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どうやら運命の恋人とすでに付き合っていたようです

douyara unmei no koibito to sudeni tsukiatteita youdesu

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表題作どうやら運命の恋人とすでに付き合っていたようです

吾茂航
袖野の学生時代の後輩でセフレのカフェ店員,26歳
袖野湊
業務用機械製造販売会社のシステム開発,27歳

同時収録作品うらはらとはらはら

矢城學
コミュ力の高い営業部員
喜多直人
矢城と母校が同じイケメン課長

その他の収録作品

  • 揺れる、溢れる。
  • あとがき

あらすじ

後輩の航とセフレ関係にある湊。けれど、セフレは決して恋人ではない。「恋人欲しいな」なんて言い出した湊の前に、理想そのものの相手が、しかも二人も現れて!? 年下攻遠回りロマンス♡

作品情報

作品名
どうやら運命の恋人とすでに付き合っていたようです
著者
切江真琴 
イラスト
佐倉ハイジ 
媒体
小説
出版社
新書館
レーベル
ディアプラス文庫
発売日
電子発売日
ISBN
9784403526077
3.8

(27)

(8)

萌々

(12)

(3)

中立

(2)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
8
得点
99
評価数
27
平均
3.8 / 5
神率
29.6%

レビュー投稿数8

題名通り




大学サークルの後輩✖️先輩

湊(受け)は大学卒業時から後輩の航(攻め)とセフレになってかれこれ4年。話も合うし体の相性も良く一緒にいてとても居心地の良い関係です。が、恋人ではない。最近友人の結婚式の招待も増えてきた。爬虫類カフェで働いている航はオーナーの母親から「嫁を貰って後継いで」と言われているのも知ってる。航はモテるのですぐにでも相手を見つけてくるだろう。自分も早く恋人が欲しいとなった湊は今何回目かの「恋人が欲しい」となっています。
でも、湊は恋人の理想が細かすぎて相手がいないのです。
そんなとき、部署統合で異動があり新しい部署に理想の男が2人もいたのです。
モテ期が来たと喜ぶ湊でしたが‥

題名通り、お互い両片思いなのにチキンなせいでずるずるセフレをしていた2人がやーっとくっつく話でした。

湊のモテ期。同じ部署になった課長の喜多と営業の矢城。湊を真ん中にして喜多と矢城が戯れてて、当て馬にされてるだけなのではと思いながらながら読んでましたが案の定でした。

過去バナを読むと、何だセフレになる前から航のこと好きじゃんってなります。気づいてなかっただけで、恋人が欲しいというのは航にセフレをやめようと言われたときに傷つきたくないから、先に一抜けたをやりたかっただけ。
航は航で告白する勇気がなくてセフレという形で繋ぎ止めたかっただけ。
2人のチキンがチキン戦法を続けた結果このような流れになってしまったんですね。

理想が細かくて絶対そんな相手出てこないと思ってたのに、リアルに存在してたことを知った航の焦りはいかほどだったか。
湊視点だから終始余裕っぽかったけど絶対焦ったと思う。そんなことを語ってたしね。
航視点も読んでみたかった。

書き下ろしの方は、矢城と喜多のもう一つのカップルのチキン戦法の話。
こっちはこっちで両片思いなのにこの関係が壊れるのが怖くて、相手に気づかれるのをビビりながら側にいたいと思った結果、湊をダシにするという流れになり、2人して湊に相談することに。「好きバレしたみたいどうしよう」と、全く同じシチュエーションで思うなんて、仲良いなー。
こちらの話では喜多視点で読めるので、湊を客観的にみれます。本人が言うのと外から見るのとではだいぶ印象が違うんだなとちょっと楽しくなりました。
ここに出てくる映画「すみっ◯くらし」のような「はしっこせいかつ」がかわいらしかったです。イラストがみたかった。


恋にはみんな臆病なんですね。
傷つきたくないですからね。

2組のカップルのチキン戦法は本人たちの懊悩をよそにとても楽しかったです。

1

自分の中にずっとあった本当の気持ちに気付くまであと何日?

【本当に、いつからあったのだろう、この、こんな気持ちは(湊)】

エロス度★★★★★

おやおや、4年もカラダの関係を続ける航と湊に新たな光が射し込む恋物語ですか・・・尊いですね。

私から見たら普通にイチャイチャしている恋人同士なのですが、カラダの関係でしかないというのが驚きです。
何故に4年もずるずると今の関係を続けてしまったのか?
恋人を欲しがっていた湊にモテ期が到来したことで、現状維持を願っていたチキン同士の恋が動き出すのが素敵でした。

また、航・湊以外のキャラの恋も収録されており、そちらもなかなかに拗らせた両片想いの焦ったさが魅力的で、髭剃りにゑ呂好を感じるのがロマンです。

2

クスッとしてさせてくれるお話

切江真琴先生の作品を読むのはこれで4作目ですが「恋のゴールがわかりません!」を超える作品にはまだ出会えていません。それでも既読の2作よりは今作は面白かったと思いました。

こちらの作品は雑誌掲載の表題作と書き下ろしの2篇が収録されているんですが、「うらはらとはらはら」は本編で受けの湊のお気に入りのイケメン2人の恋のお話でした。

本編ではこのイケメン2人がお互いに好きあってるのが透けて見えるので、勘違いしてる湊の言動にクスッとさせて貰うことが多かったです。そして湊の話から早々にその2人の関係に薄ら勘づいている航が鋭いと思いました。湊の理想そのものの矢城が航の店に来店した折に、さりげなく釘を刺していたことを後で知りグッと来ました。

余裕があると思っていた航が実はと知り、また湊がやっと自分の気持ちに気が付いた辺りはキュンと来ました。とは言っても2人は長いことセフレだったのでそれなりにエチシーンは多かったです。

そして本編で湊を当て馬にしてくれたイケメン営業マンの矢城と湊の上司でかっこ可愛い喜多の書き下ろしも良かったです。ヘテロで今まで付き合って来たのはみんな女性と言っても、実は気が付いてなかっただけで喜多はゲイだったのではないかと思ってしまいました。そしてオープンゲイだった矢城は良い男でした。矢城の部屋で2人が髭を剃るシーン激萌でした。

こちらを読んでもしかして評価が良くなかった2作はたまたま話が合わなかったのではと思い、今ハマってるジャンルでもある「腹黒甘やかし王子は女装悪役令嬢を攻略中」を時間があったら読もうと思いました。

4

恋は目の前にありました

今回は爬虫類カフェの副店長と機械メーカーの会社員のお話です。

主カプは受様がセフレだった攻様と恋人になるまで
脇カプはお互いの両片想いが実って恋人になるまで
主カプのその後編を収録。

受様は機械メーカーのシステム開発部員です。

受様は未経験なまま大学卒業を迎えそうだと
愚痴った後輩の攻様の提案で互いに恋人ができるまで
とセフレになります。

攻様はイケメンで料理も気配りもできる男で
その気になったら即恋人ができて
受様はひとりぼっちになってしまうため
受様は定期的に「恋人が欲しい」宣言します。

今は実家の爬虫類カフェの副店長となった攻様は
受様の好みを熟知していて受様の理想が細かく

受様より10センチは背が高く、声が良く
仕事ができて、人当たりが良くけれど怒るときは怒り
下ネタは言わず、朴念仁じゃなく、セックスも合う等々で
「恋人になれる男なんていない」と言うのですが

今回は今までの5割増しくらいの本気度で
「恋人が欲しい」と宣言します。

というのも受様は
今年度の部署統合で支社から本社勤務となり
出会いが増えると期待していたのです。

そして本社に出社した受様は
まさに受様の理想を体現している課長と出会うのです。
しかも課長と母校が同じという縁で付き合いのある
受様より年下の営業部員友親しくなるのです。

果たして受様は理想の恋人をGETできるのか!?

雑誌掲載されたタイトル作に
脇カプの恋物語と主カプのその後を書き下ろしての文庫化で
2組のカプがリンクするリーマンラブです♪

タイトルからもわかる通り
攻様が最初に受様のお相手として立候補したのは
受様への恋心という下心があったからでして

受様が「恋人が欲しい」宣言としても
誰よりも受様の事を分っているのは
自分という気持ちもあったと思うのですよね。

ところが本社勤務になった受様が
良い男2人と新たな出会いを果した上に
年下営業マンの彼は爬虫類が大好きらしく
攻様のカフェにも興味津々なのですよ。

受様としては課長も営業マンも
見るだけで良いアイドル的な存在なのですが

なんだかんだと仲良く接しているうちに
見た目からは考えられないかわいさが見えてきて
ぎっぶ萌え♡ と言いったとして
攻様にはたまったものではありません。

受様にその気がなくても自分が惚れた欲目もあって
相手が本気にならないとは限らないとか思っちゃうのが
めちゃ楽しいです。

タイトルからもわかる通り(笑)
受様が自分の恋心に気づけば万事OKなので
どうやって、いつ気づくのかとドキドキ&ワクワク、
攻様が受様の恋人になるまで楽しく読ませて頂きました。

脇カプのお話は元から両片思いが前提なので
さらに面白かったです (^-^)v

3

本編後半は好き

犬や猫ではなく、やや珍しい生き物が登場するこちらのお話。
好みのシーンもあったのだけれど、途中途中で若干フラストレーションがたまり、ちょっと評価に悩みながらこちらの評価になりました。
物語全体としては中立寄りです。

というのも、メインCPの後半とベッドシーンが最高に良かったんですよね。
どうしようもなく相手のことが好きで仕方がない気持ちと、大好きな相手とつながることによってうまれた多幸感がセリフと文のあちこちからブワッとひろがり、読み手側にこれでもかと強く伝わってくる素敵なものなのです。
こんなの幸せでしかないじゃないか!と、本当に萌えがたっぷり詰まったワンシーンだったと思います。好きです。

ただ、そこに至るまでがえらく長かった。
タイトル通りのお話なので、彼らがどういう状態なのかを把握したまま読むことになるわけじゃないですか。
それならばやはり、この先に待っているゴールに向かってどんな風にグッとくる展開を見せてくれるのかを期待してしまうところ。
しかしながら、あまり大きな波がない話運びにダレることがなかったと言えば嘘になります。
切江先生作品によく登場する、登場人物の鈍感さと誤解と思い込みが上手くMIXされたお話は好みのはずなのですけれど、今作は微笑ましく読み進められるテンポの良さではなかったです。
うーん、今回は受けの港の鈍感力をあまり魅力的に思えず、彼の思考回路に共感性羞恥を覚えてしまったからなのかもしれません。
本編後半でようやくおもしろく感じられるようになりました。
これは好みの問題ですね。

後半はメインCPのお話にも登場した別CPによる、これまたなんとも焦ったいお話。
個人的には、攻めはメインCP。受けは別CPの方が好みでした。
別CPのお話のスピンオフは出るのかな。

4

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