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小説

体の自由を失っても、耳だけは聞こえていた攻め。周囲の人々の態度が次第に変わっていく中で、受けだけが彼を人間として、尊厳をもって扱い続ける。
体のコントロールを取り戻した攻めは、受けを見つけられないまま失意のうちに過ごす。再会までに約一年、物語の三分の一をかけて、二人は「会えそうで会えない」状態が続きます。再三ニアミスが続き、読んでいてじれったく、やきもきしつつも楽しい。
なんにでも食べ物に例える受けが可愛い。そして、「本気で喜ばせたいなら、楽をしてはいけない」と考え、また「この感動を保管するにはどうすればいいか」を真剣に悩み、受けと食事を共にするそのひとときの美味しさに心を震わせる攻めが望外に可愛い。
お互いをつい見つめてしまう食事シーンは、ロマンティックで本当に美しい。
攻めが受けへの思いをどう伝えればよいのか思いあぐね、途方に暮れる場面は切なく、電車の中で読みながら目をシパシパさせてしまった。涙がこぼれないように、Xの邪気に満ちたポストを眺めて気を紛らわせてましたw このシーンは、ぜひお部屋で堪能されることをおすすめしたい。
ある日、突然体が動かせない寝たきりの生活になる、というのは、戦争状態に突入するより確率は高いわけで、より身近に、ひやっとする現実的な恐ろしさを感じる題材。母と子の愛と葛藤を描きつつ、BLならではの魂の結びつきへと昇華させた素晴らしい作品でした。
高評価だったので、気になっていたのをやっと読ませていただきました。
攻様は資産家の大事な嫡男、ライル。
落馬して以来寝たきりに。
そんなライルのお世話係を仰せつかったのが、受様であるターリク。
宮殿のような豪邸の清掃係として働き、周囲からはリクと愛称で呼ばれる。
ライルの侍女達が、意識のないライルを面倒くさげに扱う中、リクだけはライルを一人の人間としてお世話してきた。
実は動けないけど、ちゃんと意識のあったライル。
色んなものを食べ物に例え、楽しげに話をしてくれるリクの声だけが、救いであり希望だった。
ある日ライルが目覚め、そこからライルの恩人リク探しが始まる。
しかーし、リクは探しても探しても見つからず。
リクだけが支えだったライルの執着と熱意が素晴らしいです。
食いしん坊のリクと友人同僚やライルとのやり取りに何度もクスリとさせられました。
そしてちょろいよ、リク。
キャラメルでキス3回とか、ホント増えてるじゃないの(*´艸`)
優しくて可愛いリクが愉快で癒されました。
ただの高慢なお母さんかと思っていたのに、それもそうか。
確かにどうして知ってたのかしら、と思ったのに、そこまで思い至らず。
リクを見直したのでした。
さらに、お母さんがやってくれたざまぁににやり。
2人のラブだけでなく、家族愛としてもあったかくなるものがありました(*^^*)
ストーリーの前半は人魚姫か?という感じ。そしてタイトル通りずっと一人を探してる。後半のあまあまはすごかった。リクの明るく前向きなとこが好き。
下働きのリクと恩人を探すライルの両視点。
リク視点は使用人仲間たちとのわちゃわちゃが楽しい。リクは食べ物で簡単に釣れるちょろさが可愛いし、基本的にポジ思考なので読みやすい。前向きといえば13回誘ってデートにこぎつけるルルも好き。ヘタレなロングも応援したくなるキャラ。
ライル視点は、対象が逃げても避けてもいないのに、手掛かりすら見つけられない。カルイが空気を和らげてくれて救いはあるが、それでも正直退屈。
個人的にはもう少しニアミスなんかで盛り上げて、ヤキモキさせて欲しかった。二人が出会わない期間がちょっと長い。
諦めなかったライルがついにリクと対面すると、あの手この手で強弱をつけた甘々攻撃が始まり、人気の理由に納得。BLってこういうの好きそう、ってな展開、女に冷たい攻めの受けへの一方的な求愛と溺愛。
リクに甘いのは確かだが、ライル自身が芯から甘いわけでなく、腹黒さを持ちながらリクを絡めとっていくような。
終盤で急激に存在感を示したリハームが良い。悪役と見せかけて、それだけで終わらせないとこが好き。巻末の番外編での活躍もカッコ良かった。
気になっていたのはライルの病について。症状や治り方から何か裏があるのかと思ったが、何もなかった。ただのファンタジーディジーズだったのかな。
文章はWeb系でたまに見る体言止めがちらほら。苦手でゾワっとするので、エロシーンは飛ばした。今後こういう文体のBL小説が増えていくんだろうか。
大富豪の跡取り息子と下働きの少年のシンデレラストーリー。明るい雰囲気で良かった。
石田惠美先生の絵に惹かれて買ったらお話もすごくおもしろかった!と腐友達から聞きまして。
うおっ!すっっごくおもしろかった…!
朝から読み始めて、今日は一日リクとライル様を追っかけてしまいました。
結構長くて、リクとライルがお互いを認識して再会するまでにも時間を要します。
が、キトー先生の文体と言葉のチョイスが軽快で
サクサク読めました。
受けのリクは少し不憫なところもあるけれど
痛い箇所もないし、身分差で引き離されることもないし、食べ物の話題がいっぱい出てきて楽しかったです。
カルイとロングとアーテフがメインのお話も読みたいと思うくらい、脇の登場人物も魅力的!
