Renta!限定特典付き
作中で作家(攻)が小説に対して
・無駄なトコ削る代わりに重要な要素の掘り下げを増やせば読み手の意識を一層コントロールしやすくなってその分終盤のカタルシスも大きくなる
・読者が興味ない話ばっか喋くってちゃ上手くいきっこない
と語るシーンがあるのですが、本作が上記をクリアできていたかと言われれば疑問です。
キャラクターのバックボーンが後出しだったりそもそも語られていなかったりで、彼らに感情移入できませんでした。知らない原作の二次創作感があるというか、もうちょっと3人の性格や生い立ちやなぜその考えに至るのかといったところを魅せてほしかったです。
ただ絵はかなり綺麗なので星ひとつプラスしてます。
表紙買いです。1年半ほど読めていなかったので楽しみにしていました。序盤は不穏というか、洋太の心情がまるで読めないので嫌な予感がしましたがハッピーエンドでした。小説を一切読まない私の感想ですが、強引にダウナーな雰囲気にした様な小説ばかりが出てきて個性を感じなかったです。しかし、この作品のSM描写はまだSMに目覚めていない私でも、エロいな...と感じるほど程よかったです。水責めに関しては拒否感も無くかと言って昂ぶりもせず虚無でした。安良志はてっきりSMプレイでしか興奮できないのかと思っていましたが、どうやら違ったようです。一度感情のこもっていないようなSMプレイを重ねているからこそ、終盤の恋人になってからのセックスは糖度が増して見えて最高でした。SMが苦手な方にもオススメです。
下の方に本編後の電子版限定特典のネタバレがあります。
開ける描写があるとか、そういう意味でのおすすめではありません。
- - - - - -
全体通して絵もコトバも丁寧で、静謐な空気感のある作品です。
ストーリーも複雑ではないので描写に集中できます。
SM表現も、受けが望んでいるタイプなので精神的に酷な印象はあまり受けません。
学生時代と現代とで受けの髪型や服装などガラッと変わるので、一冊で二度美味しいと個人的には思います。
しっとりと丁寧に感情をなぞってゆくような作品が好きな方におすすめです。
以下、乳首ピアスの感想です。
ニードルでピアス開ける描写が好きで、その点でとても評価できます。
作風もあってこってりそこだけにスポットが当たって描写されているわけではないのですが、痛みと反応とその他描き方がとてもよいと感じました。
また、そもそも当然乳首はふたつなので、最高2回までしか乳首ピアスを開ける描写は楽しめないと長年思ってきたのですが、こちらの本の本編後の描き下ろしで衝撃を受けました。
攻め「社員旅行行くのに乳首ピアス正気!?」
受け「塞がるかもしれないし…」
↓
せ「一回塞いで開け直そう」
う「OK」
せ(Mでよかった)
という流れがあり、塞いでまた開けるって選択肢があった…!!!と青天の霹靂でした。最高です。最高です。
二度だけじゃなかった。乳首ピアス開けは何度だって楽しめるんだと感動しました。
耳なら確かに開けた塞がったという話は普通なのに、乳首に関してはその発想自体が本当になかったので衝撃が半端ではなかったです。天才。
今後の人生が豊かになりました。ありがとうございました。
絵もコマもとても綺麗で漫画として綺麗だと思いました。
感情の流れもみなさんおっしゃっているように文学的で魅力的なものだったのだと思います。正直わたしにはよく分かりませんでした。読み込めば分かるかもしれません。
SMのプレイ名だけ挙げるとピアッシングやバラ鞭や乗馬鞭、ケイン、水責め、縄などわりと本格的に感じます。
本格的なSMプレイをしていると教えてもらい購入に至りました。
しかし、そのプレイに対する本人達の感情が描かれていないのはわざとなのでしょうか?表情から察しろという感じでしょうか。
全体的に読者に察してもらうのがこの漫画の魅力なのだろうと思いますが、SMプレイでそれを行うとプレイの魅力が半減してしまうと思うのです。
それとも痛い描写をしてしまうと読者が読みにくくなるから省いているんでしょうか。恥ずかしいプレイに関しては割と快楽に感じていたようにも思いますし…
ピアッシング、ケインは痛いはずです。その反応が省かれていることの違和感がすごいです。本人がそのプレイをどう楽しんでいるのかが分かりません。(当て馬との時は楽しんでいないのでしょうが)
無自覚ドMと書かれているため、痛みを快楽に感じられるのだろうなと想像しながら読みましたが実際のところは分からず。
絵とプレイ内容がいいだけにもう少し細かく描写してほしい…!とずっと悶々としました。
結局SMプレイは必要だったのか分からないままでした。これはたぶん受けはMだけど責めはSじゃないからだと思います。心のつながりがない当て馬との方がSMプレイしている感じがしました。受けが我慢していることはよく伝わってきましたし。目元が見えるから感情が分かりやすかったのかもしれません。
結局最後に甘々えっちする辺りもSMプレイが必要だったか分からない理由の一つですね。
ただ最後は表現が細かかったため心情が分かりやすい部分ではありました。
番外編で痛くなくてもいけるからマゾじゃない、とありましたがそれはマゾとして大事な感性だなと思いながら読みました。この辺りからやっと受けの心情がわかるようになりました。
総じて私が恋愛の行間を読むのが下手なため、文学的なこの作品にあっていなかったのかもしれません。しかもSMプレイへのこだわりが邪魔をして繰り返し読む気力がないです。
SMプレイがなければそういう恋愛を描いてるものだと割り切り繰り返し読めたと思います。
プレイ内容は本格的ゆえにSM好きに薦めたくなると思いますが、たぶん普段SMものを読まない人にウケの良い作品だと思います。