• 電子書籍【PR】
  • 紙書籍【PR】

表題作アンチロマンス 2

※リバ 柿谷亮
24歳,広告代理店のライター
※リバ 周防弘樹
24歳,美容師

あらすじ

幼なじみで同級生。ルームシェアを始めて6年、柿谷と周防の関係は“友達以上”で燻ったまま。そんな関係から進もうと、キスを交わし、さらに踏み出そうとする柿谷を周防は止める。
「結局お前は俺に任せるだけなんだよな」――そう周防に告げ柿谷は同居生活を解消し、一人出ていく。“特別な関係”になっていることがわかりながらも先送りにしていた自覚のある周防は、何度も柿谷へ連絡をするが応答はない。柿谷もまた、周防への想いを引きずりながら日々を送っている。互いに想いを馳せる柿谷と周防は……!?

作品情報

作品名
アンチロマンス 2
著者
日高ショーコ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
バーズコミックス ルチルコレクション
発売日
電子発売日
ISBN
9784344851276
4.5

(277)

(186)

萌々

(56)

(30)

中立

(5)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
39
得点
1249
評価数
277
平均
4.5 / 5
神率
67.1%

レビュー投稿数39

長い付き合いの果てに

押さえ込んで知らない振りをして「友達」を続けることに倦んでいる、もとい外側から揺さぶられて直視せずにいられなくなった柿谷。とっくに気付いているものの、考えるのは今度にしようと逃げを打つことが常態化している周防。
幼馴染みで元同級生の二人が、同居生活7年目を迎えて関係を見つめ直すお話。

1巻の発行が2020年で、収録された1~8話は2016年~2020年に雑誌掲載されたものでした。
続く2巻は2022年発行で、9~18話は2020~2022年が初出です。つまり、2016年から2022年までの7年くらいかけてじっくりじっくり描かれた作品で、奇しくも二人の同居期間と大体同じくらいの時間が流れています。
全2巻のこの物語は、二人の生い立ちから家庭環境、現在の仕事の状況などの周辺も丁寧に描いて、二人の人となりをかなり浮き彫りにしています。
私が1巻を読んだのはほぼ1年くらい前で、そのときは読むのにとても苦労したので、2巻を読む気力がなかなか湧かず、こんなに時間が経ってしまいました。2巻を読むに当たって1巻の再読をしたのですが、初読のときと捉え方の違いを感じました。
今思えば1巻の自分のレビューはかなり的を外しているようです。現状維持でいいのでは、などと思って読んでいたから終始首を捻っていたのだと思います。ここでは二人は現状維持を良いとは思っていなくて、積極的にもうこのままでは無理だと柿谷が思って、周防も見ない振りに我知らずストレスを感じているので、一旦の解消は必然でした。
静かだった水面を戸和田さんが揺するからこんなことになったと当初私は思っていたのですが、元々ぐらぐらしていたものを戸和田さんがつついたに過ぎないと今回わかりました。
2巻の表紙の、何か話しながら手をつないで歩いている二人の様子があるべき姿で、この作品のすべてなのかも。
また、この二人をとりまく、戸和田さんと准一さん、佐久間店長と瑠衣さん、ねこ店長という、先輩諸氏の皆さんのキャラが鮮明で眼差しがあたたかく、作品の彩りや良いスパイスになっていると思いました。

1

すごいものを読んだ、という圧倒的満足感

(1・2巻まとめてのレビューです)
1巻発売当時に初めて1話冒頭を読んだ時、非常に緻密に描かれた 本を積み上げた部屋の絵に目を奪われて、「こんな画力の高いBL作家さんがいたのか!」と衝撃を受けました。
つまり私の記念すべき初 日高さん作品。

その後 本作以外の著作は非BL含めて全部読んだのに、本作だけは二人ともずっと無表情で(フツー男友達ってこんな淡泊な感じなんですかね…?)、同居生活が全然楽しそうでなく、あまりにも遅々として進展しないのでイライラして1巻の半ばぐらいで一度断念してたんです。
でも長年のブランクをはさんで2023年の年末に再トライ。

幼稚園からの幼馴染同士で同級生、「黒髪メガネ、広告代理店のライター&美容師」。
お互いが確実にお互いに片思いしてるはずなのに、どちらもなかなか自分の気持ちに素直になれなくて、6年間もズルズルと同居関係を続ける。
だんだんと距離を縮めて、相手とも自分とも向き合っていく話。
1巻の終わりで「ぎゃー!進展しとるやん!これからどーなるん?!」となりましたよw

やはり日高さん作品はすごかった…おみそれしました。
戸和田さんの役割も大事!てゆーかキャラが全員ステキで、みんな好き。
約4年もたつと読み手である自分自身も変わるもんなんですね…1巻から読み返してみるとこんなにいろんな表情や感情があふれていたのか、と再確認できました。
本当に素晴らしかったです。

<こんな方にオススメ>
こじらせた関係性や、なかなかくっつかないお話をお求めの方

<注意点>
・めちゃくちゃオススメなんですが、私のように1巻でなかなか進展しなくて断念しそうになるかも?
・リバ地雷の人は注意

2

ひろくん

1巻の時と(互いの気持ちは)変わっていない@あとがきってのが面白いなぁと思う。BL漫画に限らず創作物って大概気持ちの変化を描くもんですから。この作品の場合も考え方を、特に周防は生き方を大きく変えてるわけで、料理は同じで皿を変えたってことかもしれない。

それにしても、幼馴染モノでベッドの上だけ「ひろくん」呼びするのエッチすぎんか!!!このツボの突き方はすごい。柿谷はその感じで「ひろくん」とか言っちゃうの?っていう。
そもそも柿谷は本当に周防が好きなのか?と疑惑すらあったけど、周防が回想(妄想?)する柿谷がやけに可愛くて、あ〜と納得させられた。

日高先生ってあまり描き分けをしっかりする印象がなかったけど、今回は髪型とかではなく顔面が描き分けられてて、キャリア長くても頑張るなぁと。失礼ながら。何目線よって話です。

1

No Title

幼なじみで同級生でながーく一緒に暮らしてきた2人。友情と恋の狭間みたいなところでギリギリとどまらせてた感情が決壊した時に2人のバランスが崩れて…。どちらも色々囚われていることから拗れるのよねぇ。先送りにして気づかないフリをする周防も、自己完結して終わらせようとする柿谷も…。片方が散らかして片方が綺麗好きとか共同生活のリアルも色々ありましたね。周囲の人々もいい。戸和田さんはクズ。好きだけどこの人好きになったらいかん。マスターキツかったろうな…。周防のとこの店長はいい

1

日常を生きていく

どんどん溜まっていく周防からの着歴…
あれこそ日常に埋もれる小さな愛
無反応な相手に対して継続し続けるアクションは相当しんどいハズ

日常って結構シンドイの積み重ね
日々毎日がドラマティックなんてなかなかある事じゃない…
でも消費されていくだけの日々では虚しい…
とは言えドラマに溢れた日々が続くと体力を消耗する…

この2人を通して浮かぶ言葉は「日常を丁寧に生きる」
小さな愛を育てて拾って日々を潤わしていく=活き活きと生きていく、それが「生活」
一時のドラマ=ロマンスではなく日々の積み重ねが2人の生活を、人生を形成してきた証が2人だけのカタチ

勿論柿谷と周防の2人もそうだけど十和田と准一さんも佐久間さんと御園さんもそれぞれの2人が過ごして来た日常と時間そのものが愛おしい
決してそれが当人達にとってロマンティックじゃなくたって愛しい日々には変わらないし、覗かせてもらった私にしたらロマンティックそのもの

はぁーー…
大人のBL!!
流石日高先生!

久々に読んだけどやっぱり好きな作品だーーーー!
(上下巻でのまとめてレビュー&評価)

1

この作品が収納されている本棚

ちるちる評価ランキング(コミック)一覧を見る>>

PAGE TOP