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白銀の王と黒き御子 神狼と僕は永遠を誓う

hakugin no ou to kuroki miko kami shinrou to boku ha eien wo tikau

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表題作白銀の王と黒き御子 神狼と僕は永遠を誓う

エドガー、バルデュロイの王
森村光樹、異世界に召喚された青年

あらすじ

衝撃のラストまで目が離せない!
大人気小説「愛を与える獣達」シリーズの著者・茶柱一号が贈るケモミミ+異世界=めくるめく溺愛ロマン
その壮大な結末を見よ!

現代日本から異世界へ召喚されたコウキは、バルデュロイの『豊穣の御子』となり『白銀の神狼』――獣人王エドガーと互いに想いを通わせ、甘い日々を送っていた。しかし幸せな時間はつかの間、コウキとエドガーには次々と過酷な試練がふりかかって……。 コウキはなぜ《こちら》へ召喚され、世界の命運を握るに至ったのか。隠された真実と、その驚愕の結末とは? すべての謎が解ける衝撃の第二弾!!

作品情報

作品名
白銀の王と黒き御子 神狼と僕は永遠を誓う
著者
茶柱一号 
イラスト
古藤嗣己 
媒体
小説
出版社
講談社
レーベル
X文庫ホワイトハート
発売日
電子発売日
ISBN
9784065285640
3.5

(25)

(5)

萌々

(11)

(3)

中立

(5)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
7
得点
83
評価数
25
平均
3.5 / 5
神率
20%

レビュー投稿数7

みんなは1人のために。1人はみんなのために。

「異世界で僕は愛を知る」の続き。

ぶ…ぶっとい!!
ロールケーキ1カットくらいあります。

前巻、コウキが絶望の淵に堕とされて、非常に後味の悪い終わり方に地団駄を踏みまくりました。その続きのストーリーがこんなに分厚いのかと一瞬ひよりましたが、中身的にはざっくり3部構成です。

①上巻の続き
②バルデュロイのみんなとワチャワチャ&
ガルムンバ帝国旅行
③生命の大樹の暴走

分厚いけど、意外にもスラスラと読み進めることができました。中盤は休息ですね。仲間たちとの賑やか・ワイワイ・ほっこりターンです。バルデュロイファミリーの戯れを楽しんで下さい。

前半と後半は、結局は生命の大樹がコントロール不能になったことに起因して起こった問題。大樹はコウキの意志とリンクしているので、コウキに困難なことがあれば大樹が荒れ狂います。

上巻の続き部分は、ロマネーシャ国の司祭たちの策にハマり絶望を感じたコウキに呼応して、大樹がコウキを守るために遠い場所にテレポートさせました。

下巻後半は、これまたロマネーシャの司祭の手先にコウキが毒を盛られたことで、生命の大樹が怒り、世界が大混乱に陥ります。
ロマネーシャがいらんことばっかりするから、大樹が暴走しちゃうのです。コウキの意志も無視されて大樹が荒れ狂うのは、コウキを防御するためです。

実は大樹暴走の裏にはもう1人のエドガーの存在がありまして…黒いエドガーとでもいうんでしょうか。毒を盛られたコウキを守るため、コウキ以外の者を亡き者にしようと、世界中に魔獣を放ち世界を滅亡させようとします。
黒いエドガーは、エドガーの憤怒。世界を滅亡に導く元凶だけど、これもまたエドガーの一部でもあります。コウキを襲った悪しきものから守りたい・消滅したい気持ちから生まれ出たエドガーの影なる部分。

黒いエドガーを抑えられるのは、コウキとエドガー本人。黒いエドガーを排除するのではなく、受け入れることで世界の混乱を収束させることができました。


何度もコウキがターゲットにされ、その度に生命の大樹が暴れるのがパターン化していて、読んでる私としては振り回されるエドガー並びにバルデュロイのみなさんが可哀想になりました。コウキの気持ちと意志に呼応する大樹……コウキにとって最強の武器じゃないですか。おちおち夫婦喧嘩もできないですね(笑)

コウキが異世界に召喚された謎も分かります。そこには意外な人物が関わっていましたので、ぜひ本編で確認して下さい^ ^


色々あったけど、全てがハッピーエンドでした。ライナスとリアンに赤ちゃんが出来て、そっちが先!?って思ってしまいました(笑)エドガーとコウキにも赤ちゃんが授かる伏線があったので、もしかしたらスピンオフが出てきたときに、2人の赤ちゃんが拝めるかも知れません。

ボリューム抜群の下巻は、スケールの大きい壮大な異世界ファンタジーでした。シリアスなシーンも、ひと息つける仲間たちとのほっこりシーンも魅力的に描かれていました。ときにコミカルでギャグっぽいやりとりにクスッとして、和ませてもらいました。
何より読んだ後の達成感はすごいです。
1ヶ月に渡るストーリー、いっぱい楽しませてもらいました。

4

新たなシリーズになるかな?

茶柱一号先生の「愛を与える獣達」シリーズが大好きなので、前作の「異世界で僕は愛を知る」を読んでこちらの続巻の発売を楽しみにしていました。

それにしても凄いボリュームなので、これから「白銀の王と黒き御子」を読まれる方は覚悟しておいてください。夏休みには打って付けです。www

壮大な世界観も一筋縄で行かないストーリー展開も茶柱先生らしいと思いました。
愚かな人間は最後には罰せられて、苦しい事が続いた後にこの世も悪くないって思わせる希望に満ちた展開は流石だと思いました。

前作のレビューでチカさんとコウキを比べてしまいましたが、この世界でコウキがちゃんと成長してました。それはこの世界に来て愛を知ったからなんですよね。
それはエドガーへの愛だったり、自分を支えてくれた皆への親愛だったり、果てにはこの世界の自然やそこに暮らす人々への愛だったりします。

その事は終盤の大樹の防衛本能が暴走した時に明らかになります。
そしてその時にコウキがこの世界に飛ばされた理由が分かるのです。

ここでモヤモヤがスッキリするのですが、ここのコウキとその原因となった存在の会話は必要だったのかな?と思ってしまったので神評価にはなりませんでした。何だかここだけお話から浮いてるなと思ってしまったんです。

前半の樹人のコウキへの献身とか、バイス君の想いとか悲しくて涙が出たんですよ。でもちゃんと救いがあって良かったです。
後半のコウキの身に起きた事にもちゃんと救いがあってホッとしました。

あとがきで茶柱先生が他のカップルのお話等書いてみたいとあったので、楽しみに待ちたいと思います。
可愛い神竜のエスタス君がお気に入りなので、彼が活躍するお話が読みたいなと思ってます。

分厚くても文庫本サイズなので握力には優しい作品だと思ってるので、続編もこのサイズでお願いしたいです。www

4

一気に動く

『白銀の王と黒き御子 異世界で僕は愛を知る』の続きです。

前回、かなり気になるところで終わって
発売までずっとそわそわしていました。

読み始めると、最初からハラハラ展開で
悲しくて切なくてどうなってしまうんだろう…と
読む手を止めることができず一気に読み進めました。

コウキがどうなったのか本当に心配だったけど、
リコリスさんや、リンデンさん、そしてエドガーのおかげで助かります。
でも、リコリスさんやリンデンさんは…と
コウキが助かりつつも悲しみは癒えなかったのですが
結果としてみんな救われてよかったです。

神獣の名前のネーミングセンスがないコウキに思わず笑っちゃいましたw
エスタツオってすごい名前だなぁってw
ちゃんと神獣がチガウ名前になってよかったです(*´ω`*)

シリアス展開が多々ありますが、
面白くて楽しいお話もたくさんありました。
もちろん二人の甘々なお話も…(*´ω`*)

大樹の実を食べた二人のお話とかも見たかったです(*´ω`*)


かなりの厚みがあったこちらの本ですが、
引き込まれて一気に読みました。
エドガーもコウキもお互いに出会えてよかったなぁと、心から思いました。
素敵なお話を読めてよかったです。

ちなみに…本の厚みは2cmを超えていました…!
すごい…!!!

0

世界を変える存在

今回は多民族国家バルデュロイの狼王と
豊穣の御子となった日本人のお話です。 

攻様の元から強奪された受様の救出劇と
大樹の報復により崩壊し始めた世界の救済劇を収録。

親友を庇って片足を負傷した受様は
ピアニストの夢が潰えても親友が結婚しても
変わらずに一番の友を想っていましたが

親友が早世し、葬儀の日に
異世界のロマネーシャに「救国の聖女」として
召喚さてしまいます。

ロマネーシャは交戦中のバルデュロイに勝つため
「救国の聖女」を召還したので

足の悪い男性だった受様は身体での奉仕を強要され
絶望の染まる受様の心に比例するかのように
ロマネーシャは不利な局面へと向かっていきます。

ロマネーシャが敗れると受様は唯一の見方だった
狼獣人に伴われて逃げだしますが
バルデュロイの将軍に捕獲されてしまいます。

実は受様はバルディロイ王で神狼である攻様の対で
彼と並び立つとされる「豊穣の御子」として
探されていたのです。

バルディロイでの受様は紆余曲折を経つつも
攻様の唯一の存在となりますが
ロマネーシャの視察中に神官達が仕掛けて罠にはまり
攻様の手から奪われてしまいます。

攻様は受様を取り戻すために最大限の努力をしますが
受様の行方はようとして知れません。

樹人である宰相と受様の侍女は世界と繋がる
生命の大樹から豊穣の御子の情報を得るため
秘術を用いる道を選択するのです。

樹人達が選んだ秘術とは!?
攻様は再び受様を胸に抱くことはできるのか!?

本作は先月発刊された
「白銀の王と黒き御子 異世界で僕は愛を知る」続刊で
完結巻になります。

個人的には既刊を読んだ時点で
あまり合わない作家様だなとわかっていたのですが
続きが気になったので本作も手にしました。

受様は登場時から様々な不幸に好かれたような人ですが
本作でも前巻同様、様々な悲劇に見舞われます。

それでも他人を思いやる心を忘れず
他の人々の幸福を願う人だからこそ人々の心を捕らえ

世界と繋がる大樹すらも受様のために
世界を変えるほどの力を発現させて
悲しい結果すらも変えていく、
世界さえも変えようと動く展開はとても面白かったです。

ファンタジーは世界設定が一番の肝であり
キャラ達がぶれることなくいかに役目を果たすかが
物語世界の深みと面白みを増すと思っています。

本作も世界樹の設定や
神狼と御子の関係がしっかり練られていて
とても面白いとは思ったのですが

この物語の根幹だった受様の召喚理由に関わる
彼の役どころに納得がいきませんでした。

神が全能でない設定でも良いと思いますし
受様の召喚に神の意図があるのも良いのですが

受様が足を代償にした過去があってなお
自分の代わりが受様の幸せと思える彼に
全く共感できませんでした。

彼が関わらず受様だからと召喚されたなら
評価はもっと良かったです。

2

長い

1冊目が「あらら」というところで終わっていたので、読まざるを得ない・・と手に取ったものの、ちょっと長いよなあと感じてしまったので中立にしました。異世界トリップで2冊で終了しているお話です。攻めが人面ないのでご注意ください。本編390Pほど+あとがき。(これ単独読みは無理です)

1巻の最後でどこかに飛ばされてしまった受け。必死で探したエドガーでしたが、痕跡のあった地下室には既にコウキの姿はなく・・・と続きます。

攻め受け以外の登場人物は
リコリス(受けの側仕え)、ライナス(将軍)、アメリア(占星術師)、リアン(受けの護衛役的存在)、ゼン(ガルムンバ国皇帝)、リンデン(宰相)、バイス(攻め弟)、ウィロウ(リコリス父)、エスタス(ちび神竜、しゃべらない)、などなど。

++攻め受けについて

攻めさんは受けさん激LOVEな狼さん。好きすぎて突進してしまいがちなので、王様としては減点かも。戦闘能力は高、怒りで我を失った状態だと、周りの方がちびっちゃいそうな勢い。イケメンビジュアルがあればもう少し惚れられたかもですが、個人的には面白みに欠けたかな。

受けさんは異世界からやってきた、足が不自由な方。ほんま天使かというような博愛の方ですね。健気なんだと思います。前巻では不憫やなあと思うシーンがありましたが、今回はだんだん強くなってきて御子としての力をふるえるようになった印象。キャラ的にはいい人すぎて、やっぱり面白みに欠ける感じです。

攻め受けともキャラにあまり惹かれず、お話も中盤他国に出かけたりするので、「ここ要る?」と思ってしまって、最後まで読むのがちょっとしんどかったでした。うーん。辛口で申し訳ないです。ドシリアス純愛ものが大好きな方でしたら、きっともっと違った印象になると思います!

5

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