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表題作裏切りに愛の雫を

伯爵・レオン・リュドヴィック
日本人絵師・篠原保名(19)

あらすじ

伯爵のレオンに才能を認められた絵師・保名。渡仏の船中で求められ、最奥を雄で乱される悦楽に翻弄された。「全部、わたしのものだ」いとおしげに囁く優しい声。その寵愛に報い、どんなことでも従おうと心に誓っていた。しかし、レオンは保名を利用するために手懐け、快楽を仕込んだのだと知らされる。レオンの望みに殉じなくては──そう思うのに、なのに、涙が零れてくる。彼の腕が恋しくて、あの優しさが偽りだったと思いたくなくて...。愛を信じられない伯爵に捧げる、無垢な想い。

作品情報

作品名
裏切りに愛の雫を
著者
いとう由貴 
イラスト
蓮川愛 
媒体
小説
出版社
プランタン出版
レーベル
プラチナ文庫
発売日
ISBN
9784829623725
3

(2)

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萌々

(0)

(2)

中立

(0)

趣味じゃない

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レビュー数
1
得点
6
評価数
2
平均
3 / 5
神率
0%

レビュー投稿数1

矜持のある健気受け

いとうさんの書く健気受けに芽生えた最初のきっかけの本です。

伯爵レオン(鬼畜傲慢攻め)×日本人絵描き・保名(健気受け)
お金持ちで傲慢な伯爵にとっては、保名はただの東洋の黄色い子猿扱い。
パリでも絵を描く珍しい芸をする猿や、珍獣扱い。
レオンにとって保名は、いかに利用出来るかそれだけだった。
愛なんて信じない。そのはずだったのに……。
純粋で誠実な保名と関わりあう内に、嫉妬や葛藤に戸惑うレオンがよかったです。
好き勝手しておいて後悔しない攻めが多いなかで、納得もし、すっきりもする展開でした。

パーティーで大勢の聴衆の前で嘲弄された上に、レオンからも恥をかかせるなと見捨てられて、泣くかと思えば矜持を見せる。
保名の誇り高さに胸打たれました。

昔の日本人の主従、主人への絶対的な信頼に裏打ちされた誇り高さと、深い愛。
潔くて健気な性格の保名に、好感を持たずにはいられませんでした。
いくら忠誠心があったとはいえ、他の男に身を任すことは出来ない。
僕の我が儘なのかと、泣きじゃくる保名が切なくてしょうがなかったです。

愛故に傷つけられて裏切られたレオンが、保名によって溶かされていく。
非常に緩急がよくて、最後までドキドキはらはらしながら楽しむ事が出来ました。
芯の強さがある健気受けが好きな方に、お勧めです。

エロ:★4 初心な受けが攻めに教育されたり、抱かれながらの自慰や嫉妬からの無理矢理め等、健気さが光ってたまらなかったです。
総合:★5 無体なことをしてしまうだけの理由や、受けの健気さ矜持がよかったです。

2

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