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青の魔法使いと金色の奇跡

ao no mahoutsukai to konjiki no kiseki

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あらすじ

孤児の自分育ててくれた魔法使いのアウリスに淡い恋心を抱くユハニ。しかし彼の言いつけを破ったことで秘密を抱えることに…。

作品情報

作品名
青の魔法使いと金色の奇跡
著者
夢乃咲実 
イラスト
ヤスヒロ 
媒体
小説
出版社
二見書房
レーベル
シャレード文庫
発売日
ISBN
9784576250731

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萌々

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中立

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趣味じゃない

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レビュー数
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得点
8
評価数
2
平均
4 / 5
神率
0%

レビュー投稿数2

謎が謎を呼ぶミステリーな真実を最後の最後まで見届けて下さい

始まりから謎解き物語のように進むストーリーに、クエスチョンマークがてんこ盛り。どんな風に進む話なのかも全く見当もつきません。
タイトルも全然ヒントにもなっていない、物語の道すじもイメージできない、物語の終盤近くに差し掛かってようやく…といった感じです。

謎が謎を呼ぶって言うんですかね、分からないことが更に分からなくなってドン詰まっていくストーリーに少し戸惑いました。
読んでいると、主人公・ユハニに何かがあるんだなというのだけは分かります。でもその"何か"の部分は、終盤に差し掛かるまでシークレット状態です。唯一のヒントと言えば、ユハニの姿が大人びて劇的に変わっていくことですが、でもただそれだけで、話の全貌がずっと見えてこないことにソワソワでした。

何かを知ってる魔法使いのアウリスの含みのある言い方がすっごい気になって仕方ないんですよね。
ユハニに関連があることなのに、ユハニ当人にも言わず、"私はそれを知ってますが裏で色々と手を回してるので、しばしお待ちを"という雰囲気がすんごく漂ってくる(笑)ユハニがアウリスの手の中で転がされてるような感じも意味深で、早く明らかにしてよーと悶々するだけの読者タイムが妙に疲れました…( ̄▽ ̄;)

アウリスがユハニに何かを隠して、意図してあちこちにお使いに出させるんですけど、いつもそんなことしなかったのに何故突然1人で使いに遣るんだろうとか、やたらとユハニが大人になることを気にかけていたりとか、時期がきただの、今の生活が終わるだの、変化がどうのこうのとブツブツ言ったり、アウリス一体何なんだ?!∑(゚Д゚)という感じです。
その反面、ユハニは素直な感情をぶつけてくれるので、健気な彼の恋する気持ちは応援したくなるほど可愛い。秘密主義のアウリスと素直なユハニは、2人足してちょうどいい感じです^ ^

静かに淡々と想いを伝えるアウリスには少々物足りなさを感じた一幕もありましたが、ベッド上では意外にも積極的で、あまり表情には出さないアウリスの欲望が昂る瞬間は彼のホンネが垣間見えた気がして、最後の最後でヒャッホウ♪でした。
ユハニの秘密に関しては、アウリスがユハニを引き取った背景含め複雑めな感じなので実際に読んでご確認下さいね。
色々と大ドンデン返しな真実も露わになっていくクライマックスは、謎解きの答え合わせのターン。私の予想していた答えはカスリもしませんでしたが(笑)、ずっと謎が渦巻いていたモヤモヤ感がスッキリと晴れていく回収劇には大満足でした。

1

「左の道は通るな」という約束を守れなかったら…?魔法使い×養い子のファンタジー

「左の道は通ってはいけないよ」

ー自分を育ててくれた大好きな魔法使い・アウリスとの約束を、
意図したものでなくとも結果的に破ることになってしまった
養い子・ユハニの運命は…?

という、なんとも先が気になるハラハラ感、
そして養い親×養い子という、背徳感も漂う内容に
ドキドキしながら読み進めた一冊です。

そこにプラスして、悪との対立、
魔法使い×人間という種族や寿命の違いをいかに乗り越えるかー

そんな”気になるポイント”も盛り込まれた
魔法ファンタジーでした。

ヤスヒロ先生の表紙と挿絵がキラキラと麗しい・:*+.
個人的に長髪攻め(&体格差)に激しく萌えるので、
表紙を見ただけで期待が膨らみました。

魔法使いと対になり力を注ぐ存在・伴獣も
色々出てきて、若干のモフモフ要素もあり。

アウリスの馬の伴獣の名前が”シュルヴェステル”と
なかなかに複雑。
キャラについても名付けがとても印象的だったのですが、
先生のあとがきによると、登場人物の名前は
フィンランド語がベースになっているとのこと☺︎

ユハニのアウリスへの健気な思いに触れながら
静かに進んでゆく物語ですが、
読み進めるごとに謎が生まれ、深まっていきます。

ミステリー好きな自分は、
”一体どういうことなんだろう?”と先が気になってしかたなく…!

-それまで大事に育て、外に出すことのなかった
ユハニ(受け)を、アウリスが度々使いに出すようになった理由は?

-「左の道(荒地のある方の道)」を通ってはいけない、
 というその理由は?荒地にどんな秘密があるのか?

-ユハニ(受け)が荒地で出会った老人の正体、目的は?
-その出会いからユハニの心身に起こった変化の正体は?
-荒地に現れ、その後ユハニを追ってくる狼の正体は?

上記のような謎が次々と浮かび上がるのですが、
真実が明らかにされるのはかなり後半…というより、終盤
(自分の感覚では)。

この「割と最後の方まで真実が分からない」
スタイル(?)はもしかしたらちょっと好みが分かれるかなあ、と。

自分も正直、「そろそろ…」と
焦ったさを感じるところでもあったので;

それにプラスして、受け・ユハニの淡い恋心、
そしてその自覚だけでなく
攻め側の視点でのユハニへの思いも、見たかったなあ...と。

もちろんそういった描写が全くないわけではなく、
アウリス自身の言葉で、ユハニをどういった気持ちで見ていたのかー

ということが語られる場面もあるのですが、
くうっ…!となるほど萌えるにはやや物足りなかったかな、、と;

とはいえ。

ラストもラスト、という時に明かされる真実には
えーっ!と驚き(ユハニよかったね…!)、
気になっていたモフモフ狼・リクハルド(名前も、挿絵もカッコ良いのです)
も現れてくれて喜びが✨

ラスト、鈍い自分は全く予想していなかったのですが…

そういえば序盤から、”そういう予感”をさせる描写は
あったよねえ、と納得。
変化したユハニの美しい姿も、
ちらっとイラストで見たかった…!とも思いますが、
そこは脳内補完します(๑•̀ㅂ•́)و

”約束を破ってしまう”ところから始まる物語。

一途健気な受けの思いと、
出てくる伴獣たち(貂(テン)のカイが可愛い♡)にもグッとくる、
魔法世界のミステリー×ファンタジーでした。

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