もう放さねぇから。

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表題作二人の被写界深度

司波健人,30歳,叶家の向いに住むフリーカメラマン
叶昴,20歳,甥を育てる大手雑貨店のアルバイト店員

その他の収録作品

  • 明日、起きたら
  • あとがき

あらすじ

ハーフのカメラマン×家族を亡くした青年。
長い時間をかけて育んできた、幼なじみ二人の年の差ロマンス


早くに両親を亡くし、さらには親代わりだった兄夫婦も亡くした昴。
今は幼稚園児の甥・玲央と二人で暮らしている。
たった二十歳の昴には大変な毎日で、お向かいに住む司波家だけが頼りだった。
中でも兄の親友であり、昔から昴を実の弟のようにかわいがってくれる健人は、なにかと二人を気にかけてくれる。
昴は、もう一人の兄と慕うふりで、健人へずっと片想いをしていた。
しかし、健人の優しさを裏切れないと、一生恋心を隠すつもりだったが…?

作品情報

作品名
二人の被写界深度
著者
西門 
イラスト
橋本あおい 
媒体
小説
出版社
二見書房
レーベル
シャレード文庫
発売日
電子発売日
ISBN
9784576211909
2.6

(11)

(0)

萌々

(3)

(4)

中立

(1)

趣味じゃない

(3)

レビュー数
5
得点
25
評価数
11
平均
2.6 / 5
神率
0%

レビュー投稿数5

年の差幼なじみの恋

年の差ありの幼なじみの恋。事故で両親と兄夫婦を亡くし、兄夫婦の忘れ形見の玲央と暮らす昴。そんな2人を支えてくれるのがお向いの司波家で、特に年上の幼なじみの健人は可愛がってくれるんですね。この健人がかっこよくて、昴が惹かれるのも解る。一方玲央の為に頑張っても健人に守られる事の焦りや、健人と緑の関係に嫉妬する昴の複雑な心境が切なかった。心霊騒ぎは驚いたけど、結果オーライ。想いが通じて溺愛が加速する様にときめきました。家族を亡くしたけど、新たな家族を得て幸せになっていくのが嬉しかった。
2人のエチもツボでした♡

2

ちょっと意外な展開です

今回は自宅にスタジオを構えるフリーカメラマンと
甥を育てる大手雑貨店のアルバイトのお話です。 

攻様に恋する受様がある事件をきっかけに結ばれるまでと
その後の2人の続編短編を収録。

受様は早くに両親を亡くし
年の離れた兄を親代わりに育ちますが、
1年前に兄夫婦が交通事故で亡くなり
2人の残した甥を引き取って育てています。

受様は幼稚園の甥となるべく一緒にいようと
雑貨店のアルバイトをしていますが
そんな受様をいろいろと助けてくれるのが
自宅の向いにすむ司波家の面々です。

司波家は受様の兄と同い年で親友だった攻様と
不動産業を営む攻様の母と祖母の3人暮らしで
受様とってもう1つの家族といえる存在です。

攻様はスタジオを構えるフリーカメラマンで
受様はスタジオ撮影のお手伝いもしています。

受様は攻様をもう1人の兄と慕っていましたが
中学生の時に攻様と男性のキスシーンを見て
相手を羨ましいと思った事で恋を自覚します。

しかし受様は甥の為にも自分の為にも
攻様に気持ちを伝えるつもりはありません。

そんなある日、
受様は攻様の部屋でレトロなフォルムに惹かれた
古いカメラを手に取ろうとするのですが
攻様にカメラマンだった祖父の形見だとから
やんわりと触るなよと釘を刺されてしまいます。

それほど攻様に大切にされているカメラが
ちょっと羨ましくなる受様ですが

雑用係として外部仕事に参加した受様は
たまたま攻様の開いていたカメラバックの中に
件のカメラを見つけます。

思わず手を伸ばして指先が触れた途端、
攻様に「触るな」と声を荒げられてしまいます。

そんな攻様を見るのは始めてだった受様は
ショックを隠し切れませんでしたが

攻様のメインアシスタントを務める男性が
ソレを手渡された事で言い表せない
哀しさと悔しさがこみ上げてきます。

そんな気持ちのまま撮影後の片付けをしていた受様は
メインアシスタントが積み込んだ荷物の中に
カメラを見付けると子供じみた対抗意識から
それに触ってしまい・・・

兄の親友の幼馴染への恋を諦めきれない受様と
ある特殊能力をもつ攻様との恋物語になります♪

好き作家さんの新刊は
あらすじをほぼノーチェックで購入するので

今回もカバーイラストの印象と西門先生の作風から
帯キャッチの「幼なじみ2人の年の差ロマンス♡」のままの
ほのぼの系なのだろうと読み出しましたが

攻様の実は・・・な設定により
ホラーというか、オカルトミステリーめいてきて
第一印書とはかなり違った1冊になりました。

個人的には伏線も丁寧に張られていたので
一連の事件への展開もそう無理やりな感じはなく
こういう変わり種な展開でも

長年の初恋を拗らせてぐるぐるする受様と
受様を忍耐強く見守り続けた攻様にニマニマしつつ
とても楽しく読めました (^-^)v

難をいえば攻様事情がもっと読めるシーが有ったら
さらに良かったかなと思いました。

1

安心感はありますが

本の厚みが心細くって少し悲しくなりましたが、久しぶりの新刊にワクワクしました。

タイトルや橋本先生のレアな小説イラストに期待していましたが、思い描いていたイメージとは違ったかなァ…。とはいえ、作者様の作風が固まっているところに喜びを覚えるかマンネリを感じるか分かれるところでは。

お話としては、兄の親友に恋している主人公の片思いを描いた、子育てアリのハッピーエンドラブストーリー。

主人公の昴(二十歳)は兄の遺児、玲央(四歳)を一人で育てています。向かいに住んでいる司波家のサポートなしには、昴たちの生活は成り立たないほど密な繋がり。昴の兄と司波家の健人は幼馴染みの同級生で、兄夫婦が亡くなった後も昴のことを弟のように可愛がってくれています。昴は健人への思いが兄弟へのものからいつしか恋情に変わっていったのを自覚していました。

受けが女の子っぽいリアクションをするエチシーンがちと好みから外れてしまうのですが、おこちゃまの玲央くんは可愛いし、王道な攻め受けのカップリングもツボだし、ゲイをカムアウトしている攻めの恋敵やら過去の恋にジェラシーを感じさせたり、ラブストーリーでキュンキュンさせてくれる萌えポイントもしっかり押さえてくれているんです。

ですが、寡作な作家様なのでどうしても過去作を彷彿とさせてしまうんですよね。健人とカメラアシスタントとして登場する緑の関係とか、可愛い子供を育てている設定とか。個人的には『永遠と一瞬』や『溺愛彼氏と小さな天使』が好きだったので、今作は既視感が免れなかったといいますか…。

それでも、ちょっと意外な仕掛けが仕込まれていて、後半はお話のトーンが一気にオカルティックな流れになっていくので、意外性はありました。なんだったらそちらをメインにしたお話でも面白かったかも。怖いですけど笑

紙本でイラストを堪能できたのは良かったけれど、電子でサクっと読むくらいでも満足できたかもしれないです。

ラブストーリーの部分ではむちゃ萌えが響いてくる作家様なので、ぜひぜひ、変化球を!と期待しちゃいます。

2

あら

あおい先生の挿絵見たさに購入。後半「あら」という展開になり、なんとなく戸惑ったのですが、年上イケメンの過保護な愛情は好きなので萌にしました。本編200Pほど+あとがき。

1年前に兄夫婦を亡くしバイトしながら甥っ子のレオを育てている昴。向かいに住む司波家、そして健人に全面的に助けてもらいながら、なんとかやっています。ある日カメラマンである健人の手伝いをしていましたが、メインアシスタントの緑ほど役立っていないと感じて・・・と続きます。

攻め受け以外の登場人物は
玲央(受け甥、幼稚園児、可愛い)、司波家の祖母、攻め母、緑(♂、攻めアシスタント)ぐらいかな。玲央可愛い。

++攻め受けについて

攻めは受けの10歳年上で、兄の親友。昔から好きだし、玲央のことを可愛がってくれていてほぼ一緒に暮らしている家族同様→こういう関係がすごく好きなんだわと今回気づきました。お子様含めてまるっと面倒見てくれるというか見守ってくれるのって、ほんとに嬉しいんですよね・・(子持ち母ならみんなそう思うのでは)。しかもイケメンとくれば超優良物件過ぎる。金銭面でのスーパーぶりはないけれどスパダリ。

受けは攻めが手触りいいっていうんで髪の毛切れないぐらい、攻めの事が好き好き20歳。甥っ子抱えて大変?と思いきや、攻めの家のばあば、母が面倒見てくれるので、そんな悲惨さはないです。ただただ甥っ子大事にしている、頑張り屋さんという感じ。家族のような関係性を壊したくないので、微塵も好きだなんて言ってないです。

攻め受けの関係性はうんうんと思っていたのですが、後半、思いもしなかった方向へ話が進んで、ちょっとびっくりした一冊でした。読み返すと確かに伏線は前半から張ってあったんだけど、私が全く気付いていなかったでした。あおい先生の描かれるイケメンに頭を占拠されていたからかも。

1

うだうだ悩み続ける受、全く気持ちが分からない攻

初買いの作者様です。
書き方は少し心理描写が多めかなと思いました。
橋本あおい先生のイラストは癖も無くお上手でした。
ただ挿し絵は少なめだなと感じました。


実兄と同い年の10歳上のイケメンハーフなカメラマン攻×攻の事を一途に思い続ける健気な受というカプです。


お話は早くに両親を無くし親代わりだった兄夫婦も亡くしてしまった昴(受)。
だが実兄の忘れ形見である甥の玲央の存在が心の支えだ。
しかもお向かいに住む司波家の皆は昴と玲央に家族のように接してくれる。
中でも昴は昔から実の弟の様に可愛がってくれる建人(攻)にずっと片想いをしていて……という感じで始まります。


すみません。
以下激辛口です。

【感想】
年の差
一途な片想い
不遇な境遇
甥っ子の子育て
祓い屋
と萌えられる要素ふんだんなのですがそのどれもが中途半端にされて正直どれもこれも活かせていない。
なので萌えない。
楽しみにしていた作品なだけにかなり残念でしたし買って本当に後悔しました。
物語は終始昴の目線でのみ進みますので昴が建人をどれだけ好きで一途に想い続け建人だけを好きだったのかは良く伝わりましたし建人が初恋でそれ以降報われないと分かっていてもただ建人を想い続けて他に恋人を作ったり自棄を起こさなかったのは凄いと思いました。
最初は本当に健気で可愛いと思いましたがあまりにもうじうじと悩み続ける姿は中盤で飽きてしまいじゃあ、一度、建人以外の人に目を向けてみたら?と思ったしそもそも周りの助けを借りていて自立しきれずしっかりと玲央を支えきれていないと自分でも思っているのに恋愛にうつつを抜かす余裕は無いでしょうと思ってしまいました。
建人は建人で何時から昴を好きになったの?何故、昴を弟以上に想うようになったの?と疑問符だらけ。
10歳も年の差があるので建人が昴以外を好きだったのは分かりますが自分の夢であり仕事にするまで真剣に向き合っているカメラで初めて撮りたいと思う程に好きな相手でましてや写真集まで作ろうと思う位に溺愛していた恋人が建人の特異体質のことを酷く恐れて貶したからといって直ぐに別れた後に好みのタイプが昴に変わるの?しかも精神的に参ってたときに無条件で受け入れて慕って好意を示してくれた昴を好き?それって昴じゃなくても良かったよね?と全然、建人をカッコいいと思えないし正直、溺愛攻としての魅力がまるでない。
本編で建人が昴をカメラで撮っているシーンは無いです。
昴のことを口では可愛い可愛い言うしセックスの時は昴の事を褒めるけどカメラで撮って写真集を作りたいほど好きではないんだな。過去の溺愛していた美形のモデルの元恋人は写真集を作ろうとまで思った位なのにね。それで好き?随分と都合が良くない?と冷めた目で見てしまいました。
お話としては祓い屋等の特殊設定を中途半端にねじ込む位ならそんな設定一切無くして建人が昴の実兄に恋情を抱いていると長年昴が思い込んでて年々似てきた昴と拗れて一回玲央を連れて家出する昴を建人が探し回る位のシンプルな話を深掘りした方が楽しめた気がします。
エピローグも結局昴目線で最後まで建人の感情は分からずじまいでした。
挿し絵に関しても建人と昴ばかりで玲央の顔や司波家の面々、緑も一切顔が出てこないので想像しずらかったです。
変質者に襲われたところも生身の人間が取り憑かれているから体温が合ったの?その辺もちゃんと説明して欲しいと思うぐらい特殊設定なのに詰めが甘い。
終始うだうだ片想いを拗らせて悩んでいる受をその気持ちを察して知っているにも拘らず自分の気持ちを伝えもせず眺めている自己中攻を見るといった内容でした。
小冊子の方でも玲央の運動会では本格的な機材を持ち込み写真を撮りまくっていた建人ですが結局やっぱり昴の写真を撮るところは無かったです。
個人的に建人が昴を好きなのって自分に従順で自分以外に目を向けずに盲目的に恋慕してくれてるからそれが気持ち良いだけなのでは?とすら思ってくる。
かなり昴の建人への愛は表現され語られているのにその相手の建人は昴の半分所か言葉だけの薄っぺらい愛しか返さないのが本当に無理でした。

再読は無いです。

4

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