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面白かったです!
ドイツにある古城を舞台に、魔法の鏡を介して〝入れ替わり&タイムスリップ〟してしまうお話。
淡々と進む素朴な雰囲気のお話ですが、現代に戻るまでの〝期限付きの恋〟の切なさにハラハラして先の展開が気になり、飽きる事なく楽しめました!
冷たい印象で、一定の距離感を保つ超塩対応な攻め・レオンハルト。
更には、偽物だとバレてしまい「ルカ様をどこへやった?」と、警戒心MAXで殺意をぶつけてくる始末。
「もう、こんな状態でどうやって恋愛するんだよ!!?」と気になってしまい、一気に読んでしまいました。
不信感ビンビンで塩対応だったレオンが、純朴で優しい琉夏に絆されていき、どんどん親しくなっていく2人にトキメキが止まらない……!
レオンとの距離感が縮まる度に、密かに嬉しさを噛み締める琉夏の健気さがめちゃくちゃ可愛かったです♡
ただ、メイン2人が真面目で誠実な一方、琉夏のゼミ仲間やルカの義母&義弟など…嫌なキャラクターが際立っていて、このサブキャラ達への裁きがもう少し欲しかったところ。
特に、琉夏の好意をバカにしていた松井先輩への「ザマァ」は是非とも見たかった……
とは言え、時空を超えた2人の恋にハラハラさせられて、一気に読めてしまう一冊でした!
電子限定SSでは、その後の2人の様子を垣間見られて思わずニッコリ◎
2人の交流をもっと見守りたいので、あと100pほど追加してくれ〜〜〜…笑
今回は第二皇子の護衛騎士と日本人大学生のお話です。
魔力を宿す大鏡により皇子と入れ代わった受様が
攻様と出会い、現代でも生き方を変ようとするまで。
受様は植物学を学ぶ大学2年生です。
今回「希少植物研究室」の教授に紹介で
珍しい植物の多いドイツとスイスの国境近くの
屋敷に滞在する研修旅行に参加します。
受様は貴重な草花観察を楽しみにしていますが
上級生たちはレポート作成よりも遊行旅行のノリで
滞在2日目にして派手な飲み会を始めます。
受様は適当に飲み会を抜け出して休むことにしますが
間違えて調度品類が集められたような部屋に
入ってしまいます。
奥には魔力を持つ大鏡が
窓から差し込む月光を反射して輝いていました。
屋敷を案内された際にその鏡は
宿星を同じくする人と入れ代わるための魔力が宿る
という伝承を聞かされていた受様が覗き込むと
月明かりのせいか鏡の向こうに立つ姿が
自分なのに自分ではないような感覚に襲われ
鏡に向かって突き出していた右手をギュッと握られ
受様が全身を強張らせて目を閉じてしまうと
受様は鏡に吸い込まれてしまいます!!
受様が気づくと大きなベッドに寝かされていて
鋭利な瞳を持つ騎士に見守られた状況でした。
この騎士が今回の攻様になります♪
攻様は今日付けで王都の騎士団から派遣され
第二皇子の護衛の任に着いたと言い
受様の名を「様付け」で呼びかけてきた事から
受様は自分が皇子と入れ代わったのだろうと思います。
果たして受様は入れ代わりを知られずに
元の世界へ戻る事ができるのか!?
皇子の護衛騎士として派遣されてきた攻様と
大鏡の魔力で攻様の皇子と入れ代わった受様の
タイムリープファンタジーになります♪
攻様は受様が入れ代わった翌日に皇子の護衛となるのですが
かなりの切れ者で事前情報や目の前の受様の言動から
受様が皇子ではないと見抜かれてしまいます。
ただ噂話として大鏡の魔力については知っており
半信半疑ながらも受様の言い分を認め
皇子と受様が元に戻る方法を探す事となります。
受様は皇子との振舞はでなくても自分にできる事をしようと
まだ知られていなかった薬草の別効能を伝えたり
攻様が戦いで負った腕のリハビリをしたり
受様なりに役に立とうとしていく事で
攻様の心を徐々に変えていくのですが
そもそもここは受様のいるべき世界ではなく
受様と入れ代わった皇子もどうしているのかわからず
大団円の幕引きまでとても楽しく読ませて頂きました。
元に戻ること、ハピエンなことは確かだと思われても
攻様と受様が結ばれる未来は想像できなくて
ちょっとびっくりな展開ではあるものの
それほどのムリクリ感はなかったので「萌2」にします。
舞台がドイツの田舎町なこともあってなのか、ちょっぴりファンタジーな設定もありつつ、どことなく牧歌的な雰囲気が漂うお話でした。
護衛騎士や皇子等、設定的には一見派手にも思えますが、どちらかというと素朴な印象を受けました。
主人公である琉夏が植物学を研究している大学生なので、植物好きの方は作中に登場する植物名ににやりとするかもしれません。
私はアキレアににやりとしました。
大学の夏季休暇中に同じ研究室の先輩たちと共に、ドイツへと植物学の研究に訪れた大学生の琉夏。
ひょんなことから、滞在先のお屋敷にある「自分と似た宿星を持つものと入れ替わることができる」と言われている不思議な大鏡の前に立つと、自分とよく似た誰かがいて、気が付けばそこは知らない世界だった。
…と、数100年前に生きていた皇子・ルカと現代に生きる琉夏が入れ替わってしまうタイムトリップもの。
騎士は登場しますが、特に剣で戦ったりはしません。ど派手な魔法も出て来ません。
ただちょっと、不思議な鏡は登場します。
病弱だったルカと入れ替わった先で、薬の副作用によって黒髪黒目になってしまった皇子として暮らしながら、周囲の人々を植物学の知識でほんの少し助け、元の世界に戻ることを目指すお話といったところでしょうか。
これの根っこは薬になる、この部分は毒…etc。琉夏の植物の知識が面白い1冊でした。
琉夏は気性穏やかでごく自然に思いやりの心を持つ主人公で好感が持てますし、琉夏の護衛騎士・レオンハルトも真面目で誠実そうな人物像です。
今回は攻めよりも、分け隔てなく周囲の人々に自然とやさしさと思いやりを持って接する受けの人柄が好みだったかな。
他人のことを思いやれる人なのが良かったです。
ファンタジー風味な鏡を使ったタイムトリップにプラス要素があるのですが、うーん…
恋愛面の描写と、この設定の活かし方がもったいなかったかなーなんて思いました。
これ、すごく切ないと思うんですよ。きっともっとドラマチックに盛り上がれそうな設定なのだけれど、小さなところでさらっとまとまってしまっている気がして、全体的に薄口に感じてしまいます。
入れ替わった皇子はほぼ登場しなかったり、てっきりもっと介入してくるのかと思いきや皇后もあっさりと退場してしまう…
雑学やトリップ先のお屋敷の人々とのやり取り等、良い部分もたくさんあります。
しかしながら、やや物足りなさの方が勝ったので今回は2.5寄りのこちらの評価になりました。