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表題作初恋のゆくえ

津屋大輔,高卒後直樹の実家の蔵元で働く幼馴染み
櫻井直樹,大学進学から東京に出て百貨店に勤務

その他の収録作品

  • きっと遠くない未来の話
  • あとがき

あらすじ

初めての恋人だった大輔と十年ぶりに再会し、セフレの関係になってしまった直樹。ずっと昔に終わらせたはずの初恋がまた動き始め…。

作品情報

作品名
初恋のゆくえ
著者
西門 
イラスト
街子マドカ 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
幻冬舎ルチル文庫
発売日
ISBN
9784344837492
3

(15)

(1)

萌々

(5)

(5)

中立

(1)

趣味じゃない

(3)

レビュー数
4
得点
41
評価数
15
平均
3 / 5
神率
6.7%

レビュー投稿数4

幼馴染の再会もの

幼馴染の再会もので、裏切られたと思っていた受けが実は自分のことを考えてだったことがわかりよりを戻すという、ある意味王道なお話です。
王道なお話って、こうなるだろうなというのがわかっていてもついつい読んでしまいますよね。王道大好きです。

百貨店に勤める直樹(受け)は新たな取引相手で自分の実家である酒造に勤める幼馴染の大輔(攻め)と再会します。

生まれた時から兄弟のように育ってきて、高校の時には恋人になった2人ですが、直樹はずっと2人でいるため、生きにくい田舎と家族を捨てて東京で一緒にら暮らそうと考えますが、大輔は故郷も家族も捨てさせないでいいようにと考えます。直樹は、東京に行こうと誘ってそれに応じたのにもかかわらず受験してなかった大輔に裏切られたととショックを受け、ヤケになり親にもカムアウトして勘当同然に家を出ます。ずっと一緒に居たいという思いは同じなのに、考え方が違うために別れてしまった2人です。
とはいえ、大輔が勝手に動かずに直樹に正直に話ししていれば、喧嘩にはなったでしょうが、10年も音沙汰なしなんてことにはならなかったのではと思うと、うーんと思ってしまいますね。
家族の中の居場所を作って待っていても、直樹が新しく将来を約束した人ができてるかもって思ってながらのこの行動。本末転倒なのではと思います。

セフレの水野に対しても直接的には直樹の態度が悪いけど、大輔がキチンと話さなかったから恋に臆病になり身体だけの関係しかできなくなった訳で、間接的に大輔が悪いんじゃない?って思ってしまうのです。ずっと直樹のことを思っていたと思われる大輔が、セフレがいるだの、キスしてるところを見せられるだの、直樹が襲われてるところ(未遂)を見てしまうだのは可哀想ではあるけれど、ある意味自業自得なんですよね。

と、こんなに大輔の悪口ばかり並べ立ててしましたがお話自体はとても良かったです。過去の大輔にモヤモヤするけど、ずっと直樹の為に頑張って、お父さんから認めてもらって、臆病になってしまった直樹を少し強引に関係を修復していく姿には良くやったと褒めたいです。
執着攻め大好きです。

そして、オトコマエな女性の同僚の安堂さんが好きです。直樹にセクシャリティのことも含めて相談できる人がいて良かったとおもいました。
セフレの水野は可哀想でした。ちゃんと直樹のことが好きで、食器なんかも買い揃えたり頑張っていたのにあの仕打ち。優しい恋人ができると良いなと思ってやみません。

私自身は裏切られて、でも再会して大輔の本心を知らないまま、また好きな気持ちが戻ってくる直樹には全く共感できないのですが、本人が良いのだから良かったと思います。これから傷ついた分、大輔に癒されると良いですね。

4

仕事描写はなかなか良いですが…

あらすじ:
東京の百貨店で働く直樹(受け)は、幼なじみで元恋人の大輔(攻め)と仕事で再会。
大輔に誘われるまま、セフレとして再び関係を持つようになるが…

直樹は、過去に大輔と別れたトラウマから、誰とも真剣に付き合えないゲイ。
高校時代、大輔に一緒に東京へ行くことを断られ、それ以来彼とは破局。
大輔に拒絶されたショックと、ゲイとして親に対する後ろめたさもあり、10年間一度も実家に帰れずにいます。

大輔は、直樹の実家の蔵元で働く、硬派な男前。
直樹の勤務する百貨店で、その蔵元の日本酒を販売することになった関係で、一時的に上京。
直樹は、住むところがないと言う大輔を家に泊めることになり、やがて彼に誘われるまま、セフレのような関係に…という展開です。

「お前は俺だけに抱かれてればいい」
と大輔に言われ、
「たくさんいるセフレの一人でいいのなら、付き合ってやるよ」
などと返してしまう直樹。
大輔のことがまだ好きな反面、また拒絶されたら…という恐怖から、素直になれずにいます。

しかし、日本酒販売の企画で協力しあったり、直樹が元セフレにしつこく言い寄られているところを大輔が助けたり…といった展開を経て、徐々に昔のように打ち解けていく二人。
ラストには高校時代の誤解も解け、直樹が10年ぶりに実家に帰り、大団円。
仕事描写とラブ描写のバランスが良く、読みやすい作品でした。

ただ、10年前のすれ違いについてはちょっと無理があるような?
大輔が、地元に残る理由を直樹にちゃんと説明していればこんな誤解は起きなかったし、
直樹は直樹で、大輔の話を聞こうともせず上京してしまうのは、あまりに思い込みが激しすぎるように思えました。
ストーリーの根幹部分なので、もう少し説得力ある理由付けが欲しかった気がします。

12

10年かけたすれ違い

最初に読んだときはとても楽しめました。
両片思いのすれ違いがツボな上にウルリとくる場面も…。

が、しかし。
レビューを書くのに読み返そうとしたら、あれれ?目が滑る( ̄▽ ̄;)
1巡目はすごく面白かったのに2巡目しようとすると格段に鮮度が下がってしまい残念。


個人的には学生時代の回想シーンがとても良かったです!
子供の時からずっと一緒の幼馴染。
当たり前のようにそばに居たから恋愛相手として意識することもなかったのが、
初めて"恋する相手"として意識した時の胸キュンは良いですね(・∀・)b

家はお隣同士ゆえに家族然として互いの家に出入りして
家族の目を盗んでイチャイチャしてる高校生の姿に萌える(∩´///`∩)
廊下を家族が通る音にビクッとして慌てて離れたりね!
ちょっとスリル感のあるイチャイチャシチュが大変美味しいですv

そんなスリルの積み重ねで攻めと受けの気持ちは反する方向へ…。
街も家族も捨てて2人でずっと一緒にいようと誓う受けと、
幼い頃から大切に思ってた酒蔵を受けに捨てさせたくない攻め。

現在も昔もなのですが言葉が足りなさすぎるんですよね(つД`)ノ
攻めは良いこと言ってるとは思うのです。
「家族を捨てる」なんて簡単に出来るものじゃない。
高校を出たばかりの世間知らずの彼らには受けの理想は無理があると思う。
その点は攻めは偉いなと思うけれども、やり方がマズいのでモヤモヤする(-ω-;)

傷ついて街を飛び出た受けを心配するより、受けの親の信頼を得る方を優先するのもなぁ…。
攻めは悪い人ではないんだろうけど、独り善がりな点が目立ってて残念でした。

そんな独り善がりな攻めに受けは随分振り回されてるのがちょっと切ない。
攻めに裏切られた傷心も相まって家族とも断絶。
恋人も家族も帰る故郷も失ったと思い込んで、1人で気を張って生きてる姿。
突然再会した攻めの感情が読めなくてグルグル思い悩んで。
その辺りの心理描写には入り込めました!

しっかし、受けは10年分、たっぷり大切にしてもらわないと割に合わないな。
受けが家を飛び出て、その間に攻めが受けの家に馴染んでるって意味が分からない( ≖_≖​)

2

幼なじみもの、ネタバレありますので注意

百貨店で働く直樹(受け)は、仕事で幼なじみであり、元恋人の大輔と10年ぶりに再会する。かつて共に過ごし、ずっと一緒にいようと誓い合ったのに裏切られた過去。過去のこだわりからきつく当たる直樹だったが、ある夜直樹のセフレと大輔が出くわし、「セフレなら俺でいいだろ?」と押し倒されてしまい…。


かつて別れた2人の再会ものです。
でも10年前に別れることになった理由が理解できませんでした。2人で東京に行こうと約束したのに、攻めは実は大学を受けておらず、自分だけ地元に残ったと言うのですが、一緒にいようと約束したのにそれはいくらなんでもひどい。その理由も判明するのですが、受けの居場所を確保したかった、受けが何も失って欲しくなかったと。攻めを失うことについてはいいのでしょうか。しかもそれなら、一緒に地元に残るよう説得する方が普通だし、建設的じゃない?
それに受けとのことを受けの両親に話したと言うのですが、それならどうして受けと一緒にカミングアウトしなかったの? 許してもらえるまで頑張るのは受けと一緒にじゃダメだったの?

攻めの行いがひどい上に理解できないので、読んでいても最後まで攻めが許せず、なんでよりが戻るんだとイライラしながら読んでしまいました。受けには罪はないのですが、なんでこんな男を許すんだと思ってしまい、こっちにまでイライラしてしまった。

7

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