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小説
神に愛されたはずの者たちを利用する屑を倒すための戦い
流血の神子。その血液は万人な怪我や病を完全回復させる権能を神より与えられた者。
アスター(受け)は久しぶりに出た神子だった。
本来なら教団に保護されるはずだった。
が、時の王によって教団からさらわれ、戦争の道具として酷使される。
神子の力によって不死の軍隊となった軍によって他国への侵略を繰り返し、戦場は地獄となる。兵士は死になくても死ねず、流血の神子を「悪魔」「化け物」と呼ぶ。
長い戦場生活により心を無くしたアスターは、唯一の救いだった母の死を知ったショックで権能を無くしてしまい、王によって二度と出られない監獄へと送られてしまいます。
戦場は地獄だったけどここは温かいものが食べられるだけでも天国だと思ったアスターは少しでも生きやすいよう、やさぐれでしまっていた他の囚人だちを先導していくのです。
アスターは戦場しか知らないため情緒が死んでいて、読んでいて本当に辛い。
自分を不幸だと思ったことがないと、それこそが不幸なのに。
戦場に比べたらご飯が食べられる監獄は天国だと思ったけど、ここはここでやはり地獄。
怪我を治して欲しい監獄の人、死なせてほしいのに死ねない戦場の人、どちらも地獄。
血液に権能があるといことは常に自分を傷つけなければならず、常に痛みと共にあるため自分が傷つくことに躊躇がない。傷ついても痛みはあるがすぐ治るから。自分の身体を大事にすることを慮外するアスターが可哀想でなりません。
監獄での取りまとめはカリスマを持つ火傷跡があってもわかる美貌の持ち主エル(攻め)。
読んでいて彼の出自は察せられるんだけど、このエルがアスターに出会った時から何故かものすごく構ってきます。
他の皆が驚いて体調が悪いのではないかと勘ぐるくらい。
アスターは戦場でも血を抜かれるだけでまっったく大事にされたこともなく友人もいなかったことから、人との距離感がわからないので、エルは世話好きなんだなーくらいで全部受け入れてしまうから、ちょうどいい感じにアスターにぞっこんなエルに世話を焼かれるアスターという構図が出来上がります。
監獄に送られた中には、宰相のバウンスに、元騎士団長のヘクトル、発明王のルーク、頭脳明晰なセドリックと優秀すぎて王にうとまれた人物がおり、彼らといかに生活しやすくするかと楽しくやっている姿はとても監獄の中とは思えません。
それでも、そんな日は長く続かなくて、彼らは自身の平穏のために立ち上がります。
それにしても、じゃがいもが軍旗だなんて、想像すると笑えます。
アスターは最後まで屑野郎と連呼していた愚王。あの男のやったことはあまりに酷いので死という安寧を与える終わり方なのはちょっと納得いきませんが、きっと死んでも神にお仕置きされていると信じよう。
そして、読んでる時からもしかしてと思ってたらあの2人はやっぱりデキてた。
最後に明かされてやっぱりーと思うのは楽しかったです。
お母さんだけがいればよくて、いなくなったこの国なんてどうでもいいと思ってたアスターが守りたい大好きな人がたくさんでき、自分の権能を使ってでも助けたいと思えるくらいになって良かったです。
でも、アスターは本当になーんにも知らないのでエルは結構な地獄だったでしょうね。
自慰も知らないんだから。エルの気持ちを考えるとちょっと笑えます。
中興の祖としてきっと長く語り継がれるのでしょう。
良いお話でした。
今回は顔を焼かれた囚人と流血の神子のお話です。
他社の傷を癒す力故に戦場で生きてきた受様が
収監された監獄で知り合った囚人達と建国するまで。
かつて神は2人の人間を友とします。
人を救う力を与えせれた友は神子と呼ばれ
リア教の教祖となります。
人々のために未来を選択する力を与えられた友は
タルーガ王国の始祖となります。
リア教とタルーガ王国は互いに不可侵で
同盟関係を結んで反映しますが
時ともに神が2人に与えた力は薄らぎます。
タルーガ王国は十数年前まで平穏で豊かでしたが
王妃に恋慕した貴族が反乱を起こして王を処刑し
王妃を妻として他国を侵略し始めます。
その戦いで王は
100年ぶりに現れた回復の権能をもつ受様を
リア教から略奪して受様の力で王国軍を不死とし
他国に勝利し続けるのです。
受様は5才から戦場で自らを傷つけ血を流して
人を癒し続けたため流血の神子と呼ばれ
不死となり戦い続ける兵士達には罵られ続けます。
それでも受様が王に従うのは
国を守る事が母を守る事だと言われた為ですが
受様は怪我をした王の治療に呼び戻された王城で
母がすでに鬼籍に入ったと知ると権能を失います。
王は力を失った受様と停戦を進言した宰相を
孤島の監獄へと投獄します。
監獄に送られた受様に未来はあるのか!?
戦地で兵士を不死にしていた受様が
顔を焼かれた囚人である攻様とともに
平和な国作りを目指すファンタジーになります♪
母から離されて以来戦地しか知らない受様は
戦争に参加させられない事を喜びますが
宰相は炭鉱での労働を強いる監獄を地獄と評するのです。
監獄には王に逆らって収監された者が多く
王の暴政の歯止めとしてとどまった宰相が投獄された事で
彼らをより悲壮にさせるのですが
囚人達を束ねているらしい青年は大きな仮面で
顔の火傷痕を隠しているもののかなりの美貌の主でした。
彼こそが今回の攻様です♪
受様の挨拶に笑みを浮かべる攻様に周囲はどよめき
攻様にとって受様がどれほど特別なのかが
攻様の様子からわかるのですが
彼の真意は読み進めていってもなかなか解けません。
前王から仕えた有能な宰相
監獄の古株で右半身が不自由な元騎士団長
炭鉱の空気が合わず寝たきりになった発明王
神童と呼ばれる頭脳をもつ声を失った天才
受様が収監された事で囚人達の意識が変わり
受様は生きるために彼らとともに
新たな国作りを目指していくのですが
受様の自己肯定力の低さが彼らを結束されていき
攻様の過去が見えてくることでワクワク
彼と王の確執が見えて来てハラハラ
端々で見え隠れしていた伏線が徐々に明かされき
攻様と受様が王を追い詰める展開は正に圧巻
攻様が受様の大切な人となるまで
大変楽しく読ませて頂きました。
めっっっちゃくちゃおもしろかった…!
冒頭はすごくつらい展開続きです。病も怪我も治してしまう神子の血液を暴君に利用され、幼い頃から戦場で血を抜かれ続ける日々。彼が暴君に呼び出され、神子の力を失い、監獄に送りにされます。
そこから神子様と優秀な囚人たちのターンスタートです!
ここからすっごく面白かった!序盤を読み、暴君この野郎!と鬱々してましたがぽーんと吹き飛ぶ勢いで面白かったです!!
仲間たちとの会話はコミカルかつテンポよく。シリアス!コミカル!シリアス!と、いい塩梅でやってきます。
攻めであるエルの、神子への過保護っぷりは最初からレベルMAXですので、BL要素もしっかりがっつり味わえます。世話焼き攻め大好物なわたし、萌え転がりました。最高でした。
主役カプふたりもすごく素敵ですが、サブキャラもみんな魅力的です。暴君の最後もよかった。胸がスーーーッとしました!
すっごく面白かったです!