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貴公子アルファと愛されオメガ~運命の恋と秘密の双子~

kikoushi α to aisare Ω ~unmei no koi to himitsu no futago~

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表題作貴公子アルファと愛されオメガ~運命の恋と秘密の双子~

ディラン・ヴァレット,ウィルフォード侯爵家長男,19→26歳,α
凛音・エヴァンス,男爵家の養子,作家,15→22歳,Ω

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

愛してる……もう二度と、俺から離れないで
三歳の双子を育てる凜音は、ホテル建設が噂されるイギリスの街でかつての恋人であり子どもの父親、ディランと再会し……。

「四年間、離れていた分を取り戻させてくれ」何も告げずに別れた最愛の恋人、ディランと再会した凜音。
引き籠もりだった十五歳の夏、詩に苦戦していた大学生のディランへ行った授業を通じて信頼しあう仲になっていた。
二人はしだいに惹かれ合うが、凜音はベータからオメガに変転したうえ、妊娠が難しい体だとディランに伝えられないままで…。
それでも同棲の約束をして、幸せの絶頂だったある日、自身の妊娠と驚愕の事実を知ってしまい――。

作品情報

作品名
貴公子アルファと愛されオメガ~運命の恋と秘密の双子~
著者
釘宮つかさ 
イラスト
八千代ハル 
媒体
小説
出版社
二見書房
レーベル
シャレード文庫
発売日
電子発売日
ISBN
9784576231372
3.9

(20)

(5)

萌々

(10)

(4)

中立

(1)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
7
得点
78
評価数
20
平均
3.9 / 5
神率
25%

レビュー投稿数7

タラレバの嵐。say yesだよ!

詩がつなぐ縁ですね。舞台はイギリス。

始まりから切なくてこれはどんな過去があったの?とドキドキしながら読みました。

現在、再会、過去、別れ、現在という流れです。もう切ない始まりから過去の回想?もずっと緊張して、いつ絶望が?逃げるほどの辛いことが起きるの?とハラハラして。

孤児で引き取られた凛音は学校で人種差別やイジメにあい引きこもりに。しかし詩を読むことで生きる力を持てて…。
そんなところへ養母が友達の息子に詩を教えてあげてくれないか?と話を持ってきて…。

現れた青年ことディランがもう太陽の貴公子のような、光の当たる道を堂々と歩いてきたような王子様で。

詩を作ることがこの先の2人にとても大事になってきます。

お互いに惹かれ合い結ばれるも、なんてこと!?な秘密がわかり。
ディランのためにも別れて逃げる凛音。

愛しすぎていたから、ディランを守ろうと凛音は逃げて一人で遠くの街でひっそり(泣)

うーん、なんかあらすじばっかりになってしまった。

オメガバースでこんな技を!な設定とそれ故に苦しむ凛音と、まさかの妊娠と。

再会後のディランと凛音に泣けて泣けて。
あの時ちゃんと伝えていれば!話し合ってたら!とタラレバの嵐ですけど、もうそんなこたあいいんだよ!ですね。ディランの誠実さにあの頃もこれまでも今もしびれます!say yesだよ!

詩が繋がってた縁ですね。

ところでイギリスの高位貴族は詩をつくるのが嗜みなのかな?

9

こんな攻め愛さずにはいられん

うわー、これはやられました。
攻めのディランがツボにハマってしまってどうしようかと思いました。なんて、なんて一途で誠実な紳士なんだろうか。
こんなアルファあんまりいないですよ。良い攻めでした。

オメガの受けがアルファの攻めに黙って去り、隠れて子供を産む子育てものといえば…やはり身分差だったり、アルファ側が子供を望んでいないか、もしくはオメガを嫌悪しているパターンが多いのではないかなと思うのです。
しかしながら、こちらの作品はそのどれでもないんです。
ここが今作ならではのところかなと。

凛音が双子を隠れて産み、懸命に愛情いっぱいに育てているところから始まる物語。
この時点で「ああ、訳ありなんだな」「過去にきっと何かがあったんだな」と、数年前にどんな酷いことが起きたのかを想像してしまうわけなのです。
けれど、凛音が語る双子の父親であり攻めのディランとの出逢いから別れまでを追えば追うほど、酷い出来事とは真逆の柔らかで幸せな日々が綴られていくではありませんか。
詩を介して2人の距離が縮まる姿は決して派手ではないのだけれど、ミルクティーのようなあたたかさで非常に心地良いものなんですよね。
そんな小さな喜びや幸せをひとつひとつ共有しながら仲を深める2人を追いかけ、こんなに幸せなのに一体どこでどうなってしまうのか…?とハラハラしてしまう。

いえ、違うんですよ。何も酷いことは起きませんし、凛音もディランも誰も悪くないんです。
むしろディランは誠実さの塊のような人でした。
だからこそ、凛音に黙って去られてしまった彼のことを思うとあまりにも切なく、終始凛音視点で進むというのにどうしてもディランのことを考えてしまって苦しかったです。
攻めが健気で一途すぎる…今作は受けの凛音よりもディランに惹かれてやみませんでした。
想いが通じた過去の2人の描写が本当に良かったからこそ、残りのページ数を見ては、本当にあとこれだけで終わるのか?と不安に…
だって、あっさりとその後を描くには勿体無いほどの素敵な恋模様だったものですから。

なので、ちょっと後半が惜しすぎるかな〜…!!
再会後の2人に関してはもっとたくさん読みたかった気持ちが大きくて、ものすごいわがままを言うのなら、あと200Pくらい幸せいっぱいな家族の図が読みたかったです。
私はディランに幸せになってほしいのかもしれません…好きだ…
過去話が素敵だった分、後半にもう少しページ数があれば間違いなく星5評価になっていたと思います。
ディランの誠実で一途ながら強い執着っぷりと、ジェントルが理性ギリギリのところで我慢をしている感じもたまらなく良かったので、もっと…本当に…続きが読みたい…

7

アルファの執着が光る

内緒で子どもを産み育てるストーリーのオメガバース。少し前にもそういった設定のお話を読みましたが、最近増えつつあるのかな。オメガバース設定ならではのストーリーですよね。

わたし個人としては好きなお話です。
結果は予想つくんですけど、なぜ内緒で産むことになったのか、なぜ相手のアルファと一緒じゃないのかの背景を追うのが楽しくて比較的即買いする類いです。
こちらの作品の舞台はイギリスで、身分の高い家柄のアルファと恋に落ちたオメガのストーリーです。オメガの凛音は男爵家の家に引き取られてるので、どちらも貴族の身分。設定を生かし、上品で穏やかな雰囲気が漂っていました。


双子の子どもを育てる現在と、恋人・ディランとの出会いから別れを綴った過去の時間軸の双方からストーリーが構成されています。現在より過去のウェイトが高く、じっくり丁寧に話が流れます。

ディランと凛音の過去の話が素敵でした。
詩を通して出会い、徐々に親しくなっていく2人が惹かれあっていく過程が自然体だなぁ…と。
オメガバースの作品ですが、オメガバース色がそこまで主張していない感じがしました。
発情とか抑制剤とかの単語はもちろん登場しますが、それありきで話が進むわけじゃなく、メインは2人で過ごす何気ない時間です。勉強したりデートしたり、ささやかで幸せな時間が心地いいものでした。


再会後の方が駆け足感があったかな。まるで復縁を早く望むディランに合わせたかのように、スピード感がありましたね^ ^
再会後の2人が空白の4年をどう埋めて過ごしていくのかはちょっとだけ触れていただけだったので、欲を言えばもっと見たかったかなーって感じです。


子育てもの、特に秘密の妊娠・出産が絡むストーリーとしては王道路線だと思います。クセも強くなく、涼しげな文章が読みやすい。
ドラマチックなストーリーではありますが、派手さはなく控えめで2人の育ちの良さが前面に滲み出た幸せほっこりなオメガバースでした。でも例外が1点。アルファのディランの深い執着心だけは強い気迫がムンムン……普段はジェントルマンなディランが、凛音のことになると強引な捕食者に姿を変えるギャップが良かったです。

双子ちゃんの存在も良いアクセントになっていて、パパとママの橋渡し役として良い仕事をしてくれています。可愛さにもご注目下さい♪

6

今月2冊目!

釘宮つかさ先生の本は今月2冊目ですが年内はこちらの作品が最後だということでした。八千代ハル先生のイラストなのと設定が好みだったので迷わず予約購入しました。

ですが好みの点から言えば他レーベルから発売された「竜帝陛下の一途すぎる溺愛」の方が断然好みでした。

こちらはとても優しいお話ですが先が予測出来てしまうのが難点でした。敢えてちるちるさんのレビューは読まないでいたんですが、文庫カバーのあらすじから凛音(リオン)がディランから離れた理由が想像通りだったんです。

そして再会したディランの思惑とか、彼が凛音をそれまでどう思っていたかも凛音の日常にヒントが隠されていました。最後に答え合わせが出来て、それも当たってました。

ただ想像と違ったのは2人の過去の話が多くを占めており、再会してからのお話がとても駆け足だったという事でした。ここら辺がお話を平坦に感じた理由です。

途中からディランがとても気の毒で可哀想だと思うのと同時に、とても一途で健気な人物だと好感度が爆上がりしました。むしろ凛音がそれで滑稽に思えてしまって…。

登場人物の誰が悪いという訳ではなくて、亡くなったとある人物が元凶だったのが後に判明するのですが、メインストーリーには悪人は誰も登場せずにとても優しいお話でした。

舞台になったブリストルの名前を聞いた覚えがあって、そう言えば家人が仕事でブリストルからの写真を送って来たことがあったなと思い出しました。

5

二人のその後がもっと見たいよ〜…

いやー…タイトルどおりです。
あらすじなどは他の方が書いてくださっているので、感想を簡単に。



一度は別れた二人がまた再び一緒に過ごせるようになってからの日々が、もっと見たかった( ; ; )物足りない〜。。

番にもなっていないので、うなじを噛んで…っていう一連のプロセス部分もぜひ見たかったなあと。

ディランと凜音、二人の出会い〜恋に落ちて恋人同士になるまで、の過程が濃密で素晴らしかっただけに、再会後の描写が少なすぎて涙;

ボリュームが倍になってもいいので、離れていた4年の年月を埋めようと愛し合う二人の姿が見たかったです。

それと、「詩」を介して出会い愛を育むというストーリーなので、やっぱりどこかで凜音・ディランそれぞれが作った「詩」を読ませて欲しかった。。

もちろん、それぞれが作った詩の内容は作中で説明されているんです。
でも、詩の形式ではないので…

特にディランが最後の課題で作った2編の詩!

あれほど教授に詩作りのセンスがないとダメ出しされていたディランが凜音を感動させ、涙させた詩が読みたかったなあと。
それが残念でした。

でもでもでも!

本当に二人の出会いからのお話は素敵だし、理性と欲望の間でぐらぐら揺れるディラン、「また君を腕に抱けるなんて、これは夢だろうか…?」って言いながら責めるディランにも酔いしれました。

続編なんて、出ないかなあ。。
とっても綺麗に終わっているから、無理でしょうか(涙

でも期待してしまいます。

3

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