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原作が小説なだけあって、静かに、でも着実に、一歩一歩心が変化していく描写がとても良かったです。
書影も印象的ですね。BLで、顔が写ってない表紙は珍しいので、本屋で見た時にパッと目を引きました。雰囲気から作品の世界観が伝わりますし、読了後は、「この道はあの道だ!」というのが分かりました。
小説のほうはまだ拝読しておりません。
そして、どうやら他の方のレビューを見ると、小説にはまだ続きがあるみたいなので、ぜひコミカライズをお願いします。
小説は既読です。小説を読んでから、コミカライズされていると知り、少し試し読みしていました。なんと言っても絵が小説の世界観ととても合っていると感じていて、単行本になるのを待っていました。
加賀谷の顔や表情がとても良いです。不器用なのに、思った事を真っ直ぐ口に出して人を怒らせてしまう。世間の人から見れば羨ましいほどのお坊ちゃんとして育てられているのに、人との関わりが致命的に苦手な人物そのものという人間に描かれていて、対して、詐欺師の透は加賀谷をカモとしてしか見てなかった時は、いつもつまらなそうな表情をしています。しかし、あまりにもお人好しな加賀谷を騙し続けることが苦しくなってくると、どんどん表情に変化が出てきます。黒沢先生絵に引き込まれます。
そして、真っ直ぐに自分の気持ちを透にに伝えながらも、あくまで透が自分の行動で傷ついたりしない様にとつとつと言葉で補っていたりする心配りなどは、必死過ぎるくらい透が好きって気持ちが伝わって、加賀谷の溢れる気持ちと、それでも自分1人で想いを募らせてもどうにもままならない切なさと、そういう加賀谷を見ているだけで、ちょっとした場面で切なさが溢れて涙してしまいます。
透の見た目は最初の小説の挿絵を担当されていた朝南先生の透と近いものがあると思いましたが、漫画で読む透の目線がとても魅力的に見えて、漫画の良さを凄く感じました。
この漫画を読むと、小説が読みたくなるし、小説を読むと、また漫画を読みたくなるんだろうなと、そう確信しています。
書き下ろしの2人の温かいその後のお話もとても気に入っています。
やはり、凪良ゆう先生のお話は素敵だと再確認し、その世界観を見事に表現されている黒沢先生の絵が素晴らしい一冊です。
原作が大好きで、何度読み返してもボロ泣きします。
大好きな作品なだけにむしろコミカライズには全く興味がなく、戸惑っていただけだったのですが。
何故か。
何故かわからないのですが、購入していました。
そして、読み終わって、小説同様やはり泣いてしまいました。
凪良先生の世界観を壊すことなく。
大切に大切に描いてくださっていて、いちファンとしてありがたかった。
絵は今どきのタッチではないため、好き嫌い分かれると思いますが、静謐で繊細なストーリーに合っていると感じました。
蓮の孤独が、加賀谷の真っ直ぐな愛情に包まれてほどけていく過程が、たまらなく切なく、キレイな作品です。
加賀谷にも、蓮にも幸せになってほしいと祈りながら読んでしまいました。
ストーリー知っているのに。
でも内容を知っていても、場面の背景や表情の変化などの脳内補完ができて、それはそれでとても楽しかった。
字ではない、絵の魅力ですね。
読んで良かった。
今まで小説作品のコミカライズには「興味なし」でしたが、少し考えを改めます。
今回は大学の研究室所属の医師と詐欺師の青年のお話です。
詐欺師の受様がカモとした攻様の恋人になるまでと
本編後日談短編1話を収録。
受様は親に捨てられ養護施設に入れられますが
中卒で施設を飛び出し工場に就職します。
しかし難癖をつけらて首を切られてしまいます。
その後も就職しても長く続けられず、
男専門の恋愛詐欺師で生計を立てています。
そんな受様が次のカモとしたのが
有名な総合病院の長男で医師の攻様でした。
もはや人を騙す事に罪悪感もない受様は
バーで飲む攻様にさりげなく声をかけますが
攻様は思うような反応を見せません。
ところが焦れた受様がすげなく席を立つと
慌てたように追いかけてきて連れ込まれたホテルで
関係を持つことに成功します。
そして攻様に金がある事を確信すると
自分の過去を打ち明ける事で自分は攻様と釣り合わない
借金があるし・・・と続けるのです。
攻様も自分の家庭事情を打ち明けてくれますが
受様にとって攻様の言葉は贅沢な愚痴にしか思えず
受様は攻様から金を引き出すべく芝居を続け
2ケ月で400万もの金を巻き上げる事に成功します。
攻様はいつも受様に愛の言葉をくれますが
こんなになっても受様を信じて好きだと言う
攻様が理解できません。
そして攻様と付き合いは嫌でも
受様のコンプレックスを刺激する事となり・・・
凪良ゆうさんの同名小説のコミカライズで
WEB漫画雑誌にて連載された単話をまとめての紙書籍化で
医師の攻様を―ゲットにした詐欺師の受様の恋物語です♪
原作小説は受様が出所した後まで続きますが
コミカライズの本編は出所した受様が
攻様の手を取るまでが描かれています。
原作小説はかなり昔に書かれたものですが
人間の本質を鋭く突く素晴らしい作品だと思います。
孤独に生きてきた受様にとって男達を弄ぶことは
運命への復讐でもあったのかもしれません。
しかしながら攻様は受様の理解できない男でしたが
彼を知っていく事で金では解決できない孤独を知り
1人でいる寂しさを2人なら喜びにできると知りますが
そもそもこの関係は受様の嘘の上に成り立っているもので
切なすぎる ๐·°(৹˃ᗝ˂৹)°·๐
受様の救済される道はあるのか
攻様に受様を救う全てはあるのか。
初出小説の朝南先生のイラストイメージがとても強くて
どうかな~と思いつつ手にした1冊でしたが
受様をメインにする事で描写を絞りつつ
要所要所を丁寧に描いていました。
小説を読みつけないかたや
どちらかを1冊を選びたい方には
本作から入られるのが良いかと思います。
電子の単話も読んでいましたし、原作も読んでいましたが、やっぱりいいものは良いです。最後に向かって猛烈に萌えあがります。なので神にしました。黒沢先生の絵が大好きなんです。雑誌掲載分+描き下ろし9P(新装版のNEW YEARS DAYの一部分)。カバー下コミックは無し。
母に捨てられ、中学卒業してすぐ働いていた透。なんだかんだ上手くいかずに職を転々とした挙句、男相手の恋愛詐欺をするようになっています。今回のカモは大病院経営している家の長男。ゲイバーで声をかけ、体を重ねるようになったのですが・・・と続きます。
攻め受け以外の登場人物は、無し。小説ではもう少し人がいるのですが、コミックはくっついたところまでなので、二人のみです。
++コミカライズで好きなところ
要先生の絵がほんとに好きで。加賀谷は要先生の描かれた加賀谷がどんぴしゃ。優しい、甘い容貌で、ちょっとぼんぼん傾向ありで。初めて出会った時のテレまくっている表情がもう可愛くて。
ちょっとシャイじゃんと思う加賀谷が、クライマックスでは全身で透を求めていて。バスで揉めるシーンのところは最高でした。コミカライズされるってこういう所が素敵だわ・・脳内補完しきれていないものを全て絵として見せてくださる。有難い。
そしてもう一つ好きなのが、要先生のデフォルメされたキャラ。ああもうしょげた加賀谷なんて、つっついたらそのまんまコロンって転がりそう(起き上がりこぼしみたい)。初めて透を家に招いた時に加賀谷の凹み加減と透の呆然とした表情!最高でした大好きです。
原作の味そのまま、大好きな先生の絵でコミカライズされて、本当に幸せな1冊でした。できれば原作後半のお話もコミカライズしていただけないかなあ・・・