イラスト入り
「賢者とマドレーヌ」続編。
空の民にルドゥラのアルダ(半身)と認めてもらうためユーエンは岩山へ向かい、ひとりで3つの試練を受けます。ひょうひょうとその試練をクリアしていきますが、3つ目の試練で岩山から森の民(アラズ)のいる森へ落ちてしまいます。
そこでもまた苦難が待ち受けていて、さらにボロボロになってしまうユーエン。それでも「ルドゥラにまた会いたい」と戦います。
今回の森の中でも森の民や小さき方との新しい出会いにより、ニウライの予言した世界破滅の未来に抗うユーエンの力になりそうです。
前作のタイトルの「マドレーヌ」は話さないルドゥラの呼び名として、好きだったマドレーヌから。アメリカとかでは愛する人を「ハニー」とか「パンプキン」とか甘いもので呼んだりするのでとてもかわいいタイトルだと思っていました。
今作の「寵愛の翼」はもっと愛が深くなっています。寵愛は「家の中に入れるほど、大切にされている龍」のこと。そして翼龍に愛され乗り回すルドゥラの翼は大きすぎてどんな家にも入りきらない。でもユーエンは【風読みのソモン】として、その翼に似合う果てしない空へと飛ばす風になってずっと一緒だと愛を囁きます。
とても素敵なシーンがたくさんありましたが、一番好きなのは髪の毛を触るところです。
髪に触れていいのは家族とアルダのみ。ユーエンの髪の毛を結ってあげるルドゥラ、普段結っている髪をほどいてユーエンの上で乱れるルドゥラの髪に指を這わすユーエンなど、とても素敵な表現があり脳内で自分が想像する限り頑張って妄想しました!
漫画と違って直接的じゃない官能ってやりたい放題なのですよね、それはもちろん榎田先生の素晴らしい文章力ならではですが。
今作では登場人物皆が成長します。ソモンは100歳前後ですが、それでも未知の気持ちに気づいたり、身体が成長したりします。ユーエンは初めて嫉妬を経験し、その様子はとてもかわいらしかったです。
思いのほか進展したのは明晰と秩序の関係でした。そりが合わないふたりの旅。ふたりきりでだんだんと互いの過去や行動、考え方、そして相手いいところ・かわいいところに気づきます。
ふたりがどう変わっていくのか、ぜひ読んで楽しんでください。ケンカップル?ツンデレ?2組目のカプ確定です!
秩序が明晰の背を超えそうなので、(わたしの中では)攻めの秩序の背の方が低くなる!めっちゃ萌える!!と大喜びを勝手にしています。
きっとシリーズになってまだまだ続くはずです。
明晰と秩序の関係がどう進展していくのか、タオと空の民、小さき方や森の民、そしてニウライの本当の目的はなんなのか。次巻がとても楽しみです。
文善やよひ先生の表紙・挿絵は今回も素晴らしく、やっぱりやよひ先生の作画でコミカライズをしてほしいな!と熱望しています。
前作「賢者とマドレーヌ」の続きです。
前作で無事思いが通じあったユーエンとルドゥラですが、真っ直ぐな2人はユーエンがルドゥラのアルダ(唯一)としてふさわしいと認められるよう、岩山へ…。
そこで3つの試練がユーエンに待ち受けるわけだけど、3つめで大きく展開を見せて。もしかするとこれが水問題への大きな布石になるんじゃないかという展開でとてもワクワクしました。そしてピンチのユーエンを救いに来たルドゥラのカッコいいことと言ったら!
片や、水問題の別の解決の為にと遠出をした明晰と秩序にも美味しい展開が待っていました。前作ではすごーく嫌な奴だった秩序。今作でその生い立ちが明かされるのですが、不憫好きにはたまらない過去が明かされます。
ユーエンが仕えるニウライとは何者なのか、神なのか悪魔なのか…ちょっと懐疑的にも読んでしまいます。そんなこんなでまだまだ続くわけですが、もう既に続きが読みたくてたまりません。
大好きな「賢者とマドレーヌ」の続編を、こんなに早く読めるとはまったく思っていなくて、小躍りするように予約して慎重に読み進めました。
前作を読んだときに頭の中に広がった世界観がそのままに、新たな人物や場所の登場も嬉しく、ページをめくるのがとても楽しかったです。
ただ、私が望んでいた前作の続きは、まだこれからの展開のようで、本作はその前哨戦のような位置づけだと感じました。
その分評価を前作よりも低くしてしまいましたが、そういう理由です。充分すぎるほどの完成度で、不満があるわけでは決してないのですが、大変わがままに欲を言えば望んでいたところには足りていなかったのでした。
これまでの長い歴史を思えば、アカーシャと森の民との関連がそんなにスムーズに行くはずもなく、でも、水の汚染は深刻な問題ですし、どんな風にお話が進んでいくのかとても気になります。続巻もいつか出していただけそうなのでとても楽しみです。
さて、本作では、秩序の人となりや過去などが詳しく語られました。
思っていたよりもずっと苛烈な教育を受けてきたことがわかりましたし、配下である仮面に対する労りや親愛を知ることができて、忠誠を誓われている理由にも得心しました。
明晰が秩序に対する認識を新たにしましたが、個人的には二人の関係は今くらいの、ツンツンツンツンデレくらいでちょうどいいなと思っています。
二人の不自然な空気感に、癒やしが眉をひそめる場面がとても楽しかったです。
あまり小説読まないのに1巻の続きが読みたくて読みたくて電子派なのに配信待ちきれずに紙本買って読みました。面白い、面白い!本当に面白い!小説ってこんなに面白いの?物語に没頭できる!自分こんなにファンタジー好きだったっけ?というほどのめり込みました。ファンタジーだけど現実的で地に足がついた話って感じなのもいい。ファンタジー感と現実感とBL感をうまく融合していて飽きないし、に凄惨な感じじゃなくてあくまで清いのが好きです。全体を通して絶対的に美しさがあって読んでて気持ちがいい。
賢者がアルダとしての試練を受けるんだけど、予想外の試練だったし、あの美しい賢者が汚れたり怪我したりボロボロで…いい。ちゃんと身も心もボロボロになる感じが伝わってきました。ユーエンの中に氷のような理性、賢者としての使命、燃えるような愛が両立していて、理性の上に温かみがのったニューユーエンをこれでもかというほど見せていただき感動しました。
ルドゥラは愛らしい、強く気高いんだけど、愛らしい。寵愛されつつあくまで二人は対等だという感じがいい、尊い。美しい。睦あいも激しくも美しい。
2巻での一番のえ?は明晰とあの人なのですが、おお、まじか?ここ?なだけじゃなく、この二人が毒になりそうで怖く、ストーリー展開が上手いなあと思いました。
明るいだけでも暗いだけでもない、不穏を抱えながらも青い空が見えるアカーシャと森と岩山!続きが楽しみです。あ〜どうなっちゃうんだろう!!!
今回は聖職者の最高位である賢者と岩山の若長のお話です。
攻様が受様の半身と認められるために試練を受け
アカーシャの滅びる未来を阻もうめようと動き出すまで。
神鳥の伝説を持つ美しいアカーシャは
聖なる存在ニウライの庇護を受ける土地です。
攻様は最高位のソモンである賢者を輩出してきた
アーレ屈指の名門の出身であり風読みのソモンとなりますが
人間にあまり興味がない攻様は賢者となる事を望まず
珍しい生き物と暮らす日々を良しとしていました。
そんな攻様でしたが翼竜を翔る戦士であり
空の民と呼ばれる岩山の若長である受様と出会う事で
ニウライの知恵を授かる賢者となるりですが
それによりアカーシャの哀しい未来を知る事になるのです。
攻様はアカーシャの未来を変えるための手段を求めて
攻様は相談役とした明晰のソモンと秩序のソモンに
水の汚染を解決策を求めるのです。
そして攻様自身は森の民とのつながりを持つ
空の民に攻様が受様半身・アルダであると認めてもらうため
岩山での3つ試練に望むのです。
果たして攻様は無事に試練を乗り越えられるのか!?
明晰と秩序は良き解決策を掴めるのか!?
既刊「賢者とマドレーヌ 」の続刊で
最高位の聖職者である攻様と半身である岩山の若長の
ドラマチックファンタジーになります♪
既刊で隠された謎と伏線もたんまり張られていたので
絶対に続刊が出るはずと思っていた1冊でしたので
今回も読み始めたら一気読みでした ヾ(≧▽≦)ノ
他者と関わらずに生きてきた攻様が
森の民と思われた受様との出会いで己の世界を広げ
賢者になり、受様の半身となった事で
さらに視界を広げていくこととなります。
攻様は受様の半身と認められるための試練に臨むために
受様の操る翼竜に乗って岩山を目指すのですが
到着時点で酔ってふにゃふにゃになっちゃって
前途多難な雰囲気バリバリです♪
岩山の民達の試練はちゃんと意味があるのですが
アーレに対する嫌がらせめいていて攻様がどうするのかと
ハラハラとドキドキも止まりません。
アーレの攻様、攻様に仕えるジュノ、
空の民である受様、森の民、秩序のソモン等々
登場人物それぞれの矜持と正義があり
立場よって変わる正と悪について考えさせらました。
いい意味で裏切られ通しで小気味よく
榎田ワールドの素晴らしさを堪能させて頂きましたが
はっきりと次へと続く展開なので「萌2」にします。
更なる続刊を楽しみにしています♪