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年下忠犬×クール社長、さらに血の繋がらない甥と叔父という関係性がとても新鮮で惹かれました。なかなか見かけない設定で、アブノーマルな関係性が好きな自分にはかなり刺さりました。
幼い頃から一途に想い続ける伊月と、その気持ちを受け止めながらも内に秘めて抑え続ける冬馬。お互いに想い合っているのに、簡単には踏み出せない距離感がとても切なくて魅力的です。
特に、冬馬が窮地に追い込まれた際に伊月と距離を置く選択をする場面。離れていてもなお伊月を気にかけ、裏で手を回して守ろうとする姿に深い愛情を感じました。
一方で、何も知らされていない伊月が「本当は自分のことが好きではないのでは」と不安になり、忘れようと決意する流れもとても苦しくて……でもやっぱり忘れられない、という感情の揺れが胸に刺さりました。
そして何より冬馬の美しさ。周囲から狙われてしまうのも納得で、その危うさも作品の緊張感を高めていて良かったです。
イラストもとても綺麗で、ストーリーと相まって最後まで引き込まれました。
血の繋がらない甥×叔父。
叔父の冬馬は親の再婚によってできた義理の姉夫婦に財産をだまし取られ、割れたビール瓶で腹を刺された上に子供だけを残してとんずらされます。一命を取りとめた冬馬は、「親が奪った金を返せさせる」という目的で甥の伊月を育て、経営している芸能事務所に所属させます。
復讐と償い、という暗い絆で繋がった二人でしたが、伊月は出会った頃から冬馬に憧れを抱いていて、俳優として芽を出していくにつれ、その執着を露わにしていく、といった話でした。冬馬も彼を育てていく間に復讐心はいつのまにか消えていて、伊月が心の支えになっていたように思います。
伊月の恋情を拒み切れず関係を持ったものの、事務所を立ち上げる際に金を貸してもらった相手からそのことを嗅ぎつけられ、それをネタに事務所の経営権を渡すよう迫られます。伊月のために、冬馬は伊月を手離すことを決意しましたが、伊月は事務所を移ってからさらに俳優としての評価を上げ、最後は叔父への気持ちを世間にも明らかにします。
傷ついた二人がお互いを守り合う姿にじんときました。
