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記憶喪失アルファの最高な献身

kiokusoushitsu arufa no saikou na kenshin

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表題作記憶喪失アルファの最高な献身

アオイ
兄の友人,記憶喪失のα
鈴原十和(鈴原トワ)
駆け出しの新人俳優,Ω,23歳

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

十和は駆け出しの俳優で、公表していないがオメガだ。共演者の人気アルファ俳優と飲みに行ったところを週刊誌に撮られ、記者たちから逃げている最中、アルファのイケメン男性にぶつかってしまう。挙げ句、トラックにはねられそうになり、その男性が助けてくれたものの、記憶喪失にさせてしまったのだ。身元がわかる所持品が何もなく、罪悪感を感じた十和は、記憶が戻るまで同棲して面倒をみることにしたのだが、実は……!?

作品情報

作品名
記憶喪失アルファの最高な献身
著者
榛名悠 
イラスト
みずかねりょう 
媒体
小説
出版社
オークラ出版
レーベル
プリズム文庫
発売日
電子発売日
ISBN
9784775530276
4

(32)

(9)

萌々

(14)

(9)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
11
得点
128
評価数
32
平均
4 / 5
神率
28.1%

レビュー投稿数11

攻めは何者だろう?と推測しながら読むところが楽しかった。

記憶喪失モノが好きなので読んでみましたが、こういうパターンの記憶喪失は初めてだったかも。(記憶力皆無なので初めてではないかもしれない…)

記憶喪失モノって、忘れられてしまった哀しみが王道パターンだと思いますが、この作品は忘れられてしまった哀しみなんてのはゼロ。
だって、トラックに轢かれかけた自分を助けてくれたせいで、見知らぬ相手を記憶喪失にさせてしまったんですから。

初対面の相手が記憶喪失になってしまう。
わかっている事は、どうやら自分の兄の親友ということだけで、兄は世界を放浪中で連絡も取れない。
自分のせいで記憶喪失になってしまった男を見放すわけには当然いかず、アオイさんと名前をつけて自分の家に置いて面倒を見ることにするんですね。

つまり受けのトワからすると、あなたは誰?何者?だし、攻めからすると、俺は誰?一体何者?!というわけで。

駆け出し俳優であるトワのマネージャーをすることになった攻めは、あれこれデキる男であることが垣間見えて、こいつは只者ではないな感全開。
記憶喪失になる前の攻めって何をやってたんだろうなぁ?とあれこれ推理しながら読むところが面白かったです。

恋愛面については、オメガバースですからね、
どうせ運命の番なんだろーなっていうのは早い段階から読んでてわかるので、そこは予想範囲内でした。
でも、あの日トワの前に姿を現したのは単なる偶然ではなく、もはや必然というか、おぉ〜!そーだったのかぁ!的な回収があって良かったです。

面白かったのは、トワに何かと絡んでくる売れっ子俳優を害虫扱いしてガルガルしまくりなところ。
そして単なるファンではなく、神棚どころか聖域をこさえちゃうほどのオタクっぷりが露呈するところがいいですね。
しかもなぜか得意げになってるところもウケます。

おまけして萌萌で。

0

甲斐甲斐しい攻めのお世話BL!

売り出し中の若手俳優の十和(オメガ)が、超人気俳優(アルファ)と一緒にいるところを週刊誌に撮られ、記者たちから逃げていたところ、アルファな男性とぶつかってしまう。
しかも、週刊誌に撮られた相手の熱狂的俳優ファンのせいで、車に轢かれそうになってしまった十和を助け、ぶつかったアルファが庇い、記憶喪失になってしまって、、、
という冒頭。


記憶喪失と言っても、生きるための手段などは覚えているが、自分自身のことや、オメガバースの知識などは記憶にないという設定。



十和に拾われた攻め。
名前を、アオイと付けられ、マネジャーとして献身的に尽くし始め、動画配信でも、プライベートでもなくてはならない存在に。
けれどアオイは記憶喪失なので、受けはいつか記憶が戻ってしまうのではないかと不安になったり、事務所の新人女性のマネージメントするにあたり、嫉妬をしたり、、、


途中から、攻めの正体がなんとなくこの人だったのかなあと推察できるのですが、記憶喪失前になんと受けとも関係があった事実には驚きでした。


どういう形であれ、受けを溺愛している攻めのお話は、溺愛好きとしてはたまりません。
しかもそれが、ハイスペックな攻めだったら尚更です。

攻めは記憶喪失になってしまいますが、甘々な展開なので、最初から最後まで安心して読めるオメガバースです。
甘々BLを補給したいときに、ぜひ♡




0

今度こそと思って…

榛名悠先生の作品を読むのは、こちらの作品で3作目となります。だけどいつも何か決定打に欠けるものがあって萌2評価止まりだったんですが、今回は設定に惹かれたこともあり、今度こそはと思って予約購入してみました。

内容的にはほぼ満足といった感じでアオイの正体は途中で気が付いたし、十和とアオイの結び付きも想定内でした。
ただアオイの記憶が戻った時の彼の中で占める十和への思いは想像以上でした。クスッと笑える人も居ると思いますが、私にはあまり刺さりませんでした。

今回もお話にのめり込めなかった理由が、中盤まで文章や台詞がとても説明っぽく感じだからなんです。なんだか早口で喋りかけられているような文章でした。

オメガバ読む人って大概の人はオメガバの設定を既に理解してると思うんですよね。もちろん初めての人もいるし独自の設定もあるので、サラッとは説明があっても良いと思います。
ただ、オメガバの説明以外も終始説明口調の台詞や文章が煩わしいと感じました。情緒が無いんです。

その点をスッキリさせたらもっとページ数が少なくて読みやすい作品になったと思いました。
十和とキツネ先生との料理動画配信とか面白いエピとか沢山あったのに、登場人物が絞られてないのでダラついた印象がありました。

個人的に十和の女性マネの性格が守銭奴っぽくて嫌いでした。

2

大好きな貴方のために

今回は受様を助けて記憶喪失になった男性と
新人俳優のお話です。

若手俳優として頑張る受様が攻様と出会いで
芸能界で実力を認められていくまで。

この世界の男女の第一性とは別に
アルファ、ベータ、オメガという第二の性・バース性が
存在します。

人口の1割にも満たないアルファは容姿才能ともに優れ
政管財から芸能、芸術、スポーツ界まで
トップに君臨する性です。

一般性と呼ばれるのがベータで人口の9割を占め
バース性の影響も受けません。

オメガはアルファよりも圧倒的に希少であり
男女ともに妊娠出産が可能ですが
発状期に見舞われるために厄介な性とされましたが

国際的な法整備と抑制剤の劇的な進化で
今ではヒートに気をつければ他の二性と変わらない
社会生活ができるようになります。

受様はオメガの新人俳優ですが
受様を可愛がる天才肌のアルファ俳優の恋の相手として
撮られるというスキャンダルに巻き込まれます。

カメラマンらしき人達を巻いて逃げる途中で
アルファ俳優の過激ファンに捕まって突き飛ばされ
トラックに轢かれかけますが
見知らぬ男性に庇われて事なきを得ます。

彼が今回の攻様になります♪
攻様は頭を打ったことで記憶を失っていました。

彼の所持品は
受様兄の名士と兄の会社のノベリティグッズの
キーホルダーの付いた鍵のみでした。

受様兄はバックパッカーとして世界中を旅していて
携帯で呼び出しても連絡がつきません。

恩人である攻様の身元引受人となった受様は
兄の連絡を待ちつつ攻様との同居生活を始めますが・・・

なかなか日の目を見ない受様と
受様をかばって記憶喪失となった攻様の
芸能界を舞台にしたオメガバースになります♪

攻様の正体ははなかなかわかりませんが
受様兄の知り合いらしいと分かっているので

受様兄が登場するか、攻様自身が記憶を取り戻せば
状況は一気にハッピー♡ わりと王道路線だよねと
思って読み出しました。

攻様は容姿端麗なアルファですが
家事も完璧なハイスペック男子で
オーディションとバイトにおわれて家事がおろそかだった
マンションは見違えるほどになります。

しかも攻様は受様のマネージャーまで買って出たら
その方面でも才能を発揮してし出して
受様の後押しをしてくれるまでになるのです。

受様を気に入っている天才肌のアルファ俳優や
攻様に任された新人女優に嫉妬しつつ
お互いの気持ちに気付いていく展開も王道でしたが

記憶を取り戻しての2人の過去に
ちょっと捻りが効いていて面白かったです♪

オメガバ初心者さんにも読みやすい良作だと思います。

そして攻様の推し活も最高でした (^-^)/

1

まろやかな読み心地の記憶喪失もの

何者なのかも分からない命の恩人が記憶喪失になり、同居をすることになる…まではなくはない設定かなと思います。
そこに芸能界設定が加わっているのが今作の面白いところ。

ひょんなことから名前も知らないαの青年に命を救われ、記憶喪失の彼に「アオイ」と名付けて共に暮らすことになった駆け出しの若手俳優・十和。
一定以上の家事能力はあるけれど、職も何もない身元不明のアオイが十和のマネージャーになる…というのが非常によく効いているんですねえ。
ただの記憶喪失ものではなく、二人三脚で十和の俳優としての階段を少しずつ登り進めるサクセスストーリーでもある。
嫌味のない主人公の応援したくなる奮闘記に、右も左も分からなかったアオイが頼もしくなっていく様。
そして、2人の間で築かれる信頼関係と、淡い独占欲めいた気持ちと恋とははっきり言い切れない絶妙な関係性。
見どころたっぷり、ページ数もぎっしりな1冊かなと思います。面白かったです。

正直なことを言えば、あちこちにヒントが落ちている状態でしたし、アオイについては早々に「きっとこうなのだろうな」と予想がついてしまったんですね。
なので、種明かしにあたる部分はやや肩透かしと言いますか、やっぱりそうだよねと思ったのが本音です。
ただ、ほぼ受け視点・ほんの少し攻め視点で語られる物語ですから、十和はアオイが何者かを知らないわけです。
攻めも受けもお互いに「一緒に暮らしているマネージャーのアオイと担当タレントのトワ」の関係性にどんどん愛着が増している中で、アオイが自分が何者なのかを知り、十和が正解に辿り着いて全ての真実を知ったその時を想像しながら楽しみました。

…と、想像通りのところもあれば、想像以上のところもあったのがうれしい1冊でした。
オメガバースの世界のお話ではあるのですけれど、今作ではオメガバースも運命の番もそこまであまり重要にはなっていないように思えるのです。
それよりも、2人の深い繋がりや関係性が心の拠り所となっている様子が丁寧に描かれていたのが好印象でした。
アオイの最高に献身的な溺愛っぷりも、十和の前向きに頑張る姿も好み。
早々に先が分かってしまって若干読み進める手がゆっくりになりましたが、後味の良いお話でしたのでこちらの評価になりました。

3

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