サクラ咲ク

サクラ咲ク
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神27
  • 萌×215
  • 萌2
  • 中立2
  • しゅみじゃない5

--

レビュー数
14
得点
203
評価数
51
平均
4.1 / 5
神率
52.9%
著者
 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

媒体
BL小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
リンクスロマンス
発売日
価格
¥855(税抜)  ¥923(税込)
ISBN
9784344824430

あらすじ

写真を撮られたり、人に触られることが苦手な怜士はある日、中学時代に憧れていた先輩・櫻木と再会するが…。

(出版社より)
本書は、関連前作(リンクスロマンス「忘れないでいてくれ」夜光花・著)の担当イラストレーターで、 2012年1月に亡くなられた朝南かつみ先生への追悼の意を込めて、イラストなしでの発行となっております。

表題作サクラ咲ク

金持ちの息子で元先輩 櫻木拓海(花吹雪先輩)30歳
一時期の記憶を喪失した元後輩 早乙女怜士・29歳

その他の収録作品

  • あとがき

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レビュー投稿数14

うーん…

泣けるBL小説で検索してこちらの作品もお勧めされてる方がいたので、読んでみました。なので、関連作の方は未読です。

結果、私には色々無理でした。
まずは、攻めの不思議ちゃんキャラにも、受けのキレやすいキャラにも萌えることができず、そして受けの過去のトラウマが、私には悲惨過ぎました。ラストも、あの展開で受けが救われたとは思えず、どうにも不快な読後感でした。

文章や表現は申し分ないですし、神評価の人も多いので、合う人には感情移入できる作品なのだと思います。ただし、あまり凌辱物が好きでない方にはお勧めしません。

2

事件+トラウマ+復讐+愛の力

関連作「忘れないでいてくれ」と、構造的には似ていると感じました。
過去大事件があり心に酷い傷を負った主人公が復讐を考えて、結局愛情に救われる、というような。
「忘れないで〜」にチラリと登場し、だけど結構インパクトのあった「花吹雪先輩」こと櫻木拓海と、中学時代の後輩早乙女怜士の物語。
櫻木は常人では計り知れない個性の持ち主で、家は大金持ち、自分も2代目社長の肩書きなのにフラフラと世界を回って、カメラマンやマジシャンなどをやっているという、ふわふわ〜とした人。
でもみんなが惹かれて大好きになっちゃうような人。
怜士は中学時代からずっと櫻木に憧れてくっついて歩ってたような人懐っこい子だったのに、「事件」があって暗くて神経質な性格に変わってしまう。
他人にも何事にも執着しない櫻木も、自分を慕い続けながらも昔とは変わってしまった怜士の事が気になって、過去に何があったのかを一緒に探ってくれる。
ここで出てくるのが「忘れないで〜」の清涼こと大輝の、記憶を視る能力な訳です。
明かされた事件の真相は……ここのネタバレはやめましょう。
過去の屈託の無い自分には戻れないけど、輝く目で笑って欲しいと言ってくれる櫻木に新しい魔法をかけられたと感じる怜士。
すごく優しい読後感です。

5

魔法使いも恋をする

以前『忘れないでいてくれ』を読んだ時、登場人物や関係者のその後が知りたくなってすぐにも読みたいと思っていた本書ですが、複雑な内容だと思うとなかなか手が出せず漸く読む気持ちになりました。

前作で、常識では計り知れないぶっ飛んだ人だと思ったのは塚本さんで、誰にでも優しいキラキラ王子様だけど思考は斜め上という印象を持った通称”花吹雪先輩”が気になる存在でした。
花吹雪先輩は主人公の心を守ってくれた恩人なんだと話に出てきただけで物語に登場することもなくその存在だけで印象深く強く残った人でした。
今作では、この先輩が前面に出てきて前作と同じように過去に巻き込まれた事件のせいで心に傷を持った一人の青年を救う物語でした。

忘れないで~でジレジレさせてやっとくっついたカップルの二人はその後も平和に暮らしているようで、今作で主人公たちの幸せに一役買ういい働きをしていました。
清涼(大輝)が自身も幼い頃の悲惨な事件で傷付けられたわりに、人の機微に疎くズケズケとモノを言う意地悪な人だったのはちょっと違和感がありました。
玲司を虐めてニヤニヤしているのは子供の好きな子いじめで本当は気になる存在(恋愛感情ではなく庇護欲に近いような)だったらしいけれどやっぱりわかりにくいヤツでした。

資産家の恵まれた家に生まれ強い姉や妹に挟まれて家にいたくないし実家の家業を継ぐのも嫌、将来は魔法使いになりたいという花吹雪先輩こと櫻木とはいったいどんな人なのかなかなかわからない人でした。
空気を読めないあるいは読むつもりもない天然で素直な人のようであり、人の思惑や思いが先々まで読み取れる策士のようでもあり、時には人を思いのまま操れる怖い人でもありました。

魅力的で簡単には人柄のわからない登場人物が、先の読めない動きをするので終着点が予想できず最後まで何が起こるかわからずにドキドキしてました。

前作の挿絵の朝南さんがこの作品に挿絵を描くことなく亡くなられ誰にも見ることはできませんが、作者を始め多くのファンの方がどれほど見てみたいと思った事でしょう。
この二人のどんな場面をどんな表情で描いただろうと想像すると挿絵なしで行こうと決めた作者の気持ちがよくわかりました。

2

花吹雪先輩…

「忘れないでいてくれ」が大大大好きなので関連続編と知って読みましたが、思っていた内容と違った…というか、大人になった花吹雪先輩(櫻木)が自分の近くに居たら厄介だなぁと思うような人物だったので、私は最後まであまり萌えを感じられませんでした。
怜士(受)の過去が徐々に明らかになっていく過程は物語として面白かったのですが、肝心の怜士が飄々とした櫻木に終始振り回されているように感じられて、ちょっと心配になりました。
ちょいちょい出てくる清涼が相変わらずの毒舌男前で嬉しかったです。

2

じんわり心に残る

痛々しい箇所があったり、キャラクターも私にとっては現実感の薄い人物らだと感じたのですが、なんとも言えず面白かったです。
展開もハラハラして、最後まで目が離せませんでした。

スピンオフ作品ですが、両方読むつもりだったのを順番を間違えてこちらから読んでしまいまい…それでも十分楽しめました。
中学のときの先輩と後輩で再開ものです。

高校生のときに事件に巻き込まれ、その時の記憶がないままくらい人生を送る怜士と、その過去になんとか清算させようとするどこまでも前向きな櫻木先輩のお話です。

お話は面白かったけど、私はこの先輩が苦手でした。
最初から最後まで残酷な人だと思った。こんな人に恋したら辛いだろうと思います。一カ所に長く留まれない、大事な人も作らない、誰に対しても平等で優しく、決して怒ったりしない。
こんな人は幸せそうで、同時に本当の意味で孤独だとも思うのです。

肩書がたくさんあり、つかみどころがなく、世界中を飛び回り、空気が読めず、人を驚かせるのが大好き…まるで現実感のないお伽話のキャラクターのように思えたので、共感度が低く思えました。
怜士も他人に気を使う優しくて健気な…て感じでなく自分のことでいっぱいいっぱい、うじうじしてるのにキレたら怖いコ。
二人とも自分の周りに現実にいたら付き合いにくそうだと思いました^^;でも二人ならうまくやるのではないかと思います。

怜士の悲惨な過去も、決して報われない恋をしているところも、誰とも抱き合うことが出来ない現実も、応援したくなりました。

櫻木先輩が苦手と言いながら、やはりこの先輩の存在で高く評価できるお話だと思います。

誰も好きにならない先輩が始めて恋を知り、最後の目を輝かせながら怜士と向き合うシーンが大好きです。

ただ、贅沢を言うなら、ちょっと辛くてシリアス度の高いお話だったのでも少し甘いシーン追加で欲しかったかな、とも思います。
あまり見ないキャラクター同士の組み合わせが楽しめ、萌えられました。
人にオススメしたい作品です。

5

ブッ飛んでる花吹雪先輩が好きです

これはキャラが好みか否かで評価が分かれる作品だと思いました。(私にとっては神作品です)二段組みで読み応えがあり、痛くはないですが重たい内容に泣かされましたが、読後感は良かったです。

攻:櫻木拓海(花吹雪先輩)。ノンケ。顔・頭・金の全てが揃っている高校の元先輩。ブッ飛んだ思考回路の持ち主。
受:早乙女怜士。ゲイ。一時期の記憶を喪失している元後輩。高校時代から先輩のことが大好きで未だにその気持ちに変化なし。
   
先輩との再会を切っ掛けに、怜士が清涼(『忘れないでいてくれ』の受)の過去を覗き見ることができる能力を借りて喪っていた記憶と向き合い、それに決着をつける話です。

花吹雪先輩は『忘れないでいてくれ』に既出で、清涼と同じ高校・寮が同室で清涼に催眠術をかけた、あの先輩です。今作では、この先輩が苦手だと思ったら楽しめないかも知れません。先輩は優しくて格好良くて頭も良くて御曹司という何でも持っている素敵な人ですが、内面的に問題があります。一般常識から掛け離れた思考回路をしているため、その言動は宇宙人的ですらあります。おまけに空気を読まない・人の気持ちを解さないものだから、惹かれてふらふら近づいていこうものなら、先輩は何の悪気もなく手痛い目に遭わしてくれることでしょう(苦笑)この先輩が厄介なのは、どこまでも天然で悪気なんて欠片もない人だからというところに尽きます。手の打ちようがない人なのだと思います。このような先輩が苦手だと思う人には、この作品はオススメできません。何しろ先輩のそういう魅力?が全開の作品となっていますので。

もうひとつ。先輩は「魔法使いになりたい」と真剣に考えているような人です。そして、怜士の方も「先輩ならきっと魔法使いになれる!」と本気で思うような子です。

最後に。怜士は大学に入学して間もない頃に数ヶ月、失踪し、その間の記憶を喪っているのですが、これは怜士自身が封印したことによって喪われてしまった記憶なのです。何故そうしなければならなかったのか。あまりにも辛くエゲつない過去だからです。この過去が許容できない人は読むのがキツイかも知れません。それくらい酷い内容です。

4

魔法使い、恋を知る。

恋心を知り、大人になった魔女が魔力を失う・・・っていうアニメ映画がありましたっけ。
でも、愛する人を救いたいという想いが、彼女の失った魔法の力を蘇らせる――
好きだったな、「魔女の宅急便」。

愛する人のためなら、人は魔法使いになれる。
「魔女の宅急便」と違ってファンタジーではないんですが、これもちょっぴりそういうニュアンスを含んだお話です。

「忘れないでいてくれ」のスピンオフですが、本作のカプは前作には殆ど登場していないため、単独でも問題なく読めます。
主人公の早乙女怜士(れいじ 29歳)は、ゲイ。
高校1年の春、失踪していた期間の記憶を失っている彼の心の傷は、ずっと癒えないまま。
そんな怜士が、中学時代憧れていた「花吹雪先輩」こと櫻木拓海(30歳)に、偶然再会します。
そして、中学時代の怜士の笑顔を取り戻したい、と言ってくれる櫻木に助けられ、真実と向き合うべく、怜士は失踪中の記憶を取り戻そうとするのですが――

物語は怜士の視点で進行し、櫻木との交流を通じて彼が前向きな人生を取り戻す過程が、ストーリーの主軸になっています。
ただ、平凡ながら気性の激しい一面を持つ怜士もさることながら、なんといっても攻めの櫻木がとても魅力的なんですよね。
櫻木は30歳の今も「魔法使い志願」という、浮世離れした男です。
魔法かどうかはともかく、マジックで人を楽しませるのが大好きなエンターティナー。その上イケメンの櫻木は、中学時代も今も、怜士にとっては雲の上の憧れの人。

前半の櫻木は、まさに天から舞い降りた白馬の王子のような存在感ですね。
普段は海外に暮らしているという彼の日本での肩書は、不動産会社の社長に便利屋に写真家という謎のとっちらかり様なんですが、デートには父のものというベンツでお迎え、食事はフレンチ、お泊りはホテルのスイート、そして自宅には家政婦の松子が!(家政婦の名前までがデラックス!)
「ベンツはEクラスだから高くない」とのたまう櫻木さん・・・いーえ高いですEクラス!
や、バリバリのセレブでしょうこの人は。
櫻木の鈍感さには歯がゆい思いをさせられるものの、彼にエスコートされて怜士が甘い体験をしていく下りは、とてもゴージャスないい気分に。
怜士のトラウマも、櫻木によって取り除かれていくかに見えます。
このままシンデレラストーリーまっしぐら?とも思ったのですが――

ただ、後半に入ると、怜士が記憶を取り戻したことで重い展開に。
彼の、周囲に迷惑をかけず自分の問題は自分で解決したいという想いが、櫻木との間に軋轢を生んでいきます。
そんな中でうっすらと見えてくるのが、櫻木の秘めた苦しみ。
彼は彼で、単に浮世離れしたぼんぼんというだけじゃなく、心に孤独を抱えてる。
有能な実業家一家の中、一人異端児であるということ、恋も知らないまま結婚させられた過去、魔法使いになりたいという夢を、怜士以外はこれまで誰も理解してくれなかったこと・・・
怜士が、あの桜が咲いていた高校1年の春からずっと心に重石を抱えて生きてきたように、櫻木もまた、咲けない蕾のままの半生だったのでは――そんなふうに思えて、怜士も櫻木も、そして2人のすれ違いも、全てが切なくて、胸に悲しみがせり上げてきます。

そして怜士の過去との壮絶な戦いの末に、2人が迎えた春。
どうやら残念なことに2人の前途は決してセレブ生活ではなさそうwなのですが、いいトシした男2人のとっても可愛らしくラブいやりとりが、ほほえましい。
心から、良かったね、と祝福したくなります。

個人的には、魔法使い志願という一見突飛な設定が、思いのほかしっかり生きてるところが、高評価!
人を驚かせ、楽しませたいという想いが、周囲の人に小さな幸せを振り撒いていく。そして最後は、怜士に幸せな恋の魔法をかける――
なんてロマンチックなお話なんでしょ(≧▽≦)
しかも、メリハリの効いたストーリーに、シリアスもエロもしっかり入ってこのほのぼの感! 
「忘れないでいてくれ」の面々の友情出演も嬉しい。
こういうテイストの作品はあまり読まないんですが、そんな私にもとても楽しめました。
春に読むといっそう情感が伝わりそうですね。

5

ココナッツ

yoshiakiさま

yoshiakiさま、コメントありがとうございます!
レビュー、とてもワクワクして読ませて頂きました。

何もかも恵まれているのに、欲しいものも持たない、欲というものを持たない花吹雪先輩が、お葬式で見せる執着がたまらなく好きです(//∇//)
寝た後、先輩の中に急にクリアに怜士が現れてきたようで。

yoshiakiさまがおっしゃるように、話聞くだけでは『おいおい魔法使いってなんだよ』って感じですが、それが妙にストーリーにスッと入っているのが不思議ですよね。

なんだかゴリゴリと押してしまったようで、ひたすらすみませんでしたー(^^;;

キャラ萌えと感動と・・・

『忘れないでいてくれ』で、出番は少ないけど名前のインパクトでしっかり記憶に焼き付いていた、花吹雪先輩(本名:櫻木)のスピンオフです。

受けで主人公の怜士は、櫻木の中学時代の後輩。
高校生のとき三ヶ月間失踪したことがあり、そのときの記憶がない。
それ以来、めったに笑わない、人とも触れ合えない人間になってしまった怜士(29)が、ある事件をきっかけに櫻木先輩(30)と再会し…という風に話は進みます。


まず櫻木先輩のキャラクターにやられました!
美形で優しくてお金持ち、
なのにどうしようもなく変な人ww

しょっちゅう手の平やポケットから
薔薇や鳩やハムスターが出てくるなんて一歩間違えればすごく漫画じみたイタイキャラなのに、全然違和感がない不思議。
それらの得意技が、見せびらかすためではなく、主に怜士の心を癒すために披露されているためでしょうか。
ポケットから何が出てこようが全然寒くなく、とても温かな気持ちになれます。

玲士もかなり好きなタイプの受けでした!
身長165cmの美青年というから
いかにも庇護欲をそそるタイプかと思いきや
かなり狂暴で行動力のある、
夜光作品の受けはこうでなくては!と思わせる曲者。
先輩の信者で、先輩に対しては健気で可愛いけど
基本的にキレやすく、喧嘩も強い。
『頭突きで負けたことはない』には笑いました。
てっきり失踪事件の影響で狂暴なのかと思ったら、どうやら中学時代からこんな感じだったらしい…w

失踪事件の真相はかなり重いのですが、そこで泣き寝入りしない怜士が非常に良かったです。
たとえ最終的に先輩に助けられたとしても、過去にケリをつけるため自ら行動に出るタイプの主人公は大変好みです。

この怜士の、可愛いだけではない
暴走気味のキャラクターあってこそ
先輩のおっとりした変人ぶりが際立つし、
先輩がこういうほっとけないタイプの子にコロッと惚れるのも納得でした。


前作『忘れないでいてくれ』の清涼や秦野、塚本(相変わらず胡散臭くて素敵♪)も登場。
クセのある人物ばかりだけど、誰かが危ないときには助け合い、ずっと交遊関係が続いているのがすごく良いな~と思いました。


タイトルにもなっている『サクラ』は
玲士のトラウマに関わる情景の一つであり、
櫻木先輩への想いや、
取り戻したい中学時代の自分の象徴でもあるかもしれない。
櫻木先輩のマジックがこれ以上ない形で怜士を幸せにする、クライマックのシーンには胸が熱くなりました。

登場人物の一人一人がとても生き生きした、
切なくも楽しく温かい良作です。

9

ココナッツ

Krovopizzaさま

レビュー、楽しみにしておりました。
あー、わたしも書き直したい!(^^;;

怜士のあのキレっぷりはたまりませんね。
JGbeeさまもおっしゃっていたように、元彼をボコったシーン大好きです。
先輩の手品も、おっしゃるように彼以外だったらサブイボになりそうですし嘘臭くなりそうですが、夜光さんのキャラ設定は秀逸ですね。

わたしはお葬式の先輩の必死さがたまらなく好きなんですよー。

JGbee

>てっきり失踪事件の影響で狂暴なのかと思ったら、どうやら中学時代からこんな感じだったらしい…w

う、上手い!その部分が「取り戻したい中学時代の自分」の重要な伏線になってますよね。怜士くんは自分が変わってしまったと思っているけれど、先輩と清涼にとって怜士くんは本質的には中学時代と変わっていないんだな~と思いながら読みました。それにしてもヤクザもどきの男を躊躇いなくボコる怜士くんの無鉄砲ぶりには笑わされました。短気すぎるww

お伽噺みたいな終幕も好きです。孤独な魔法使いは信頼のおける弟子を見つけて、ふたりは長い旅に出ました、めでたしめでたし。カワイイ!

好いとこ取りの作品

再読しました。ストーリー自体は重いけど、前向きな攻のおかげで精神的に引きずられるような重さではありません。夜光花先生の作品には珍しく受に感情移入して読みました。

花シリーズ、薔薇シリーズ、不浄シリーズ、凍る月シリーズを読了した時点では夜光花先生は独特のユーモアがあって性描写も上手だけど、味も素っ気もない言葉選びするせいでイマイチ切なさが伝わりにくい文章を書く作家さんだなあと勝手な評価を下していました。「不浄の回廊」を読んだ時はユーモアを殺さないために感傷を抑えた素っ気ない文章にしているのかなと好意的に解釈したんですが、夜光花先生の有名シリーズはシリアス路線が多くてシリアスな作品を読む度に「主人公に感情移入できねえよ!ちっとも切なくねえよ!」とイライラしていました。シリーズが自分に合わないだけかもしれない、単品ならどうだと手に取った「愛を乞う」がどストライクの初恋物で、「君を殺した夜」を読んでけっこう奥が深いと思い、「偏愛メランコリック」でキャラクター造形が上手いと感動してズルズル深みにハマっていきました。私はいつも単純に視点の主に感情移入するのですが、夜光花作品では感情の起伏が少ない受視点になっているせいで上手く感情移入できませんでした。唯一感情的な「不浄の回廊」の受は天然すぎて、やっぱり感情移入が難しかったです。逆に攻は気性が激しいキャラが多くて、いっそのこと攻視点にした方が盛り上がるのではないかと思ったりもしました。

シリーズ前作「忘れないでいてくれ」の受が自発的にぷち爆発してこれは期待できそうと思いつつ、「サクラ咲ク」を読みました。初めて読んだ時は「スゴイ!今まで個別の作品にしか感じなかった魅力が全部備わってる!攻が感情の起伏が少ないタイプで、受が自発的に感情をこねくりまわして自爆してる!隙がなさ過ぎて感想が書けないんデスけど!」という感想を抱きました。

レビューを書くにあたって再読したら、夜光花先生の文章力に衝撃を受けました。とにかくメリハリのある文章です。ストーリーの大半が装飾的な表現を最少に削った三人称で客観的に語られる一方、盛り上がる場面は受がひねりのない言葉で畳み掛けるように独白して臨場感と切迫感を読者に与えます。また、語り手である受の心理描写が地の文に違和感なく溶け込んでいて読んでいて気持ち良いです。受は恋愛至上主義者でありながらリアリストであるという印象を受けました。攻や攻に関わる人物の言動に細心の注意を払い、嫉妬する自分を客観的に見つめ、チャンスがあれば逃がさず掴む受に好感が持てました。会話の台詞も間を持たせるような余計な情報が少なくていちいちすっきりしています。こういう好いとこ取りの作品を書ける夜光花先生はやっぱりけっこう稀有な作家だと思います。詩的な表現が多い作品や翻訳物っぽい作品は苦手だけど、ロマンチックな恋愛小説を読みたい!という方にオススメです。

10

Krovopizza

JGbeeさま、コメありがとうございます~!

そうですね。辛いことがあっても人の本質はそう変わらない、過去も含めて自分自身を受け入れる。
的なテーマが前作から受け継がれているように思えました。
昔の自分みたいだ、と清涼が怜士を心配するシーンが好きです。

JGbeeさんは夜光作品を相当読み込まれているとお見受けしました!
文章のメリハリ、キャラ造形など全てのご指摘が鋭くてすごいな~とv

>お伽噺みたいな終幕
最後はロマンティックに締めるところがいいですよね!
花吹雪先輩の魔法使い宣言にもしやDT?とビビったんですが
ちゃんと紳士でよかったよかった☆

なんとも言い難い読後感!

読後すぐなので、なんだかうまくまとめられない感じですが
(いつもですけども)
何か言わずにいられなくなってしまってPCに向かっています。

正直、あらすじを見た時に「…重いだろうな…」と思いました。
それゆえ、購入してもさっと読めず
今ごろになってしまったという事情がありまして;
そもそも夜光さんの作品は往々にしんどいタイプが多いのですが。
いつまでも温めてちゃいかんなぁとようやく読ませていただきました。
(これは私個人がそうだったというだけですので;)

途中まで読んでいても、覚悟したとおりやっぱり明るい作品ではなく、
どんどん暗く重くのしかかって来ました。
櫻木先輩は誰からも好かれるような憎めない人だというのに
他人の機微にも疎くて、その真意も掴めない。
自分にとっての一番だなんてまったくわからないという変わった人物。
怜士は過去に失踪して当時の記憶が全くなく、
ゲイなのに彼氏にも触れられることを拒んで殴ってしまう男。
でも櫻木にずっと憧れを抱いていた…。

この二人がどうやって気持ちを重ねていくのか心配な部分もありました。
ある条件を提示して抱かれることを望んだ怜士の戸惑いと興奮に
こちらがそわそわしてしまうという現象がw
なんか萌えとは違うような気もしないでもないというか…。

怜士の過去と、最悪の結果を予想しても復讐を決める姿に
これはBLだよ…そう、ボーイズラブだよ…と自分に言い聞かせてしまうほど
気持ちが張り詰めました。
意外な怜士の行動に「……えーーーーー!!!???」となり、
救ってくれた櫻木先輩のマジックで
涙腺決壊いたしましたよ……。
これはもうそのタネ明かしとか関係なく、
「そこきちゃいますか!!!」って
しばらくボーーーーッとしてしまいました。
櫻木先輩はどのへんで怜士を大事に想ってくれてるの?
ただ好奇心が強くて知らない事を知りたいだけなの?って
思いつつ読んでいましたが
ちゃんと怜士を特別な愛で大事にしてくれていて感動しちゃいました!
魔法が使える、呪いも解ける、怜士ただひとりの愛する人。
決して離れることなく明るい未来を生きて欲しいです。

さらにあとがきでは
『忘れないでいてくれ』の挿絵をなさった
若くして亡くなられた朝南さんへの想いがつづられていて
尚更胸が締め付けられました。

はー…。遅くなってしまいましたが読めて本当に良かったぁ…。
もっと夜光さんの作品を読みたいです!!!

6

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