私はお前がいなければ、もう生きていけない身となってしまったのだ。

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最恐顔の国王は元奴隷を花嫁にしたい!

saikyou kao no kokuou ha moto dorei wo hanayome ni shitai

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表題作最恐顔の国王は元奴隷を花嫁にしたい!

ルフィウス・アルデラ・デイドロス13世、国王
カレン、ルフィウスに富豪から買われた奴隷18

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

奴隷のカレンを引き取ったのは、顔の恐い国王陛下!?
強面だけど優しい王様、ルフィウスはどうしてもカレンに甘えて欲しいようで…?

強面の王様ルフィウスに見初められ、城へと引き取られた奴隷のカレン。温かいご飯や綺麗な服をもらい、そんな贅沢に何もしない自分ではいられないとカレンは夜伽を申し出る。知識がなくうまくできなかったのに、ルフィウスはなぜか怖い顔で「大切にしたい」「甘えろ」と伝えてくれて……。驚きに満ちた日々の中、自由を覚え勉強に励むカレンは、奴隷制廃止というルフィウスの夢を一緒に叶えたい、そばにいたいと強く思うようになり――。

作品情報

作品名
最恐顔の国王は元奴隷を花嫁にしたい!
著者
朝香りく 
イラスト
みずかねりょう 
媒体
小説
出版社
二見書房
レーベル
シャレード文庫
発売日
電子発売日
ISBN
9784576240091

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26

3.6

(18)

(6)

萌々

(4)

(4)

中立

(3)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
9
得点
61
評価数
18
平均
3.6 / 5
神率
33.3%

レビュー投稿数9

最恐顔なのに可愛い!

最恐顔の国王ルフィウスの一目惚れから始まるこのお話。奴隷制万歳の国王の元で育ったのに、同じ人間なのに奴隷なんてって考えられる思考が素敵。そしてカレンの内面に惹かれたのも良かった。
カレンも卑屈にならず辛い状況でも周りを見れる優しい子。ルフィウスの申し出に戸惑うのは当然だけど、好意に驕らず自分を高めていくのが良い。
身分の違いすぎる2人が初々しく、時に激しく恋に落ちていく様子は可愛い。愛しすぎて恐い顔が更に恐くなるとか最高だった。
知識を得て周りの思惑も察するようになり、ルフィウスから離れようとするカレンが健気で。それだけ好きになっちゃだたんだもんね。事件に巻き込まれたけど、愛を確認できたのは良かったと思う。
敵を排除してもカレンを伴侶に辣腕をふるうルフィウスも愛が深くてかっこよかった。
同じ目線で物事を見れる2人なら良い国に導いていくんだろうな。コミカルでテンポがよくて面白かった!

1

今度こそはと思ったけれど

朝香りく先生の作品を読むのは3作目になります。最初が萌2で次が中立だったのでもしかして合わないのかなと購入を迷いましたが、あらすじを読んで興味を惹かれたので今度こそはと思い購入してみました。

朝香りく先生の文章はとても読みやすくてテンポも良くて、ルフィウスの心の声に何度もクスッとしました。この心の声がダダ漏れなので読者はルフィウスのカレンに対する気持ちに安心出来るんです。

ただ、難を言えばこのルフィウスがカレンを溺愛するシーンが長すぎたと思いました。残りのページ数を確かめながらもしかしてこのお話はこのままで終わり、ルフィウスが面白い人だというのを堪能するコメディなのかしらと疑うほどでした。

ちゃんとカレンが王宮で学んで知識を付けたり、同じ屋敷にいた奴隷の子どもたちを呼び寄せたりして自分のやりたい事を実現して行く過程もちゃんとあるんです。

でもなんていうか読みたいのとちょっと違うと思ってたところで、漸くルフィウスの政策に反対する貴族たちが動き出すんです。「え〜!ページ足りる?」って思うんですが、凄いことにちゃんと綺麗に収まってるんですよ。

けれども読みやすい文章だけにあっさりしてるんです。知識を得たことや大事なものができたが故に生じる不安とか、とても良い着眼点があっただけに山場の持って行き方が残念だと思いました。

個人的にはカレンが1番だと揺るがないルフィウスがとても素敵だと思いました。なのでちょっと隣国の王女が気の毒でした。この王女も悪巧みの一味だった方がメリハリがついて良かったかもしれません。それと今回裁きを受けた公爵がどのような処分になったのかも書いてあれはスッキリしたかもしれません。

あとルフィウスがカレンに惹かれた出会いは私的にはあり得ないかなと思い今回は萌にしました。

3

貴方の全てが愛おしい

今回は国王と元奴隷のお話です。

攻様が奴隷の受様を出会った事から
奴隷制度廃止をすすめ、受様を伴侶とするまで。

受様は生れてすぐに母を亡くし
10才で怪我をした父の薬代を捻出するために
自ら奴隷となります。

それから8年、
受様は奴隷として買われた金貸しの富豪の屋敷で
家庭菜園から厨房、荷運びの手伝いや馬の世話まで
1日中働き尽くめの暮らしをしています。

過剰労働ながら1日に2度の雑穀パンと
週末の夕食はマメのスープがつく生活は
トウモロコシのパンと野菜の切れ端と塩スープが
日に1度の生活よりも良い暮らしでした。

土砂降りの雨の日も8回の豆の樽運びをしつつ
水やりや掃除がしなくても良い事を喜び
泥まみれながら笑顔で働いていました。

雨宿りで富豪の屋敷を訪れた攻様は
そんな受様に興味を惹かれて買取を望み
受様は荷運びの途中で富豪に呼び出されます。

受様が対した攻様は
フードのままでもわかるほどの美丈夫ながら
濃い緑の目は鋭く光り、頬も唇引き締まっていて
とても怖そうです。

富豪は今まで見た事もないほど低姿勢で
普段は汚いと触る事も厭う受様を攻様に命じられるまま
布で吹き上げる事さえするのです。

しかも受様が攻様の屋敷に行くに当たり
世話をしていた馬に別れを言いたいと言えば
攻様は馬達も全て買い上げるのです。

いったい攻様は何者なの!?
攻様に買われた受様の未来とは!?

奴隷制度廃止を望む攻様と富豪の奴隷だった受様の
身分差を越えた恋物語です♪

受様を買った攻様はこの国の現王でした。
富豪の屋敷を訪れたのはお忍びでの外出で
急な雨宿りに適当な場所がなかったからなのですが

上等な馬車や馬や攻様本人から大貴族だと判断され
賛辞と社交辞令の会話に辟易していた時に
雨の中で重りの付いた鎖を付けて笑顔で働く受様を見て
猛烈な疑問と好奇心が湧いてきて受様を金貨3枚で買取ります。

受様は事情の読み取れない受様に「自由」を保証しつつも
「傍にいて欲しい」と願うのですが
働く事で対価を受けてきた受様はその待遇に戸惑い
攻様への対価として身体を差し出すのです。

受様の健気さに攻様の胸は打ち抜かれてしまい
受様は願通り美味しく頂いてしまうのですよ♡

攻様は元々、奴隷制度の廃止を考えているのですが
受様を知っていく事で益々その思いを強めていくため
受様の存を煙たく思う者が現れて波乱がおこりますが

それもまたハピエンへの序章なのはお約束ですので
受様が攻様の手を取る幕引きまで楽しく読めました (^-^)v

受視点と攻視点で展開していくのですが
攻様は受様がすること全てにきゅんきゅんし通なのが
たいへん萌ツボで楽しかったです。

2

スタートダッシュで逆に読む気をなくす?

うぅ〜ん。最速で脱落かも…。
みずかねりょうさんのイラストとあらすじやレビューに惹かれて読んでみましたら…。

60ページくらいで、なんかもう…。

前向きな奴隷のカレンが偶然屋敷に立ち寄った王様に見初められ…。
うん、まあなくはないよね。

痩せぎすで大雨の中笑みを浮かべ希望の目で重労働しているカレンに、王様はいてもたってもおられず…。

王様とカレンのやり取りも良いし、王様がカレンの可愛さ気高さに身もだえるのも良し。
今までの自分はなんだったんだ?なくらいカレンに胸をときめかせる王様。
これはカレンを大事にして人並みに太らせ、学びや人生の喜びを与えてあげるんだよね?ね?と思ってたのに…。

王様の身もだえる様子もカレンの思慮深さも、もうこれからは辛い目にはあわないんだろうなあと安心感と、あっさりやっちゃうのでもう満足しちゃいました。

色々ありえなさそうな偶然が重なってビビビっときちゃったんですね。せめてエッチはもう少しとっておいて欲しかったなあ。
あと、一人の奴隷を救ったけど王様なんだからそもそも奴隷制度じたいどうなの?とか思っちゃったり。

5

攻めの脳内がうるさくて愛おしい

こんなにも脳内が真夏の蝉と同じくらい、良い意味でうるさい攻めはなかなかいないのではないでしょうか?
攻めの脳内が愉快すぎて何度も笑いそうになりました。
ああ楽しかった!

小難しいことは忘れて、ただひたすらに甘い王道溺愛シンデレラストーリーが読みたい!なんて時はありませんか?
まさにそんな気分の時にぴったりの1冊かと思います。

心優しい奴隷の青年がひょんなことから王に見初められ、蝶よ花よと愛で尽くされ、かつて浴びたことがないほどの愛を与えられる。
ほんの一滴スパイスが香る程度のまごつきがあるくらいで、特に大きな困難や試練もほぼなしです。
そう、最初から最後まで攻めに愛されて愛されて愛される誠実な受けの図が楽しめるんですね!
両視点で綴られていく今作なのですが、やはり特筆すべきは攻め視点。
攻めのルフィウス視点がまあ愉快で仕方がなくって!
無欲なカレンへの恋に溺れる国王の脳内が、時に大袈裟なほどに笑える面白いことになっています。
受けのカレンが頭を撫でてあげたくなるような庇護欲をそそられる良い子だとしたら、攻めのルフィウスは愛すべき人でしょう。

…と、全体的に肩の力を抜いて楽しめたのだけれど、もうひとスパイスほしい方には正直言って物足りないところもあるかなとも思います。
お互いを好きになった経緯に関してはややパンチに欠ける部分もありですし、序盤では攻めが受けのことを「弱い可哀想な者」と考えていたようなので、そこはちょっと残念だったかな。
なんというか、対等だと言いつつも施し感があるように見えてしまったことも否めません。
ただ、この王道の甘い流れがお好きな方にはたまらなくハマる1冊でもあるかと。
細かいことは気にせず、非日常の甘くおいしいところをたっぷり食べられる作品です。

4

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