名前も知らない同級生。 いつも彼だけが、ひどく鮮やかに見えた――。

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表題作コントラスト

(仮) 青山 翔太(かなた)
高校2年生
(仮)千川 陽(あきら)
高校2年生

その他の収録作品

  • TO the last

あらすじ

いつでも人の輪の中心にいる人気者だけど
どこか冷めたところがあるイケメンの青山翔太と、
特進クラスに在籍する成績優秀で一匹狼な千川陽。
クラスも名前も知らないけど、
顔だけは互いに知っている。
そんな対照的な同級生が、
ある日、屋上へと続く人気のない階段で出会った。
その日から屋上は二人だけの秘密の場所に――。
沈黙さえ居心地がいい
穏やかな時間を共有するうちに、
どちらからともなく惹かれ合っていくが、
陽には後ろめたいことがあって……?


―――なんでオレとキスしたの?

作品情報

作品名
コントラスト
著者
itz 
媒体
漫画(コミック)
出版社
プランタン出版
レーベル
Canna Comics
発売日
電子発売日
ISBN
9784829686560
4.3

(380)

(244)

萌々

(79)

(32)

中立

(14)

趣味じゃない

(11)

レビュー数
52
得点
1646
評価数
380
平均
4.3 / 5
神率
64.2%

レビュー投稿数52

「アオハル系で何かオススメ教えて」と言われたら、迷わず本作を差し出す

発売年(2021年)に表紙を見かけてその美しさに目を奪われ、吸い込まれるように読破。
itz(あいてぃーぜっと)さんとお読みするのですね。
BL AWARD 2022ベストコミック18位なんですが、当時すでに1300点越えだったのに今さらに1600越えですか…スンゴ。

たまたま廊下で何度か目が合うDK同士、「人気者(翔太/かなた)+成績優秀な黒髪の一匹狼(陽/あきら)」。
翔太は聞き上手な陽の前だとなんでも話せるようになり、だんだんと打ち解けます。
でも陽は実は翔太に言えないことをしていて…という話。
キスどまりで完全に性描写なしなので初読み当初は物足りなさを感じましたが、今読むと☆5に変更したいぐらい。
むしろそれがいいとすら思えるほど完成度が高い。
表紙だけじゃなく、中身も作画が本当に美しい。

仲良くなるきっかけが屋上への階段とか怪我のトラウマとか、ホントいろいろとベタなんですが、意外な人が受けの親友になったりして、本編のクライマックスもすごく良かった。
描きおろしが特に…うわーそうきたか…これはニクい演出だなぁと。
賛否ありますが私はこの描き下ろし好きです。

<注意点>
・陽は授業中と本読む時だけメガネかけます
・陽の中学エピで すっげーヤな奴からのイジメあり
・青少年うんぬんが気になる方へ:陽+家庭教師は一応 "未遂" です。
「ホテル行ったのに?」って疑問が残るかもしれませんが、ホテル利用してもバニラ(ご存じない方はググってください)だけの方はいっぱいいますし、タチ同士CPとかネコ同士CPとか普通にいらっしゃるので、私はリアリティのある描写だなと思いました。
・お値段張りますが、332ページもあるのでお得感あります。
でも逆に長いと感じる人もいるかもしれません。

本作で itz さんをご存じない方にも知るきっかけになってほしいです。
そして「雪解けの恋」とそのスピンオフ「ぼくらが恋を失う理由」もぜひ読んでいただきたい…

2

ゆっくりさが尊い

なぜだかよく目の合う名前も知らない同級生。ある日屋上へ続く階段の踊り場で出会い、そこから2人だけの時間が始まって⋯。
秘密の場所の心地良さ、お互いを少しずつ知りながら惹かれていく感じが、とても丁寧に描かれている。
陽の隠し事は何なのか、翔太のサッカーへの想いとか、お互いに抱えてる過去の苦しい思い。
うまく消化できなくて苦しくて切なくて、でも相手への愛しさと一緒にいたい思いの方が勝って、2人でそれを乗り越えて成長していくのがたまらない。
なかなかセッには至らないけど、そのゆっくりさがまたとても良い。尊さの宝箱。

2

美しい絵柄と青春に癒される

なんと言ってもこの丁寧な描写。美しいですわー。高校生の瑞々しさとか、夏の匂いとか、校舎の影、空の色、そんな青春を感じられる素晴らしい描写です。

ストーリーとしては…うーん、まず、長かったなって思いました。途中で300ページ超してることに気付いてちょっと早送りしたくらい。じっくり丁寧に進めたかった作家さんの気持ちは伝わります。でも展開の波としてはページ数のわりに少なかったかな、と。

あと、元家庭教師との関係は、ちょっと地雷に近い。高校生(その前は中学生…)だぞ?というのもあり、恋愛関係の方がまだ納得できたのにな、と思いました。

1

No Title

DK2人の心の動きが伝わってきて良かったなぁ。だんだん陽が気になる翔太、その前にいつからか目で追ってた陽。仲良くなっていく2人だけど陽が後ろ向き。キレ散らかす翔太がいいねぇ。明るい翔太だけど抱えてるものがあって陽には言えちゃう。絵も好みだしお友達の瑞希ちゃんが最高にいい子。翔太の近くにいるからって当て馬ポジションじゃなくていい感じの友達になるのもいいし陽の支援もしちゃうデキる子。

1

心が揺さぶられる名作でした

アワード受賞作でずっと気になっていた作品。ちるちるのニュースで痛いBLとして紹介されていて気になり、とうとう読んでみました。初読み作家様です。かなり厚みのある本ですね。

あらすじを読んだ以外は前知識なしで読みました。先の見えない展開なので、読む時はネタバレ無しで読まれる方が楽しめるのではないかなと思います。

読み終わって、もう何と言ったらいいか…。とにかく何度も泣いてしまって、ハンカチが手放せないというか。
読んでいて何度も、胸が痛んだり、ドキドキしたり、切なくなったり、キュンとしたり、ほっこりしたり、いろんな感情が揺さぶられる作品でした。
読み終わった今も、余韻に引きずられている感じがします。すごかった…。

なかなか読まなかったのは、本作がエロなしってことで、楽しめるかちょっと不安だったからなんですが…。そういうのは超越している作品でしたね、バカだったー、自分!
とにかく自分が普段よく読んでいるBL作品とは、一線を画する作品でした。

陽(あきら)の中学時代の話や、神田さんとの関係は、ゲイというマイノリティな人たちの生きづらさみたいなものを感じて、本当につらかった…。
神田さんがいい人だったのが救い…。

翔太(かなた)は、自分も少しつらい過去がありつつも、陽と出会ってそれを乗り越えて、最後には陽を照らすような存在になって、もう終盤の仲直りシーンでは、二人が出会えて本当によかった〜…とボロボロ泣いてしまった…。

ラストも、本当によかったね〜〜とまたボロ泣きしてしまい、本当に何度も泣いてしまう作品でした。書き下ろしでも泣けてしまったし…。はぁ、切ない…。

二人の友達の、瑞希とジュンがすごくいい子たちで、この子らにはほっこりほんわかさせられました。ちょっと癒されました。

痛いBLってどんなだろう、とちょっとドキドキしながら読み始めたのですが、痛みはあっても救いのある、本当に素晴らしい作品でした。読んでよかったです!

少しでも気になっている方は、ぜひとも読んでほしい名作だと思います。この作品と出会えてよかった!ちるちるに感謝!

3

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