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実際の本のページ数が足りないと言う話ではなく、展開的にもう少しページ数があれば萌え切れたのではないかなぁと、思います。
芸能要素あり、オメガバース要素あり、ブラコン要素あり、と盛りだくさんで読んでて楽しかったです。色んなことが目まぐるしく起こるので、中弛みもせずページを捲ることができました。
ただ、メイン二人がくっつく瞬間が少し唐突に感じました。
もう少し二人の心が近付くシーンがあればなぁと!
電子版のおまけでくっついた二人のイチャイチャは見れますが、本編でももっとイチャイチャして欲しい!笑
出てくる登場人物たちみんな魅力的で、もっと気になる、もっと読みたいなぁと思う作品でした。
あと挿絵が作品の雰囲気にピッタリで素敵でした!
市川紗弓先生の作品を読むのはこれで三作品目なんですが、この作品を含めてとてもバランスが良くてあの厚さの中に過不足無く描いてあってとても上手い作家さまだと再確認しました。
ディスる訳ではないのですが、ルビー文庫さんて値段の割に薄くて作者さまによって当たり外れが大きいイメージでした。何人かの作家さまはレベルが高いのですが、市川紗弓先生もその中の1人でとても楽しく読ませて頂きました。
今作は現代版のオメガバですが、日本は他の国に比べるとオメガの抑制剤の開発が抜きん出て進んでいるそうです。その開発をしているのが瑤の家族や若葉一族の製薬会社なんです。
そして幼くしてオメガとして早期覚醒した瑶はアルファである兄弟達に大切に守られて来たのですが、バイト先でカイと出会った事によって変わろうとするんです。
オメガバにありがちな悲惨な事件とかはありませんが、途中で瑶に対して酷い言葉を吐く女性が登場しますがそれくらいでした。むしろ瑶がオメガに早期覚醒した理由をもっとドラマティックに書いて欲しかったかもです。
むしろ、大学を卒業して将来的に何を目指して何をしたいかという自分探しのお話だと思いました。派手な出来事が無いので平坦なイメージですが、瑶の心情や成長が丁寧に書かれていました。オメガバでありがちなエロに走ってないので私的には好感の持てる作品に仕上がってました。
なので瑶のこの先のお話が読みたくなりました。ドラマが決まって俳優に再挑戦するお話や、カイとのその後や過保護な兄弟たちとの関係とか、海外赴任の両親の帰国したお話とか読んでみたいです。
今回は実業家と大学生のお話です。
早期覚醒オメガとなって俳優を諦めた受様が
攻様との出会いで再び夢への道を歩き出すまで。
この世界にはアルファ、ベータ、オメガという
第二の性があります。
人口の大半を占めるのはこれといった特徴のないベータ
次に多いは生れながらのリーター気質と
高い学力、運動能力を持ち合わせるアルファ
そして男女を問わず妊娠できる高い生殖機能と
一定の周期で訪れる発情期が特徴のオメガです。
受様は児童合唱団からスカウトされて
子役としてお芝居の楽しさに目覚めますが
8才の時、抜擢された役での舞台の初日に
突然の高熱で倒れて舞台を降板する事になります。
その高熱はオメガ性の早期覚醒によるもので
症状が落ち着くまではたびたび学校を休んだため
芸能界活動は続けられませんでした。
大学3年で就職活動を始めると
自分の核がオメガという性別と不可分だと
思い知らされた上に俳優業への未練が蘇るのです。
そんな頃
受様のバイト先であるオメガ児童保護施設に
施設の強力な支援者である英国人実業家がやってきます。
彼が今回の攻様です♪
攻様は英国の高級スーパーマーケットの創業家の次男ながら
オメガの教育と就職支援をする会社を起業し
私財でも多くのオメガ支援に取り組む人物です。
攻様の祖母は日本人女優としても知られていて
日本に拠点を移して活動する事で
伴侶を求めての来日かとも騒がれていました。
受様も攻様をはじめて見た時に
カリスマ性のある美貌と人を心酔させるオーラを感じ
目が合った瞬間に感電したかと錯覚する痺れに震えます。
果たしてこの出会いは受様を変えるものとなるのか!?
四兄弟で1人だけオメガな受様と
アルファながらオメガ支援に意欲的な攻様との
現代オメガバースになります♪
攻様はオメガ支援に積極的で
今回も支援している施設のオメガ達の助力となるべく
受様のバイト先にやってきたのです。
施設での行事を通して受様と接する事で
すこしづつ攻様の過去が明らかになっていき
受様の攻様像も変っていくのですが
なかなか2人が引惹かれあっていく展開になりません。
攻様の第二性の変転や
受様との接点が明らかになっていく事で
その理由がわかっていきます。
受様も自身が逃げてきた事、目指したい事を
自覚していく手助けになり
受様再び芸能界へと身を投じる選択をするまで
楽しく読ませて頂きました。
ただ受様の兄弟はともかく
受様とダブルキャストだった子役の母親等
受様に良くも悪くも絡む登場人物が多くて
ラブコメ目指しならいいけど
シリアス展開ではもう少しごちゃごちゃした感じが
否めませんでした。
オメガバース設定を生かした世界設定に加えて、古き良き…なお約束あり、あと1歩を踏み出そうとする勇気ありの1冊でした。
過保護な溺愛系ブラコン4兄弟のワードにピンとくるものがあればハマるかもしれません。
主人公・瑤の兄弟たちが作品を賑やかに彩ってくれているのですけれど、明るく楽しいというよりは、どちらかというと自分の気持ちと性別に向き合っていく成長物語といった印象が強いかな。
受けも攻めも真面目で正直な良い人たちで好感が持てる組み合わせです。
オメガバース作といえばやはり、作中で最も立ちはだかるのはバース性の壁。
オメガの受けが1歩前に進むために己と向き合うお話は決して少なくはないと思うのです。
ですが、今作の攻めを交えた数エピソードの描き方があまり見かけないもので、なるほどこれは良い切り口だなあとおもしろく読めました。
攻めのカイが不器用ながらとても誠実な人でして、彼の背景と過去を知れば知るほど好感度が上がっていく素敵仕様となっています。
溺愛攻めの香りがプンプンするので、その後をもう少し読みたかったなあ。
時にシリアスながらも前向きなお話で良かったのだけれど、バイト先にまで乗り込んでくる兄弟の図はお約束といえど少々くどく感じたことと、突然現れ突然暴れ出す女性キャラクターの入退場にはそこまでスッキリとはせず…うーん…
攻めと受けの運命的な設定はすごく良かっただけに、恋愛に発展するまでの気持ちの動きがもっと大きく見えるとより盛り上がれたかなと、2.5寄りのこちらの評価になりました。
兄弟の中では次男の善くんが1番スカッとした爽やかさでいいなあ。
盛りだくさんでした。
オメガであること、さらに早期覚醒というハンデがあること。
その早期覚醒での罪の意識と人生の諦め。
瑶の成長物語ですね。
超箱入りな瑶が、色んな出会いによって考え方を変えたり前向きになったり、過去の呪縛を乗り越えたり。
良いお話でした。
異常なブラコン兄弟たちも引きましたが、実はちゃんと瑶の気持ちを聞く用意はできていた!みたいな?
ただ、攻めであるカイとの時間がそんなになかったのに一気に進んで…。
まあお互いの過去を打ち明け共感したりな上で惹かれ合ってたのでしょうが。
とにかく盛りだくさんなんですが、レビューが難しいお話でした。
某ママさんが去って良かったね!