ボタンを押すと即立ち読みできます!
働く社会人3カップルの短編集です。
表題作「まるで初めての恋みたいに」と「吐息を消して、雨音で」は全2話、「すべてをあなたに」は1話完結なのですが、その長さに応じた丁度良いストーリー展開です。
それだけでもリーマン好きには堪らない1冊なのですが、私の一番のツボは、作品と作品の隙間ページに神崎のイラストと共にそっけなく描かれていた「まるで初めての恋みたいに」に藤堂の秘書として登場する神崎(33歳)の好きな食べ物が「ししとう」だということ。
私はししとうって偶にすごく辛いのがあって苦手なのですが、意外性にドキリさせられました。神崎はクールで堅実そうなのにそういう博打的要素が好きなのかとか妄想が止まらなかったです。
ユキムラ先生は他の作品で、ストーリーに出せなかった設定を語られていたことがあるのですが、こういう細かい部分まで考えておられて、隙間ページにちらっと描いてくださるのが個人的に大好きです!
いやー、ユキムラさんの描くリーマンはやっぱいいな~。
表題作連作他、2作で合計3カップルの話。
表題作は売れない上がり症の営業マン・河野〔受〕が、設計事務所所長・伊藤〔攻〕にずっと一目惚れをされていて……って話でこれがなんともいえず可愛いのです。
伊藤が河野に一目惚れした理由は、自分の設計した家を良い表情で見上げていてくれたからで。
伊藤も何故か河野を知る前から彼が設計する建築物が好きで。
そんな建物という絆が彼らを出会う前から結びつけていたのですな。
恋人同士になってもなかなかエロにまでいかない、そんな所も胸きゅんなのであります。
ストーリー自体に凄い捻りがある訳ではないんだけど、これをユキムラさんが描くと凄くいいんだよな~、うん。
3つのカップルのお話が収録されているのですが、どれも可愛くキュンキュンするお話で、甲乙付けがたいです。
強いて言えば、やはり表題作のカップルが一番よかったかな。
タイトルどおり、初恋のような反応の二人がとても可愛くて。
攻めはヘタレと言えばヘタレに入るのでしょうが、ヘタレというより初々しい感じが出てて、とても好みでした。
2つ目のお話の「吐息を消して、雨音で」は、先輩・後輩、再会という設定が私好みです。
これは受けが恥ずかしがり屋でとても可愛い。ずっと想いを忘れられないでいた、という切な系のお話です。
なんですか、この、ソファに三角座りって、
かわいいじゃないか、このヤロー
表題作、ふぁ
なんか、いろいろ、つっこみたいことはあるはずなのに
この、ソファの上で、膝を抱えて三角座りがあまりにもキュートだったので、何だか、諸々どうでもよくなっちゃう。1C
ほんわかほのぼの風味で、キュンと切なくなる、優しい、そんなお話ばかりでした。
『まるで初めての恋みたいに』
キュンキュン、とっても良かったです。
攻めも受けも二人とも可愛かったなー。
見た目が怖いメガネ攻め、実はヘタレって分かってギャップ萌え。
あがり症な受けが一生懸命お仕事をしてるのになかなか思うようにいかず、でも常に前向きなのが好感でした。
『吐息を消して、雨音で』
ツンデレの照れ屋な受けがかわいいー。
攻めがカメラをいじってるときに目があって、顔を赤らめてばっと目をそらした受けが可愛すぎて、心臓を捕まれました。
なるほどと思い、攻めが少しずつ受けに心惹かれていき結ばれるラストまで、キュンキュンニヤニヤしっぱなしでした。
『すべてをあなたに』
上司に恋した部下のお話。
「3日位前からだ」ってセリフがツボにきて笑っちゃいました。
面白かった。