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へびねこ

hebineko

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表題作へびねこ

蛇ノ目啓、高校3年生、ヤクザの息子
猫塚泰知、高校2年生

その他の収録作品

  • 描き下ろし:『Sweet bite』
  • あとがき
  • カバー下:漫画『蛇の目の女装を考える』/イラスト

あらすじ

猫塚の"やさしい"彼氏・蛇ノ目には裏がある。
――ぐちゃぐちゃに泣く顔が見たい
そのためだけに好きでもないのに猫塚に近寄った。
未経験の猫塚は、「まずは気持ちいいこと覚えよう」と
気遣う言葉に流されて、過激プレイで開発されていくが……

これは恋なんかじゃない――はずだった
歪んだ性癖から始まる、無自覚すぎる執着愛
描き下ろしも濃密20ページ収録

作品情報

作品名
へびねこ
著者
参号ミツル 
媒体
漫画(コミック)
出版社
リブレ
レーベル
ビーボーイコミックスDX
発売日
電子発売日
ISBN
9784799766484

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71

3.8

(66)

(22)

萌々

(22)

(15)

中立

(3)

趣味じゃない

(4)

レビュー数
11
得点
246
評価数
66
平均
3.8 / 5
神率
33.3%

レビュー投稿数11

闇と光のバランスが素晴らしい!激重愛の別の領域

蛇の目×猫塚


参号ミツル先生の高校生味もたっぷり味わえて、
辛さも温かさに包まれて、
闇と光のバランスがすごく良くて素晴らしい!
まさに激重愛の別の領域!


愛を装う、激重執着、攻め・蛇の目。
愛を信じる、超単純ピュア、受け・猫塚。

重い、ダーク、歪んだ、狂気・・・かな?

蛇の目の執着が「重い」けど、
それでも超純粋な交際をする2人!

ちょっと「ダーク」な雰囲気の中で、
猫塚の明るさが活き活きしている!

蛇の目の「歪んだ」思考の上に、
猫塚の正義感が輝いている!

蛇の目が「狂気」全開だけど、
猫塚がで平常心で受け止める!

本題は、蛇の目の執着が猫塚を飲み込むんじゃなくて、
猫塚の無邪気なキラキラが蛇の目を照らしていくのだよ!


正義の進み方も超優しい高校2年生の猫塚が、
屋上で蛇ノ目(他校の高校3年生)を飛び降りると勘違いして止めに行ったら、
泣かれてしまい、それが蛇ノ目に興味を持たれてしまう。という2人の出会いで、
まもなく猫塚が蛇ノ目に交際の告白をされて、
彼を信じて付き合うことに踏み切る。
しかし、蛇の目の目的は愛じゃなくて、
単に猫塚を征服したくて、
依存させてから捨てるつもりのという歪んだ感情・・・。

注目すべきポイントは、
2人のそれぞれの背景!
2人ともなかなか不憫で、

家族に愛されている猫塚が、
運命的な不憫のおかげで、
体力が弱いけど、心の力がめちゃ強い。

家族に愛されていない蛇の目が、
後天的な不憫のせいで、
体が強いけど、心が暗雲に奪われている。

もう一つ注目すべきポイントは、
猫塚の愛の広がり方!
蛇の目の偽の愛情に、
その裏の孤独や真実を見透かしながら、
蛇の目の偽物の愛に、
本当の感度で、体が徐々に開発されていく同時に、
心の愛情がグイグイ拡大し、
一生懸命に蛇の目を受け入れながら
まっすぐに気持ちを表現する姿に感無量!

で、この作品の最大な見どころはやっぱり、
蛇の目の愛への変化!
最初はただの猫塚への翻弄心なのに、
徐々に猫塚の純粋無垢な反応に翻弄されていく!という逆転で、
全く愛がなく、無性に執着しまくて、
気づいたら本気の愛に落ちてしまう過程がたまらない!

蛇の目の狂おしさを楽しみつつも、
ゾクゾクには行かないから、安心で読める。
その蛇の目のド癖や歪んだ心に向ける
猫塚がそれに気づかずに見えても、無自覚でも
真の感情がほのぼのとした真の愛に変えられる関係が、

蛇の目の執着っぷりの狂愛と、
猫塚の無邪気全開の純愛が混ぜ合わせて、
刺激的な性癖に突き進むエッチが刺さりながら、
エロキュンも可愛らしい!
対照的な2人の心理描写から、
高校生の様々な感情が伝わってきて、
蛇の目と一緒に、猫塚の元気や勇気、そして愛をもらった気分で、
グッと共感を呼び起こす骨太な作品でした!



・コミコミスタジオ限定特典描き下ろしマンガ入り4Pリーフレット
描き下ろし漫画2P:
デートする時、蛇の目の一言で、
猫塚の頭が一日中混乱状態になってしまう・・・

・応援店描き下ろしマンガペーパー:
猫塚の学校に迎えに来た蛇の目の目的は・・・

・電子限定描き下ろし漫画1P:
蛇の目にケンカ禁止された猫塚が、
それを破って、蛇の目からお仕置きを受ける・・・

5

キャラ属性萌え滾る1冊(o→ܫ←o) 仮初の(?)ダークヒーロー×圧倒的太陽受け

蛇ノ目くん×猫塚くん
高校生同士で1歳違い(学校は違います、蛇ノ目くんが1歳上)
お名前から一瞬ケモミミ系?とも思いましたが現代の高校生BLです
でもあんまり学生服を着ている、という以外は高校生感は少ないかな…?
普通の高校生にしてはなかなか過酷な生活状況に感じるし。。。

現代の、とは書きましたがだいぶBLファンタジー寄りの設定は多めかも?(どちらも1人暮らし設定とか…)
でも、商業を読んでいる中でここを上手く活かしてくれたり気にしないで読ませて下さるなら読者としては嬉しい限り!と思えるタイプかな?と思います

結果特徴的なそれぞれのキャラのバックグラウンドに説得力が出る為の要素として働いてる、これぞファンタジーマジックだな♪と楽しめます

今回の攻め受けの2人はキャラ萌えしたい人にとって拘りが感じられる属性だと思います

分かり易そうだけどちゃんと表面だけで分かるような浅さが無いのも読み応えがありました!
特に両視点で進むお話しなのもクライマックスに向けて山を感じられるのもとてもいいです

序盤は受けの猫塚の圧倒的な光のヒーロー感 VS 蛇ノ目のダークヒーロー感を感じ、蛇ノ目が魅せる甘やかしと執着の魅せ方にゾクゾクドキドキします
特にケンカと濡れ場、中でも濡れ場はニッチさとねっとり感を備えていて楽しかったです//(〃ω〃)//挿入自体までいく前のプレイが豊富ですし(挿入後のプレイも豊富ですが…♪)挿入に至らない所への意味もキャラの性格やストーリーを考えると萌えられます♡

レビュータイトルにも書きましたがとにかく蛇ノ目のダークサイドに堕ち切れない感じがとても良い!堕ち切らない、というより猫塚に出会った事で浮上して来たのかもしれませんね(ღ˘͈︶˘͈ღ)
ベッドの上でも押されまくってるように見えてちゃんと蛇ノ目に向かい合おうとしてる感じがTHEヒーローですし圧倒的な太陽受けだなって思えます

描き下ろしの内容もすごく良かったですし1冊での楽しみ方が厚かったです
先生の描かれる実は恋愛赤ちゃん系な攻めがすごく好きだなლ(´ڡ`ლ)と改めて思えた作品でした!

修正|残念な白抜き…(シーモア)今回は尿道プレイもあったのでやっぱり白抜きは残念…あと、あまりお見かけしない顔面騎乗位もあった事も自分のメモ用に書いておきます♡

4

へびねこ

アンソロの読み切りでお見かけした記憶があります
一冊まるっと表題作で、好きです

ヘビとネコ
ヘビの方は掴めない感じ
最後まではっきりと素性は明かされてないのかな
背負ってる物が大き過ぎて大変
けれど、お話が進むにつれて可愛い表情も見られます

ネコちゃんは真っ直ぐ真面目で純粋
可愛くて好きだな
BLでは珍しいキャラクターな気がします
お顔も可愛い

この二人、ヘビが年上なのもいいです
最初騙してるときのヘビのネコへの態度も、自分の気持ち自覚してからそれに逆らおうとするところも、結局ネコの手のひらの上なのも、ヘビくんの憎めなさが良かったです

3

ゲームを支配するのは蛇か猫か

どっかで見たことあるなぁと思ってたら、初エッチアンソロジー「君とはじめて」に収録されていた短編なんですね。うちの本棚にバッチリあります!
久しぶり再読してみたら、確かにありました。
あの短編を1冊の単行本にまでストーリーを拡大させたのは非常に面白いですね。"初エッチ"というテーマの登場人物には少し違和感ある蛇ノ目のダークな存在感が異質でしたので、気にはなってました。数年経ってからのまさかの単行本化は驚きのニュースでした。

ゾクッとする表紙、アブノーマルな執着攻め。
怖めなストーリーかなと思いきや、1人の相手に執着し恋心を自覚していく男のお話です。攻め視点で描かれているから尚更好きになっていくプロセスが分かりやすく、丁寧な心理描写も相まって物語に深く入り込めました。
黒い思惑でもって猫塚に近づく蛇ノ目の感情が、正義感が強く疑いを知らない猫塚に狂わされていく。猫塚の汚れない想いに浄化されたのか?それともこれは救済?…どちらにしても、猫塚との関わりで蛇ノ目の感情が変化していく動きは1番注目すべきところなので、最後までお見逃しなきようお願いします^ ^


猫塚の泣き顔に囚われて執着する蛇ノ目なんですけども、猫塚を自分に依存させて溺れさせる彼のゲームは、蛇ノ目が支配しているようで実は支配権は猫塚にあったのかなと思わざるを得ませんでした。
出会いのときからもう勝負決まってましたよね。完全に猫塚に囚われちゃってんですもん。

自分の方が場をコントロールしてますよ感で、実は……なヤツ、結構好き(*´︶`*)好きな感情を前にして取り乱すなんて最高じゃないですか。
胡散臭いニタリ顔の蛇ノ目の表情が崩れていく変化が楽しくて、素の姿で猫塚と絡む2人のやりとりにホッコリしました。

2

冷たい眼差し、最高

偶然に出会ったDK同士のふたりですが蛇ノ目も猫塚も高校生らしいところがあまりないので、青さや初々しさに誤魔化されることなくその関係だけに目を向けながら。
帯に書いてある「無自覚すぎる執着愛」という言葉がぴったりな蛇ノ目の歪んだ愛情表現に恐怖しつつ萌える、そんなお話でした。

人一倍正義感が強く人を疑うことを知らない猫塚に善人の顔をして近付いた蛇ノ目。
彼の笑顔の裏に歪んだ感情があるとは思いもしない猫塚は告白も受け入れ身体も許していくわけです。

何に関しても一生懸命で汚れを知らない猫塚をジワジワ侵食していくような、蛇ノ目の冷たい眼差しには何度もゾクゾクしたし、お人好しすぎる猫塚が心配になったりもしたけれど。
本当のことを知った猫塚のほうが結果的に一枚上手な様子になんだかじわっときて、一緒にいるうちにそれぞれの感情が動いていたことを感じられたのがすごく嬉しかったです。

苦しい過去や複雑な家庭環境など重たい部分もあり、激しめなプレイも甘い雰囲気を感じる絡みもあって。
色々な表情を楽しむことができた作品でした。

1

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