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古い作品のせいか、電子版には挿絵無し。
夏陰 -cain- 2003年
箍冬 -cotoh- 2004年
夏陰や箍冬とよく似たキャラと展開。
M気質の美青年が、たまたま助けた横暴な君主タイプの組長のお気に入りとなって、振り回されつつも愛していく。
夏陰より、攻の組長の気持ちがわかりやすいので、読んで楽だった。
だけど、受の鈍感さは、こちらの主人公のほうが上。
超鈍感。 分かってもよさそうなのに、
長年片思いだった相手にちょろちょろと浮気をしたりするから、組長が暴走。
あんまり受が鈍いので、コメディのようだった。
まだまだ水原作品は読みこめておりません。この作品を読んで、攻めが気に入っている受けを平手打ちすることに「ひえぇ!」と驚きました。しかも何度も。(しかし、BL先達に尋ねると、水原作品には骨折とかもあるらしい…やはり私はまだまだ…)でもって、何かというと受けが「ひぃぃぃ」「ひええーっ」とか悲鳴をあげる。
なに?これ、なに?と興味深々でスルスル読み進めました。小山田あみさんのイラストも大好きだし、文体は読みやすいから文章の力量は確かです。
設定がどうこうとか私にはわかりません。が、おもしろく読めます。虐められる作品が好きなのかもしれませんが、おすすめします。というより、一読してからここのレビューを読むほうが楽しめました。みなさん、凄いですね。
俺様系でインテリでやくざってそろい過ぎの攻め様ですねぇ~ それに比べて受け様のひ弱なことひ弱なこと もっとしっかりしてもらわないと困りますよってまぁ~出会いが出会いなだけに素直に好きですにはなれないでしょうね!どちらかというとちょっとした犯罪に巻き込まれた感がありますものね!でも攻め様のかっこよさと強引さに引っ張られてあれよあれよという間に危ない世界に足を踏み入れてしまった受けがちょっと可哀想ですが今後守り続けてくれる攻め様に期待です。題名の「午前一時の純真」がピッタリです。
他の方も作者様も仰られてる通り、BLならぬヴァイオレンス・ラブ・・・だったと思う・・多分。
史也(受け)は、毎日平穏の変わり映えのない毎日を送る大学生。
今まで彼女も友人もたいしておらず、人と付き合うのが苦手・・・顔の似ている活発の姉とは、違う自分に少し劣等感を抱いている感じですが、仕方ないと言い聞かせて日々を送っている。
ある日、駅のエレベーターで怪我をした男を助ける。と言っても「救急車を呼びましょうか?」と聞けば、「呼ぶな。タクシーまで運べ。」と言われ、断われずにタクシーに乗せたら勝手に史也(受け)の家に行かされ、拒むことが出来ず結局、応急処置の手伝い、そしてベットを貸すはめに。
大怪我なのに病院を拒む鷲谷(攻め)が、何か理由があるのかも・・。外見が良いのでホストで女性関係でもめてとか・・と検討外れを考えるのですが、うっかり?拳銃を見たことで、口封じに無理やり襲われます。怪我をしてるとは思えない力で、怖いし暴れたらバシっと平手打ちを何度もされます。写真を撮られ脅されその上、家族や学校の事を調べて一般人とは思えない気迫で写真をばらされていいのか?と。
怖くて、怖くて相手のいう事に従うしかないという気持ち分かります。史也は、お人好しですが、強気でも気弱でもなく普通の一般人だと思います。
ヤクザさん相手に強気に出れる人なんて、刑事か、身内も最強に強い家系(政治家とか同じくヤクザさんとか)位だと思います。自分以外にも被害が出てもいいのか?って思ったら何も出来ない。
目の前で人が殺されかけたシーンを見たら、警察に行きたくても行けないのも分かる。思わず、暴力に怯えた声を上げたり、自分が悪くないのに思わず許されたいが為に、何度頭を下げるのも分かります。(で、でも「ひぃっ・・っ」て、回数が多すぎるとも確かに思ってしましたが・・。)何度抱かれても恐怖で、でも身体は反応してしまう自己嫌悪。
そんな史也(受け)は、自分でも気づいていない憧れの友人に恋心を抱いていたのですが・・・
鷲谷(攻め)から逃れられる訳もなく、嘘を付いて友達と食事しただけで、そりゃもう酷い罰を受けます。
何と言うか、史也(受け)が凄く凄くすごーく可哀想なんですけど・・もう駄目だ。死を選ぼうとか、真っ暗な心理描写が多くなかったせいか、読んでる私があえて史也(受け)に感情移入することを辞めたせいか・・・。
いや、鷲谷(攻め)の性格が、飛びぬけ過ぎていて、唖然としたというか、ぽかーん。としてしまって。
普段ならこんな攻め許せん!成敗!海に沈めてやる!とか思ったりするんですが、彼ならズルリと海から這い上がってきかねない(笑)
「え?え・・?いやいや・・そんな・・え?ここまでやる!?」みたいな、驚きすぎて気づいたら、二人が結ばれてたの?という感じで終わってました。
鷲谷(攻め)が、史也(受け)以外の女性や男性と遊んでたり、史也(受け)を集団で襲わせて、「やっぱり俺がいいだろう?」みたいなタイプだったら、絶対しゅみじゃないを選んでいました。
しかし、鷲谷(攻め)は最初から最後まで、史也が好き。可愛い。俺の。俺の。警察に行かなかったら「良い子だな・・」よしよしと言い、俺の命の恩人は可愛いし、守ってやろう。欲しいものを何でも買ってあげよう。素直になれ、俺のになれ~みたいな、好きオーラが出ていたのが唯一の救いだった気がします。
ちなみに史也(受け)は、これに全く気づかない(笑)
いや・・しかし、今までSMっていうのでしょうか?そういった暴力を伴う強制的な身体関係を読んだことがなかったので、びっくりし過ぎて・・。言えることは、鷲谷(攻め)は、執着系だと思います。
尚、キーワードは陵辱強姦以外にも、異物挿入、人前で無理やりプレイ(これが一番可哀想だった・・・)。ホースによる腸内清掃(排泄部分は少しぼかしてあります)、平手で気絶しても起こされて抱かれます。髪の毛も掴まれます。他にもあった様な気がしますが、ページを開く気力が・・・(笑)
とにかく、ベットシーンの回数は凄く多いのですが、全て「あー・・か、かわいそうに・・」みたいな萌えるというより、どこかに救いを求めてページを進めていた気がします。
と、いろいろとグチグチ言ってしまいましたが、小山田あみ先生の鷲谷(攻め)イラストが凄く格好良すぎて・・全てをチャラにしそうになりました、いや出来ないですけど(笑)
史也(受け)のイラストは、もう少し可愛かったらよかったかなぁ~と。ずっと表情が泣いてるか不安げなので、せっかくの可愛さが勿体無いです。
今後の二人がどうなるか気になりますが、史也(受け)が鷲谷(攻め)を受け入れた事によって、暴力がない幸せなカップルになることを心底祈っています。
最後に、「俺がお前の面倒みてやるよ。何があっても守ってやるよ。」と言って追いかけて来た攻めですが、「ヤクザさんのあなたが関わらなかったら、敵対勢力からも狙われず史也は一番安全に暮らせてたと思う。」と口に瞬間、私も樹海に縛られて捨てられると思います。
史也も誰かに必要とされたいと思ってたみたいだし、二人はくっついて良かったのかもしれませんが・・・余計だと分かっていても言いたい!!(笑)
怪我をした暴力団組長鷲谷を助けた大学生史也が翻弄されて流されちゃうお話。
今回も嫌がる受けちゃんを、責めまくる攻め様が、時には暴力的行為に走ったりしており、読み手としては一見SMを思わせるのかもしれませんが
バイオレンスもSMも、受け手がそれを快感に感じれば、合意の行為になり、一見痛そうですが、そうでもないと改めて気付かされましたよ。
ということで、史也くん嫌がりすぎです。
本当は鷲谷の腹の傷に独占欲を持ち、エロにもきちんとのめりこんでいるくせに。
それが認められなくて悶々としてしまう史也がいるからお話になるんでしょうが。
最後の最後で鷲谷が史也に惹かれた理由を話すので、どうしてこんな男子にという疑問点は解決します。
人が善く不器用な人間は早く死んでしまうから、それを守ってやりたいんだと。
まあ、勝手でありがたくない申し出ではありますが、もう鷲谷との関係が他の組にも知られてしまった以上、守ってもらうよりほかにありませんよね。
それに、人から愛されたい願望が強かった史也君ですから思いっきり鷲谷に愛されてください。
小山田さんの絵がきれいで、鷲谷のライバル伊勢川がすごくいい男に書かれていたので、伊勢川の性格惜しいな~と思いました。
いつもの水原節ではありますが、傲慢な攻めとおぼこ(?)な受けの組み合わせは、突っ込みながら萌えます。