。

そして数年後、フランスで修行して今は人気パテェシエとなった直と浅田は仕事で再会します。
最初は取り付くしまもない直に、それでも諦めないで足を運ぶ浅田。
好きだから追って、好きだから逃げ出したりと浅田は結構恋愛に関してやっかいな男。
けれど直のストレートな言葉と、甘いジャムにやっと素直になります。
擦れ違い、そして悩む、だからこそ想いが通じた時にやったねーって思っちゃうんですよね。
浅田は恋愛に関してはぐるぐるしちゃうタイプなので、これからは直にしっかり横に居てもらうといいと思うよ!

0

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