イラスト付き
「獣の誓いと水神の恋」を読み終わった時点で続編を待っていたので、こちらが発売されると知り凄く楽しみにしていました。
相変わらずリュエルはおバカで可愛いし…可愛い自覚が無いのでエイセイじゃなくてもハラハラしてしまいましたが…。
そしてエイセイのリュエルにだけに見せる表情に、彼がどんなにリュエルを特別に思っているかを知りキュンとする事間違いなしです。
今回はキャラバン隊長であるガガリの過去も明らかになり、今の彼がどうやって完成したのかを知ることが出来ます。
急遽立ち寄る事になった砂漠の中の小国ルゴール、そこでの満月に行われる神事が幻想的でとても魅力的でした。
ここのオアシスでエイセイの懐でくつろぐリュエルのイラストがメチャクチャ可愛いんです。
本当に奈良千春先生のイラストが、このお話の世界観にピッタリでした。
まだまだガガリが目指してる事は道半ばだし、リュエルの仲間も見つかって無いのでお話は続きますよね?シリーズ化って事で良いですよね⁈
次巻も楽しみに待ちたいと思います。
それにしても決して厚い本じゃないのに、大作を読み終えたような満足感は野原滋先生の文章力に尽きると思いました。
作家買い。
野原さん作品の『獣の誓いと水神の恋』の続編にあたる作品です。『獣の誓いと~』がめっちゃ萌える作品だったので、今作品の発売も心待ちにしていました。序盤に前作の内容がさっくりと書かれていますしキャラ説明もあったりするので、前作未読でもギリ読めないことはないと思いますが、それでも前作ありきのお話なのでそちらを読まれてからの方が絶対に面白いと思います。前作未読の方はそちらもぜひ。
さて。
今作品は砂漠を舞台にキャラバン隊で行商しながら生活している逞しい面々を主人公にしたお話。
そこに人と獣人たちが共存しているというファンタジー要素を盛り込んだお話ですが、これだけ現代日本とはかけ離れた設定でありながら非常にリアルっていうのかな。彼らが明るく逞しく、助け合いながら生を繋いでいくというストーリー展開が生き生きと描かれた作品で目の前で映画のように映像として脳内に流れ込んでくる、そんな圧倒的な質量を持った作品。
猫族と人間の間に生まれた獣人のリュエルが主人公。
両親を喪い、攫われた彼は奴隷として売られていたところをガガリという名の隊長を筆頭に纏まったキャラバン隊に買われ、そして仲間になり、そのキャラバン隊にいた用心棒のエイセイと恋に堕ち―。
というのが前作で描かれていたお話。
そこにエイセイとリュエルの秘めた力が今作に奥行きを与え、面白さもアップさせていましたが、2作目に当たる今作品は前巻でも魅力爆発させていた、キャラバン隊隊長のガガリを焦点にあてたストーリーでした。
前巻でガガリの魅力にドはまりした腐姐さま、お待たせしました!って感じ。
が、初っ端からガガリメインで描かれていないのがこれまた素晴らしい。
出だしは、猫族のリュエルの想いからスタートします。村が襲われ散り散りになった仲間たち。今自分は幸せだけれど、仲間たちは今どこでどうしているのか。できることなら、仲間たちを見つけ出したい。
そんなリュエルの思いを汲んだかのように、猫族を侍らしているエロ爺、いや失礼、オジサマにそれとなく探りを入れるが…。
と、そこからガガリの過去、彼の素性が少しずつ見えてくる。
豪胆で、思いっきりが良くて、情に厚くって。そんな彼は実は―。
前作ありきの続編は、ともすればペースダウンしてしまうこともよくありますが、今作品は前巻の魅力を引き継ぎ話を膨らませて紡がれていくストーリーで、もうさすが野原先生としか言いようがない。彼の過去をベースに、ガガリを救うためにエイセイやリュエルの力がフル活躍する展開も面白かった。
ガガリのお話も面白かったですが、エイセイ×リュエルの二人も相変わらずで可愛かった!ケンカップル、のようなドタバタな風をみせながら、でも二人の間にある愛情とか信頼関係が揺るぎないものになっている。その二人の魅せるイチャコラのエロさと言ったら…。エロ度はさほど高くはありませんが、そこはもうあれですよ。
リュエルのケモ耳&シッポ。
これがエロ可愛いという。最高か!っていう萌え満載です。
口ではいろいろ言いつつも、ケモ耳やシッポが全身全霊でエイセイを求めてるリュエルの感情を端的に魅せていて悶絶しました。
エイセイ×リュエルの二人はくっついてしまっているわけで、そんな二人のその後をどう描いていくのか気になりましたが、家族愛とか仲間に向ける信頼とか、そういう部分がメインになっているので甘すぎず読みごたえのある一冊でした。
それを奈良さんが挿絵を担当されているという眼福さよ。
今巻も奈良さんの挿絵は最高でした。
これ、エイセイの力を絡めたお話とか、あとはリュエルの猫族たちのお話とかもあるので、まだまだ続きがありそうです。次巻も楽しみに待っていようと思います。
お話もイラストもとってもよかった。特にキャラ設定が私の好み。猫の可愛さがあっちこっち出ているからページを捲るたびにニヤニヤが止まらない。さらに奈良千春さんの全キャラの豪華な衣装と美しい町々の風景が目の保養になる。このシリーズが続いてほしい。
前作の存在を知らずに、読んでしまった。
① 獣の誓いと水神の恋
⓶ 月の砂漠に愛を注ぐ ~獣と水神~
・・の順らしいけど、いきなり今作を読んでも、つながりに支障なく読めました。
ガガリの生まれた砂漠の国で、水が枯渇。
原因は、皇后の贅沢三昧と圧政。
自信喪失の弟王のピンチを救いに行くガガリ。
キャラバンの男性が協力して、水神子を助けて、月を掬いあげて、水を呼ぶ神秘的な設定でした。
今巻も、猫族の仲間を探せなかった、残りの宝石を取り戻す事が出来なかった。
次作が出る前に、前作も読む予定。
沙漠のファンタジー、
奈良千春先生の緻密な描写の挿絵はとても綺麗でイメージが膨らみます。
「獣の誓いと水神の恋」の続編。
亡国の王子で水の宝玉を持つエイセイ(攻め)と地の宝玉を飲み込んだ猫族と人とのハーフ・リュエル(受け)のケンカップルの話。
完全に続きなので前作を読んでいる方が良いと思います。
既にレビューたくさんあるので感想だけ。
前作MVPだったキャラバン隊の長ガガリの故郷の話。
ガガリの統率力や処世術に前作から只者ではないと思っていたけどやっぱりなという感じです。
砂漠の真ん中のオアシスの国の一つがガガリの故郷。実は王兄。
この故郷で水不足に悩まされ衰退の一途を辿っていることを知ったガガリがキャラバン全員で故郷に向かいます。
この国の水を得る手段は水神子と呼ばれる能力者たちが文字通り月を掬うのですが、屑な王太后のせいで水神子は減少し月を掬えなくて困っていると。
ガガリはエイセイに手伝ってらおうとするのですが、リュエルが自分も手伝いたい、月は掬えなくてもできることをみんなでやろうと提案して、キャラバン隊全員も喜んで巻き込まれるのです。
ガガリは異母弟とは自分の命を守るための方便で仲良くしていたとか言ってましたが、どう見ても溺愛してる感じでニヤニヤしました。素直じゃないのか気づいてないのか。
なんだかんだで大好きな弟のために一肌脱ごうとしてキャラバン隊全員が巻き込まれにいく。
月を掬うって子供の頃一度はやろうとする行為じゃないかなと思うのですが、それを実行できるこの世界。私も水神子に生まれて月を掬いたい。
続編だと失速することが多いと思うのですが、今作も内容が濃く、ページを捲る手が止まらない感じでした。
私は脳内で映像化して読むのですが、この本を読んでいる間、一本の映画を観ているような気持ちになりました。そう言う本はなかなかないのです。本当に良い話だったと思います。
で、主人公カップルの恋の話ですが、これは相変わらずでしたね。ケンカしながらイチャイチャしまくるっていうのが前作から変わらない。
ガガリが2人のことを一対の番、運命とか言っていましたが、芯の部分での強いつながりを感じる2人でした。お互いの嫉妬の仕方が真逆でその辺りも面白い。
リュエル視点なのでいつも結局エイセイに言いくるめられてるようで、ガガリたちから見たらエイセイがリュエルに振り回されてるのかもしれませんね。
次作がもしあるのなら(猫族の仲間も見つかってないしまだ続くのかな)、他の誰かに視点でssが読みたいです。客観的に見た2人っていうのはが楽しい。
特に、エイセイは言葉が少ないのでエイセイ視点も読みたいです。
リュエルがエイセイの膝に座ってすっぽり収まっているイラスト。
この2人ってこんなに体格差あったのかと再認識しました。むっちゃ可愛い。
ただ、この2人の特徴といえばそうだけど、絡みがちっともエロくないのがすこーし残念かな。